【感想・ネタバレ】あなたの中の異常心理のレビュー

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Posted by ブクログ

誰にでも異常心理の萌芽はあり、
どんなにメンタルが絡まっても、根本を辿れば解せるのだということが分かった。
過去の、苦しんだ&苦しませた人々に思いを馳せると共に、
現代の人々が、苦しみから逃れる所に辿り着けるようにと、願ってやまない。
 題名に惹かれて読み始めたのだが、あなたの=私達自身の事だと気づいた。

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2023年10月09日

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異常心理学や臨床心理学でいう精神障害や、その一歩手前の異常心理を、古今東西の多くの実例を交えて説明している。
幸せな人生を送るための心構えが非常に心に沁みる。完璧主義や愛情不足の危険性も改めて認識できた。

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2023年01月17日

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極めて異常な状態は、誰にでも見られる正常心理からそのまま連続している
つまり、異常心理は決して特別な人の心に潜むものではなく、誰の中にもある心の状態だということを理解しておかなくてはならない

✏完璧でない、不完全な自分に耐えられる力こそ、混乱した見通しのない時代を生き延びるために必要である

✏窃盗癖や過食症は、幼い頃に刻まれた根本的な欠落やそれに対する飢餓感釜存在していて、それを過剰なまでに代償しようという衝動に駆り立てられているということである

✏真っ正直で嘘がつけず誠実な性格というものは、心に二面性を抱えられないという内面的構造の単純さに由来する問題であり、ある種の未熟さを示していると考えられる

✏疲労やストレスによって前頭前野のコントロールが低下したとき、扁桃体に刻まれた否定的体験から生じるネガティブな情動を抑えきれなくなり、思いがけない攻撃性や感情の爆発が起きやすい

✏完璧な自分が最善なのではない。完璧な存在を求めることは、将来の破綻を用意することになりかねないのである。
完璧なものよりも、不完全な存在こそが安定したものであり、それを受け入れ、さらけ出せることが、人から受け入れられ、愛されることにもつながるのだ。

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2022年02月17日

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数々の歴史上の著名人にまつわる異常心理と、そこに至るまでの過程は、現代に生きる我々の日常にも潜んでいる・・・。人は何に捉われ、そして常軌を逸するのか。正常と異常の差はどこで生まれるのか。はたして自分自身は「正常」なのか。

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2014年02月18日

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偉人と呼ばれるまでになったような人は、みな何かしら異常心理にとらわれていたのではないかと思えてきたw

幼少時の欠落の代償を手の入れようという、強烈で異常な強迫観念のようなものがあるからこそ、あそこまで特定の物事に思い入れを持つことができ、特異な個性を持つようになるのではないか。

天賦の才の裏に異常心理があるのだとすれば、単純に羨ましいとは思えなくなってくる。
逆にいうと、自分にはそのような強烈なトラウマはないようなので、だから凡人の域を出ることはないのだとすると、良かったのか悪かったのか。

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2013年03月01日

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ネタバレ

特別なものではなくだれにでもありえるものだということ。帯にある「異常心理の危険度チェック」4つも当てはまるし(´;ω;`)実際、あれ?この人あたしみたいっていう人が登場してきて、またびっくり。文章も読みやすく興味のある方にはかなり面白い。

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2014年04月09日

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程度があるかはわからないが、周囲から完璧主義と言われる自分は読みながら少し恐怖を覚えた。こうでなければいけない、こうあるべきだという自分の中のレベル感が、周囲の行動が許せず、なぜ出来ないのか、何故手を抜くのかと強いフラストレーションの感情を生み出すことが多くある。一年で360日程度は頭痛にも悩まされ、年に数回は吐き気がする程の痛みが襲う。それも朝からずっと痛いと言うより、ある極度の緊張状態や緊迫した状況に陥った直後に現れる。その様な状況ではしばしばこめかみ辺りを強く押しすぎて場合によっては出血してる。恐らくは、いやほぼ間違いなく精神的な不調から来ている事は自分でも理解している。
人には二面性があると言われる。優しくて思いやりがあって周囲からも真面目だと言われる自分、一方でニュースで流れる凄惨な事故や事件を見て、被害者(大抵は血が流れた映像や死体)が映り込んでいないか探す自分。見たくないと心の中では思いながらも、海外動画で戦争やテロの映像を探してしまう自分。ハッと気づくと言うよりは、探している自分もいたって冷静で、「こんな事して何になる」と自問自答していることもある。私はまだ普通に生活しており、事件なども起こしておらず、それなりの地位もビジネス上は得ている。ごく普通の人間だとも思うし、きっと恐らくは周りにも似た様な人は多いはずだ。理性や羞恥心、道徳心がしっかり自分を安全な檻の中に閉じ込める番人になってくれている。
幼い頃は両親が共働きだったこともあり、3歳にして独りでバスに乗り遠い街の(今なら大した距離でもない)医者に通っていた事もあるし、当然ながら鍵っ子で幼少期を過ごした。母や父から何不自由なく与えられ、習い事も沢山やらせてもらったが、面と向かって愛情を注がれるといったシーンは記憶に全くない。寧ろ家のお金を持ち出して、友達に派手に奢ったり、親の前でタバコを吸って怒られた場面をよく覚えている。現在の私は親とは離れて暮らしているものの、健在の両親を深く愛しているし、長生きを心の底から願い大切な存在として疑う余地もない。恨みなどはこれっぽちもない。
この感情が私にとっては真実以外に考えられないが、本書を読んでいると幼少期の行動を色々思い出す。当時は自然と親の愛情を求めた行動をしていたようだ。もし、そうした意識することのない記憶の片隅に、自分の知らない自分が居たら。本書を読み終わった直後の恐怖は正にそれだった。
本書は全般、人間が持つ二面性について具体例や著名な人物の過去を紹介しながら解説していく。前述の一般的には良い人間が、裏で持っている真逆の心理について「異常心理」として、その代表的な行動と心理状態、それに至る原因と経緯について説明してくれる。一つ一つの例が背景に大きな物語を抱えているので、登場人物に関する伝記や著作などにも興味が沸く。何より読者は自分の中にある黒い影を探す事に興味を持つだろう。場合によっては周囲に似た様な行動をする人物に当たったりもして、現実世界と非日常を行ったり来たりしながら読み進める事になるだろう。
そして最後に、いつまで自分が正しい自分で居られるか、いや本当の自分はどちらなのか疑問と不安と自信とが入り混じった複雑な心境に陥るかもしれない。その様な心理状態になっても、原因やプロセスを知っておく事で、またいつもの様に「普通」の自分で居られるかもしれない。

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2023年06月11日

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完璧主義、窃盗癖や過食症、依存症など、日常に溢れかえってる精神的な問題について書かれてある。
一貫して、主張されてるのは『幼少期の愛情の大切さ』かな…
最後の方に書かれてた「不完全な存在こそが安定している」、という言葉がよかった。完璧は実はすごく危ういものだと、そこにこだわりすぎると視野狭窄に陥り破滅してしまうかもしれないと教えられた。

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2023年05月08日

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●久しぶりに読み応えのある一冊に出会えた。
●普通の人間でも陥りがちな異常心理について、具体的ケースを交えながらサクサク解説してくれるので、
非常に面白い。
●やはり、幼少時の愛に囲まれた、常に主役になれるような成育環境が一番大事なのだと思う。結局は様々な原因は幼少時にあるもんなあ…なんだか親の凄さというか、有り難さを知ったよね。自分が普通だと思っていたことはわりとレアなケースだったという…
●これからの時代、特にSNSが悪い方向に進化しているような時代は、もっと異常心理の増大に拍車がかかる気がするんだよね…見なくてもいい、交わるべきではない世界が交差してしまう難儀な世界
●ほんとに他人事じゃないよね…この本を必読の本としたいぐらいだよ。てっきり異常な精神病患者を紹介していくのかなあと思っていたから拍子抜けしたけど、よく読めばこっちの内容の方が怖い。他人事にできない…

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2022年06月19日

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読みやすい。
正常、異常とは何か何が違うのか考えてしまう。
どこで人生を間違えてしまうのか、誰もがその可能性を持っていると思うと怖くなる。

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2021年06月26日

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人間誰しもが何らかの形で抱えている異常心理(精神病ではない)について。多くは幼少期にその萌芽があるという。有名な人たちを実例として取り上げており面白い。
完璧主義者の三島由紀夫やガンジー、東電OL殺人事件、それとは反対に泥と垢にまみれても生きる強さを発揮した水木しげる。
いじめが持つ麻薬のようにクセになる快感。過食や万引きも幼い頃に刻まれた飢餓感を代償しようとする衝動に基づく。
ひがみが度が過ぎて異常になってしまうこと。人間の脳は仲間はずれに敏感に作られている。
精神的な逃げ場として現れる多人格。
曖昧なアイデンティティしか持たないドールハウスの住人。これに取り組んだのがショーペンハウアーの意志と表象としての世界。グレートマザーによる支配が狂わせたネロやニーチェ、ヘミングウェイ。そして親に対する罪悪感から幸せになることを恐れる心理。全か無かの二分法的思考に毒されないことの重要性。

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2021年04月03日

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 天才といわれた人々を「異常心理」という観点で解説。
 病跡学ほどマニアックでなく、とても文章がよみやすい。
 と思ったら、作家さんでもあったのか。
 

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2018年12月22日

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コンプレックスは、その人の意識的人格に統合しきれてい合い、感情に彩られた記憶の複合体で、その成立には強烈な過去の体験が関わっている。統合しきれていないのには、そうすることを困難にする理由があり、多くの場合には何らかの外傷体験が関わって居ると解するべきだろう。誰もが心の中にとらわれを持ち、知らず知らずにそれに操られている。厄介なのは、多くの場合、本人はそれを自覚しておらず、無意識的に行動を支配されているということである。

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2015年08月11日

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ときに誰の心にも認められる,完璧主義などの異常心理について,著名な人物のエピソードを引きながら,興味深い読み物として説明.「幸福な人生のために」と題した最後の節に,著者の含蓄あるメッセージが綴られている.

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2014年07月08日

Posted by ブクログ

誰もが持つ異常心理の種。それを正しく受け止めることで平常心を自覚することができるはず。
そんな一冊でした。

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2013年08月28日

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人は誰もが少なくとも部分的には「異常心理」の要素を持っているのだと思うが、どんな「異常心理」があり、それとどのように向き合うと良いかを解説。この本を読んでおくことで、自分自身が悩んだときなどに、「異常心理」を抑えることのきっかけになると思う。

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2013年05月23日

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面白かった。 異常心理に陥ってしまう事は誰にでも起こりうる。
時々自分を振り返り、狭い価値観や一つの視点にとらわれ過ぎない事が大事。
これは断捨離でいうの俯瞰力を付けるのととても似ている。#感想部

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2013年04月30日

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岡田尊司さんの著書は最近よく読む。
読むたびに、新しい世界を知ることができる。
精神疾患について、書いてある本が多いのだが、本書は「あなたの」と銘打ってあるように、一般人全般に関係あるものなので、より身近なものとして読めた。

「イジメにしても、同じだ。なぜ人はイジメをするのか。イジメをめぐる多くの議論が忘れていることは、イジメには強烈な快感が伴うということである。いじめている側は、おもしろくてたまらないのである。」(p.57)

残酷なようであるが、納得出来るのは確かだ。
私はイジメの加害者になったことは無いが、例えば、他人の悪口をいう時はほんのり快感を感じたりする。

本書では、人のもう一つの面を垣間見れた。

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2013年04月22日

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「なぜ社会地位もある人が少女のスカートの中を覗いてしまうのか。」
過去の偉人と異常心理の相関を取り、日常に起こり得る精神的病と原因の解説、そしてそれらから身を護るにはどうすれば良いかまで丁寧に紐解かれています。
完璧主義、依存症、支配欲、固着、自己愛、、「病」とまでは無自覚なものの、少なからず誰もが持つこういった性質が異常心理に繋がるという、結構恐ろしい内容。
個人的に特に震えたのは4章の「両価性」について。
両価性とは相反する気持ちを同時に抱える特性だそうですが、私はこのジレンマで自他ともにストレスフルにさせることが多々有ります。
自分のことを思って言ってくれたことに何故か苛立ちを感じてしまい、つい本心に反した行動をとってしまう。
これが私だけでなく本書で紹介されるほど一般的な特性であるのなら、逆の立場、つまり相手を思うゆえの発言に対して不可解な態度を取られた時、反射で対抗するのでなく、「ははーん、お前両価性を持っとるな」と立ち止まる心を持とう(そうでありたい)。
読んでいて、自らも十分異常者予備軍ではないかと怯える場面もいくつかありますが、本書を読んで何かしら力強さみたいなものを感じるのは、
<この異常性は誰しも起こる「正常」であり、故に自分だけが異常だと慌てる必要は勿れ>
みたいなメッセージ性を感じるからだと思います。
だからめちゃくちゃ面白かった。

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2013年04月13日

Posted by ブクログ

面白い。特に完全主義への警鐘の辺りはうーんとうなってしまった。確かに完全主義は破綻と紙一重であろう。
また、三島由紀夫や東電OL、はたまたニーチェなどのプロファイルも興味深い。
が、しかし、何とも言えない違和感が残る本でもある。恐らく作者の因果付けが度をすぎるからではないかと思う。そこに至ったデータ、根拠がないと私のような素人は、無防備に受け付けるか、猜疑をもつかどちらかになるのではないだろうか。

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2013年03月16日

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どこかの偉人がおっしゃっていた言葉なのですが「変態的な要素の無い天才はいない」という意味合いの言葉を思い出しました。

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2021年03月24日

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読みやすい
無理にあてはめてるのでは?と思う箇所もあったけど、ほほうと新しく知る事もあって面白かった

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2021年01月14日

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ネタバレ

著者は精神科医師ということで、いろいろな症例を元に述べられていますし、また今は亡くなっている有名作家などを例にあげたりで読みやすいと思います。

正常も異常も、養育環境の影響かわからないけど紙一重だな、と思ってしまう。
社会から逸脱しないから正常と言えるか?と問われれば、間違いなく誰の中にも異常心理のかけらはあるわけで。
異常性が行動・言動に出てしまうと社会生活が難しくなるだろうから、そこに至る前に手を打つことが大事なのかな。
完璧主義思考は危ういとか、ドキッとする箇所がありました。

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2020年12月09日

Posted by ブクログ

この著者の本はこれまでに『マインドコントロール』、『母という病』、『父という病』を読んだ。文体というか、展開がどれも似ている。「異常心理」という言葉を軸に、色んな事例を、自身の臨床経験や有名人の半生を交えて語っていく。

・この類の本を読んでよく思うことは、他者の例を知ることで自分を省みることができるということだ。自分の特徴や普段無意識に捉えている漠然としたものを言語化することができる。言語化しないと、考えることすらできない。自分のことを自分だけで気付くのは、とても難しい。

・前半は三島由紀夫、東電OL殺人事件、ガンジー、水木しげるといった人物・事件を交えて話が展開していく。この辺りは自分もどんな人なのかをある程度知っているので、理解しやすかった。

・後半になると有名な外国の思想家や哲学者が登場する。初めて聞く名前で、わからない。自分の勉強が足りないということか。ジョルジュ・バタイユの「悪の哲学」なんていうのが出てきたが、あまり理解できていない。

・完璧主義や潔癖という流れで三島由紀夫、東電OL殺人事件、ガンジーの例が出た。こういう風に、ある異常心理に対して実在の人物の例が出てくると、なるほどと腑に落ちる。そういうのが面白い。

・完璧主義な三島由紀夫の自決、極端に潔癖で禁欲的なガンジーがなぜそうなったのか?といった辺りは初めて知ったが、興味深かった。

・この本では、極端な例がいくつも示されている。しかし、案外それらは自分が日常で感じることの延長線上にあるものに思う。自分は完璧主義者とは思わないが、無意識に完璧なものに拘って足踏みしたり、見切りをつけられないことがある。社会的には望ましくないと知りつつも、頭の中に欲求が湧いてくることもある。

・『自己目的化した、閉じられた快楽の回路』という表現が気に入った。自己目的化という言葉も初めて知った。

・それにしても、新しい思想や概念を切り開いてきた昔の心理学者や精神科医は、みんなうつ状態だったんじゃないかと思う。

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2019年04月07日

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いつもの岡田氏のテーマ。過去の偉人を人格障害的な観点から振り返って分析するスタイルで相変わらずすごく面白くてスイスイ読める。ただ今までの本からのプラスアルファは特にないかな

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2018年04月14日

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なんでこの本を読もうと思ったんだったかな……。

専門的な内容だが、分かりやすい言葉で書かれていて読みやすかった。
様々な“異常心理”について著名人、特に「表現する職業」だった人々を中心に、生い立ちなどを説明しながら解説。
表現芸術に身を置く人って、やっぱり“異常心理”を抱えていて、それを作品に昇華させてる人って多いんだろうな、という。

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2017年03月01日

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異常心理というと、特別おかしな人が持つものだと思うかもしれない。しかし、本書では、異常心理は普通の人にもあり、それは特段おかしなことではないことを教えてくれる。

筆者によれば、異常心理は精神障害の上に成り立っているのではない。正常と異常の境目は程度や頻度の差でしかないという。むしろ正常と異常は連続しており、異常心理を知ることで正常に生きるヒントとすることが本書の目的である。

では、異常心理とはなんだろうか?本書では、多彩な例を使ってそれを解説している。完璧主義、快感、敵を作り出すメカニズム、人間の二面性、罪悪感、自己否定、異常心理はいろんなところに顔を出す。ここまで述べたものは自分の中に無いと思ったあなた。そんなことはありません。自分が気づかないところで、上記のような異常心理に陥っているのです。

最近は、メディアでも取り上げられることも多いですが、小さい頃の体験が、後日大人になってからの性癖や行動に影響するといわれています。本書でも、そのことがいくつかの実例を元に紹介されています。親だけに限らず、大人が子供に与える影響は、恐ろしいほど大きいのです。そうしたことを意識して、私達大人は子供に接しなければいけません。

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2013年05月10日

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・瞬間の快楽あるいは強迫観念に囚われ行動自体が目的と化す「自己目的化」
・相手を攻撃し支配することで自分の優位と正統性を証明しようとする「自己絶対視」
・自己の理想像を対象に投影して陶酔する「自己対象」。…

欲求とは私たちが生きる上での原動力であるとともに、行動を支配する主でもあるのだと思わずにいられない。
幼少期は母の愛を、長じては他者からの認証を求め、不幸にもその望みが果たされなかったとき、精神は容易く均衡を崩し、欲求は暴走を始める。
例にとられた哲学者、文学者ら著名人のエピソードは非常に興味深い。
ただ、彼らの思想や嗜好、衝動の由来に関して著者の恣意的な解釈が感じられ腑に落ちないところもあった。
心理の両価性を鍵としているのは何となく納得。

愛されない自分を否定しなくていい。不完全は決して無価値と同義ではない。

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2013年06月03日

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世の中の異常心理で色々患った人やそれを治した人の話を解説紹介している本

残念ながら私には読んでいて「だからなんだよ」と言うコメントしか出なかった

異常心理とか所謂心理学的なモノに自分は興味が本当にないんだなと痛感した一冊

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2013年04月16日

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 面白かったのだけど、「健全な心を育むには幼児期の母親の接し方が重要」という記述が多くて、心が萎える。
 昨日もちょうど、ストレス耐性のある人間に育てるには、幼児期の母親の愛情が重要というネット記事を読んで、一体父親は何処にいるもんなのでしょうねと思ったばかり。どうも父親に大事な素質は「暴力をふるわない」事だけに思えてくる。
 幼児期の母親との接し方が大切だという事は否定しないのだけど、同じ研究を父親に対しても充分行われていての記述なのか甚だ疑問。

 心に問題を抱えた人の解決方法としては役立つ事が書かれているのだろうけれど、これから一人の人間を育てていく母親になる可能性のある人間としては、逆に心理に異常を来しそうなプレッシャーを感じた。
 それも私自身の幼児期の母親との関わり方が悪かった所為なのでしょうかね。

 時代の問題もあるだろうが、心に問題を抱えていたであろう歴史上人物の中で数名、「幼少期に女の子として育てられた事が原因」とあったのだけれど、逆のパターンがないのが物足りない。

 父親の虐待があった時に、それを止めなかった母親もセットで非難される事はあっても、母親の虐待があった時に、それを止めなかった父親の存在というものを余り聞かないのも気になる。
 そもそも父親とは、子供との接触が薄くても構わない存在なんだろうか。

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2013年04月04日

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