木爾チレンのレビュー一覧
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シリアルキラーアンソロジー。なんとまあ危険な本です。そしてとても楽しい本。
お気に入りは阿津川辰海「シリアルキラーVS殺し屋」。どっちもどっちな、とんでもなくスリリングで息詰まる対決です。ふたりの間で命を懸けて繰り広げられるゲームとその顛末には、ぞくぞくわくわくしっぱなしでした。
木爾チレン「脳JILL」は、恐ろしくも悲哀を感じてしまった物語です。シリアルキラーには間違いないけれど、そういう言葉で片づけてしまうのはなんとも……やりきれない思いが残りました。
櫛木理宇「テキストブック・キラー」、くわがきあゆ「私の伴侶」、結城真一郎「ご乗車の際は」と、どれもこれも傑作。とにかくやばい人物が多すぎる -
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ネタバレ嫉妬なんて感情、正直要らないと思っていた。
他人と比べて絶望するその感情をこの小説は余すことなく読書の私達に教えてくれる。
才能がある。愛されている。不自由なく生きている。「神に愛されているのは自分では無かった」と幾度と絶望しても、その感情を小説にのせて作っていく絵里。崇拝する絵里に殺したいほど憎まれてしまった天音。
光と闇はいつでも表裏一体であり、嫉妬の反対には希望があった。絵里はあのタイトルに載せどんな小説を書いたのか、実際に手に取りたいと思った。
-もしかしたら人は、愛を受け取ってから誰かを愛し始めるかもしれない
-なんだか恐ろしかった。少女から果てしなく遠い場所まだやってきてしまった -
Posted by ブクログ
ネタバレルールや物語の運びは単調だけれど、
それぞれの生徒のストーリーや
感情が生々しくリアルに伝わってきて、
可愛い表紙とは真逆のどん底闇が広がっていた。
でもその中にも確かに希望があって、
その希望がしっかり花開いたことがとても救い…
皆それぞれの苦しみがあって、
それが小さくとも大きくとも
自分だけではないのだと気づく事が大切。
偽善でも良いから寄り添おうという気持ちから
人は心から助け合えるのだろうと感じる。
キャラクターについてはそれぞれ
思うところはあるのだけれど、
最後に残ったのが美心と花恋で
良かったと個人的に改めて思う…!!
最後、続編みたいに制度が続いている流れも
ドキッッと -
Posted by ブクログ
舞台は私立女子高、卒業式直前に行われるバトルロワイヤル。めっちゃ面白い。
【特別授業】と呼ばれるデスゲームは担任によって突然告げられる。
ルールはタイトル通り「二人一組に」なること。制限時間は60分。
誰とも組むことができなかった者は、失格。失格者が確定したら、次の回へと続く。
一度組んだ相手と、再び組むことはできない。
残り人数が偶数になった場合は、一人が待機となり、話し合いで決めないといけない。
【特定の生徒】が余った場合は、特定の生徒以外全員が失格になる。
最後まで残った二人、及び一人の者が、卒業式に出席できる。
半信半疑の27人だが、左胸のコサージュの仕掛けにより無惨な死を遂げるク -
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ネタバレ2人の小説家の壮絶な半生の物語。切ない結末にも関わらず、不思議と読後は胸に重さは残らず感動に包まれる。
天音が冴理を慕っていることが分かる描写が多かったから、天音視点を読んでもどんでん返し的な驚きは感じなかった。だけど、そこが核でないから最後まで面白かった。
彼氏を横取りしたり、母を家ごと燃やしたり、明らかに天音は常軌を逸脱してるのに、一途さが可愛くみえて憎めなかった。「神」とまで慕う人が人生にいるっていいなと思ってしまった。
SNSでよく見るから気になって、今回初めて木爾チレンさんの本を手に取った。評判通り面白い作品だった。本作が良かったから他の作品も読んでみたい。