岡田尊司のレビュー一覧
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やや自己啓発的内容とは思うものの、 「人生は結果に意味があるのではない。その醍醐味はプロセスにある。チャレンジにあるのだ。それを避けていては、人生の果実を味わうことなく腐らせるようなものだ。どうせ腐ってしまうのだ。腐る前に食べて、何が悪かろう。」という締めくくりに、ちょっと嬉しくなった。「この本は味方だな」と思ったのだ。
ただし、結論から話せば「自死する人々」をこの本で引き止められるかといえば、少し微妙な気もする。なぜなら、「死にたい」と病んだ気持ちから発話する時、人は、少なくとも私は、本当に死ぬことと「死にたい」と口に出しているその時とは大きく懸隔しているのであるから。その事実は、救いでもあ -
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タイトルに惹かれて手に取った一冊。 本書では「面倒に感じること」を回避性パーソナリティ障害と位置づけ、作家の星新一やビアトリクス・ポターといった過去の人物の事例、さらに著者自身が関わった患者のケースを通して、その解決法をまとめている。 星新一のエピソードがやや長く感じられたものの、全体的にはわかりやすい内容だった。ただし提示される解決法は、「最初の一歩を踏み出すこと」「安心できる人間関係を確保すること」「完璧を求めすぎず適度に力を抜くこと」など、すでに他の書籍でも目にするような一般的な方法が多く、新鮮味に欠ける印象もあった。 とはいえ、事例を交えて整理されているため理解しやすく、改めて「回
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Posted by ブクログ
【 生きづらさを感じている、あなたへ 】
もしかしたら愛着障害かも?薄々気付いていた「周りと違う」に悩んでいたけれど、原因がわかり、少しすっきり。
愛着障害で悩んでいる人は案外多いのかな?という印象です。
普通に親に育てられたから無関係!と思っていたけれど、自分の「普通」は、もしかしたら普通ではなかったのかもしれません。
幼少期に愛情を沢山かけてもらい、受け入れてもらえた経験がどれほど大事なのかを痛感しました。
私は父親が厳しく、レールから外れた行動はすぐに否定、怒られて来ました。
いつからか、父親の顔色を伺いながら生活するようになりました。
でもそれも、「自分が悪いから父親は怒ってくれて -
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ー 大事なのは、障害か障害でないかを区別することではなく、その人の強みと弱い点とをきちんと理解し、適切なサポートやトレーニングにつなげていくことだからだ。グレーゾーンと判定されるレベルでは、とくにそのことが重要になるのである。
近年、発達の特性は、障害ではなくニューロダイバーシティ(神経多様性)として理解されるようになってきている。それは、それぞれの人がもつ脳の特性であり、個性である。それを、わずか数個の診断カテゴリーで区切ろうとすることは、自然の多様性を、人間の決めた数本の境界ラインで区切るようなものである。 ー
まぁ、それはそうなんだけど、本人の生きづらさとか、他人からの見る目やそれに -
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audible95冊目。
愛着障害については、何となく知っているつもりでいました。勝手なイメージでは、1番大切にしてほしい親から愛情をかけてもらえなかったがために、自己肯定感が低かったり、他者に必要以上に依存したり、うまく関係を築けなかったり…。
深刻な愛着障害…ではなく、この本にあるような不安型愛着スタイルに該当する人は、世の中に、否、わたしの身の回りにもたくさんいるのだと感じました。
わたしは母に愛情たっぷりに育ててもらいました。過干渉でもなく、無関心でもなく、ただ少し心配症かなあというところもあったけど、おかげさまで、それなりに自分を信じてやれる部分もあるし、それなりに他者と関係を