大門剛明のレビュー一覧

  • 雪冤

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    1.著者;大門氏は、小説家・推理作家で、代表作は「雪冤」「罪火」「確信犯」等です。氏が追求するのはリアリティですが、死刑などの現場を見るのは困難です。リアリティの弱さを経験で補う為に、電車での押し屋アルバイト、新聞配達、派遣労働者・・・を体験したと言います。本書にこれらの経験が生かされ、作品に現実味を持たせています。「色んな事に興味を持ち、人がやらない事にチャレンジ」をモットーにしているそうです。
    2.本書;8章構成(序章;あおぞら合唱団~終章;歌声)で、死刑制度と冤罪という2つの重い問題を考えさせる社会派ミステリー小説です。概要は、京都で二人の男女が殺されるという、残虐な事件が発生。容疑者と

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    2023年01月10日
  • 罪人に手向ける花

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    まさかの展開で面白かったです。

    公判終盤にアリバイ証人が現れる、そんな裁判を是非傍聴してみたいです!

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    2021年09月21日
  • 正義の天秤

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    まもなく(2021年9月)NHK総合で放送予定の連ドラの原作。著者の作品は同じく連ドラ原作の「テミスの求刑」と「獄の棘」を読んでるが、それらに比べると内容は軽くはないが、文体は軽い感じで、読み易い。ドラマの主演は亀梨君だが、悪くない印象を受けた。なお、ドラマでは桐生は女性に変更されるようだ。まあ、ドラマも楽しみかな

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    2021年09月07日
  • 正義の天秤 アイギスの盾

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    師団坂法律事務所に属する弁護士たちが、黙秘権を行使させて被告人の無罪を勝ち取るなど、ユニークな弁護活動を描く連作短編集第2弾。
    全話を通じて謎となっている、シニアパートナー鷹野が絡む事件の真相が最終話で明らかになる。
    これで、このシリーズも終わりなのだろうか。それぞれにユニークな弁護士たちの活躍をもっと見てみたい気がするが。

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    2021年09月01日
  • 不協和音 2 炎の刑事VS.氷の検事

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    『不協和音』シリーズ第2弾。
    短編ということもあり、サクサク読み進められた。

    父の事件の真相にもだんだん近づいてきている。
    続編に期待。

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    2021年09月01日
  • 死刑評決

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     前作「完全無罪」に続く2作目。本作でも裁判員裁判が焦点となっている。
     前作では法廷ミステリーではあるが、法廷を舞台にした記載が少なかったが、本作はいかにも法廷といった流れ。まさかの結論が待っていて、思わず「え?」となったが、法廷での緊張感などは伝わってきて、個人的には前作より楽しんで読めた。
     本作は、裁判員裁判で死刑評決を受けた犯行当時19歳の少年の死刑が執行されたことを発端として、その時死刑評決を支持した裁判員が容疑者となる殺人事件が発生。その弁護をヒロイン松岡千紗が行うというストーリー。
     人が人を裁くことの難しさもさることながら、裁かれない悪もあることが浮き彫りになる。むしろ、そち

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    2021年06月29日
  • 完全無罪

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     冤罪、法廷、弁護士というキーワードがあったため、リーガルサスペンスかと思いきや、法廷闘争の場面はそれほど多くなく、むしろミステリー要素が強い作品。
     「一度でも疑われれば危険人物」これが冤罪の怖いところ。やってもいない罪に問われて苦しむ家族、犯人だと疑わずに過ごしてきたのに冤罪だと知って絶望する被害者遺族、結局司法が導く正義とは何なのだろうか。「正義の反対語は正義」とはよく言ったものだが、誰かの正義をなすために誰かを犠牲にしていることだけは間違いない。

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    2021年06月21日
  • 正義の天秤 アイギスの盾

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    5話収録
    前回から続いているお話もありました
    今回もまたいろんな弁護がありましたが
    単純なものはなく楽しめました
    このシリーズは今後も出てきそうだなぁ

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    2021年06月11日
  • 正義の天秤

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    弁護士事務所のあるチームのお話
    全6話の構成でした
    いずれの事件もすんなりではなかったし
    そういうことだったのかということで
    予想は難しいです
    でも楽しめました

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    2021年06月08日
  • 反撃のスイッチ

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    ネタバレ

    社会に上手く馴染むことが出来ない生活困窮者「負け組」達が社会不適合者という定義を作りそれをゴミとする産まれ持っての「勝ち組」の娘を狙う「誘拐事件」。身代金は「四百円」。
    主犯の男はメンバーに一千万を渡す約束をし、手伝いを頼む。彼の内に秘めたる想いとは。
    そしてそれを受け継いだのか否か一人残った男は何を感じ何を考え、どう動き出すのか。
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    私にとって「趣味」が生活の中心でありそれをする為の「仕事」だ。どちらかに全ベットする事は出来ない。恐らく良い意味では無い「マイウェイですよねぇ」なんてセリフはこの人生で100万回言われてきた(産まれてから1日1回言われていた

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    2021年02月25日
  • 反撃のスイッチ

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    どんどんと展開していく誘拐劇には圧倒されて、読むのが止まらなかった。その分、結末はこれでよかったのか…と思わざるを得ない。

    権力者は何かを失わない限り、弱者の気持ちを理解することはできないのだろうか。
    人の命の価値に差などない。いや、本当はあるのかもしれないが、それでも無いと声を上げていかなければならないのではないか。
    そうしなければまた次の柳瀬、沖田達を産むことになる。

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    2021年01月11日
  • テミスの求刑

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    久しぶりに活字を読む時間ができたので。主人公が自分と同じ働く女子なので、感情移入はできました。田島のことを信じたいのに信じられない揺らぐ気持ち、窓を開けるか開けないかの決断する時の狂いそうなくらいの悩みが想像にたやすく、せりなちゃんと一緒に頭を抱えていました。
    大どんでん返し!!ってわけではなかったけど、最後にたどりついた答えと、最後の田島さんの自白は真犯人の胸を思って涙が出るほど悲しかった。
    出だしから田島側!って思ってましたか、飄々とした掴みどころのない最強検事滝川とイケメン秀才深町弁護士のバトルもっと見たい。
    とても面白かったです。

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    2020年12月14日
  • 正義の天秤 アイギスの盾

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    大門剛明の『正義の天秤』の続編。
    5編からなる短編集。

    前作で、名門の師団坂法律事務所の立て直しにやって来た元医師の弁護士・鷹野。

    荒療治で賛否両論があった彼が、なぜ弁護士になったのか?その悲しい過去の経緯が明らかとなります。

    特に、最後の『正義の心臓』は、彼の被告人が、何と彼が弁護士になるきっかけとなった別の事件の容疑者とは...
    果たして、被告人を弁護士として守るのか、それとも、弁護士を捨てて復讐に走るのか?

    最後は、やはり弁護士としての矜持でしょうか。
    今後の活躍を楽しみにしています。

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    2020年11月30日
  • 死刑評決

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    完全無罪の続編。
    死刑判決と裁判員制度を題材としていて、前作に引き続きなかなか考えさせられて面白い。
    被害者遺族、加害者関係者、判決を下した裁判官と裁判員、そして野次馬、様々な立場の人間から見た死刑。判決後の人生。
    そこから始まるミステリー小説。

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    2020年11月12日
  • 死刑評決

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    女性弁護士、女性判事の両名のキャラクターが良かった。ストーリーは途中までは思った展開だったが最後はいい意味で裏切られた。
    一点だけおやっと思ったのは死刑判決が出た被告の執行が早すぎたように感じた。
    それから舞台が何と私の故郷だったのもびっくりした。またこの作家の本は読みたいと思った。

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    2020年10月16日
  • 正義の天秤

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    ブレーメンの弁護士たち★★★★
    カルネアデスの方舟★★★★
    マアトの天秤★★★★
    悪魔の代弁者★★★★
    アメミットの牙★★★★
    正義の迷宮★★★★

    それぞれ取り扱う題材や物語の仕掛けも異なり、全編ハズレなしの、法廷ミステリでした。

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    2020年10月10日
  • 正義の天秤

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    正義とは何か?
    ある者は『真実』と言い、ある者は『思考停止』と言い、そしてある者は『人を幸せにすること』と言う。
    果たして、本当の正義とは?

    大門剛明氏の短編集。全6話。

    名門・師団坂法律事務所。
    創設者を喪い、経営が傾く中、創設者の娘・芽依は、元医者でやり手の弁護士・鷹野和也を海外から招聘する。

    しかし、彼は結果が全てと、大幅なリストラを敢行する。反発する者も多い中、着実にその実力を見せる。果たして、彼を突き動かすものは、何なのか?

    それぞれの話を、リストラから残ったメンバーが1話ずつ主役となって弁護に当たる。
    各話とも、次第に明らかとなる驚愕の真実とは?
    そして正義とは?

    いろい

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    2020年09月27日
  • 正義の天秤 アイギスの盾

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    大門剛明『正義の天秤 アイギスの盾』角川文庫。

    『正義の天秤』の続編。書き下ろしリーガル・ミステリー連作短編。5編を収録。

    前作は今一つという感じがしたが、本作は意外に面白い。

    短編という限られた時間の中に凝縮される冤罪事件をはじめとする様々な事件の弁護が描かれ、展開が早く面白い。しかし、こんなに簡単には冤罪や無実が証明されないというのが今の日本の司法の現実である。

    名門・師団坂法律事務所の刑事事件専門部門であるルーム1に持ち込まれる数々の弁護依頼。様々な経歴を持つルーム1の弁護士たちの活躍が描かれる。

    そんな中でハイライトはやはり最終話だろう。ルーム1の筆頭・鷹野和也が長年抱えてい

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    2020年09月02日
  • 雪冤

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    ネタバレ

    作家買いをして、当たりだった作品。

    序盤から一気に読ませる筆致は流石。
    細かい伏線の回収も秀逸。

    ただ、読み進めていくうちに。
    湊かなえさんの『Nのために』が脳裏を過ぎった。

    今後の作品も期待したい作家さん。

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    2020年08月29日
  • 死刑評決

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    作家さん買い二冊目。

    『完全無罪』に引き続き、今回も面白かった。
    序盤から引きこむ筆致、細かい伏線の回収も◎
    余分な部分を削ぎ落とし、最後まで一気に読ませてしまう作家さんだと思う。

    結末については、個人の好みが別れる気がする。

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    2020年08月30日