木爾チレンのレビュー一覧
-
購入済み
夏だしタイトルに惹かれて試しに読んでみた
学生時代のあのきらめきと儚さで眩しい。経験したことがないはずなのにありありと想像できる描写の美しさもよかった
まぁオッサンになった今では眩しすぎる気がしないてもないが(笑)
続き読んでみようかな -
購入済み
みずみずしい夏の日々
冒頭作の「瑠璃色を着ていた」で、みずみずしい夏の日々を思い出した。作品のできあがりの善し悪しよりも、読者にそのような感情を起こさせる力がある作品だと感じた。人の生死をあえて絡ませずに、淡々と思い出を綴ったほうが良かったような気がする。
-
Posted by ブクログ
黒歴史シリーズ。『みんな蛍を殺したかった』がイヤミスとして独特の読後感で、また読みたくなって購入。
『みんな蛍を殺したかった』を読んでからこちらの作品を読むことを勧める。地続きでちょっとした関連があり、その部分の味が違ってくる。
周りにも自分にも絶望した人たちが、運命のいたずらとも言える縁に振り回されながら、希望を感じたり、また絶望したり。
誰かに助けてもらえるわけもなく、事態が好転する見込みも全くない中で、自分を冷静に俯瞰することで絶望的な状況を受け流そうとしたり、やり過ごそうとしたり、乗り越えている。その健気さに“がんばれ”とか“頑張ったね”と声をかけてあげたくなる愛おしさを感じた。
男 -
Posted by ブクログ
ネタバレ久しぶりにしっかりイヤミスだった。
誰も救われなくて悲しい…でも栞だけは救われたのかな。蛍の妹が物語の全ての元凶だったわけだど、元を辿ると蛍の実の母親が蛍を捨てて栞の父親と結婚したこと、または栞の父親が栞の実の母親の美月を捨てて蛍の母親と結婚したことなのか。
最後、蛍の父親と思われる人がホームレスとして現れるのも良くできすぎていたけど、面白かった。
栞も蛍も生きたまま友達として生きていければよかったね。ヲタクが一概に気持ち悪いというのは違うと思うけど、気持ち悪いと虐げられる人達がヲタクの道へ走る構造みたいなのがなんとなくわかった。(うーんなんか言語化難しいな)
【以下読み返した時に内容思い出 -
購入済み
描かれる友情や伝えたいことには納得ができない部分もあったけど、なんだかんだで、泣きながら読んでしまった。
私が高校生の時だったら……と考えると2回目くらいで死んでしまいそう。怖い。 -
Posted by ブクログ
予想以上に人物相関が緻密に作り込まれており、あまりストーリーに響かなさそうな人物が、違う場面で登場していたりと伏線回収も多く読み応えがありました。
「みんな誰かを殺したいほど羨ましい」という作品帯にある言葉通り、
各々の満たされていない部分を
他の人に当たったり奪おうとしたり、存在が消えることを願ったりと、高校生という多感な時期の苦しい葛藤やドロドロとした承認欲求が垣間見えます。
他の方も書いてある通り、ドラマ化やアニメ化に向いていそうな作風だと思いました。
スラスラ読めるので通勤読書におすすめ!
ただ全体的にドロドロ暗いので元気な時に読みたいです笑 -
Posted by ブクログ
百合短編。どれも趣向凝らして、面白かったです。青崎有吾「首師」が一番好きでした。
「恋をした私は」武田綾乃
園芸部の地味な私は転校と引っ越し嫌で、離婚した父の方に同居、父の不倫相手と暮らす。不倫相手は美しく、私をも磨いてくれた。でも、高校卒業したら、家をでないといけないの?彼女とは他人?
「雪の花」円井挽
私はずっと家のために過ごさせられた。突発的に父を殺したが、アリバイは作れるのか?逡巡する私はふと、女性から貰ったものを思い出す。
「いいよ。」織守きょうや
私はテストで二位。一位を探しに弓道部に行き、もともと友人の友梨佳と、一位の清良を見て、清良の美しさに虜になる。
「最前」木爾チレン
落ち