木爾チレンのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
売れっ子作家陣が綴る百合小説作品集、ラブリーな魔法で陶酔しちゃう! #貴女 #百合小説アンソロジー
■きっと読みたくなるレビュー
前作『彼女。百合小説アンソロジー』に続く、いまを時めくミステリー作家陣によるアンソロジー。
あいかわらずキュンキュンさせてくれる本シリーズ。今回はミステリーよりも百合要素がマシマシで、読んでると別世界に昇天させてくれます。
テーマはひとつなのに、様々なアプローチで楽しませてくれますね。皆さん各々の強みを出されていて、先生らしいなって作品ばかりでファンとしては嬉しい限り。
恋愛なんか久しくしてないなー、百合なんてよくわかんねーよと思っている中高年層にこそ読んで -
- カート
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試し読み
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Posted by ブクログ
こういう本絶対読まないんだけどチレンちゃんの新刊ってことで手に取りました。(デビューから応援してる作家さん)
少女漫画好きな人には絶対絶対楽しめると思う、このテーマ。もうキラキラしすぎてて、ニヤニヤしながら読み終えた。わたしも絶対柚様推しになるだろうな、ナルシストでドエスな王子様な柚様や、大人の魅力溢れるなかでの女性恐怖症な嘉保須様もいいな。ゲームオタクなほんわかな檸檬乃介様も捨てがたい。インテリ眼鏡な裏での変態ぶりな月出里様も、美少女っぽい来夢様も…♡
やー、こんなラッキーガール誰もが憧れるよ。キュンキュンしながら読みました。次回はどんな作品書くのかな、楽しみです。 -
Posted by ブクログ
学年にひとつしかクラスしかない女子高の卒業式の日、登校した生徒たちに担任からあるゲームが課される。「二人一組になってください」の合図で、余った生徒が失格、つまり志ぬというゲーム。しかも、特定の生徒が余るとそれ以外が失格になるという。そのデスゲームにより徐々に生徒たちの本音が露わになり始める・・・
構成的には「バトルロワイヤル」とあまり変わらない。
各章はそれぞれの女子高生たちの物語となっており、本音が語られる。スクールカースト、いじめ、友情など、本作のテーマとなっているが、そこは自分にはいまいち刺さらなかった。
それより、コサージュの仕組みのほうが気になってしまった・・・ -
Posted by ブクログ
冒頭からいきなり「後奏」と書かれていて、これはどういうことだ?と思って読み始めたが、とにかく読みやすく、それでいて心が締め付けられる話だった。
冴理と天音、陰と陽のコントラストが描かれているが、どちらも光と陰を持っていて、でもお互いの光の部分しか見えないことから妬みや羨ましい気持ちが生まれ、互いに捻れた構図となってしまう。
2人の出会い方が違えば、きっと違う結末になっていたと思う。
人生において人は誰しも誰かを羨ましいと思い、胸に秘めている想いがあると思う。それをどんな人だって抱えていて、それでも折り合いをつけながら、自分で探りながら生きている。人のもやもやっとする部分が確信的に描かれて -
Posted by ブクログ
女性作家ふたりの嫉心、葛藤、齟齬、
そして乖離。
もう少し理解し合えたなら、神はふたりとも愛してくれたのかもしれないのに。
ストーリーはもとより、登場する数々の小説群に、著者・木爾チレンさんの強い思い入れを感じました。
実はストーリーの展開自体は、あゝ、そう来るだろうな、と予測しながら読んでいました。
けれど、章立てのタイトルの分数の意味に気づいた時ですね。ご自身のその時々の想いや、人生のフェーズを振り返りながら書かれたものなのかなと思いました。
とてもパーソナルな熱量の込められた作品ではないでしょうか。
作者自身のあとがきにある、“若者向け”という言葉への葛藤も拝読し、切ない気持ちになり