大門剛明のレビュー一覧
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あなたが殺したのですか?
彼を愛した深津さくらの問いは、彼の心に届くのか?
毎回、社会的に重いテーマを描く大門氏ですが、第4作となる本作は、犯罪を犯した者の更生と償いがテーマ。
強盗殺人事件で2人の命を奪った久保島は、23年の刑期を務め、仮出所した。
そして、更生保護施設の職員であるさくらは、彼の誠実さに強く惹かれる。
しかし、ある日、中年サラリーマンの殺人事件が発生し、施設の寮生が疑われてしまう。
せっかく仮出所したのに、彼が、再び犯罪を犯したのか?
刑事の梶も含めて、関係者それぞれが心の悩みと苦しみを抱え、自分の正義を貫きたいと考える。
二転三転する真実の向こうに、本当の更生と償い -
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冤罪や死刑制度をテーマにした慟哭の社会派ミステリー。
15年前の京都。2人の男女を殺害したとして、1人の青年が逮捕された。
元弁護士の八木沼は、一人息子・慎一の無実を信じ、たった1人で活動していた。
そして、時効寸前、真犯人を名乗る人物・メロスから電話がかかる。自首の代償として、5千万円を要求する。
果たして、メロスの言葉は、真実なのか?
二転三転するストーリー、なかなか見えない真実。
そして、最後に明らかになるディオニソスの正体とは?
ラスト数ページで、悲しい真実が明らかになる時、1人の青年の命を賭けた思いが、胸を打ちます。
まさしく、慟哭の社会派ミステリーと言える作品です。 -
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犯罪加害者の贖罪とは。更正とは。被害者遺族はなにを望むのか。許しはあるのか。というなかなか、考えさせられるお話でした。一度犯罪を犯したものは、一生許されざるべきなのか。日々、生きていかなければならない中で、犯した罪とどう向き合っていかなくてはならないのか。刑務所で罪を償ってきたからと、犯した事実が消えるわけではない。このお話では、加害者と被害者遺族を会わせる、「修復的司法」が どちらにとっても救いになると信じている校長先生とその娘と息子、過去過失で人を殺めてしまった若宮。若宮にとっては先生は大恩人。そんななか 先生の娘が殺される。読み進めるのが心が痛くなるお話でした。反省すること、謝罪をするこ
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大門剛明『氷の秒針』双葉文庫。時効廃止の法改正をテーマに、事件に翻弄される遺族たちの生き様を描いた社会派ミステリー。冒頭から最後まで二転三転の展開と遺族たちの揺れ動く心情が描かれ、一気読みした。時効廃止の法改正により、発生時期の数ヶ月の差で線引きされてしまう二つの凶悪殺人事件。時効成立となったのは一家惨殺事件、時効撤廃となったのは、その数ヶ月後に起きた若妻殺害事件。あろうことか一家惨殺事件の犯人は時効成立後に自首するが、数日後に何者かに殺害される。この殺人事件の犯人と疑われたのは一家惨殺事件の生き残りの小岩井薫だった。一方、若妻殺害事件の遺族である原村俊介は犯人と目される百瀬拓一を追い込んでい
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80年にも及ぶ長きにわたり国家権力と
闘い続けた人々の物語。
昭和18年に起きた一家惨殺事件、
逮捕されたのは、谷口喜介。
彼はその日、娘の波子と神事のお木曳き祭りに
行っていた。父親の冤罪を晴らすため、
娘の浪子は弁護士の吾妻太一に助けを求める。
一人の死刑囚の無実を勝ち取るために、
昭和から平成、令和、
吾妻太一から本郷辰治、伊藤太一へと
弁護士たちの意志が受け継がれていく。
いつになれば証拠は明らかになるのか。
あともう少しというところで
いつも壁が立ちはだかり、振り出しに戻る。
尽力する人々の、気の遠くなるような道のり。
冤罪は晴れるのか、真犯人は?
最後まで目の離せない物語だっ -
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かつて神都であった伊勢の式年遷宮。そのお木曳を見に行った父娘の父親が、殺人事件の犯人として逮捕され、死刑判決を受ける。冤罪を晴らすため、証拠を捜し、証人を追い求め、裁判を繰り返すが、判決は覆らない。裁判は昭和、平成、令和と時代を重ね、弁護士も3代引き継がれ、80年という長い時を費やすこととなる。冤罪が、本人や家族だけでなく、周囲の人々の人生まで大きく変えてしまうことが、苦しいほど伝わってくる。
それでも法の下の正義を自らの矜持を持って遂行する弁護士の姿が、世代ごとに人物を変えて描かれる。戦時下で子供が弁護士に向かって「正業に就け」と罵倒(??)するのに驚いた。そんな時代があったのか‥今作では弁 -
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ネタバレ直木賞の候補になっていて、あらすじを見て気になったので読んでみた。
かなりボリュームがある本で読むのに時間はかかったが、読み応えがあり読んで良かったと思える本。
昭和18年に起きた一家強盗殺人事件で、無実の罪に問われた谷口喜介。
当時8歳である娘の波子とその周囲の人達が、人生をかけて冤罪に立ち向かう話。
時代が変わり、世代を超えて、なんとか無罪を…の思いの元に、弁護士や検事達が奮闘する。
やはり身近に法曹界の人間がいるとその道に進もうとなるのか、あまりにも次から次へと皆が弁護士になっていくので出来すぎでは…という思いも抱きつつ(まあ小説だし)、一度死刑執行されてから無罪を勝ち取ることがどれだ