江上剛のレビュー一覧
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運動らしきものを永年していなかった典型的なメタボな御年55歳の著者が、ご近所に住む65歳のスポーツマンシニアから熱心な誘いを受け、突如、週3回早朝マラソントレーニングに参加することになることから、フルマラソン完走への挑戦が始まる。驚くべきは初参加のトレーニングでいきなり10kmを完走してしまう。軽い走行とはいえ、ランニング未経験者にとっては、普通2,3kmを歩くのだって、スグ膝や足裏が痛くなるというのに。折りしも著者は日本振興銀行経営破綻による収拾を図るべき代表執行役社長に就任。連日激しいストレスに苛まれる最中、黙々とランニングを続けていく中で、明らかに肉体的・精神的な良好な変化を見出す。走り出して半年後、フルマラソンにいよいよ挑戦する。記録は4時間31分と好記録ながら、激しい便意と30kmの壁に襲われ、達成感には程遠いもので終わる。ゴールまでのドキュメントは読んでいて、こっちも下腹が締め付けられそうになる。以後、フルマラソンに挑戦し続け、3時間40分という所謂「サブフォー」を達成。挑戦から2年間にわたる、精神的な変化まで微細に記録したドキュメント体験記。本書のタイトル見た時は「なら、俺も挑戦しようかな!」と思わすも、「未経験者が2年間でサブフォー達成するなんて、“筋が良い”、“素質があった”からでは・・・」と著者の不断の努力を認めず「逃げ」を作ってしまう弱い自分がいる。ベスト体重72kgをオーバーすること6kg、危険水域まで後2kg、本書をしばらくは座右の書にし、ジョギングを再開しようと決めた。
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Posted by ブクログ
どのストーリーもなんだか切なくて、泣きたくなった。
すごい。
今まで耳にしてきた話がよりリアルにイメージできた。
上下関係の秩序を壊さないために自分を押し殺す。
上司の顔色を伺う。権力者にこびる様。
説明会では、風通しがいい風土とか、上司と仲がいいとか、自分の意見が言える文化とか、どの企業もそんなことばっか言ってるケド、
きっとこんなもんなんだろうなーって思う。
しかも、ダメ押しとばかりにぐっとくるのが江上さんのあとがき。
「お客のために、家族のために、そして自分のために働け。
決して会社のために働くな」
そのとおりだと思う。
お金をもらうためだけに会社にいて、終業時間まで耐える
なんて生活、絶対悲しい。
なんのために自分は働いているのか。
いつも意識しながら仕事をしたい。 -
Posted by ブクログ
大手ゼネコンで営業部員として働く主人公・野口は、市の体育館建設を巡って一般競争入札が行われる予定の書類を作っていた。常務、課長は、市民運動グループを主宰していた市会議員、市長の元片腕であったフィィクサー的な存在の男らと組んで、指名競争入札という名の談合へと画策しようとする。談合というものを背景に、過労自殺、パワー・ハラスメント、名ばかり管理職など数年前からもTVのニュースを賑わせた社会の問題点などを浮き彫りにさせて描かれていく。
実は、物語の導入部で主人公・野口は既にこの世には存在しないのである。たった一人から何故死んだのか真相究明のため、妻は会社に対し勇気ある闘いを挑んでいく。夫の名誉を守ろうとする妻。会社の利益を守ろうとする常務や課長。寄り添うようにゴーストとなった彼は俯瞰する視点で、上司、同僚の心の裏表とか様々な事実を知っていく。そして、彼の死はラストで詳らかに・・・。
悪徳商人が、菓子箱の底に賄賂の小判を忍ばせて悪代官に渡すと、「お主もワルよのぅ」っていうシーンが、よくむかしの時代劇とかであったが、現代版のそんなような場面も書かれている(^_^;)
昨今、一部上場会社のある企業がグループ会社からの個人的な使途不明とも思われる巨額の借入れとか、あるいは粉飾決算というような損失隠しが発覚したり、企業論理が問われる事件もあり・・・働くとは?人間の誇りとは?そして家族とは?これはまさに心に問う一冊であった。 -
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激動の明治時代に日銀総裁、大蔵大臣などを努めた「池田成彬」の生涯を描いた経済小説。
聞いたことが無い人物だったので手にとって読んでみた。
池田成彬を一言で表すと剛毅木訥(ごうきぼくとつ)の人。
剛毅木訥とは、意志が強く、飾り気がなく、口数が少なく、くどくどと言葉を飾り立てて弁明しない人物。超合理主義で筋が通った頑固者。
いろんな人に信頼され、慕われ、尊敬された人物。
おそらく敵も多かったことでしょう。
三井銀行時代は担保に融資するのではなく、経営者の人格に融資するという姿勢をもっていた。
明治の暗い時代。日中戦争、二・二六事件、東條英機との対立などが描かれている。500ページを超える小説だけどあっという間に読めた。
明治維新前から第二次世界大戦までの激動の時代。この時代の話は本当にいろいろな人物が出てきて面白い。
“人こそ財産”
今の時代に物申しているのでしょうか・・・ -
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ネタバレ【小説 金融庁】 江上剛さん
金融庁の辣腕検査官・松嶋哲夫。
彼が金融庁へ入ったのは銀行が嫌いだからだ。
哲夫の弟・直哉は兄の気持ちを知りつつも
五輪銀行への就職を決めた。
バブルがはじけ、不良債権問題が銀行を直撃した。
不良債権に押しつぶされそうになった銀行は巨大化
することで生き残りをはかった。
異なった風土の銀行同士が合併するのだ、権力争いは
ガバナンスを無視して激化し内部に様々な軋轢を生んだ。
直哉の務める銀行はその巨大化に乗り遅れ、望んでいた
銀行との合併はかなわず、大東銀行と合併することになり
大東五輪銀行と名前を変えた。
大東五輪銀行の中では五輪銀行の行員が幅を利かせ
大東銀行の行員は形見の狭い思いをしていた。
そして、大東銀行の得意先であった企業への
「貸し渋り」や「貸しはがし」なども行われつつあった。
その大東五輪銀行へ金融庁から哲夫が統括検査官として
査察を行うことになった。
大東五輪銀行の専務・倉敷は支店勤務だった直哉を本部へ
呼び戻し金融庁の検査対策を練る。
融資先の格付けが下がれば銀行の引当金が増す。
引当金が増せば、決算で赤字になり、役員は責任を
取らなくてはならなくなる。
融資先の格付けが下がらないようにするには、資料を
改ざんをし金融庁の目をごまかさなければならない。
銀行を守るために手段を選ばない倉敷。
しかし、倉敷のやり方は問題を先送りする過去の検査回避
の常套手段で、そのために現在の不良債権問題に苦しめら
れているのだ。倉敷のやり方に疑問をいだく直哉。
そして私憤を入れずルールに則り原則に検査を遂行する
哲夫。
哲夫は銀行の膿を出し切ることで、銀行に立ち直ってもらい
本来あるべき姿に戻ってほしいと願っていた。
☆
「かばん屋の相続」につづく金融小説2冊目。
原理原則にのっとり、一切の妥協を許さない哲夫
上司の倉敷と哲夫の間で苦しむ直哉
銀行と検察官の駆け引きや、内部告発など
長編ですが、おもしろくて一気に読み切りでした。
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Posted by ブクログ
[ 内容 ]
二〇〇三年三月、みずほ銀行築地支店長を最後に、作家・江上剛は二十六年間の銀行員生活にピリオドを打った。
なぜ、彼は愛する銀行を志半ばで辞めなければならなかったのか―。
信頼するジャーナリスト須田慎一郎とともに、入行からの銀行員生活を振り返りながら、銀行の過去を検証し、今後のあるべき姿を探る。
銀行の現実を知り尽くした二人による異色の銀行論。
[ 目次 ]
第1章 金は簡単には貸さなかった―江上剛、銀行に就職する(成り行きで第一勧銀へ;女子行員とのつきあい ほか)
第2章 全ては六行で決めていた―江上剛、本店に勤務する(一回目の選別;全銀協の仕事 ほか)
第3章 みんな呪縛をかけられていた―江上剛、広報部に移る(広報と危機管理;総会屋への利益供与事件 ほか)
第4章 開店時には入り口に立つ―江上剛、支店長になる(支店長の責務;支店長にとってのリスク ほか)
第5章 もう一度、原点に返ろう―江上剛、銀行を去る(銀行はなぜこうなったのか;銀行の行方 ほか)
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
Posted by ブクログ
ネタバレ[ 内容 ]
あなたならどうする?
銀行員時代、人事、広報、総務で辣腕を振るった作家が実体験をもとに伝授。
ピンチを切り抜ける46の方法。
[ 目次 ]
第1章 部下の憂鬱
第2章 上司のつらさ
第3章 あぶない取引先
第4章 トラブル一一〇番
第5章 会社の不祥事
第6章 リストラ・人事異動・倒産の悲劇
第7章 病気は突然やってくる
第8章 家庭崩壊にご用心
第9章 ビジネスマン危機管理3カ条
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☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
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Posted by ブクログ
仕事に元気が出てくる書。
いろいろな困難があるが、真正面からぶつかり、とにかく仕事で実績を上げるしかない。
上司に対抗するには実績を上げよ。少なくとも難しい案件の計画は練っておけ。
新卒を大量に採用し、商品の販売ノルマを課し、ノルマを達成できない人は退社するよう追い込む。結局全員耐えきれずに退社したことがある。これは社会問題になった。
ねちねち小言を言うのはだめ。上から一方的ノルマではなく、部下が自分で考えたことをノルマにするべき。
本部と現場の板挟みになったときは、現場の見方をせよ。
子供とも、頭ごなしに言うのではなく、人格を尊重しながら気長に対応せよ。
とにかく、職場にはいろいろな変なやつがいるが、心を鬼にして戦うこと。仕事で実績を上げることが、良い結果につながる。
尻込みをしない。思ったことはどんどん言っていく。恥や外聞を気にするな。
非常に勇気が出た。