岡田尊司のレビュー一覧
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玉ねぎの皮むきではないが、自己決定の真芯には、何があるのだろうか。
自己決定の基盤である価値観は、言葉すらを持たぬ時期を出発点として、言葉、この他様々な情報を受け入れ、形成されるものだろう。
その形成過程において、情報の取捨選択が行われていない、ということはありえないとしかいえない。
とすれば、マインドコントロールとは、一般にイメージされる、カルトの取る手段などという以上に、教育に近いものなのかもしれない。
社会生活、家庭生活に不可欠な技術としてのマインドコントロール術と危険なマインドコントロール術、というようなものの境界線に興味があるのだが、そこが明瞭になるような印象は、この本にはなかった。 -
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借りたもの。
精神科・心療内科で行われている治療の流れを解説した漫画
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「メンタルクリニック」――精神科・心療内科とはいかなるものか、どの様な経緯を経て、何をもって「治療」とするのかを2つのケースを元に紹介する。
挙げられている事例は主に「家族関係」に関わるものだった。
母子関係、最近話題の毒親問題とか、通俗的な”男らしさ”の定義にがんじがらめになって、問題を抱え込んでしまう男性のケース。
最近話題の“毒親”問題。
原因は確かに親だが、それを親に責めても意味がなく、大切なのは、毒親に育てられた故に、束縛から逃れられない自身をどうするか、という問題解決であることを暗に仄めかしている。
精神疾患やアルコールや薬物などの依存症、重度で日常生活に支障をきたしているケースではないところに、”それだけではないこと”敷居の高さ?や偏見(閉鎖病棟行きとか薬物依存的になってしまうとか)を払拭しようとする試みを感じる。
物語の転機となる主人公の「ひらめき」が、夢診断(占い?)であることに、眉唾と強引さを感じてしまうのだが……
(フロイトは心理学ではもはや古典文学では?でも面白い)
コマ割りとページの都合上だろう…… -
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ネタバレ「離陸した早々に、片羽根が傷ついたからといって、人間は飛ぶのをやめるわけには行かない。傷ついた片羽根を抱えながら、飛び続けるための必死の努力と対処の結果生み出されたものが、少し変わった飛び方であり、パーソナリティ障害の人の認知と行動のスタイルなのだ。何不自由なく飛んでいる者から見れば、それは、少し奇異で、大げさで、危なっかしく不安定に思える」
「少々変わった度の過ぎた振る舞いには、その人が抱えている生きづらさが反映されている」
自分のパーソナリティに比較的近いところのみ熟読。
自分を知りたくて読んだが、思いのほか、身近で何人もの人がはっきりした「パーソナリティ障害」を抱えていると感じた。 -
購入済み
なるほど。
いわゆる発達障害と言われるような症状は、遺伝子と育成環境の双方がその発生に関わってるよ、という話。
特に最近は遺伝要因説が主流になってるので、育成環境が与える影響を忘れないでおこう、という話。 -
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非現実的な妄想をしたり、人目を惹きつけるための特異な行動をしたり、あるいは人を過度に避けるような人たちについて、そのタイプや原因、治療法などについて書かれたもの。
人格障害というと精神科に通わないといけないような特定の人たちのことだけをいう、ということではなく、社会全体が人格障害的な傾向を生みやすい装置として機能してしまっており、身近にもこういう人がいるかもしれないし、もしかするとおれにもこういう傾向があるのではないか、とか思ってしまう。
特に印象的だった部分は、「回避性人格障害」で説明されている「最近の若者全般に広がっている回避傾向」(pp.100-1の部分で、「新しいことに取り組むことが、積極的な喜びよりも、負担が増える事としか受け留められない」とか、「現実の中での体験不足から、傷つくことに耐性が培われていない」と書かれており、また、pp.128-9にも「現実の中で生き抜く筋力が培われず、社会的な耐性が獲得できていない」と書かれており、いかに教育や社会が「健全に」機能していないかということが強調されている。昨今の「新型うつ」とはどういう関係にあるんだろう、と思った。若者というか色んな人が多かれ少なかれこういう傾向はあるんじゃないかと思った。さらに、「虐待されたものは子どもを虐待してしまうということが一時盛んにいわれたが、当てはまらないケースも多いことがわかってきている」(p.131)という部分も興味深いと思った。また、おれが感心のあるニーチェやサルトルの「実存主義」の思想だったが、「自分」の主体性を前面に押し出し、積極的な周囲への変化を求めることから、それが負の形で転用されやすい、という実存主義と人格障害の親和性についての記述があり、少なからずショックだった。主体的に生きることと、社会とのつながりを軽視することは同一視されるものなのか。直観的に反論したくなったが、さらに実存主義について勉強しようと思わされた。
「虐待の連鎖」という単純な問題ではない、と書かれているが(p.131)、直接的には不適切な育児によって人格障害が生み出されるケースが多い訳で、子育てする人がこの本を読めばいいんじゃないかとか思った。(14/12/02) -
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「第7章 職場で起きやすい適応障害」。毎日、職場で起きている現実が、見られているのではと思うくらい正確に描かれている。一行一行まったくそのとおり。思い当たることばかりで激しく身につまされる。世の中で悩んでいるのは自分一人ではないのだと勇気づけられた。心がポッキリ折れる前の処方箋もしっかり書かれている。期待値を下げる、思考の切り替え、もっと自由に生きる、見切りをつける・・・・・・丁寧詳細まことに具体的。凄く元気をもらえた。燃えに萌えて仕事に臨もうという気にさせられた。第8章の家庭生活での適応障害も非常に参考になる。ストレスや適応を左右する様々な要因とそのメカニズムの解析がわかりやすい。ストレスチェック、心の耐久力の自己分析も非常に役立った。盛りだくさんだし内容も非常に濃密だ。
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ネタバレ職場にアスペルガー症候群の方がいます。言われなければ分からないし、こだわりが強い人、人の気持ちが分からない人、ぐらいで済ましてしまいそうな感じです。
そういう障害だから仕方ないんだと頭では分かっていても、一見普通の人と変わらないので、どうしてもムカついてしまったり、どう接していいか分からなくなることが多々あります。もっと上手く関わっていくにはどうしたらいいかと思い、読むことにしました。
程度や症状にもいろいろあるんですね。アスペルガーの中でも正反対の特徴もあるようで、一概にこういう症状だとは言えない感じ。診断するのがとても難しそうな障害だなと思いました。
接し方や対処の仕方については、教育面の要素が強く、正直私の状況にはほとんど役に立ちそうにありませんでした。50代の方なので、今から性格を直すと言うのは難しいし、年上の方に教育というのは立場的にできないし…
筆者もこの年代の方が生きづらさを抱えているのではとおっしゃっているので、大人向けの内容や、家族以外の人がどう接したらよいかなど、少し違った見方の内容も是非出して欲しいです。
アスペルガー症候群のお子様を持つご両親には、とても参考になる内容なのではと思いました。アスペルガー症候群の方が増加傾向にあるとのことなので、世間にもっと理解され、新たな才能が開花することを祈ります。