木爾チレンのレビュー一覧

  • 静電気と、未夜子の無意識。
    読みながら浮かんできたのは渡辺あや脚本『ジョゼと虎と魚たち』で、たぶん木爾さんはこの作品が好きだと思う。言うなれば田辺聖子さんの『ジョゼ〜』という短編を渡辺あやさんが映画脚本にし、その影響を受けた木爾さんが自分に取り込んでさらに自分の中の物語の土台というか雛形にし小説にしていったような気がした。

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  • 神に愛されていた
    どんでん返し系だが、予想通りといった内容。
    ただ話のまとまりがよく伏線は綺麗に回収される。

    ここまでタイトル通りの作品はなかなかないような気もするし、ラストがとても綺麗で好み。
  • 神に愛されていた
    【感想の推移】

    〈前半〉
    う〜ん、この文体の感じ…
    ラノベ作家さんなのかな?

    〈中盤〉
    これ、まんま『アマデウス』だな…

    〈後半〉
    まだ続きあった!



    帯に「女性ならではの狂気」というような記載があったみたいだけど

    全然そう思わなかったな〜
    女性ならではの狂気ってどんなん?

    あと別にど...続きを読む
  • 私はだんだん氷になった
    「みんな蛍を〜」から読んだ方がいいと聞いていたけど、その通りでした。読んでなくても支障はないけれど、世界観が繋がってます。

    黒歴史すぎて(あとはオタク文化の専門用語多すぎて)、読むのがしんどすぎました。
    が、ラストは良かった。

    読み終わってここの感想を読むまで全く気づかなかったのですが、登場人物...続きを読む
  • 神に愛されていた
    ...あるよねーこういうどろどろとした気持ち。
    羨ましくて羨ましくて悲しくて悔しくて苦しくてたまらない気持ち。

    「...持っているあの子と、...ない自分」

    こんな気持ちの時、
    自分が認識できている世界が「真実の世界」のように感じてしまうけれど、認識できている世界なんて"自分視点の自分よがりの世...続きを読む
  • 神に愛されていた
    初読みの作家さん。前半の冴理編は素直に読めたけど、天音編はうーんって感じだった。天音の気もちと行動がチグハグ過ぎない?何でそうなるかなーって思って感情移入全くできなかった。まぁ、深く考えずに、物語の雰囲気を楽しめたらいいのかな。フワフワとした甘いお菓子のような雰囲気は楽しめた
  • 神に愛されていた
    女の子たちはもれなくとんでもない思い込みの中を生きてく
    それぞれが自分を愛する神の御心のまま動くもんだから世の中は物騒になる。当然だ。
  • みんな蛍を殺したかった
    私にとって、本を読むメリットは色々あります
    「楽しい気持ちになれる」「ためになる」「くだらないけど、ネタになる」などなど色々あるのですが、珍しくこの作品は何一つあてはまりませんでした…
  • 神に愛されていた
    区切りが少し多めなのが気になるが読みやすい文体であり、要所要所のフレーズが良く刺さるものがあった。言葉選びが素敵な作家さんだと思う。
    ただストーリーとしては意外性はなかったかなぁ。タイトル回収は好きだからそこは好みだけど。
    たまには知らない作家読むのもいいよね。
  • 神に愛されていた
    どうなるんだろうと思いながらスラスラ読めてしまって、あっという間でした。
    才能があると大変なんだな、、というのがいちばんの感想でした。
    一度上にあがると中々下に降りるのが怖くなるというか。
    本当は憧れていたのに相手からしたら憎き相手だったとか、人生のままならなさってこれですよねぇと。
    どれだけ才能が...続きを読む
  • みんな蛍を殺したかった
    終始これから何が起こるのだろうと心がザワザワした。
    スクールカーストにおいて容姿って結構重要になるよなぁ。
    内心、憎悪や嫉妬を抱いていたとしてもそれを必ずしも表出するわけではないし、顔色を伺って思ってもいないことができてしまうからこそ、心にドロドロした何かが溜まっていく。
    栞が幸せだと思っていたらい...続きを読む
  • 神に愛されていた
    小説家は大変だなと思った。2人とも才能ある天才だが、それでも嫉妬などはあるのだなと思った。
    でも、天音の思惑や雨の正体は少し予想ができてしまった。
    すごく驚きがあるという感じではなかったが、小説としては面白かったです。
  • 神に愛されていた
    冴理の天音に対する嫉妬心や憎しみが描かれた中盤くらいまでは、さほど面白いと思ってなかったけど、天音の手記の辺りから、俄然面白くなって止まらなくなった。
    こんな強い思いが、こんなにすれ違っていたとは‥。
    最後の最後、タイトルにグッときた。
  • みんな蛍を殺したかった
    少女が故、嫉妬や恨み、抱えてるものが⁡本当に純粋で痛い。⁡⁡
    ⁡そして少女だった頃の傷は少女を終えても消えぬままで…。
    大人の勝手な都合や自分を取り巻く負の感情に⁡
    ⁡ほんの少しでも強くあるいは正直になれたら…⁡
    ⁡他を受け入れ、理解する事ができたら…⁡
    ⁡きっともっと違った終わりだっただろうな、と...続きを読む
  • みんな蛍を殺したかった
    さくら、しおり、ゆき、ほたる

    揃いも揃って、家庭環境に恵まれなかった高校生たち。
    歪んだ人が一人いるだけで、不幸の連鎖って起きるのだなぁ。と。悲しいなぁ。

    「デュビア」がいい味出していると思う。
  • みんな蛍を殺したかった
    暗闇の中を照らす光に群がるように、現れた蛍にみんな群がって、その異常に気づいて終わったのかな
    色んな伏線が複雑に絡み合って面白かった
    最後報われた?のが本物の蛍だけで、それ以外のみんなか何ともいえない最期で辛かったな
    みんな幸せになりたかっただけなのにな
  • 私はだんだん氷になった
    ネットで誰かに恋をしたり、言葉や妄想だけでドキドキしたりそんな夢みたいなことが現実になるって幸せな事のはずなのに、そうじゃないなって思い直した本だった。姿や顔が見えないって、正体が分からないって怖いなって。でもその一方でそういう人を愛することのできる純粋な心を持つのも幸せだったりするんだろうとも思え...続きを読む
  • 本当に欲しかったものは、もう Twitter文学アンソロジー
    Twitterで書かれる小説のオムニバス的な本。
    軽く読めるのは文章量の短さだけじゃなくて140字に収まるように書かれるからというのもありそう。
    リズムが分かりやすい感じがするし設定も分かりやすさがある気がした。
    これはもうそういうジャンル!という感じ。
    一気に読むというよりもちょっとずつ時間が空い...続きを読む
  • 本当に欲しかったものは、もう Twitter文学アンソロジー
    正直大半の作品はTwitterで見たぞ、または見たことありそうだぞ、という感じ。軽々文体も独白調もなんかRTしたことあるぞみたいな既視感がすごい。

    ただし1/31 6:55だけは別。やばい。切れ味が違う。オチも最高。もっとこういうの読みたくて作者フォローしたら呟いた小噺が実話だと思われたらしく炎上...続きを読む
  • 私はだんだん氷になった
    なりきり、推し、Vチューバー、若いというかはじめて読む感じの雰囲気で最初とまどった。
    おもしろかったんだけど、なんか全体的に暗くてちょっと病む。