大山誠一郎のレビュー一覧

  • 神様の罠

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    6人のミステリー作家による短編集。どれも読み応えがあり面白いので、持ち歩いて読むのに最適だと思う。乾くるみの「夫の余命」のどんでん返しは思わず唸る展開で特に印象に残った。

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    2023年08月14日
  • 仮面幻双曲

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    大好きな作家さん。犯人探しも面白かったし、ストーリー的にも読み込めたんだが、説明的な文章になったのが残念。犯人ありきが先行していてそれにあわせた大円団も鼻につく。

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    2023年08月02日
  • 神様の罠

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    サクッと読める短編ミステリー。著者は皆さん、人気作家さんなので全編良く出来ていて楽しめました。乾くるみ著「夫の余命」、芦沢央著「投了図」が個人的に好みです。

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    2023年07月23日
  • 赤い博物館

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    イギリスのブラックミュージアムの日本版という設定で興味深かったです。
    日本には実在しないようですが、京橋にある警察博物館が近いのかも?
    赤い、とは血に濡れた…等々物騒なイメージをしていましたが、赤レンガの建物であることが由来でした!

    論理的でフェアプレイな推理ものですがライトなかんじで読みやすいです

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    2023年04月21日
  • 記憶の中の誘拐 赤い博物館

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    赤い博物館の第二弾。内容は、第一作よりも深い感じ。ただ、館長緋色紗栄子が関係者の聴き取りに同行するなど、少し物語が変わっている。第一作のままで推理を働かせなかったか、少し残念に思う。

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    2023年03月04日
  • 新鮮 THE どんでん返し

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    ネタバレ

    自薦の次は新鮮などんでん返しアンソロジー企画短編集。ほとんどの著者が初見だったのでそういう意味でも自分の中では新鮮で、どんでん返しを楽しむのもこのぐらいのサイズ感はちょうどいい。中でも好きなのは青柳碧人さんの「密室竜宮城」。あの浦島太郎が探偵として竜宮城内で起きた事件の謎を解くわけだが……。やられた。あの童話の世界観を保ちつつの密室物。凄い。そしてもう一つは似鳥鶏さんのアレ。何書いてもネタバレになりそうだから何も言わない。読めば分かる。ああいうの結構好みです。似鳥作品はいつかがっつり読もうと思っている。

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    2023年01月14日
  • アリバイ崩し承ります

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    さらさらさら〜っと流れていくミステリーだった。
    食べ物でいうと、うどん。

    安楽椅子探偵ものの中でも
    全く悩むことなく瞬時に答えを導き出すのと
    事件解決がとてもあっさりしたものだからかな。

    こんなすぐアリバイが崩せるなら、
    たぶん警察の人はみんな隠れて利用してると思うよ。
    ひょっとしたら時計店の主収入はそれかもしれない。

    あれ、そういえばこの主人公『僕』ばっかりだけど
    名前出てきてたっけ?
    先輩からは新人と呼ばれ、時乃からはお客様だよなぁ…
    一応パラパラ確認したけど、うーん、わからん…
    もう一回読むのは…うーん、どうしよう…

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    2022年12月22日
  • 本格王2022

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    ネタバレ

    【収録作品】道尾秀介「眠らない刑事と犬」/大山誠一郎「カラマーゾフの毒」/芦沢央「アイランドキッチン」/方丈貴恵「影を喰うもの」/浅倉秋成「糸の人を探して」/森川智喜「フーダニット・リセプション」

    「眠らない刑事と犬」『N』所収。ペット探偵に犯行現場からいなくなった犬探しを依頼する刑事。母親の気持ちがよくわかる。

    「カラマーゾフの毒」 悪役俳優鹿養大介の安楽椅子探偵もの。『カラマーゾフの兄弟』に出てくるような一族で発生した毒殺事件。家政婦が見ている前で、どうやって犯人は被害者に毒を盛ったのか。解説によると、シリーズが完結したので、来年単行本になるそうだ。

    「アイランドキッチン」 引退後家

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    2022年08月16日
  • 記憶の中の誘拐 赤い博物館

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    未解決事件の捜査書類や証拠品を保管する警視庁付属犯罪資料館、通称「赤い博物館」。

    ミスにより刑事の花形・捜査一課から左遷された寺田聡の毎日は時効を迎えた事件の捜査資料を警察署から引き取り、QRコードを貼ってデータベースと紐付けるという単調なもの。
    だが稀に、館長・緋色冴子警視が『再捜査をする』の一声で当時の関係者に聞き込みをすることもある。法律上は時効が成立しているので犯人が分かったところで逮捕とはならないのだが『真実を暴く最後の砦』として出来る限り解決しようとしているらしい。

    前作同様、今回も様々な事件の構図のある部分が引っ繰り返る瞬間が楽しい。
    人物、事象、理由、原因、時系列…今回の事

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    2022年06月26日
  • 記憶の中の誘拐 赤い博物館

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    赤い博物館シリーズの短編集。
    過去の未解決事件の資料や遺留品を読み解いて、犯罪資料館の館長が真相を解き明かす。どれもあっさりと短い短編でトリックで勝負する感じ。わかりやすい話もあったが、「死を十で割る」の死体をバラバラにした理由などはなるほどと思った。

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    2022年05月16日
  • 記憶の中の誘拐 赤い博物館

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    ネタバレ

    【収録作品】 夕暮れの屋上で/連火/死を十で割る/孤独な容疑者/記憶の中の誘拐

    「夕暮れの屋上で」 卒業式のリハーサルが行われた日の放課後、校舎の屋上で一人の少女が「先輩」に募る思いを伝えていた。そこで少女の遺体が見つかる。
    「連火」 標的にした住宅を燃やすが、火をつけてすぐ電話を掛けることで死者は出さない放火魔。八百屋お七を彷彿とさせるが、ある日を境に犯行を止めた。
    「死を十で割る」 十個の部位にバラバラにされていた被害者男性の死体。同じころ、DVを受けていたその妻は列車に飛びこみ、自殺を図った。
    「孤独な容疑者」 借金の返済を迫られて、同僚を殺害した犯人。倒叙の形で語られる。
    「記憶の中

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    2022年04月25日
  • 赤い博物館

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    雪女のような緋色冴子と読者代表のような寺田聡に導かれて、謎解きと犯人当ての面白さを味わった。
     短編ながらも、複雑な人間関係が描かれているので、読み応えがあった。
     聡の迷推理やトリックの傾向があって、読み進むうちに、謎解きが冴えてきた!
    と思ったが、最後の解説読んで、作者の術中にハマったのか?たぶんハマった!

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    2022年03月26日
  • 新鮮 THE どんでん返し

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    「どんでん返し」と銘打たれてるからには!と思って読んでるので、まぁそうくるよね、とか思ってしまって、失敗したなと。でもどんでん返しが好きだからこんな風に何個も一気に読めるのは嬉しい。

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    2022年02月07日
  • 記憶の中の誘拐 赤い博物館

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    「赤い博物館」に続く緋色冴子シリーズの第2弾。
    雪女のようなルックス、コミュニケーションに難ありだけど抜群の推理力をもつ、訳ありのキャリア警視緋色冴子がお蔵入りになった5つの事件を解く連作短編。

    過去の捜査資料を読むだけで事件の真相を探り当てる冴子の慧眼が今回も冴える。
    彼女の手足となって調査する寺田聡とのコンビも板についてきた。
    今回の事件もそれぞれ工夫に満ちていて、相変わらず動機とかに無理筋なところもあるけれどそれも許容範囲、全体としてサラリと読んで楽しめるミステリに仕上がっている。

    軽く頭を働かす程度の安楽椅子探偵ものとしてこれからも追っかけたいシリーズです。

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    2022年01月26日
  • 本格王2019

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    2021/07/28 08:10
    よく読んでたベスト本格ミステリーの2019年の文庫版なんだな。
    前のノベルズはもっと収録されてる本数が多かったから、面白いのに当たる可能性も高いし、逆に趣味に合わないものに会う確率も高いのだけれど、これは文庫版になって6篇だけになったから、さてどうかなと思ったが、とびきりのものはひとつもなかったけれど、5篇はそこそこ、ちびまんとジャンボという話だけ、ミステリとしては多分面白いのだろうけど、カメムシを食うだのゲロだの、読んでて気分悪くなる話だったので残念だった。
    中で1篇、時代劇のミステリがあるが、宮部みゆきも、まぁ、あれはミステリとは言わないのかもだが、書いて

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    2021年07月28日
  • 赤い博物館

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    短編集であるが一つ一つの話に伏線、予想外の結果があり既存の短編集よりも深い話を楽しめた。やや強引な展開もあったが、、でもまた続きが出たら読みたい
    3.7

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    2021年07月14日
  • 本格王2020

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    結城真一郎「惨者面談」★★★☆☆
    凡そ結末の予想はついたけれど、文体が好き。

    伊吹亜門「囚われ師光」★★★☆☆
    「刀と傘」「雨と短銃」に続いて。
    この方の作品、個人的にとても好きなのだが、短編だと淡々とした印象がより強いかも。ただ母校の新島襄を出してくるところが強いな。

    中島京子「ベンジャミン」★★★☆☆
    お母さんのセリフと動物園であらかた予想はついたけれど最後まで読めた。
    アメリカの小説を読んでる印象があった。
     
    櫛木理宇「夜に落ちる」★★★☆☆
    掲示板のまとめを読んだときに感じる胸糞感があって、とりあえず私は外食しているときに隣のテーブルにこのご家庭が座ったら、脳内早食い選手権を開催

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    2021年06月17日
  • 本格王2020

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    【収録作品】「惨者面談」結城真一郎/「アリバイのある容疑者たち」東川篤哉/「囚われ師光」伊吹亜門/「効き目の遅い薬」福田和代/「ベンジャミン」中島京子/「夜に落ちる」櫛木里宇/「時計屋探偵と多すぎる証人のアリバイ」大山誠一郎

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    2021年01月02日
  • 赤い博物館

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    警視庁付属犯罪資料館・通称「赤い博物館」は、ロンドン警視庁犯罪博物館・通称「黒い博物館」を模して設立された。そこでは、警視庁管内で起きた過去の事件の証拠品や捜査書類を所轄署から受け取って保存し、今後の捜査に役立てる役目を果たしている。
    その資料館の館長・緋色冴子警視はコミュニケーション能力皆無だが、ずば抜けた推理力を持つ美人キャリア。そこに配属されたのは、警視庁捜査一課で失態をやらかし飛ばされてきた元刑事・寺田聡巡査部長。
    冴子のアンテナに触れた既に過去のものとなっている事件を、寺田が手足となって捜査し、資料と遺留品を元に冴子の卓越した推理力で解決に導くという5つの連作短編。

    癖のあるキャラ

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    2020年10月24日
  • 本格王2019

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    毎年ノベルスで出ていた『ベスト本格ミステリ』が、装いを変え今回から文庫になった。序文で「手に取り易いようにした」と書かれているが、結局縮小したって事だよね。収録作品も6編しかなく、創刊からずっと読み続けていたのでとても寂しい。
    尤も、6編に絞り込んだとも言えるので、作品の質は高かった。大山誠一郎さんがベスト。短いページの中で多重解決のフーダニットになっていて、それぞれの解答が納得出来てしまうハイ・クオリティ。大好きだ。白井智之さんのグロさも凄いなあ。フナムシ大食い競技の中での殺人なんて、普段何を考えていたら思いつくのだろう?(^-^)

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    2020年01月16日