木爾チレンのレビュー一覧
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女の子特有の、仲の良いだけで言い表せない共依存のような関係が描かれた5つの短編集。
若さ故の漠然とした虚無感、特別な関係への絶対的信頼とそれが崩れることへの恐怖、何気ない日常の尊さが、腑に落ちてくる文章で綴られている。
表紙の写真も本作の雰囲気と合っていて素敵だと思った。
・瑠璃色を着ていた
→周囲の仲良しごっことは一線を引いて、高校3年生の瑠璃とハリの話
・植物姉妹
→脳死状態となった白花と、その妹黒花の話
・りかちゃんといづみちゃん
→常人離れした美しさのりかちゃんと、それに憧れる泉の話
・溶けたらしぼんだ
→高校時代からずっと一緒だった栞とゆりが、卒業後ルームシェアをしている -
Posted by ブクログ
“殺人鬼”つながりでこの一冊。
阿津川辰海さん
木爾チレンさん
櫛木理宇さん
くわがきあゆさん
結城真一郎さん
という豪華執筆陣に惹かれて手に取りました。私にとってまるで福袋みたいでした。
流石どの話も面白い。そしてさくっと読めてしまう短話集。
この中で私が好きな話は阿津川辰海さんの『シリアルキラーvs.殺し屋』
古書店に勤める男を一ヶ月以内に殺して欲しい。という依頼を受けた殺し屋のお話。
あまり話すとネタバレになってしまうから話せないけれど、流れる空気感がチルい。殺人鬼と相対する空気感ではないの。緊迫してる場面のはずなのになぜか緩く感じてしまう。不思議な温度をもった物語でした。
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Posted by ブクログ
パートナーを失ったり、別れた女性達の性と生について書かれた7編からなる短編集。
内容云々というよりなぜチレンさんがここまで性に固執?執着?しているのかが物凄く気になりました。かなり生々しい表現が多々登場してくるそのバックボーンや目的は何なのか。
あともう一点どうしても気になるのは、小説って基本的に誰でも手に取れてしまうということ。つまりこの内容・表現が性の知識に疎い若い子達の目にも入る可能性がある。裸婦像のような美術品でも問題になるこの世の中でここまで露骨な性描写がある小説はいくら真っ当な文芸作品だとしてもある程度の規制が必要なのではないだろうか… -
Posted by ブクログ
ネタバレ著者も記載している通り、いわゆる「メンヘラ女子」
(※若き女子の恋愛における情緒不安定さの意味とある。)が主人公の作品が多く、そういう感情なのか、と、登場人物の心に入り込むような感じがした。
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人は、ひとりでいる時間が長いと、心が縮んでいく。誰のことも受け入れる必要がないから、心はひとり分でいいと、自分に言い聞かせて、どんどん小さくなる。
糸川だけが、他人が遊びに来るような世界を持っていることに、私がどれだけ嫉妬しているか。
私という人間は時々、いちばん好きな人に、うんと酷いことをしたがる。なぜだろう。淋しいからかも