あらすじ
【電子版巻末には岩倉しおり先生によるカバー用写真をそのまま収録!】
恋とも友情とも言えない同性に強く焦がれる気持ちを描く、
少女たちのひと夏の物語――。
「制服を着ているときにしか聴こえない夏の音や、大人にも子供にも見えない夏の映像を、私たちはちゃんと日々感じながら生きていた。」
――瑠璃色を着ていた
「ねえ白、人はみんな、半分で生まれてくるのかもしれない。そしてその半分を、必死で埋めようとしている。」
――植物姉妹
……ほか、R-18文学賞優秀賞を含む、初期短編五篇を収録。
著者自らそれぞれの作品コメントも書き下ろしたファン必携の一冊。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
6月にこれを読めたことが本当に奇跡
作家の木爾チレンさんといえば文学フリマでその存在を知り、実際に会ったこともサインをもらったことのある女性作家なのですが、びっくりするほど女性らしい可愛さのある方なんですよね。少女を追っている若さを求めた人ではなく、本当に少女を自身に閉じ込めた人なんじゃないかなと思うくらい作家木爾チレンなんですよね。だから作風を知った時に納得してしまい終始安心して読めたのが今作でした。
木爾チレンを知らない人は是非ここから読んでいただくこと強くお勧めしますし、今作はとにかく夏!夏に読んでいただきたいです。
正確に言ってしまえば私は6月が似合う作品だと思いました。前にも書いたことがあるのですが、6月はPride monthと言われ、性の多様性を考える時期ですが、今作もその傾向にあるお話かと思います。
ですが、それとは別に、紫陽花を見れる季節だからこそ楽しんでほしい。そして「夏の匂いがする」というタイトルに8月より6月のもう夏が始まる匂いと合わせて楽しんでいただきたいんです。
いろいろ含めても今作は6月が1番楽しめる作品なので是非この時期に合わせてほしいです。
木爾チレンの良さが詰まった文字通りの処女作を存分に浴びれます。この夏を少し涼しくしてくれる良い物語です。
Posted by ブクログ
本書は、木爾チレンさんが初期に書いた小説を主に、改稿作品も交えて、5つの作品を集めた本です。暖房の効いた部屋で、夏の匂いを感じながら作品を読み進めましたw
各作品のあとには、木爾さんが作品についての思いを綴っておられます。
「溶けたらしぼんだ」という作品のあとには、わたし(みのり)が言葉にしたかったことが綴られていました。
「改めて読み返すと、当時は本当に感性だけで書いていたなと、そう感じた。でも、そういう衝動のようなものが、小説には必要だし、洗練された文章より、心から湧き出る粗削りな文章のほうが、人の胸を打つ場合がある。」
そのとおりだと思います。
おさめられている5つの作品は、
瑠璃色を着ていた
植物姉妹
りかちゃんといづみちゃん
溶けたらしぼんだ
夏の匂いがする
一度しかない人生のうちの そのまた一度しかない季節の感性を 受けとめてみてください。
そこには きっと その季節のころの あなたの姿も 見えるはずです。
ほのかに漂う 夏の匂いと 女の子の匂いとともに。
Posted by ブクログ
【美少女】の原点はここにある気がする。
ご本人の解説付きでチレンさんの内部を見たような気がした。
この本で最初の『瑠璃色を着ていた』は私の心をガッツリ掴んでくれました。
1番好きかも。
挿絵に線香花火が描かれているんだけど、その絵を見てたら花火の匂いを思い出した。
冬のクリスマスの季節なのに夏の本を読んで、学生時代を思い出す。
何とも不思議な体感をした作品でした。
Posted by ブクログ
女の子同士のコミュにケーションってすごい複雑だよね。
友達なのに、ふとした瞬間に一線を超えそうになる好意や依存。貴方の中に入りたい、この瞬間を永遠に閉じ込めておきたい。夏の匂いは強烈でよりその思いに深く沈んでいく。
そんな夏が永遠に続くと、信じたかった。そして今も、思い出すのはあの時の輝かしい時なんだよね。
Posted by ブクログ
白と黒が好き。はっきりしているけれど、曖昧な線を残すもの。生きるって死ぬことなのかなって思ってたけれど、少し違うものなのかもしれないと思えた本。
Posted by ブクログ
デビュー作をまたこうして本で出会えたこと、逆サイドからの話も読めたこと、過去のチレンちゃんの作品に出会えたこと全てが嬉しい。
あずきちゃんが懐かし過ぎてその後作者どうなってるのかとか調べちゃったくらいには同世代
Posted by ブクログ
大人になる少し前の少女達を描いた初期短編集。真冬
に読んだのに、線香花火やプールサイドの水の匂いを感じました。一瞬のきらめきを切り取ったような「瑠璃色を着ていた」が好き。現在の作者から見たあとがきも、より儚さを感じさせていい。
Posted by ブクログ
女の子特有の、仲の良いだけで言い表せない共依存のような関係が描かれた5つの短編集。
若さ故の漠然とした虚無感、特別な関係への絶対的信頼とそれが崩れることへの恐怖、何気ない日常の尊さが、腑に落ちてくる文章で綴られている。
表紙の写真も本作の雰囲気と合っていて素敵だと思った。
・瑠璃色を着ていた
→周囲の仲良しごっことは一線を引いて、高校3年生の瑠璃とハリの話
・植物姉妹
→脳死状態となった白花と、その妹黒花の話
・りかちゃんといづみちゃん
→常人離れした美しさのりかちゃんと、それに憧れる泉の話
・溶けたらしぼんだ
→高校時代からずっと一緒だった栞とゆりが、卒業後ルームシェアをしているお話
夏の匂いがする
→「溶けたらしぼんだ」のゆりサイドのお話
Posted by ブクログ
毎日暑いですね〜
毎日こう暑くちゃ嫌になっちゃいますね
そんなとき、暑い夏にぴったりの表紙の本を見つけました
木爾チレンさんの『夏の匂いがする』です
JKがプールに足をつけて涼しそうですね〜
OSの1Qさんも一緒に足をつけて涼しんでみようかな〜
(OSはもちろんおじさんの略ね)
あっ!だめか、、、
OSの足はちょっと見苦しいか、、、
すね毛が生えた足は表紙には映えないか、、、
いや、待てよ!
1Qさんの足ならギリいけるか
アタシ、意外と足の毛は薄いのよ
すねには生えているけど、ふくらはぎには生えてないのよ
ツルっとしてキレイなのよ
ワンチャンいけるか
ま、最近の男の子は毛を剃るのがエチケットなのかな?
(知らんけど)
OS世代のアタシたちにはわかないですよね〜、ひま師匠、土瓶師匠、ultramanさん
(まさか、剃ってませんよね!?)
若い世代のユッキーさんなら剃ってるのかな?
来年の夏も暑かったら、OS世代のみんなでプールに足をつけて涼しみたいですね
(想像しただけで気持ちが悪い、、、)
来年のお盆あたりでどーですか?
予定をあけておいてくださいね♡
Posted by ブクログ
最初の「瑠璃色を着ていた」でグッと心掴まれた。若い時の友情と嫉妬とキラキラと。短編なんだけど満足度高かったが、2つ目以降も同性に焦がれるところは同じなのでちょっと残念。
Posted by ブクログ
「瑠璃色を着ていた」
「植物姉妹」
「りかちゃんといづみちゃん」
「溶けたらしぼんだ」
「夏の匂いがする」
木爾チレンさんの初期作品、五篇が収録された短編集。
「溶けたらしぼんだ」は『女による女のためのR-18文学賞』優秀賞を受賞した作品。
どの物語も瑞々しく、繊細で柔らかな感性を感じた。
読みながら自分の高校生時代に心がタイムスリップする。
学校指定のソックスにハルタの黒のローファー、ネクタイ制服。
きっと誰もが自身の青春の一コマを思い出すはず。
プールの塩素のニオイまで感じとれる中、彼女達のきらめきと痛みに想いを馳せた。
Posted by ブクログ
最近木爾チレンさんの小説にハマっていて、初期作品集ということで気になって読んでみた。
初期作品なのにここまで仕上がってる話が書けてさすがだなあ。
『植物人間』の話が1番好き。
ご本人の解説も付いていて、気持ちも知ることができてとても良かった。
2024.12.30(月)
Posted by ブクログ
木爾 チレンさん、初読みでした。
初期作品集ということで、いまのご本人からのコメントが各話に書かれており、こんな気持ちや思い入れがある作品なんだな〜と知れるのが良かった。作品の裏話を聞くのって楽しい。
いずれも若い女の子同士の友情とか家族愛のようなものを描いていて、シスターフッドものの作品集。
淡々とした文章と会話なのに、少女たちの心の揺れを瑞々しく描いていて、少女を卒業した身としては心の潤い成分を補給してもらった気分。