【感想・ネタバレ】惑星のレビュー

あらすじ

貧困、暴力、搾取、死。
自らを「宇宙人」と呼ぶ男の人生は、はたして“絶望”なのか――。
木原音瀬が挑む新境地。

漫画家・平庫ワカ氏によるカバーイラストにも注目!

「ジブンは地球の人間じゃない。早く宇宙の星に帰りたい」
自称「宇宙人」の男・ムラは、ドヤ街でホームレス生活を送っていた。空腹に耐え、過酷な日雇い労働をし、ある時には金をだまし取られながらも淡々と日々を過ごすなかで、ひとりの芸術家の青年に出会う。そんなある日、「星」にいるはずの父親の遺体が解体現場から発見される――。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

木原さんならではの後味で、「そうだ、この人の本はこういう味だったな」と思わされた。
それもまた人生。

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2025年02月24日

Posted by ブクログ

ドヤ街で日雇いで生活するムラさん。
「ジブン」は宇宙人でいつか迎えが来て帰ると信ている。

幼いまま大人になってしまったみたいで「ジブン」
知〇障害なんだろうなと。

人に騙されお金を貸しても返してもらえると信じていたりと人を疑う事を知らない。
ある日出会った「カン」さん。
成り行きでカンさんの家にお世話になる事になった「ジブン」
そこでの生活がとても居心地よく辛い時もカンさんに癒されてこのままでいられたら良いのにと思っていたけれど、カンさんの居ない時に空腹たねかえてした行動がカンさんからのまかさの「拒絶」にあい読んでいてもどかしく苦しかった。
思った事を口に出して何故言わないの?と何度も思いましたが言えないのが「ジブン」なのであってとにかく悲しかった。

そしてラストの「いいなぁ」

先生の作品だとしみじみ感じました。

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2024年12月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

これからムラはどうなるんだろう、最後契約したところからなんらかの理由で出てカンさんと幸せに暮らしてほしいな、

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2024年10月30日

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終始ムラの一人称で展開していく。
『箱の中』の喜多川と通じるところがある。
自らを客観的に把握できる第三者的な視点を持っていること、持てること。
それを欠くと世界はこんなにも...










〜〜〜以下(ちょっとだけ)ネタバレかも〜〜〜











木原先生は商業本の完結編を同人誌で書かれるパターンが結構多いので、期待してしまいます。

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2024年10月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

Web連載のときには最初は読みづらさを感じたものの先が気になり引き込まれ続きが気になって待ち遠しくて更新を楽しみにしてました。ここで終わるの?って衝撃を受けたので、単行本は加筆があるとのことでどんなラストになるのかも気になり(救いも求めて)一気に読んでしまいました。
ムラ視点中心なのでムラの惑星に迷い込んだ気分。まだ引きずってます。最近の木原先生はハピエンが続いてた気がしてたので油断してた。えぐられました。
胸が苦しい。でもあぁ好き…この世界観。ってなる不思議な魅力なのがまさに木原音瀬先生の作品。

コミコミ特典のカードにあるSSは、宮口の結婚式の二次会とその帰り道のカンさん視点。カンさんがムラを探してしまう、心にムラがまだいることが救い。(宮口は本編で来月結婚するって言ってたのでそんなに月日は経ってないはず)
北の海の近く(原発?)に実は行ってなくて、まだ近くにいてカンさんがムラを見つけてまた拾ってくれないかな…。切ない。悲しい。このままだと母親と同じくムラも搾取され続けて…

表紙カバーを外したら、なんとイラストが。雰囲気あって素敵です。カンさんもみたかったなぁ。


余韻冷めやらずまたパラパラとめくって読んだ
ムラとしては、カンさんのところにはもう住めないけど寝床とご飯代払わないといけないという意識はあるから、原発に行ったとしても帰ってくる!…あ、いやムラは近所でも迷子になるくらいだから…うわああ

カンさんは飼い猫の気もちについて語ってたけど、猫をムラになぞらえて考えてしまった。ムラはカンさんのことは恋愛感情はなさそう(ないというか疎い)だけど心地よくて好きであったんだから、なんとか探し出してまたふたりで穏やかに暮らしてほしい。

ムラの父親は誰になぜ殺されたんだろう?
恨みをかうような性格ではなさそうだし、お金貸した人とかかな…。まだ謎もあるし、続きが読みたい。

先進国日本でも、仕事を選べずに、文化的な生活からはじき出されてしまい人がしたがらない仕事にだまされるように流されたどりついて利用されてしまう人がいる…などと色々んなことが頭をめぐって惑星の世界からなかなか離れられない。

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2024年10月03日

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ネタバレ

主人公ムラによる完全な一人称の小説。ムラの目を通して世界を見るため、ムラがわからないところはわからないし、話を聞かなかったら会話も描写されない。記憶もあやふやで、人の感情の機微もわからない。それでも、小説を読んでる読者はわかってしまう。
そこが面白かった。
ネット連載の単行本化。連載のその先がわかるかなと思ったが、特典SSで少しわかる程度。
続きが読みたいです。

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2024年10月01日

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これは、木原さんじゃないと書けないというより木原さんじゃないと成り立たないんだろうなぁ

わたしなんぞの頭にある言葉ではムラの生を表せないし、読み終わった自分の感情すら言語化できない。

木原さんはほんとに唯一無二の作家さんだなぁ。
読むたびに圧倒される。

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2025年01月07日

Posted by ブクログ

もうさあ………。

著者、何を食べてどう考えたら、こういう内容の本を
「書こう」
と、思いはるんやろうね…。(悪口ではない)

すごいな。色々な意味で。

まやまシリーズがわりとハートフル(著者比)やったから油断してたわ。
何この、何も始まってなけりゃ何も終わってないのに何とも言えない感触だけ残される感じ。

しんどい生き方すぎるのに、このしんどさの終わりないやん。

なにかわかりやすい「しんどいこと」があって、それをなんとか乗り越えて、克服していく、と、いう話ではなく、「日常」がしんどいというか…。

ムラにとって生きづらいであろう世界に、生きやすくするすべはない(ことが「日常」)ので救いがないというか…。

そもそも「救われる先」すらムラにはないというか…。

そういう、出口のなさがしんどい…。
惑星てそういう意味か……。

排泄ネタが苦手なのは前述の通りなので、そういう意味でちょっとしんどかったかもしれん。


…正月早々読んだ本が立て続けに…(笑)。
ちょっと、ハートウォーミング小説を読もう。

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2025年01月04日

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父や母のいる宇宙の星に帰りたい
日雇いなどで暮らしながらも、星からの迎えを待つムラ

芸術家を志すカンとの出会い
カンとムラと一緒に生活していく中で、微かな絆が生まれていくが、ある出来事がキッカケで、穏やかだった歯車が狂ってしまう。

ムラは父親の注意を忘れ、東北の現場(原発?)に向かう車に乗ってしまう。きっと「ここは辛いなぁ」と言いながらも、カンさんにお金を返そうと働き、いつかまた、カンさんに会いたいと願い続けるのだろう。

カンさんは、自分の言動でムラがいなくなってしまったと自分を責めるのではないだろうか。

誰が悪いわけではないが、なんとも切ない、やりきれなさを感じる。

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2024年11月28日

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ネタバレ

ドヤ街でなんとか生きているムラさん。
自分は宇宙人で、お父さんお母さんは先にその星に帰ってて、いつか自分にも迎えがくると信じている。
底辺の生活の中でも、いつか来る両親からの迎えだけを希望にして生きているムラさんが、アーティストの卵のカンさんに出会うお話。

きっついわー。
ムラさん、幸せになってくれーって思いながら読んでたんだけど、超バッドエンディングで、こっちがウツになりそう、、、
きっと世界中でこういう事あるし、こういう人いるし、って頭ではわかってるんだけど、オブラートに全く包むことなく、ストレートに見せ付けられるのはキツイ。
世界に溢れてる理不尽や苦しみや悲しみに対して、なにもできない自分を嫌でも自覚してしまって苦しくなる。

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2024年11月05日

Posted by ブクログ

ジブンは、宇宙人だと思っているムラ。
彼はホームレス生活や日雇い労働をして暮らしている。
生きづらさを感じているだろうが、それを表現できずに淡々と暮らしている。
母が出て行った記憶もあり、父と一緒に働いた記憶もあるのだが、それがいつだったのかは定かではない。
ただ、早く父や母のいる宇宙の星に帰りたいらしい。
ある日、解体現場で遺体が発見され、それが父だと判明するのだが、ジブンの星にいると思っているムラは信じない。
足を挫いた雨の日に芸術家の青年に助けられ、前に会ったことのある坊主のお兄ちゃんだと思い出す。
そのままそこで泊まることになり…。


一人称で語るムラに精神障害があることや生きづらさはジブンが宇宙人だからだと思っていることに周りは気づいているのか、見えない明日にどうやっていくのか…
気になって仕方なかった。
ページを捲る手が止まらず、ムラから目が離せなくなる。
特に目を引くようなことや驚きもないはずなのにムラが最後まで気になった。



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2024年10月26日

Posted by ブクログ

主人公ムラ
彼が自分で見ることのできた社会
理解できた物事 を一人称で描く

彼は貧困の中に育ち、母親からのネグレクト
人物像としては、それだけでなく先天的な精神的障害をも持たせているかと思う

母親が失踪した後
父親は、ムラに土工の仕事を教え
その社会の中で生きていく約束事を伝える
父親が不在となっても
それに忠実に生きようとする

母親から自分達が宇宙人だと教えられ
いつか自分の星に帰ることが彼の希望
生きにくさを異星人であるからと納得して

達観とは違う 彼は真理がわからない
俯瞰とも違う 彼の視野は狭い
彼の善悪の基準は父親の教え
それに無いものは、理解を放棄する
この社会は彼にとって別の惑星
生きづらさを越して一人では生きられないほど

そんな彼に芸術家の卵の青年が手を差し伸べる
優しさなのか 寂しさなのか 変人なのか
青年は理解できないムラの生活を支えてきたが
ラストのムラの認識を超えた事柄に
「マジで 今、ちょっと無理なんで」
と、距離を置き冷静になる時間を求める
貧困と暴力と孤独と不認識
それゆえに純真でもあるのだけど
そう、私も同じ気持ちだった
この小説は無理かなと

サイン会の特別記念プレゼントは
作ムラの小冊子
10ページに満たない 13行の
この小説の後のムラの言葉
そこから ストーリーには続きがあるはず
青年に再び会える為のムラの変化
その後に期待しております




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2024年10月12日

Posted by ブクログ

凄い世界観でした!
一人称小説で、初めは謎が多く、どういう方向性のお話なのかなってページを捲っていくうちに話に惹き込まれ、いつの間にか夢中になって最後までいっきに読んでしまいました!
主人公ムラさん、掴めそうで無自覚のまま掴みきれてないものをどうか掴んで欲しいなぁ。
続きが読みたくなるストーリーでした!

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2024年10月05日

Posted by ブクログ

読み終わった瞬間頭に浮かんだのは
「え、どうしよう」
でした。

ずっとムラの後ろについて
ムラを見てきたような気持ちで読んでいました。
それはこうだよ、とか
今のはこういう意味、みたいに
教えたいけど自分の声は届かない、透明人間になったような。

不格好でも彼が暖かい時間を過ごしたのを見たから
の結末が悲しい。

エピローグも解説も
続編の告知もない。

どうしよう………

(追記)

生れた場所や境遇によって
見える世界や感じ方ってすごくすごく違うけど
絶望のなかにまれにある救いみたいなものを考えさせられたなと思いました。
それもまたあっけなく遠のくこともある

まとまりません

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2025年10月27日

Posted by ブクログ

終始薄暗い感じが付き纏うし、しんどいエピソードの連発であるにもかかわらず、なぜか惹きつけられ止まらずに読み進めてしまう。
とはいえ、ラストよ、、、

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2025年10月01日

Posted by ブクログ

障害がある人が主人公だと読んでいてどんどん暗くなっていく。気鬱状態となって飛ばしながら読み進める。1人の人間なんだなぁと思うのだけどいざ現実に対面すると避けてしまうが自分も相手にうまく説明できないし変わらないのかも知れない。思うのはもし助けたいと思うなら最後まで面倒をみてあげないといけないよなぁと思う。

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2025年05月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読み終わった。なにこれえ……暗い〜;;

読み始めは、これ、「宇宙人」って言ってるけど本当は宇宙人じゃないんじゃない…?と思ったけど、当たってたな……

カンさんと仲良くなって、このままなんとなくカンさんと一緒にいるのかなと思ったけど、結局最後一緒じゃなくなるみたいで悲しかった。
カンさんが男性と付き合ってたことあるなら、脈あるかも!カンさんからの愛情も感じたのでいい感じかと思いきや…映画館で被害に遭ったのを知られて、ムラさんは訳分かってないのに距離を置かれて嫌われたと思ってしまって…本当にかわいそう。。

こういう後味のお話って…久しぶりかも。ジブンは宇宙人だから、いつかはジブンの星に帰れる。そう思ってたからそれまでがんばろうって思えてたのに、実際は星なんてなかった。父も母ももういなくて、ジブンは搾取されるだけの人生…優しくて好きだなって思ってたカンさんともお別れして、多分危険な仕事場に行くことになり…最悪じゃん!「吸血鬼と愉快な仲間たち」を読み終えたばっかりだったので油断してました。最悪だけど、癖になる…はあ……次も木原先生の本を読もうかな…できればもうちょっと明るめに話…なにがいいかしら?

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2025年03月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

おーん…。
最後まで救いがないまま終わってしまった(と私は感じた)。他人との意思疎通が障害や育った環境故に上手くできず、搾取されてきたムラ。それでもこの年齢まで生きてこられたのは、善人までいかずとも「悪人ではない、普通に良識ある人」が彼の周りに多少は居たからだろうか。あとはいかに劣悪な環境といえども日本だから、なのかな。

自分の置かれている状況を社会的に認識できなくて、言葉にもできなくて、助けを求められず福祉に繋がらない。
働いて、食べて、寝て、その日暮らし。現代人が抱えるような余計なストレス(周囲と比べて自分の存在意義とか考えてしまう)がない点は幸せなのか?とも思ったり。カンさんのような人間にはムラの混じり気のなさが好ましく映るんかな。

ムラの生きづらさ、「ジブンは宇宙人だから、ここはジブンの星じゃないから」と信じてやってきたのだろうけど、その希望が物語の中で少しずつ崩れていく。しかしカンさんの家に帰りたい、という新しい願いは一応、芽生えている。ストーリーだけ考えればバッドエンドだけど、未来をあれこれ想像させてくれるお話だった。

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2024年12月28日

Posted by ブクログ

一人称口語体で初めて触れる感覚の小説。
言い方が悪いかもしれないが知的障害者の世界ってこんな感じなのかな。

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2024年11月18日

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