木爾チレンのレビュー一覧

  • シリアルキラーアンソロジー 人殺し日和

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    ネタバレ

    タイトルからもわかる通り、狂気的で個性的な殺人鬼が登場する。しかし、生々しい描写や読後の不快さはなかったように思う。いい意味で軽く読むことができる作品が多かった。人間の冷酷さを描きながらも、違う角度から面白みを感じさせる、一味違うサスペンスだった。

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    2025年11月15日
  • みんな蛍を殺したかった

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    見た目の美しさに翻弄させられる女子高校生。
    ここまで極端ではないだろうけど、
    女子は多少は外見の善し悪しに人生を左右されるだろうなあ。(T_T)
    けど、美しい蛍であっても心の中に闇を抱えていて…。

    まず、周りの大人達、とりわけ親が子供の見た目に左右されないこと。
    姉妹で差別しないこと。
    元来、自分の子供って顔の作りがどうであろうと可愛いはず。

    それぞれの苦しみが嫌というほどに伝わってきて、後半は読んでいてとても苦しかった。

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    2025年11月14日
  • 二人一組になってください

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    これは寝る前に読んじゃダメやつ!続きが気になるのもあるけど、読みやすくって気づいたら夜中。作者と年が近いのもあって、共感だらけだった。

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    2025年11月12日
  • 二人一組になってください

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    2人1組になって余った者は死を迎えるというデスゲーム。
    亡くなり方に多少グロい表現があったりもするけど、全体的にはあっさり目でサクサク読み進められました。
    女の子一人一人の心情が本当にリアル。
    いじめやカーストなど中高生には刺さると思うので読んでほしい。

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    2025年11月10日
  • 二人一組になってください

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    いったん読むのを中断してしまうと、あまり出てこない子達の特徴が薄れてしまうため、一気読みするのがこの本のベストな楽しみ方だと思う。

    殺人ゲームという行為は非リアルなのに、心理描写は痛いほどの現実感がある。
    章の分け方が短く、読みやすい。
    読書が苦手だと思っている中高生さんにもぜひ読んで欲しい。

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    2025年11月07日
  • 静電気と、未夜子の無意識

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    読んでいる途中から気づいたのだが、これはチレンさんがとにかく自分の内面にあるドロリとした衝動を書かずにはいられず、それによって産み落とされた作品なのではないかということだ。
    変わった女の子の物語でどうしても最初は馴染めなかったが、中盤からなぜか浮遊感のようなものを感じ始め、もう止まらなかった。心象描写は理解できないものも多く、あまりに変だと感じつつも、そう考えるのかと違いを受け入れていく自分もいて、これはマズイと実感したりと心が落ち着かない。なるほど、、、気持ちの乗っかった強い念のような物語だ。

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    2025年11月03日
  • 5分後に、虚しい人生。 本当に欲しかったものは、もう

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    他人の成功や自分にないものは時に憧れの対象、時に嫉妬の対象になる。そんな場面に、立場に身を置く時、心の中に言葉にならない虚しさを感じる
    「何くそ!」と思う時と、「まぁいいや...」となる時。ダメとわかってても後者な場合が多い。だって、憧れのブランド品や一等地に大きな家を建てられてたらじゃあそれで自分の何が変わるんだろうか。

    「身の丈」は自分が一番よく分かる。自分の好きなこと、自分のやりたいことは必ずしも世の中からの称賛とリンクするものではない

    世の為、人の為、自分の為に就職する
    世の為、人の為、自分の為に独立する
    世の為、人の為、自分の為に親になる

    その決断の時、実は何かを犠牲にしてる。

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    2025年10月29日
  • 二人一組になってください

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    ネタバレ

    同じカーストに所属する女子を区別して描き出せるのはすごいが、誰が誰と組んでないのかは途中でわからなくなり、コサージュの仕掛けや(言い方は悪いが)死に方の規則性があやふやで疑問符が多い作品ではあった。

    特に「最後の2人及び1人…」を、「2人」と「1人」だと解釈していたから最後のゲームはなぜ?と思わざるを得なかった。
    そもそも教師の理屈もエピローグも納得がいかない。言うこととやることが矛盾しているのでは?

    でも、「いじめをしていないと言い切れるのか?」「いじめというのはどんな些細なことでもその人にとっては命に関わるものであることがある」というそのメッセージは本当に大事にしないといけないと思った

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    2025年10月26日
  • みんな蛍を殺したかった

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    ネタバレ

    蛍がシンユウを助けようと、励まそうとしていて優しい反面、どこか奪っていく感じがわかってゾクゾクした。
    理由がわかった時のなるほどと思いつつ、怖かったー。
    家族関係が絡まってて学校以外にも家族間でも生まれてしまうカーストみたいなものに辛くなった。
    憧れの蛍の為に罪を被った栞にびっくり。
    栞の奥底に眠る感情の栞なりの蛍への罰だったのかもしれない。

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    2025年10月26日
  • 静電気と、未夜子の無意識

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    読みやすく、スッと受け止めることができた。
    表紙やあらすじからは想像できないような
    言葉巧みに未夜子の脳内を鮮明に表現した小説だった。

    ここまで考えていなかったが、
    自らも思春期のころ、未夜子のように物事を捉え、
    悲観し、ワタシは他の人とは違う何かがおかしい子と
    思っていた時期もあったなぁと懐かしくも感じた。

    甘酸っぱい、これが恋とか愛とかよくわかんないようなそんな恋愛をしていたころ(もはや恋愛とも呼べるのかが謎)を思い出し、未夜子の一時期を読み終えた後は、なんだかクスッと笑えた。

    P92のL3
    「未夜子は、淋しい。淋しいのだ。とてつもなく淋しい。淋しいという言葉は、口にしてしまった途

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    2025年10月24日
  • 5分後に、虚しい人生。 本当に欲しかったものは、もう

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    とても読みやすく、あっという間に読み終えました。知らない作家もたくさんいましたので楽しかったです。リアリティーを追求した話でした。麻布競馬場、窓際3等兵、かとうゆうか、新城耕、外山薫、この辺がすごく面白かったです。

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    2025年10月18日
  • 二人一組になってください

    QM

    購入済み

    きっと学校で学生生活送ったことある人なら一度は経験し、巻き込み巻き込まれたことがあるんじゃないかと思うくらいの、物語の言葉を使うなら『無意識の悪意』。難しいよねぇ、と思った。直接的な攻撃に繋がらなくても、心のどこかでは嫌だなって思ったり、本人には言えないけどちょっと距離置きたいな、とか。成長過程では当たり前のような心情だと思ったがそれで深く傷つき、孤独の崖ぶちで生きているような子もいるわけで。小中高生にぜひ読んでみてほしい。

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    2025年10月16日
  • 静電気と、未夜子の無意識

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    「二人一組になってください」の
    木爾チレンさんのデビュー作がようやくの文庫化。

    「電気」がタイトルに冠されているからか、
    電気ブランをなんとなく思い浮かべながら読んだ。

    どこか酩酊感のある、
    早いうちに道は踏み外しているのだけれど、
    そこからなぜか歩みが進んでいくという
    不思議な読書空間。

    単行本からはかなり削られた描写もあるということで。
    デビュー時の感性を正面から受けるのも一興だけれど。
    文庫版くらいが広く読みやすく編集されている感があります。

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    2025年10月12日
  • 静電気と、未夜子の無意識

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    ずっと気になっていた作家さんのデビュー作との事で購入。
    未夜子という子の初恋をして、そこからカミナリに打たれたような衝撃やそこから初恋ってそんな感覚だったなぁと思い出したり、でも未夜子というこの考え方が傍から見ると特殊なのかもしれないけど、わたしはそれがそんな考え方で来て面白い!とか思えたし、出てくる人物皆個性強めなんだけど、そんな考えもいいね!と思えてるのは今のわたしだからであって、この振り返るって事はあまり好きではなかったけど、良かったと思えたし、チレンさんの世界観がとても好きだなって思いました。
    言葉の選び方とか情景を書いている並びとか、後書きでもやっぱり素敵!って思いました。

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    2025年09月29日
  • 静電気と、未夜子の無意識

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    読んでいる時は、チレンさんらしいフワフワした感覚。
    「静電気」「無意識」「未夜子」全ての言葉がキーワードになっていて、これがデビュー作と思うとすごい才能だと思います。

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    2025年09月28日
  • 静電気と、未夜子の無意識

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    ネタバレ

    仄暗い輝き、きらめき。そんなものを感じながら読んだ。女子高生、女子大生の時代のすごくリアルな恋とか気持ち。私自身も、全然違うと思いながら同じような経験があるからだろうか。
    とにかくうわぁ、素敵。すごい。と思う表現がいっぱい。そして文庫版あとがきも読み応えあり。
    主人公をついついチレン先生ご本人のビジュアルをイメージして読んでいたけれど、間違いではないんだろうなぁと思った。

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    2025年09月24日
  • 静電気と、未夜子の無意識

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    大好きな木爾チレンさんのデビュー作。
    木爾チレンさんらしい作品。

    主人公の未夜子は変わった女の子。
    顔がいい男の子とばかり遊んできたが、″好き″という感情は生まれなかった。
    しかしある日、亘という男の子に出会い、かみなりに撃たれた。
    初恋だった。
    好きで好きでたまらなくて。
    でも好きだと言えなくて。
    付き合えないけど離れたくなくて。
    会えない時間も亘のことを忘れられなかった。
    自分を好きでいてくれている人を好きになれれば、どんなに幸せなのだろう。

    あんなに色んな男の子と遊んできた未夜子だったのに、こんなに1人の男の子を好きになるとは。
    しかも苦しくても亘が頭から離れないほどに。
    メールが来

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    2025年09月19日
  • みんな蛍を殺したかった

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    ネタバレ

    平成中期にオタク学生だったので刺さる作品だった。

    蛍の復讐心や憎悪は理解できる。
    その上で、栞が身代わりになって死んだ意味はまるでわからなかった。
    あそこで死ぬ意味あったのか…

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    2025年08月31日
  • 私はだんだん氷になった

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    父親を登山事故で亡くした氷織は義父から性的虐待を受け、家でも学校でも居場所がない。唯一の癒しは男性アイドルの炭也。ネットで、炭也のなりすましと疑似恋愛をする日々。

    同じ悲劇が繰り返されているから繋がった時気持ちいい。

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    2025年08月26日
  • みんな蛍を殺したかった

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    ネタバレ

    最初は3人のオタクの子たちとは外見も何もかも正反対で、とても性格が良いけど実は性格悪くて裏で色々とされたからその逆恨みや嫉妬等で殺してしまったのだと思っていました。
    3人の各エピソードと蛍のエピソードを読むにつれて、実は蛍にもとても辛い過去があって蛍にも復讐心があったことにすごく驚きました。
    そして冒頭の「永遠の親友」というのが、蛍を殺した3人の皮肉かと思いきや、まさかの蛍として身代わりに自殺した栞が蛍に向けていたのを知って見事に騙されたのと同時に感動しました。
    本来ならオタクの3人に対して不憫に思うかもしれないけど、私個人的には蛍に対して不憫だなと強く思ってしまいました。
    あと栞と蛍の友情が

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    2025年08月18日