木爾チレンのレビュー一覧
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極限状態の中で進んでいく「ゲーム」と、むき出しになっていく悪意がとにかく怖い。 あんな状況でそれを受け入れてしまう空気があること自体が異様で、もし自分がその場にいたら正気でいられる気がしない。
「大きい小さいにかかわらず、『いじめ』で人は死ぬ。」という一文が刺さる。 無自覚な言動が、確実に誰かを追い詰めていくのだと思うと怖さが増す。
本来は優しさのはずだった「絶交しても、親友でいよう」という言葉があった関係が、死を願うほどに歪んでしまうのかと、やりきれなさが残る。 人間関係は環境や空気によって、ここまで変わってしまうのかと突きつけられた。
いじめもゲームも終わりがないのだと感じさせるラ -
Posted by ブクログ
【2025年お気に入り本】
可愛い女の子が2人表紙を飾ってるのを
本屋で見て「いやこれが内容デスゲーム?」
って思ってたけど本物のデスゲームだった(笑)
二人一組って学生のころ本当に嫌だったなぁ
って自分の記憶も蘇ってきて
最悪な学生時代を歩んできたからこそ
尚更感情移入できたというか、共感できる部分が
めちゃくちゃあった。
そして思ってた以上にグロい(笑)
個人的に全然想像しても大丈夫ではあったけど
グロいの苦手な人にはおすすめできないな…
って思ったレベルでグロい。
小6の頃に「人間はみんな結局自分が可愛いんだ」
って思ったことはずーっと忘れてなかったけど
改めて突きつけられた感 -
Posted by ブクログ
ちゃちゃっとライトに読める本と思っていたので、読後の刺さり方についてはそんなに期待していなかったのだが(ド失礼)、読んでみると思ったより深く、面白かった。SNSやハッシュタグにまつわる4つの短編が収録されているのだが、どの話にとってもSNSは良い意味で脇役、あくまでモチーフでしかなくて、主体はきちんと主人公に据えられているのが良かった。カツセマサヒコさんは相変わらず「理屈じゃないけどそういう気持ちになること確かにあるよね」という心情を見つけて、見つめて、言語化するのがめちゃくちゃ上手い。木爾チレンさんについてはこれを読んで初めて知った作家さんだったのだが、エモくて素敵な話を書くなあと思った。フ
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Posted by ブクログ
あとがきによると、この小説は映画『アマデウス』へのオマージュとして書かれた作品だそうです。
作家の東山冴理と白川天音。
それぞれが語るお互いへの思い、嫉妬と憧れが入り乱れた様子に、わかるような気持ちもあり、夢中になって読みました。
前半と後半では、白川天音の印象がガラリと変わり、思い込みは怖いなと思いました。同じ台詞が心情を知ることで、ここまで意味合いが変わるのかと驚きました。
あとがきと町田そのこさんの解説を読んで、小説を書くことが仕事になる大変さは、読者の私が思っているよりもずっと大変なことだとわかりました。
「才能を信じて生きた、ふたりの女性作家の光と陰」が描かれた傑作でした。 -