大門剛明のレビュー一覧

  • 死刑評決

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    ネタバレ

    ドラマや映画を一本見終えたような満足感があった。

    特に印象に残ったのは、千紗と陶子の対比の部分。後半になるにつれ、どんどん辛くなっていった。置かれた立場や運命によって人生は大きく変わってしまう。その描かれ方がとても虚しかった。

    読んでいて感じたのは、どんな立場であっても公平で正しい判断をすることは難しい、ということである。犯罪を犯してしまう人にも、その後深く自分を責める人にも、それぞれの性格やこれまで育ってきた環境が影響している。もし自分が何かを判断する立場に立ったなら、自分の感情は抜きにして、相手と真剣に向き合い、その背景まで考えなければならないと思った。
    今は全くできていないけど、そう

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    2026年07月20日
  • 神都の証人

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    冤罪を晴らす王道のストーリーかと思いきや、想像をはるかに超える壮大なスケールで展開していく作品。
    一部、やや強引に感じる急展開もあったが、ラストに待ち受ける「正義とは何か」という問いかけには、前段の重厚なストーリーの積み重ねがあってこその、圧倒的な説得力と深さがある。

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    2026年07月11日
  • 両刃の斧

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    テンボ良く展開され、文体も読みやすいのでいっきに読んだ。作中にも〝こんな滅多にない確率〟などとある通り若干偶然が過ぎる気もするが矛盾もないし、何しろ読後感が良い。全体的には悲しい話しなんだけど…

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    2026年07月03日
  • シリウスの反証

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    ネタバレ

    法廷ものは独特の緊張感と重厚さがあるし、「人が人を裁くということ」といったテーマもあるので面白い。冤罪であるのなら、なぜ凶器に被告の指紋がついていたのかをメインの謎に据えておきながら、鑑定ミスだったというのは、普通の推理小説ならアウト。しかし法廷もので、指紋鑑定のやり方から詳しく説明されると納得できる。それに、そこに表れている考え方は優れて推理小説的だと思う。同一の指紋だと認定する方法は、一致点が十あろうが十二あろうが、結局、他人ならそれほど一致するわけがない、という常識的な判断でしかない。しかし明確な相違点が一ヶ所でもあれば、それは別人の指紋だと直接的に証明できるというのは、なるほどと

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    2026年06月30日
  • 神都の証人

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    冤罪事件に真っ向から立ち向かった弁護士たちと検察官の物語。国家権力の非道さと見捨てられていく人々、やりきれない思いもあるが、真実を求める少なくない人々に希望を感じた。骨太の読み応えのある物語。

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    2026年06月25日
  • 神都の証人

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    ネタバレ

    は〜すごかった〜おもしろかった〜
    冤罪がテーマの戦中から約90年にわたる話。
    3冊ぐらい読んだ感じがする。

    最後は好みが分かれるかな?無理やりどんでん返しにしなくてもとも思ったけど、作家としてはそういうわけにいかんのやろね。

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    2026年06月16日
  • 神都の証人

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    賑やかな関西弁の場面から入り、物語に入りやすい。テンポよく進む話は数十年の歴史を描く。

    人情や各人の個性が繊細に表現され、多方面から筋の通った冤罪というテーマを掘り下げていく。

    ボリュームはあるものの飽きずに読み進められる冤罪ミステリー。

    また、モチーフとなった事件が存在するのも興味深い。

    法律は人権や基本的な営みを道徳の観点から守ってくれるものと理解しているが、ひとたび頭のいい人がそれを保身や武器に使おうと試みるなら、法律ほど残酷なものはないと思った。また、法律は不備や欠陥があると危険なものだと、改めて思う。

    ぜひ最後まで読んでほしい。

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    2026年06月09日
  • 神都の証人

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    意外と壮大な物語だった。
    時代や世代が移り変わって物語は進んでいくけれど、読み終えてみると大事なことは序盤に出てくる「正義とは何なのか」ということに尽きる話だったように思う。

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    2026年06月07日
  • 神都の証人

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    冤罪で死刑判決を受けた父。
    そして、8歳でたったひとり残されてしまった娘。

    昭和から令和へ――80年という途方もない歳月をかけ、「無実」を証明しようとする人々の執念と祈りに、何度も胸を揺さぶられた。

    人を裁くことの重さ。
    一度下された判決を覆すことの絶望的な難しさ。
    正義を信じるだけでは越えられない現実の壁にぶつかりながら、それでも希望を手放さずに進み続ける姿が、深く心に残る。

    ニュースを見ていて、「判決まで慎重すぎるのでは」「死刑執行まで長すぎるのでは」と感じたことは少なくなかった。
    けれど、この物語を読んだ今は、簡単に答えを出せなくなった。
    もし、ほんのわずかでも冤罪の可能性があるの

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    2026年05月29日
  • 雪冤

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    ネタバレ

    「結局被害者遺族にとって犯人ってのは道端に落ちた泥まみれのパン切れみたいなもんだ」

    「汚ねえパンなんぞ普通は食べねえが、飢えていたら食うしかねえ。がつがつとな。その状態が被害者遺族の状態なんだと。犯人を死刑にしても空腹は埋まらない。一時の飢餓状態から脱するだけでかえって腹を壊すかもしれない。お前にはそんなパンの一切れもない。
    だがそれを嘆くな、決して死にはしない。飢えに耐えてもっといい食い物を探すんだって言っていた」

    完全無罪 が好きで読んだ大門剛明2作目

    完全無罪と同じテーマの冤罪事件と死刑制度の2軸のストーリー

    冤罪で死刑になった息子の助けるために奔走する父と被害者の妹、それぞれの

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    2026年05月25日
  • 雪冤

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    ネタバレ

    同じ作家の直木賞候補作品読んだ後に17年前のデビュー作読むという珍しいケース。しかも、いずれも死刑囚が処刑された後で、真犯人が捕まるかという重い冤罪がテーマ。言い古されたクサイコメントや粋がった借り物の表現、会話の飛躍は愛嬌で、ミステリーとしては二転、三転で候補作品より楽しめた。一貫して冤罪問題に取り組んできた大門さん、感服です。

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    2026年05月19日
  • 神都の証人

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    一度“冤罪”の烙印を押されると 無罪を勝ち取ることの なんて困難な!
    そんな酷い無念な人生を送らされてしまった人々は どれくらいいたのでしょうか?

    この物語のように 無罪を勝ち取ることができても 気の遠くなるような年月が経過してしまっている。

    何の為に生まれてきたのか、自分の人生は何だったのか。“冤罪”の怖さを改めて思う。

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    2026年05月14日
  • 獄の棘

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    刑務官が主人公の短編集です。
    短編集ですが、一冊の大きな流れの中で繋がっているので、すごく読みやすかったです。
    悪徳刑務官や職務を全うできなかった恋人など、リアルな設定の中での物語なので、どんどんのめり込んでいきました。
    綺麗事では済まされない刑務官の職務を知ることができました。

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    2026年04月24日
  • 神都の証人

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    読み応えのある一冊でした。長い長ーい気の遠くなるようなはなし。冤罪のはなしではあるが、その時代の事情なども入ってやるせない感が胸にくる。
    ネタバレになってしまうが、本すじとは少しずれるが、池内の最期の場面はこの話の本当に言いたかったことがギュッと詰まっていた。
    最後まで結末が読めなかった。本郷の無念さには、涙が溢れてきた。幸せになってほしかった。本郷が結末を知ったら、どう思うだろう。無実が、わかればそれだけでいいとは、やはり思えない。その影にはやはり犯人がいるわけで、どんな真実でも知りたいと思う。

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    2026年04月21日
  • 完全無罪

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    ネタバレ

    「正義ってやつが一番悪だよな」

    大門剛明一作目
    状況証拠と捏造で自白させた事件の再審請求のストーリー

    リーガルものなのに読みやすい文体でサクサク読めた
    有森達が勝手に決めつけた結論ありきの捜査で冤罪事件が生まれてしまい、改めて偏見から生まれる結論の恐ろしさを感じた。

    自分が正義だと信じるもののためなら暴力や証拠の捏造、加害者家族を追い込むことすらする作中で表現された「怪物」を全編を通して読むことができた。

    有森にも被害遺族のサポートをしている面もあり、嫌いになれないがそんな人でも主観ですべてを推し進めた独善的な行為はやはり許せないという感情がある。

    終章での真山の本音というか抱えてい

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    2026年04月19日
  • 神都の証人

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    昭和18年、三重県伊勢市で一家三人が殺害される殺人が発生。事件当時、谷口喜介は娘の波子とお木曳を見に行ってたのにも関わらず逮捕され、死刑判決を受ける。弁護士の吾妻太一は谷口喜介の冤罪を証明するために奔走するが…

    大河小説が好きだ。
    Wikipediaによると、大河小説とは“一個人の生涯、あるいは一族の数世代にわたる歴史を、社会的・時代的背景とともに広範囲に描いた長編小説“。時代の移り変わりと共に、登場人物達が成長しつつ世代交代していく人間ドラマに魅了される。既読の大河小説では、『赤朽葉家の伝説』、『檜垣澤家の炎上』、『百年の時効』が非常に面白かった。私の本棚で“大河小説”でタグ付けしているの

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    2026年04月18日
  • 神都の証人

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    敗因は、第三部かなぁ…。
    第一部、第二部と順当に来て、第三部になっていきなりジェフリー·ディーヴァー張りの連続ツイストを極めようとしたけど、捻り過ぎて途中で捩じ切れちゃったような、なんとも残念極まりない感じ

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    2026年04月16日
  • 完全無罪

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    21年前の少女誘拐殺人事件の冤罪再審裁判に抜擢された期待の女性弁護士・松岡千紗。しかし、千紗はその事件で監禁された少女の一人だった。間一髪で自分を殺めたかも知れない容疑者に千紗は敢然と対峙する。罪を作り出す罪「冤罪」法廷が迎える衝撃の結末。大ベストセラー『雪冤』を超える慟哭の「冤罪」ミステリー。
    **
    祖母の本棚より

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    2026年03月22日
  • シリウスの反証

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    冤罪被害者の救済活動に取り組む有志団体『チーム・ゼロ』。ある日、彼らの元に1通の手紙が届く。
    『助けてくれ、俺はむじつだ』

    それは、一家4人雑害事件の犯人とされ、30年近く収容されていた死刑囚からのものであった。
    果たして、この手紙は本当のことなのか?

    そこから真実を求める厳しい戦いが始まる。
    何度も郡上市に足を運ぶ若手弁護士・藤嶋は、次第に科学捜査の恐るべき罠に気付いていく。

    やがて、再審請求に向けて希望が見えて来た矢先、信じられない悲劇が襲う。
    果たして、再審請求は実現するのか?
    人が人を裁くとは、とても難しいものですね。

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    2026年03月20日
  • シリウスの反証

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    ネタバレ

    良い。
    冤罪をなくすために尽くす。指紋の鑑定が意外と難しいことが分かった。警察、検察の都合で捜査が操作される可能性があることがわかる。

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    2026年03月07日