楠木建のレビュー一覧
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ネタバレ良し悪しではなく好き嫌いで物事を捉えようというメッセージにはとても共感できた。
著者の好き嫌いについて語る、という体でさまざまな(主に経営学の)話題について思うところを述べていて、納得することもしないこともあった。何でも組み合わせれば良いものが生まれると思った丸投げする「シナジーおじさん」批判と、組み合わせではなくストーリーが重要である、という意見は私も会社での経験からなるほどそうだな、と思った。あとはブラック企業とホワイト企業が存在するのではなく、(法律の範囲内で)多彩な働き方の会社が存在するだけであり、各自性質に合うところを選べば良いのだという言説もまったくその通りだと思った。
自分がや -
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ネタバレイノベーションを起こしてきた著名なイノベーターを定性的に紐解き、その条件について分析・考察を行なったもの。
実践的ではないが、ヒントにはなるかな。
<メモ>
・自身は他とは違うという孤立意識を持つ。
・並外れた自信、強い自己効力感を持つことが多い。
・たゆまぬ流れのようにアイデアは湧き上がる。創造的な心を持つ。
・ドーパミンとノルエピネフリンが創造力を高める。運動や音楽の演奏などの活動やコーヒーのような軽度の刺激物が創造的思考を促進する。ドーパミンは潜在抑制を低下させ、作業記憶を強化し、通常考えられない連想を行う助けとなる。
・高遠な目的を持つ。理想主義を追求し、高い目標へとお邁進する気質を -
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イギリスのクラフトビールメーカー・ブリュードッグの創業者の書いた「ビジネス・フォー・パンクス」を読んだ。
内容といえば、言葉の強い、いわゆる「起業マインドを煽る啓発本」なのでなんとも評しがたいが、びっくりしたのがあとがきに同志社大学の校祖・新島襄の名前が出てきたこと。
思えば鎖国下の江戸末期に脱藩、脱国してアメリカで教育を受け、日本に帰って高等教育機関を設立したその生涯は、まさに“反骨のパンク魂”。同志社系列校に入学すると、皆一様に新島襄の生涯を学ぶことになるが、僕はひそかにずっと、そのストーリーが好きだった。
クラフトビール会社のなんたるかをつかもうとしたはずが、意外なところに原点を思 -
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最近、日本でもよく目にするようになったレッドブルであるが、その成功と経営に迫った本はこれまでになかったと思われる。書中でも再三触れられているが、それは創業者のディートリッヒ・マテシッツが極度のマスコミ嫌いであるということからだろう。
既に、2012年時点で世界での販売数量が52億本に達するというこのドリンクの出発点は意外なところにある。マテシッツがユニリーバでマーケティングマネジャーをしていた際に,たまたまアジア出張で読んだフォーブスの長者番付に大正製薬の創業者がランクに掲載されており、リポビタンDという栄養ドリンクが収益を支えているという説明文章に関心を持ったことがきっかけだったという。そ -
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「ストーリーとしての競争戦略」の著者、待望の新刊。
僕は「ストーリーとしての・・・」とても面白い本だなあ〜と思っているのですがいかんせん分厚い。。。内容が濃い。。。そうなると正直賛否両論な一冊なはず。でも、今回のはかなりライトな一冊です。(新刊ということもありますが)
そして、楠木さんのオヤジギャグもちょいちょい差し込まれて苦笑い。。。爆笑
でも、「ストーリーとしての・・・」のエッセンスをギュッと凝縮した内容です!
【印象に残ったフレーズ】
1.経営者は「センス」のある人材を見極めて登用しなければならない
2.「好き嫌い」本位の経営(松井証券の松井さんも同じようなこといってたな)
3.抽象 -
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ネタバレ斬新なビジネスのように見えて、究極的にシンプルなビジネス。
ブランドとは、それを選び取った人の体験をいかにデザインするかだ。
"マテシッツは一度こう答えている 。 「ブランド商品にとって最も危険なのは関心をもたれないことだ 」 、と 。"
"ドリンク一本の価格から材料費やその他の経費を差し引いた利幅は 、にわかには信じがたい七〇パ ーセントという数字になるそうだ 。安価な製品を売るライバル企業が数多く存在するにもかかわらず 、マテシッツはこの高値戦略を変更しようとはまったく考えたことがないようだ 。そして 、この判断は正しかったと言えよう 。消費者が求めてい -
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楠木教授の書籍。スキルとセンスの対比が本書の根幹。スキルだけを磨いてもダメで、良い会社や経営者は「センスがいい」と説く。
スキルとは会計や英語力。それを磨くために教科書や教育機関がある。スキルだけを磨いてもスーパー担当者になるだけ。対して「センスがいい」とはどういうことかというと一言で言語化できないのが難しい。経営の観点でいえば、優れた戦略ストーリーを読み解き、本質を見て見破ることを繰り返すことで確実にセンスが磨かれる。そうした帰納的方法しかない。
著名な経営者へのインタービューを通してセンスを深堀りするとその人の固有の好き嫌いが明確にされており、それがセンスの基盤を形成していると著者は仮説 -
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