木爾チレンのレビュー一覧

  • 二人一組になってください

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    「二人一組になってください」とか「好きな人同士で班をつくってください」とか、先生たちってなんであんな残酷なことを普通に言うんだろうね。
    あまったら先生と組むか、「この班に入れてあげてくれない?」とか、あまった子のプライドズッタズタにする結果にしかならないのに。

    …とまぁ、久々になんとも言えない心のゾワゾワ感が蘇った。
    自分の学生時代を振り返れば、一軍だったことも三軍の底辺だったこともある。
    私にも『無自覚の悪意』があったなと今更ながら反省しつつ、本当は頭のどこかで自覚していただろうと解っていたりする。

    こんなことを言ったら叩かれるんだろうなと思うけど、イジメもスクールカーストもなくなること

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    2025年12月02日
  • シリアルキラーアンソロジー 人殺し日和

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    著者リストにひかれて読んでみたけど、
    当たりアンソロジーで面白かった。
    それぞれシリアルキラーの書き方が違い、
    王道っぽいものや、ひねりがあるもの。

    特に木爾チレンさんの 「脳JILL」が一番印象に残った。櫛木理宇さんの「テキストブック・キラー」は、そっちかーッと言った展開。

    くわがきあゆさん「私の伴侶」は、シリアルキラー探しみたいな話。読者を試すような書き方が好きな作家さんなんだろうなぁ…。

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    2025年11月30日
  • 哀を飲む

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    愛を失くした女性達の哀しみを描いた7篇。タイトルに飲み物が登場することもあり、全体的に少し喉に引っかかる硬水を飲んでいるような感覚がしました。
    無味無臭の愛を描いた「水みたいな人」と、愛する人を失った「骨を飲む」の対比が凄い。静かな余韻が残る「梅酒と眠る」も好きです。

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    2025年11月30日
  • シリアルキラーアンソロジー 人殺し日和

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    5人の人気作家が描く「シリアルキラー」アンソロジー。
    殺人鬼モノが好きなので一目惚れで手に取った。
    それぞれ己の美学やルールに沿って殺人をするシリアルキラーたちを見れてわくわくした。どの話も展開が気になるものばかりでスラスラ読めた。
    やばい人たちの対決面白すぎる。
    特に印象的なのは「テキストブック・キラー」と「私の伴侶」かな。オチが好きだった。

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    2025年11月28日
  • 二人一組になってください

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    ネタバレ

     学校で小・中・高と受けてきたいじめの授業。その授業の極端なもののような授業が描かれている。
     自らはいじめをしていないと認識している人も、ある人からすると無自覚な悪意を感じさせているのかもしれない。自らの安寧な学生生活を求めて、大切だった人の希望を奪ってしまったかもしれない。
     普段の自分の振る舞いについて考えさせられた。

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    2025年11月28日
  • 哀を飲む

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    初の木爾チレン作品。数ある作品の中で、一番内容が惹かれた本書を、初めて読む作品として選びました❗️

    恋愛の付き合い始めてちょっと不安な気持ちとか、恋愛末期のお互いにどうにもならない気持ちとかを、とても素直に哀しく描写していて、大きな印象が残った訳ではないけれども、率直に読んで良かったと思える作品でした❗️

    読者の年齢や今自分が置かれている状況によって、支持したくなる作品は変わると思います。また結構リアルな性描写があるので、人によって好みが大きく分かれる作品かなぁとも考えます。個人的には、後半の作品になるにつれ、好感度が上がった短編集でした❗️

    好きな話しは、『梅酒と眠る』、『生きる薬』、

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    2025年11月27日
  • 神に愛されていた

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    神と崇めたくなるくらい、大切で大好きな人。
    その人のためになると思ってしてきたことが、結果的に裏目裏目に出てしまって。。気持ちがまっすぐ伝わらなすぎてもどかしい。
    愛がもっと単純なものであったら、苦しい思いをしなくてよかったのかと思ってしまいます。

    闇が照らす、考えさせられます。

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    2025年11月26日
  • 小学館ジュニア文庫 ぜんぶ、藍色だった。

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    あなたは、両親が自分のことをこんな風に言っているのを耳にしたらどう思うでしょうか?

     『○○なんか、つくらなきゃよかった…』

    子どもにとって両親は絶対的な存在です。身近にいる唯一の大人とも言える存在が自分のことをどんな風に考えているのか、これは切実な問題です。一方で両親の側は特に家の中では油断しがちです。目の前に子どもの姿がなければ、ついつい余計なひと言を口にしてしまう…そんなこともあるように思います。

    とは言え、上記したような『つくらなきゃよかった』というひと言は問題発言ですし、そもそも表現として生々しすぎるように感じます。こんな会話を子どもが耳にしたらと考えると恐ろしくもなります。

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    2025年11月25日
  • 神に愛されていた

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    ネタバレ

    一気読みした。おもしろい。
    東山冴理パートを読みながらも、そういうことなんだろなぁと勘付かせるようないろいろはあって、ということは語り手である冴理も薄々思ってはいたんだろうにな。
    私にも人生を変えてくれたと思うような存在はあるけど、外側から見たら歪んだように見える愛とか崇拝とかを持てることはある意味羨ましく感じる。
    だいぶピュアじゃないと無理だもん。
    ここに出てくるふたりが書いた作品、めちゃくちゃ読みたいな。
    あと内容には関係ないんだけど、誤植がちょいちょいあって気になった。粗削りだな、そういう意図か?と思ったけど違うよなきっと。

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    2025年11月24日
  • みんな蛍を殺したかった

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    相入れる事のない女子高生の物語。登場人物全員の気持ちに共感できるところもあり、また「そんな考え方、捉え方する?」と驚愕してしまう点もある。
    全体を通して、ハッピーな所が無い闇ってる作品。

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    2025年11月23日
  • 神に愛されていた

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    ネタバレ

    「否定することは、自分の可能性を縮めることだ」
    まさにこの言葉の教訓となるような小説だと感じた。

    自分はM1の頃にこの言葉も出会い、少し変われたと思う。冴理にはこの傾向がかなり強い。否定が強いものは、視野が狭まり、自身に対する賞賛にすら気づかない、気づけない、という方が正しそう。

    対象に天音は、言葉足らずな印象。
    考えることは大事、でも言わないといけない言葉は必ず存在するし、何処かできりをつけて言わないといけない。

    そんな両者の視点、思想、人間性を考えさせられる面白い小説だった。

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    2025年11月22日
  • シリアルキラーアンソロジー 人殺し日和

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    阿津川辰海、木爾チレン、櫛木理宇、くわがきあゆ、結城真一郎『シリアルキラーアンソロジー 人殺し日和』双葉文庫。

    5人の作家による完全新作の5編を収録したアンソロジー。

    1980年代から2000年代に掛けては、シリアルキラー物の翻訳ミステリーが多数刊行された。ハヤカワ文庫だけでなく、扶桑社ミステリー、新潮文庫、角川文庫、講談社文庫などから面白い作品が毎月のように刊行されていた。当時は、ローレンス・サンダース、ジョナサン・ケラーマン、ロバート・R・ウォーカー、トマス・ハリスなど名だたる作家の作品を読んでいた。知っている人には当然のことと思うだろうが、マイクル・コナリーの『ハリー・ボッシュ』シリ

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    2025年11月21日
  • 神に愛されていた

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    あっという間に読めちゃうぐらい展開が面白かったです。繰り返してまた読みたい!視点が違うとあの時の言葉はこうだったのかとしっくり来ます。

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    2025年11月19日
  • 二人一組になってください

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    二人一組になれなかったものが死んでいくというもの。各生徒からの視点からなり、ゲームが進んでいく。カースト、いじめ、デスゲーム系組み合わさって先が気になって読み進めていった。
    ゲームが進むにつれ隠されてた関係性や本性などが露わになり、大変面白く読めた。
    文章も堅苦しくないのでサクッと読めます。
    カースト表栞便利でした!

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    2025年11月19日
  • 哀を飲む

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    木爾チレンさんの描かれる物語、その登場人物と同じような経験をしたことは全くない。全くないのに不思議なのは、その痛みや苦しさや哀しみは私も知っている気がする。

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    2025年11月18日
  • 哀を飲む

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    あなたは、『悲しい』と『哀しい』の違いを説明できるでしょうか?

    どちらも”かなしい”と読む二つの言葉。”悲しい”は一般的な悲しみを表し、”哀しい”は”哀れ”や”しみじみとした情感”を伴う哀しみを表す際に使われることが多い、と使い分けが説明されるこれら二つの言葉ですが、『哀』という字にはそれだけでどこか悲壮感を感じるところがあります。

     『哀しみを吐き出したかった』

     『哀しみから逃れたかった』

     『死にたいほどに哀しくなった』

    そこにはどれほどの思いがこもっているのか、『哀』という漢字の力もあって情景が演出されてもいきます。

    さてここに、「哀を飲む」というどこか物哀しさ漂う物語があ

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    2025年11月18日
  • 哀を飲む

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    木爾チレンさん感、満載の短編集!
    飲み物のフルコース!!
    『コーラの泡』と『生きる薬』が好きだったなあ。

    全体的にメンヘラ女子のお話で、
    自分のことを心配してもらうために、わざと連絡を返さなかったり。
    寂しくて男にのめり込んでしまい、『この人がいないと私が生きる意味がない』というような姿が描かれていて、面白かった。

    1番最後に書かれている「この短編集の飲み方」は、最初に読んでも最後に読んでも良いというので悩んだけれど、私は最後に読んだ。
    それぞれの話への木爾チレンさんの気持ちが書いてあって良かった。
    作家さんのこうゆう気持ちを知れるのがとても嬉しい。


    ーーあまりにも他の感覚が消えて、唇

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    2025年11月17日
  • シリアルキラーアンソロジー 人殺し日和

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    作家の個性が気軽に楽しめるアンソロジー。私はダントツで櫛木理宇推しなのだが、描かれたシリアルキラーはどれも魅力的だ。どれも新作というのがたまらない。

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    2025年11月16日
  • 神に愛されていた

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    ネタバレ

    自分より優れている人物と比較してしまう、嫉妬と羨望の気持ちで押しつぶされそうになる描写が丁寧に描かれていた。それだけでなく実は狂気じみた純愛描写もあり、読んでいて強く惹き込まれた。2人のすれ違いの様子を目にしてとても胸が締め付けられるような気持ちになった。
    どこかに書いてあった「真夏のような笑顔」という表現も鮮烈で、あまりにも天才かと思いました。

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    2025年11月15日
  • シリアルキラーアンソロジー 人殺し日和

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    おもろい!理解できない狂気っぷりに吸い込まれること必至 #シリアルキラーアンソロジー #人殺し日和

    ■きっと読みたくなるレビュー
    いま脂がのりまくってるミステリー作家先生たちによる、シリアルキラーアンソロジーです。

    なんちゅう題材でアンソロジー作品集にするんだっつー感じですが、実は発売を心待ちにしてました。だってメンバーが豪華すぎるんだもん。なにせ作家先生ごとの強みや特徴もそれぞれ違うから、このメンバーがどんなシリアルキラーものを描くのか気になって気になって。

    いやー、みなさん想像以上の素晴らしい出来栄えで楽しかった~。もうサイコパスの目白押しですよ! もっとも狂ったシリアルキラーだった

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    2025年11月16日