木爾チレンのレビュー一覧

  • みんな蛍を殺したかった
    予想を超えた嫌な後味。
    なるべくしてなったとも言えるが、あまりに悲しい。
    後半のとある部分に微妙な違和感を持ったのだが、最後にこういうことだったのかと、なんとも言われぬ気持ちになった。
  • 神に愛されていた
     「女にだけわかる狂気」って何?ドロドロ系?わからなかったら? うーん、最近の帯過激じゃね?
     タイプの違う冴理と天音、2人の女性作家の才能と嫉妬を中心に、各視点で描かれる物語です。

     2人の対比が、光と影、羨望と嫉妬、希望と絶望‥と、相反する(表裏一体の)ものとして象徴的に描かれます。狂気とまで...続きを読む
  • 神に愛されていた
    主人公の気持ちがよくわかる…
    ちゃんとお互い話せばきっと分かり合えたはずなのに…でもきっとそんな余裕なんかなかった。
    誰かと比較してどんどん自信をなくてしまう。
    実によくある話。だからこそ感情移入してしまいます。
    なんて切なくて繊細なお話なんだろうと思いました。
  • 神に愛されていた
    読みやすかった。一気読みした。
    女たちの話。作家たちの話。
    無邪気な天才と彼女が憧れた人。天才は狂気をもって命懸けで憧れ続けた。
    なんとなくだけれど映画『プロミシング・ヤング・ウーマン』と同じ種類の狂気を感じた。
  • みんな蛍を殺したかった
    文体も読みやすく、次が気になって仕方なく、一気に読みました。
    歪んだ憎しみの対象の繋げ方が上手いなぁと思いつつ、前半と後半の話の色の違いがまた話を面白くしてる。
    誰か幸せになったのかな。。。
  • 神に愛されていた
    学生の頃から作家になることを夢見てた冴理。新人賞を受賞し順風満帆といったところに現れた高校・大学の後輩で、同じ新人賞を受賞した天音。
    天音が現れてから何もかもが上手く行かなくなり、嫉妬の感情を抱き、殺してしまいたいとまで…。
    前半は冴理、後半は天音の視点で話が進んでいく。
    あの時にひとこと気持ちを伝...続きを読む
  • 神に愛されていた
    ツイッターで、この作品に木原音瀬先生の名前が出てくると聞いて、興味を持ったので読んでみた。

    『私が大好きな小説家を殺すまで』や『推し、燃ゆ』を先に読んでいたし、この作品自体アマデウス症候群の話だったが、単純にファンと作家、神とファンの話で面白かった。アンチにはならなかった。

    殺したいほどの執着。...続きを読む
  • 神に愛されていた
    「あなたは、誰かを殺したいと思うほどの絶望を味わったことってあるかしら」
    ヒット作を生みながら突然筆を折った小説家の告白。それはある人物の死が絡んでいて…
    才能と嫉妬と少しの狂気。およそ誰もが持つ苦しさを掬い上げたようなお話。

    最終的に1つの物語が2つの視点から語られます。
    「神に愛されていた」と...続きを読む
  • 神に愛されていた
    これはなかなか借りられなかったので、やっと。

    嫉妬、妬み、羨望。
    私は歳をとったのか、今はこういう感情って全く無いのだけれど。
    若い頃はこういう思いでいっぱいだったと思う。
    ただ、純粋な思いは切ない。

    内容はシンプルだけど、私はけっこう好き。

    あとがきが、なんだかうるっとした。
  • みんな蛍を殺したかった
    とにかくすごい
    先の展開が予想できたのに、それ以上の「マジかよ!?」っていう衝撃がエグい。
    愛されることよりも、自分をもっと愛してあげてってみんなに思っていたら、対極にあるはずの憎悪への流れに読む手が止まらなかった
    すごい
  • 神に愛されていた
    読書初心者の私が初めて一気読みした作品でした。
    展開は予想しやすいかもしれないが、読みやすく面白かったです。
    もっと2人がちゃんと話せばよかったのになぁって思う
  • 神に愛されていた
    女性の心理がミステリーの形で存分に味わえる作品です。文字量もそこまど多くないので、一気読みできました。
  • 神に愛されていた
    スラスラと読めた。冴理目線と天音目線で構成されていて、ここも伏線だったのかと驚く場面が多かった。タイトルの神は天音、天音にとっての神は冴理。最終的にはみんな愛されていたという展開も良かった。
  • 神に愛されていた
    この物語は2050年から始まります。
    平成の回想を中心とした内容や少女小説を感じさせる文体に懐かしさを感じるのに、スピーディーな展開とセンチメンタルになりすぎない潔さが、むしろ新しいイメージの作品に仕上げていました。
    近未来からのスタートの謎も最後に納得。
    多少強引なストーリー展開ではあるものの、甘...続きを読む
  • 神に愛されていた
    冴理に対する憧れ、命を救ってくれた小説
    天音という光がなければ書けなかった小説
    光があるからこそ闇がある
    ページをめくる手がとまらなかった。
  • 神に愛されていた
    終始グロテスクでとても良い。
    個人的に美しい物語で大好きだけど、こういう奴いるよな〜、、、、と萎える1面もあるよ
  • 本当に欲しかったものは、もう Twitter文学アンソロジー
    Twitterで小説を書いている人たちの作品をまとめた短編集なので、普段から紙の「きちんとした」本を読んでいる方やSNSのノリが苦手な方には合わないかもしれないですが。私はこのちょうどいい「毒」が好きなのでハマりました
  • みんな蛍を殺したかった
    見た目の美醜で立ち位置が決まってしまうような学生時代のヒリヒリとした空気感が伝わってきた。
    スクールカースト底辺のオタク3人が抱えるそれぞれの苦悩。3人に親密に近づいてくる美しい転校生とのイヤミスな展開。
    中盤以降は、ドロドロした腹黒さが露わになってきて先が気になり、最後まで一気読み。面白かったです...続きを読む
  • みんな蛍を殺したかった
    文章の表現の仕方がリアルで時々ウッとくる部分はありましたが、感動するイヤミスで自分にとって大切な本になりました。併せて木爾チレンさんの大ファンになりました。
  • みんな蛍を殺したかった
    みんな自分の「本当」を隠して繕って偽って生きてるんだよな〜としみじみ感じた。私自身は殺したいと思うほど誰かに嫉妬したことはないけれど、そういう感情も人間らしくて嫌いじゃないなと思った。蛍の生き方は割と好きで、最後もちょっと感動した。死ぬなら誰かの身代わりで死にたいと思った。

    みんな、自分の大切なも...続きを読む