【感想・ネタバレ】不協和音 京都、刑事と検事の事件手帳のレビュー

あらすじ

兄・炎の刑事vs弟・氷の検事。土壇場で自白を覆す容疑者。伝説のスリの意外な正体。同時に発生する銀行強盗と誘拐事件。実直な警官の無謀な追走。放火魔の供述に秘められた真相……。刑事だった父は、本当に冤罪を生んだのか――。京都府警捜査一課の川上祐介は、妻を殺したと自白しながら、黙秘に転じた被疑者に手を焼いていた。そこへ、京都地検から「不起訴」の連絡が届く。それを決めた担当検事は、父が違法捜査を疑われて失職した際に別の家の養子となった弟の真佐人だった。不起訴に怒る祐介に、真佐人は意外な一言を返す。刑事と検事、それぞれの信念がぶつかり合う連作ミステリー。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

真面目な刑事だった父が起こした違法捜査。
それが原因となり、幼い兄弟は、別れて暮らすことに...

長じて、兄の祐介は、京都府警の刑事となり、弟の真佐人は、京都地検の検事に。

そして、ある事件をきっかけに、2人は出会う。しかし、性格は合わず、事あるごとにぶつかり合う。

果たして、本当に、父は違法捜査を行ったのか?
2人の思いは、常にそこの究明にある事を知る。

今後のシリーズ化、並びに、彼らの父の違法捜査の真実を知りたいと思います。

0
2018年10月01日

Posted by ブクログ

連作ミステリー。『雪冤』以来の久々の傑作ではないだろうか。ミステリーとしての面白さと描かれる人びとの人生の機微。最終話の余韻を残すラストが非常に良かった。

刑事だった父親の冤罪…そんな父親の背中を見て育った息子の川上祐介は父親と同じ刑事の道に…そして、祐介の前に検事として現れた生き別れた実の弟、唐沢真佐人。

刑事の兄と検事の弟がミステリーと共に紡いでいく人生の機微。

『偶然と必然』、『箱師の鉄』、『英雄の群像』、『右と左』、『発火点』の5編を収録。

0
2016年04月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

評価は4.

内容(BOOKデーターベース)
刑事だった父は、本当に冤罪を生んだのか―。京都府警捜査一課の川上祐介は、妻を殺したと自白しながら、黙秘に転じた被疑者に手を焼いていた。そこへ、京都地検から「不起訴」の連絡が届く。それを決めた担当検事は、父が違法捜査を疑われて失職した際に別の家の養子となった弟の真佐人だった。不起訴に怒る祐介に、真佐人は意外な一言を返す。刑事と検事の信念がぶつかる連作ミステリー。文庫書き下ろし。

この一冊では結局お父さんが冤罪を出したのかどうか分からぬままでモヤモヤ。この先が読みたくなる内容であった。
刑事と検事の絡みは興味深い。なかなか面白かったがこれはシリーズ化はされない?(されていない?)

0
2017年09月06日

Posted by ブクログ

短編連作ミステリー。
ドラマにピッタリと思ったら、ドラマ化されていたんですね。
刑事だった父親の事件は冤罪だったのか?父親の死後、生き別れた兄弟は、兄は刑事、弟は検事となって再会します。
動の兄、祐介、静の弟、真佐人。どちらかというと敵対しているような二人が事件を解決していきます。

■偶然と必然
妻を殺害したと自白しながらも、途中から黙秘を続ける被疑者。妻の死体は見つからず。結果、不起訴。
その理由は?
真佐人により、事件のさらなる真相へ。
事件の違和感が解決されてすっきり!

■箱師の鉄
殺人事件を追う途中で見つけたスリ師。殺害現場でも姿が目撃されます。犯人なのか?
なるほど、箱師の鉄の正体が驚き!

■英雄の偶像
ストーカによる女性の拉致事件。さらに同時に発生した銀行強盗立てこもり。祐介が丸腰で犯人と敵対します。
ストーカの拉致の真相は?
これは、なるほどって感じ!

■右と左
警察の取り調べ中に、車で逃走した犯人が事故で死亡。
取り調べの警官が無茶な追い込みをしたのか?
事故後の警官の不信な行動。その真相は?

■発火点
逮捕した放火犯は連続放火犯なのか?
自白しない被疑者。
その事件の真相は?

いずれの事件も真佐人が裏から形を変えた援護射撃があって解決していく流れです。
父親の冤罪事件の真相が語られていないので、この続きがあると思い、ググってみたら、このあとパート3まで出ているんですね。
続きが気になります。

お勧め!

0
2024年05月12日

Posted by ブクログ

田中圭と中村倫也の顔を思い浮かべながら読む。
私は観てないけどドラマの方がおもしろかったかも。
兄弟の事情や父の冤罪?など、設定は興味深いものの、事件の解決のされ方がなんかしっくりこなくて、真佐人の鋭さにあたふたする田中圭の印象ばかりが残る。

0
2022年11月06日

Posted by ブクログ

最初は「真佐人嫌なやつ〜」と思いながら読んでいたが、実は兄思いだったというのもジーンときたし、父の事件の真相を知ろうとしているあたりからも、素直になれないだけなんだなと可愛くも思えた。

父の件の真相が気になる。続編も必読。

0
2021年08月28日

Posted by ブクログ

感情的で青臭さのある刑事 川上祐介と
冷静で論理的な検事 唐沢真佐人
同じ父親を持つ正反対な兄弟のやりとりのもどかしさ。
でもそれが良い味を出しています。
ドラマ化していたことを知っていたというのもあり、唐沢真佐人は完全に中村倫也の顔しか浮かびませんでした(笑)

京都が舞台になっていることもあり、周りの風景が浮かびやすい表現、季節の描写が印象的でした。

0
2020年05月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

この1冊だけではなんとも。
ただ兄弟で(結果的には)協力して数件の事件を解決した1冊。
解決しなかった父の冤罪事件、弟のチート感…
ぜひ続編が出てもっと味わい深い作品になってほしい。
でもつい最近スペシャルドラマが田中圭くんと中村倫也くんで放送されたのは知らなかった、見たかった…(笑)

0
2020年04月29日

Posted by ブクログ

刑事だった父親が違法捜査で冤罪を生んだと疑われて亡くなった後、別々に育てられた兄弟。兄は刑事に、弟は検事になって再会するが‥
田中圭と中村倫也のドラマがよかったので原作を読んでみたところ、こちらもいい。
連作短編集で、さまざまな事件を兄弟がぶつかったり協力したりしながら解決していく。
父の冤罪事件は未解決だが、5月に続編が出るらしいので楽しみ。

0
2020年04月17日

Posted by ブクログ

テレビドラマ化されるということで購入。

てっきり一つの事件を軸にした長編ミステリーかと思いましたが、全5章からなる連作短編集でした。連続ドラマ向きで、各章ごとで起きる事件を解決していく構成になっています。基本的には、これで解決?だと思ったり、捜査に行き詰まった時には弟からの謎の助言で、解決へと導く形式になっています。各章は、一時間の連続ドラマくらいの量なので、サクサク読めました。内容としては、事件が発生し、解決していく様が描かれ、時折、兄弟の過去のエピソードが加わります。

視点は刑事である兄のみで、検事の弟の視点はありません。
なので、弟の気持ちは実際のところどうだったのかは書かれていません。また、兄弟がバラバラとなった冤罪事件の真相もこの本では、解決されません。最後は、シリーズ化するのでは?と余韻を残したまま終わるので、歯痒さはありました。ただ、兄弟の関係は対立しながらも、回数を重ねるごとに微量ですが溶けていく様子が垣間見れます。そこがこの本の醍醐味なのではないかと思います。ぜひ続編が出てほしいです。

スペシャルドラマ?化されますが、もしかしたら連続ドラマの前哨戦なのでは?と読む限りでは、そう思いました。
完結するのであれば、冤罪事件の真相も描いてほしいなと思います。

0
2019年10月30日

Posted by ブクログ

主人公は、刑事の兄と検事の弟という異色な組み合わせ。
違法捜査を疑われ失職した父を持つ兄弟が、互いに反駁しながらも事件を解決する連作ミステリー。
父親の事件の謎がまだ残り、続編がありそう。

0
2016年11月25日

「小説」ランキング