大門剛明のレビュー一覧

  • 正義の天秤

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    大門さんの小説は初めて読んだけど、ストーリー、トリックもなかなか面白く、リーガルミステリーとして確立されている。

    娯楽にもなり、頭の体操にもなる良書だと思って色々調べたら、NHKのドラマにもなっているとのことで、なるほど!と思った。

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    2023年06月04日
  • 正義の天秤 毒樹の果実

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    NHKでドラマ化された正義の天秤シリーズの最新刊である。ドラマ放映が再開(シーズン3とでもいう感じか)されたタイミングで、本作を読み始めた。相変わらずのテイスト(いい意味で)であり、どんどんと読み進めることが出来た。ドラマの配役が時々にイメージとして頭に浮かぶのは致し方ないとして、ドラマが想像以上に原作に忠実だったのは驚きだった。これからの放映が楽しみだ。

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    2023年05月18日
  • 鑑識課警察犬係 闇夜に吠ゆ

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    連作短編集5篇
    警察犬とハドラーの絆を軸に行方不明者の捜査や脱獄犯の追跡、死体遺棄現場の発見などを解決していく。もと警察官の野見山の爆発犯で不起訴になった手嶋との確執は終わっていないので、続きが読めると期待している。面白いのでシリーズ化してほしい。

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    2023年05月09日
  • 正義の天秤 毒樹の果実

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    鷹野率いる、師団坂法律事務所ルーム1所属の弁護士たちが事件に挑む。

    『毒樹の果実』 有名俳優・泉駿介の覚醒剤所持使用の容疑で逮捕される。違法捜査の疑いが…

    『シンデレラの靴』 歩道橋での転落死、20年前のクリーニング店主殺人事件との関連は…
    梅津が刑事時代に担当した事件だった…
    容疑者は違っていたなんて…
    梅津の家族にも幸せが戻るか⁇

    『ハベルの塔』 18年前の新小岩派遣会社殺人事件死刑判決の再審請求が。目撃証言に通訳のミスが…
    そんなことがあるのか…

    『歪んだレンズ』 ストーカー殺人事件。容疑者として、逮捕された男は、『犯人は顔に大きなホクロが口元まで並んで3つある男』と否認するが

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    2023年04月22日
  • 偽りの捜査線 警察小説アンソロジー

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    警察小説を得意とする実力派作家にて固められた警察小説アンソロジー。
    一言で警察と言っても色んな組織があり、本作においても、公安刑事、警察犬担当、新任刑事、県警本部捜査刑事、交番勤務の警察官、県警本部刑事、公安刑事とバラエティ豊かな内容。
    短編ならではのキレ味鋭いオチ。短編らしからぬ味のある余韻を持つもの。シリーズ化してほしいなと思えるような魅力的なキャラクターや舞台設定のもの。いずれも読み応え抜群の7作品。

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    2023年04月07日
  • 完全無罪

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    冤罪をテーマにした1冊。
    色々考えさせられる内容だったけれど、話の展開が早くて読みやすく面白かった。

    幼いころ誘拐された恐怖に今も苦しむ主人公:千砂が、当時殺人犯として逮捕された平山ときちんと向き合い、迷いながらも真相解明のために奔走して苦難を乗り越えていく姿は読んでいて応援したくなったし頼もしかった。

    冤罪が確定し釈放されても真犯人が出てこなければ世間の目は厳しく生きづらいのが現実。平山が失ったものは計り知れないくらい大きく、終盤の平山の行動や思いには胸が苦しくなった。

    今井や田村のような利己的で悪意ある人たちが優位になるのではなく、決して許されることではないけれど過ちを犯したあと有森

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    2023年03月16日
  • 罪人に手向ける花

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    読みやすいし、展開も早い。
    どんでん返しもあり、面白かった。
    検察、弁護士の視点もうまく表現できていると思う。

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    2023年03月13日
  • 雪冤

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    主に加害者視点の死刑、冤罪もの。ホームレスやメディアも絡めてきたり、なかなか多彩な展開で単純にミステリとして面白い。訴えかけてくる部分も多いけど、重過ぎず読み易かった。この人の作品はバランスが良い。

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    2023年01月15日
  • 完全無罪

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    物語の序盤の流れが、中盤辺りで大きくかわり、後半はややサスペンス調?に。
    この作品の主題を描いていくと、避けては通れないシリアスな問題と、さらにその裏にある問題と絡めて、上手く纏まっている佳作だと感じた。

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    2022年12月12日
  • 罪人に手向ける花

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    あらすじに「癒し系女性検事・黒木二千花、登場!」とあるのですが、主人公が誰なのか分からなくなるほど、登場人物たちがしっかり印象付けられていて、色々な人に感情移入してしまった。

    25年前の事件と、現在の殺人事件。
    それに関わる検事、事務官、容疑者、弁護士、それぞれの思いを想像しながら、ミステリーを満喫できる、とても良い作品だと思う。
    この作品のスピンオフ的でもいいので、続編を描いてほしい。

    そして、ドラマにするなら癒し系女性検事は誰が良いか、くせ者の弁護士は、など考えるのも楽しめた。

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    2022年11月08日
  • 両刃の斧

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    まもなく(2022年11月)からWOWOWで連ドラ化されると云うので読んでみた。重い話だが、うまく組み立てられていて面白かった。文章も読み易い。ドラマは井浦新さんと柴田恭兵さんだが、なかなかいいキャスティングだね。楽しみ。あと、この話に限ったことではないが、父親と年ごろの娘の関係がよくこんな描写されるが、実際にそんな父娘がいるのかなんか信じられない。私にも娘はいるが、こんな変な関係は全くなかったなあ・・・。作家さんって結構ステレオタイプ好きだよね

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    2022年11月03日
  • 両刃の斧

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    刑事ものはやっぱり面白いね!
    内容としては悲しくて重いものだけれど、徐々に真実が解き明かされてくると先が気になりどんどん読み進めてしまいました。
    他の作品も読みます!

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    2022年10月08日
  • 確信犯

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    響子は答えずに歩み寄ると、無言で高遠の大きな背にもたれかかっていた。高遠は驚いた様子だったが振り向くことはなかった。わたし、何やってるんだろう……その思いが少しだけあった。 「正木くん、君は……」  高遠は初めてこちらを向いた。悲しそうな目をしている。やはり気づいていたのだ。だがそんなこと、責める理由にはならない。わかっている。自分は恰好いいキャリアウーマンなどでは決してない。本当は弱い女なのだ。甘えん坊なのだ。一度火がついた激情を鎮めることはできなかった。精一杯あらがう。秘めてきた思いを抑えながら言う。 「たまにでいいんです。気が向いたときでも……こんなおばさんじゃ、駄目ですか」  それは精

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    2022年09月16日
  • 雪冤

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    久しぶりにミステリーが読みたくて、書店に平積みされていたこちらを発見。
    正直あまり期待せずに買いましたが、なかなか面白かったです。

    15年前に男女二人を殺した罪で逮捕され、死刑囚となった八木沼慎一。
    慎一の父・悦史は息子の冤罪を信じているが、面会は拒絶されていた。
    ある日、被害女性の妹・菜摘に真犯人を名乗る者から電話が入る。
    また慎一は獄中から無実を訴えながらも死刑制度に賛成する主旨の手記を発表する。
    悦史は弁護士や菜摘らと共に真犯人を探し始めるがー。

    本作には死刑制度の是非や被害者感情と復讐心、冤罪について考えさせられるものがありました。
    正解がない問題ですが、考えるのを止めてしまうこと

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    2022年09月13日
  • 完全無罪

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    「雪冤」以来の大門作品。

    少女時代に何者かに誘拐され、自力で脱出した過去を持つ松岡千紗。
    その犯人は捕まっておらず、21年経ち、弁護士となった今も悪夢を見つ続けている。
    ある時、千紗は21年前の少女誘拐殺人事件の冤罪再審裁判の担当に抜擢される。
    だがその事件の犯人は、千紗の誘拐事件と同時期に近隣で発生したものー。
    自分を誘拐したかもしれない容疑者と向き合った千紗は、同時に自らの誘拐事件とも向き合うことになる。

    おもしろくて一気に読みました。
    冤罪が証明された容疑者ですが、どこか腹の中が読めず最後の真犯人が分かるまで読み手のこちらも主人公と一緒にドキドキしたり、不安になったりました。

    「雪

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    2022年09月10日
  • 完全無罪

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    ページにして僅か335
    その中に、人のもつ全ての情を盛り込まれた秀作であった。
    雪冤を手にする日が待ち遠しい。

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    2022年09月02日
  • 完全無罪

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    ネタバレ

    面白かった
    ハラハラできて中盤からは一気読み
    犯人は登場してすぐにわかっちゃうけど

    そんなことよりハラハラが楽しめたー
    久々に先の展開が気になった!

    けど、すぐ内容忘れそうw

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    2022年08月30日
  • 両刃の斧

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    面白かった
    被害者家族の哀しい物語

    ストーリとしては、
    捜査一課の刑事・柴崎の娘が刺殺体で発見されますが、懸命な捜査にも拘らず、事件は迷宮入りに。

    15年後、ある自殺した警察官の遺書から、当時の事件の背景が明らかになります。そこから、後輩の刑事の川澄は容疑者と思われる男の身元を特定しますが、逮捕直前で、その男が殺害されてしまいます。
    柴崎の復讐なのか?
    柴崎なら、なぜ、その容疑者を知ることが出来たのか?
    逮捕された柴崎を取り調べますが、完全黙秘

    といった展開です。
    これに、川澄の娘の婚約者、刑事の山田も絡んで真相に迫っていきます。

    柴崎が守りたかったもの
    そして、明らかになる真相、そこ

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    2022年08月29日
  • 偽りの捜査線 警察小説アンソロジー

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    読みやすい長さだけど読み応えがある。初めて読んだ作家もいたが好きな作風だったので、長編も読んでみたい。特定の作家に偏りがちなのでオムニバスは新境地を見つけるのに役立つ。

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    2022年08月03日
  • 完全無罪

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    まず逃げるシーンで始まる。
    そして本章。
    21年前の事件、冤罪は証明できるのか。本当に「冤罪」なのか。
    冤罪の判断に揺らぐ弁護士と、正義を信じて追う元刑事。
    それぞれの視線から後半の二転三転まで、テンポよく進む。
    真山の人物像が後を引く。続編ってあるのかな。

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    2022年07月13日