木爾チレンのレビュー一覧
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ネタバレ洗練された緻密な描写が美しい文章、というのがこの本の第一印象だった。比喩表現や緻密な情景描写はPostludeで多用され、第一楽章からは控えめであったように感じた。これはきっと、文章のテンポに緩急をつけて場面ごとの時間の流れを表現しているのだと思い、木爾チレンさんのこだわりを垣間見た気がした。(比喩表現の多用や緻密な描写は、物語をスローテンポにさせる傾向があると私は思っている。この感覚に共感してくれる方がいたら嬉しい。)
物語の前半で、ジグソーパズルのピースがはまりそうではまらない時ような、何とも言えないもどかしさと違和感を感じ、後半でそのピースが裏返っていたことに気付くような構成に惹かれた。 -
Posted by ブクログ
6月にこれを読めたことが本当に奇跡
作家の木爾チレンさんといえば文学フリマでその存在を知り、実際に会ったこともサインをもらったことのある女性作家なのですが、びっくりするほど女性らしい可愛さのある方なんですよね。少女を追っている若さを求めた人ではなく、本当に少女を自身に閉じ込めた人なんじゃないかなと思うくらい作家木爾チレンなんですよね。だから作風を知った時に納得してしまい終始安心して読めたのが今作でした。
木爾チレンを知らない人は是非ここから読んでいただくこと強くお勧めしますし、今作はとにかく夏!夏に読んでいただきたいです。
正確に言ってしまえば私は6月が似合う作品だと思いました。前にも書いた -
Posted by ブクログ
ネタバレ初めましての作家さん。
陽と陰、光と影。そんな二人の小説家のお話し。
『陰』である冴理を『神』として追いかける天音。
接点を持ちたいと思いだけで小説家になった天音は冴理を追い詰めてしまう。
半分くらいまでは
なんて天音は嫌な女なのだ!
と、思っていたのに後半の天音の手記を読み
なんて要領の悪い二人なのだ…と歯噛みする。
最後には涙してしまいました。
何かを生み出す職業は本当に厳しい世界なのだろうな。
孤独と闘いながら『自分の中から膿をしぼりだす作業(作中引用)をしなければならない。
壮絶な闘いがこの一冊に封じ込められていました。
読めて良かったです。 -
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ネタバレ百合を摂取したくて&好きな作家さんを発見したくてアンソロジーを読む。6本全部よかった!
「恋をした私は」のラストがゾワっとして好き。好きな人を手に入れるために親でさえ手にかけるんだ。そして自分に向けられる好意には気付いてないところが罪だな〜と。
「雪の花」見知らぬ女に救われて、それが次へとまた連鎖していく。ミステリ色強くておもしろかったです。
「いいよ。」恋人のフリから始まったふたりがフリじゃなくなっていくのがかわいかったです。ストレートかわいい百合だったかも。
「最前」アイドルを救ってくれるのはいつだってファンなんだ。
「首師」首を作る職人と囚われの姫様の話。命を失うことよりもつらい -
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シリアルキラーアンソロジー。なんとまあ危険な本です。そしてとても楽しい本。
お気に入りは阿津川辰海「シリアルキラーVS殺し屋」。どっちもどっちな、とんでもなくスリリングで息詰まる対決です。ふたりの間で命を懸けて繰り広げられるゲームとその顛末には、ぞくぞくわくわくしっぱなしでした。
木爾チレン「脳JILL」は、恐ろしくも悲哀を感じてしまった物語です。シリアルキラーには間違いないけれど、そういう言葉で片づけてしまうのはなんとも……やりきれない思いが残りました。
櫛木理宇「テキストブック・キラー」、くわがきあゆ「私の伴侶」、結城真一郎「ご乗車の際は」と、どれもこれも傑作。とにかくやばい人物が多すぎる -
Posted by ブクログ
ネタバレ傑作。
「シリアルキラー」がテーマのアンソロジー。
テーマは過激だが、グロ要素は控えめ。内容としては各殺人鬼が「なぜ殺人鬼になったのか?」、「どういう気持ちで行為に及ぶのか?」等の内面の描写が細かく描写されており、短編集ながらに、それぞれの満足感は高い。
『シリアルキラーvs.殺し屋』 阿津川辰海
結末含めてパンチは少し弱いが、このシチュエーションがとにかく面白い。
『脳JILL』 木爾チレン
「ゴトン病」という言葉を初めて知った。
少しショッキングな内容だが、それ故にメッセージも大きい。
『テキストブック・キラー』 櫛木理宇
面白い。
直近に『死刑にいたる病』を読んだが、あの湿度感を短