木爾チレンのレビュー一覧

  • 静電気と、未夜子の無意識。

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    読みながら浮かんできたのは渡辺あや脚本『ジョゼと虎と魚たち』で、たぶん木爾さんはこの作品が好きだと思う。言うなれば田辺聖子さんの『ジョゼ〜』という短編を渡辺あやさんが映画脚本にし、その影響を受けた木爾さんが自分に取り込んでさらに自分の中の物語の土台というか雛形にし小説にしていったような気がした。

    怖いものを好きな人と見たかったジョゼのような未夜子のカミナリ。僕は映画『ジョゼ』がとても好きなので勝手に夢想してしまった。亘という名前は恒夫を彷彿させるしツナ子はジョゼの祖母のようだ。

    0「未夜子と、格好よくてつまらない君達の夢。」の田辺睦夫は『メゾン・ド・ヒミコ』の岸本春彦の欄干にもたれている姿

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    2012年08月24日
  • 二人一組になってください

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    この作品を読んで、自分も学生時代はそうだったなぁと思い返した。
    学校という狭い空間で生きていくために、一人ぼっちでは生きていけないから自分を押し殺してグループに入っていた…。
    無理して話を合わせて無理して笑って。

    このストーリーの「最後の授業」があまりに極端過ぎて、ちょっと入り込めなかった部分があるけど、人間の心の汚い部分が炙り出されて読み応えはあった。

    ただ一つ、作中でもさらっと書かれていただけだけど、美心の母親が一番最低なんじゃない⁈って思ったのは私だけ⁈

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    2026年07月01日
  • 夏の匂いがする

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    ネタバレ

    女の子同士の恋というか親密さと夏を掛け合わせた短編集。
    こういう話をあまり読んだことがなかったが、木爾チレンが描く女の子の親密さは爽やかな感じがして読みやすかった。
    『瑠璃色を着ていた』の学校では似た物同士で何となく当たり前に一緒にいるけど、学校を離れたら淡白になる感じがリアルで良かった。ちゃんと生前の約束を守っている瑠璃だけど、実際にもっと早く会っておけばなあというハリの後悔に共感した。

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    2026年06月29日
  • 哀を飲む

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    全体的に退廃的で、好きな雰囲気ではなかったです。
    どの話も、あえて苦しむ自分を作り出して酔ってるみたいな気持ち悪さがありました。
    読みやすくはあり、一気に最後まで読みました。

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    2026年06月29日
  • 二人一組になってください

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    デスゲームの結末が気になって読み進めることができるのが利点。
    一方、いじめ撲滅を理解させるべきにもかかわらずほとんど誰も生き残らないゲームルール、胸のコサージュが自由自在の凶器になっているという謎技術など、かなり雑な設定が気になる。
    クラスが1軍〜3軍にきれいに分かれていて、グループが違うと一切の交流が発生していないというのもだいぶステレオタイプに見えるが現実はどうなのだろうか?

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    2026年06月28日
  • 神に愛されていた

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    ネタバレ

    あっという間に読み終わってしまった。
    東山冴理と白川天音の2人の小説家は隠と陽のように思えるが、2人の想いがうまく重ならなかったために悲しい結末になった痛みを感じた。
    冴理が小説をかかなくなったのは天音の死によるもので、冴理が才能の差を感じていた天音は誰よりも冴理を神と崇めていた。小説を書き続けてほしいと思うばかり結果的に村田シャープを含めて冴理の全てを奪ってしまったと気づくのは手記により気づいたが、生きるすべての原動力であったのは伝わってきた。献身的に尽くしている様子の茉莉の立場からすると冴理のそばにいることができてよかったとも思ったが、小説で復讐するとはなかなか残酷でそれだけ物語を書くのは

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    2026年06月28日
  • 二人一組になってください

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    このクラスには『いじめ』がありました。それは赦されるべきことではないし、いじめをした人間は死刑になるべきです」ーとある女子高の卒業式直前、担任教師による【特別授業(ゲーム)】が始まった。突如開始されたデスゲームに27人全員が半信半疑だったが、余った生徒は左胸のコサージュの仕掛けにより無惨な死を遂げる。自分が生き残るべき存在だと疑わない一軍、虚実の友情が入り混じる二軍、教室の最下層に生息し発言権のない三軍――。
    本当の友情とは?
    無自覚の罪によるいじめとは何か?
    生き残って卒業できるのは果たして誰か?
    カーストってほどじゃあないし、いじめはなかったけど、なんとなくこういうグループの住み分けみたい

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    2026年06月28日
  • 哀を飲む

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    各章それぞれ飲み物がキーとなって物語が進んでいくけれど、その飲み物とストーリーとの関連性が上手いなぁと思った。
    個人的に「水みたいな人」のオチが秀逸で好きだった。
    「水」から始まり、章が進むにつれて飲み物の種類とともに主人公の狂気さが増していくのが面白いし、恐ろしくも感じた。

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    2026年06月25日
  • 神に愛されていた

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    すごい読みやすかった。嫉妬と憧れ、相反する思いがすれ違いぶつかり合いながら人生が交差していく。その交差地点が、なんとももどかしくて、もう取り戻せないんだなと後から思い返す。もう巻き戻せない人生の痛みをどう繋ぎ止め他者に引き継ぎ、次の糧になっていくか。愛憎という言葉に相応しい物語だったと思う。

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    2026年06月11日
  • 二人一組になってください

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    卒業式当日、「二人一組になってください」を合図に当然始まったデスゲーム。
    見て見ぬ振りをしていたいじめや、表面上取り繕っていた関係が崩れ出す。

    最終的な卒業式は予想通りだったけど、生徒それぞれの関係性は予想外な部分も多く、面白かった。
    残酷な結末に向かって行くことはわかりつつも、次は誰目線の話なのかが気になり、次々ページを捲ってしまった。
    この子はこんなことを考えていたのか、この2人の間にはこんな出来事があったのかと思いながら読み進める中で、つい語り手目線のみで捉えがちだが、誰かにとってないもの(意識を向けない)になっている人生が、他の人にとっては大切な関係だったりするよなぁと改めて感じた。

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    2026年06月10日
  • 神に愛されていた

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    テーマは小説ではあるものの、小説よりも繋がりの様なものが大きく主題としてあった。書き方や進み方がややライトノベル感あったけど、おもしろかった!あとがき見て文体に納得。
    ただ、雨さんの正体など何となく全部察してしまったまま読んでしまったのが惜しい…

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    2026年06月09日
  • シリアルキラーアンソロジー 人殺し日和

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    2026/6/6
    いろんな殺人犯。
    アンソロジーは初めての出会いがあるからいいね。

    シリアルキラー vs 殺し屋/阿津川辰海
    殺人犯の攻防が面白い。

    脳JILL / 木爾チレン
    若い。一番わかるかも。

    テキストブック•キラー / 櫛木理宇
    最近、殺人犯の生い立ちについて書くことが増えたね。

    私の伴侶 / くわがきあゆ
    漁師が自殺体を引き上げてしまう...

    ご乗車の際は / 結城真一郎
    タクシー運転手。及川光博イメージ。

    でも、動機や殺人のルールが無理矢理に思えるものも多くてなんだかな。


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    2026年06月06日
  • 二人一組になってください

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    いじめがあるクラスで卒業の日に突如始まったデスゲーム。二人一組にならないと失格になり、クラスメイト達が次々に酷い最期を迎える。

    友情とか普段は表に出ていない本当の気持ち、自分が死んでも大切な友達を思いやれる優しさとかに泣けました。
    デスゲームなのに泣けるお話。

    登場人物がほんとにどこにも居そうな女子高生達ばかりで、誰の気持ちもわかるなってなりました。どうして死なないといけないのかとても理不尽…

    謎はあちこちに残ったままですが、おもしろかったです。コサージュは最強でした。

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    2026年06月05日
  • 二人一組になってください

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    『二人一組になってください』このタイトルを見て、買うのを躊躇した。過去のトラウマが読みながら蘇ってきた。中学時代に二人一組になれなくて、先生ともペアも組めず、ただぼーとしてた地獄の時間を思い出した。

    小説としては読みやすいし、バトロワ系で一人一人の生徒の感情が読み取れやすい内容になってて、面白い。死に方の設定とか疑問に思うことはあったけど面白かった。

    いじめをなくすことって無理だと自分は思ってる。いじめなんてこの世から無くなればいいのにとずっと思ってるのに無くならない。いじめられた側が損するだけで、いじめた側はいじめてたことも忘れて普通に生きてるのが現実。

    過去のトラウマが蘇ってきて、読

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    2026年05月30日
  • 二人一組になってください

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    2026/05/30読破

    無自覚の悪意によるいじめ
    本当の友情とは?
    卒業式で、いきなり「二人一組になってください」という特別授業が行われた。
    余った生徒はコサージュに仕掛けられた方法で死を遂げる。
    最後に生き残るのは誰か
    本当の友情とは何か
    クラスの女の子たちの様々な思いが書かれている。

    最初を読んだ段階で誰が生き残るのかある程度予想はつく
    だけれど、女子高生特有のなんとなく組んだグループ、表向きの友情等がリアルで読み進めていけた。
    相手を庇ったり、自分本位に動いたりと人間模様が多種多様で面白い。
    あーいるなこういう人、、と思いながら読めるので読み進める手が止まらない

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    2026年05月30日
  • シリアルキラーアンソロジー 人殺し日和

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    一口にシリアルキラーと言っても
    それぞれに特徴、拘り、譲れないポイントが
    あって各話新鮮に楽しめました。

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    2026年05月22日
  • 神に愛されていた

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    すごく読みやすい小説。小難しくなくて、シンプルでストレートな構成でテンポよくサラッと読める。小説が大好きで、小説家になった主人公冴理と圧倒的ビジュアルと物書きの才能を兼ね備えた天音の2人の視点から物語が描かれる。大好きな物語が書けなくなる苦悩や自分より人気の同業者に対する嫉妬、上手くいかない恋愛などの描写が面白かった。ただ、全て予測できてしまうストーリー展開かなとも思う。

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    2026年05月18日
  • 二人一組になってください

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    昭和生まれのスマホのない高校時代を過ごした私には、家にいる間は心が自由になれた。今の子達は大変。いつLINEで何を言われるか分からない。
    でも。共通しているのはビジュアル。スポーツ。頭の良さ。経験。でカーストが決まるということ。
    孤独は、カースト上位層でもある。大人になって分かる事だけど、今、中高生活を送る子達に、それに気がつく、教えてくれる本。
    結局は、自分の軸を持っているか。
    とはいえ、娘達のビジュアルは親が育てるしかないか…。改めて、美意識を育てる必要性を教えてくれた。

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    2026年05月14日
  • 哀を飲む

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    哀しみを飲み物になぞりながら様々な境遇の女性の生活を綴る短編集。全編を通して性に関する描写が多く、電車で読んでいると少し恥ずかしくなる。巻末に作者自身の解説がついていることは後から復習する上ではよいと感じた。

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    2026年05月09日
  • シリアルキラーアンソロジー 人殺し日和

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    シリアルキラーには信念や哲学、こだわりの条件やルールが決められており大変興味深かった。
    とても感情移入できる人物達ではなかったが、なぜシリアルキラーになっていったのか、怪物が生まれる過程がそれぞれ書かれており悲しい歴史にも触れられたような気がした。作家ごとにどこか魅力があり、異なるシリアルキラーをうまく書き分けていてアンソロジーならではの楽しみ方が味わえました。

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    2026年05月06日