大門剛明のレビュー一覧
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鷹野率いる、師団坂法律事務所ルーム1所属の弁護士たちが事件に挑む。
『毒樹の果実』 有名俳優・泉駿介の覚醒剤所持使用の容疑で逮捕される。違法捜査の疑いが…
『シンデレラの靴』 歩道橋での転落死、20年前のクリーニング店主殺人事件との関連は…
梅津が刑事時代に担当した事件だった…
容疑者は違っていたなんて…
梅津の家族にも幸せが戻るか⁇
『ハベルの塔』 18年前の新小岩派遣会社殺人事件死刑判決の再審請求が。目撃証言に通訳のミスが…
そんなことがあるのか…
『歪んだレンズ』 ストーカー殺人事件。容疑者として、逮捕された男は、『犯人は顔に大きなホクロが口元まで並んで3つある男』と否認するが -
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冤罪をテーマにした1冊。
色々考えさせられる内容だったけれど、話の展開が早くて読みやすく面白かった。
幼いころ誘拐された恐怖に今も苦しむ主人公:千砂が、当時殺人犯として逮捕された平山ときちんと向き合い、迷いながらも真相解明のために奔走して苦難を乗り越えていく姿は読んでいて応援したくなったし頼もしかった。
冤罪が確定し釈放されても真犯人が出てこなければ世間の目は厳しく生きづらいのが現実。平山が失ったものは計り知れないくらい大きく、終盤の平山の行動や思いには胸が苦しくなった。
今井や田村のような利己的で悪意ある人たちが優位になるのではなく、決して許されることではないけれど過ちを犯したあと有森 -
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響子は答えずに歩み寄ると、無言で高遠の大きな背にもたれかかっていた。高遠は驚いた様子だったが振り向くことはなかった。わたし、何やってるんだろう……その思いが少しだけあった。 「正木くん、君は……」 高遠は初めてこちらを向いた。悲しそうな目をしている。やはり気づいていたのだ。だがそんなこと、責める理由にはならない。わかっている。自分は恰好いいキャリアウーマンなどでは決してない。本当は弱い女なのだ。甘えん坊なのだ。一度火がついた激情を鎮めることはできなかった。精一杯あらがう。秘めてきた思いを抑えながら言う。 「たまにでいいんです。気が向いたときでも……こんなおばさんじゃ、駄目ですか」 それは精
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久しぶりにミステリーが読みたくて、書店に平積みされていたこちらを発見。
正直あまり期待せずに買いましたが、なかなか面白かったです。
15年前に男女二人を殺した罪で逮捕され、死刑囚となった八木沼慎一。
慎一の父・悦史は息子の冤罪を信じているが、面会は拒絶されていた。
ある日、被害女性の妹・菜摘に真犯人を名乗る者から電話が入る。
また慎一は獄中から無実を訴えながらも死刑制度に賛成する主旨の手記を発表する。
悦史は弁護士や菜摘らと共に真犯人を探し始めるがー。
本作には死刑制度の是非や被害者感情と復讐心、冤罪について考えさせられるものがありました。
正解がない問題ですが、考えるのを止めてしまうこと -
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「雪冤」以来の大門作品。
少女時代に何者かに誘拐され、自力で脱出した過去を持つ松岡千紗。
その犯人は捕まっておらず、21年経ち、弁護士となった今も悪夢を見つ続けている。
ある時、千紗は21年前の少女誘拐殺人事件の冤罪再審裁判の担当に抜擢される。
だがその事件の犯人は、千紗の誘拐事件と同時期に近隣で発生したものー。
自分を誘拐したかもしれない容疑者と向き合った千紗は、同時に自らの誘拐事件とも向き合うことになる。
おもしろくて一気に読みました。
冤罪が証明された容疑者ですが、どこか腹の中が読めず最後の真犯人が分かるまで読み手のこちらも主人公と一緒にドキドキしたり、不安になったりました。
「雪 -
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面白かった
被害者家族の哀しい物語
ストーリとしては、
捜査一課の刑事・柴崎の娘が刺殺体で発見されますが、懸命な捜査にも拘らず、事件は迷宮入りに。
15年後、ある自殺した警察官の遺書から、当時の事件の背景が明らかになります。そこから、後輩の刑事の川澄は容疑者と思われる男の身元を特定しますが、逮捕直前で、その男が殺害されてしまいます。
柴崎の復讐なのか?
柴崎なら、なぜ、その容疑者を知ることが出来たのか?
逮捕された柴崎を取り調べますが、完全黙秘
といった展開です。
これに、川澄の娘の婚約者、刑事の山田も絡んで真相に迫っていきます。
柴崎が守りたかったもの
そして、明らかになる真相、そこ