江上剛のレビュー一覧
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ネタバレ短篇10個の物語を書いた経済小説。
内容はシンプルで、読み易い物語。
「モーゼの十戒」に擬えた人としての掟を、自分の欲によって踏み外してしまった銀行や建設業など、サラリーマンの様子を描いている。
嘘をつかない事、謙虚でいる事、仕事とプライベートのバランスなど、わかっているつもりでも何かの間違いで道を外れてしてしまいそうな、サラリーマンとしての心構えを改めて見つめ直すことが出来る。
お客のために、仲間のために、家族のために。
自分の行動は自分に返ってくるという、心が引き締まる物語。
印象に残った話は、「安息日を聖とせよ」
いくら自分が頑張っているつもりでも、頑張っているから偉いわけではない。周 -
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誰もが歳を取ると少しずつ考えてくるお墓の話で色々な面で考えさせられる一冊。大手銀行の常務まで登り詰めまだ出世欲が有り且つ愛人を持つ主人公は少し一般人とは異なる設定だが、自分の母の死且つ田舎の墓が有りながら一極集中の東京でのサラリーマン生活を営む共通の悩みとなるお墓の悩みを切実にそしてコミカルに描く。最後は、お墓繋がりで不倫が仕事、会社にばれて妻、愛人に三下り半を突き付けられ、仕事は左遷させられる。
お墓の移設は、改葬許可申請書、埋蔵証明書、受入証明書、閉眼供養、開眼供養等々お金も時間も大変な様で無縁仏も多くなる状況は理解出来る。
男は定年後も若い女性との繋がりを持ちたい本能は誰もが持っていると -
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第一勧銀勤務経験を有する作家による、会社における問題点をまとめたもの。第一勧銀という大会社を題材に、日本の企業がどのような状況に陥りやすいのか、経営者や役員などの性向など興味深い内容だった。
学術的というより、経験論的な記述が多く、過激な論調も散見されるが、説得力があった。
「「もっと働け、もっと稼げ」経営者は叫び、叱咤する。だが社員たちは経営者に「Why?」と疑問を投げかけ、出した答えが偽装だったり不正だったりということなのだろう」p4
「(社長、役員などの特質)目に付くようになったのは、出世に伴う責任という負の分け前の増大だ」p28
「若者にはある種の野心が必要だ。出世欲が仕事や人間の -
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<内容紹介より>
水野剛太は、フェラーリを乗り回す社長にスカウトされ、ヤンキーバーガーに就職。無職から、いきなり正社員となり、夢を描くが……。店長に抜擢された剛太に課せられる、長時間労働、アルバイト人件費の肩代わり、キャンペーン商品のノルマ。さらに、ハンバーガーへの異物混入問題が発生!前任店長が過労死したほどの過酷な職場に、剛太は懸命に立ち向かう!
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衝撃的なタイトルで、現代の社会問題でもある「働き方」をテーマとした作品です。
非正規雇用が増えるなか、正規雇用として就職ができたものの、外食産業の過酷なノルマの中で余裕が全くない生活を強いられる主人公。
読者の視点からは「おいおい」と思 -
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現代版 遠山の金さん、と言ったところでしょうか
2年前、2つの銀行が合併し、名実ともに合併すべきところ、内部特に幹部は、従来の銀行派閥を意識し、何とか自分の派閥を拡大出来ないか、画策していた。
そこに配属されたのは、庶務行員と言う名の雑用係 高加賀 主水(たかが もんど)。
普段は、雑用をこなしているが、一旦トラブルが発生すると、裏に回って、大立ち回り。
実は、彼の配属は、「ある男」の密命であった。
銀行内部を巡る様々な思惑や策略が入り乱れます。
二転三転する事態に、主水は、どう立ち向かうのか?
最後は、ハッピーエンドで、スッキリします。
ぜひ、続編を
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合併銀行で頭取秘書を務め、銀行・頭取に忠実に仕えようとする主人公天野が、「隠蔽指令」を受けてずるずると罪の深みにはまっていくが、最終的には銀行・頭取に裏切られるというストーリー。
著者は、「会社は、あなたを必ず裏切る。その時、あなたは後悔しない人生の選択ができますか」というメッセージを込めて、本書をサラリーマンへの警告の書として書いたとのことだ。「登場人物全員悪人」という感じでとても読後感がよいとはいえなかったが、自分の社会人生活の他山の石とするのに、意義のある内容だと思った。面子のために仕事をすることや、派閥争いの不毛さをひしひしと感じた。