あらすじ
結婚率や出生率の低下は、主に経済問題の側面から論じられることが多い。しかし、それは経済問題とは別のところに原因がある。多くの人が、自分一人で過ごす時間や自分のために使うお金を削ってまで、家族をもちたいとは思わなくなっているのだ。そこには回避型愛着が浸透していることが関わっている。われわれの身には、人間から別の種へと分枝していると言えるほどの、生物学的変化が生じているのである。
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Posted by ブクログ
完全に回避型で、自分の悩みの理由が分かった。安全基地はネット。母は不安型だろう。
変わりたいと思うけど、結局一人の方が楽だし、自分を含めて人間は醜い。怖い。
なかなか幼い頃からの性格は変えられない、と思う。私が子育てしたら、子供は不安型になるだろうから絶対産まない。
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読んでいて自分も回避型だと思ったし、診断でもそのような診断が出た。回避性愛着障害について知れて、前向きになれる良い本だった。愛着とは何かを知り、大切さを知り、自分を振り返る機会になったし、今後周りの人とどのように接するかということも考える機会になった。自分は軽い症状だし、自覚してないことも多く、知ることができて良かった。
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自分が恐れ・回避型に当てはまることを改めて確認するために読んだ。でも多分、今ってまあまあ少なくない割合の人がうっすらこんな感じな気もする。安定型に育つのって難しそう。本来親がその役割を担うべきはずだった“安全基地“を大人になってからもフラフラ求め続け不毛な恋愛をしてそうな人とかごまんといるし。
幼少期というのは人格形成において一番重要な時期で、そこを失敗すると本当に本当に予後が悪い。子どもの心は乾く前のセメントと言うが正にその通り。
乾いてしまってからの修復作業、克服作業はとても簡単なものではない。生半可な覚悟では変われない。それでも不可能ではないのだということも分かって良かった。まずは傷を認めて自覚することが寛解における第1歩。
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まさに私だった。
自分だけがおかしいと思っていた行動が全てこの本に詳細に記載されていた。
私は安心した。
ほんとに自分はただの哺乳類である事を。自分をより深く知るきっかけになり、こんな回避型でもそばにいてくれる人への感謝を感じたし、今後様々な映像作品などにおいて人の心理を考察するにも役に立つ本だと感じた。
一生読み返して、自身の逃げ癖を改善したいと感じた。
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特に家族、子供や部下、後輩など身近だけれどもほっとけない人との人間関係に悩んだ時に読んでもらいたい。回避性愛着障害はとても身近にある。自分もそうだと思う。この本の素晴らしいところは検証結果を記述するのみでなく、第6章、7章で克服、修復への道筋を示しているところである。後悔のない生き方に向けて強烈なメッセージを送ってくれている。
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人との関わり方の傾向を表す愛着スタイルは安定型と不安定型(不安型/回避型/恐れ回避型/未解決型)に分けられる。後者であると人間関係の問題を抱えやすい。乳児期に養育者から充分な反応が得られず適切な愛着が形成されていないと、精神的な安全地帯がないため他者を信頼できず上手く人と関われなくなる。常に不安があるために被害妄想的に過剰反応したり、自分を守るためにそもそも関わりを避けてしまう。
この回避型の分かりやすい例が引きこもりである。こうなると人生そのものを放棄してしまう。また、一見普通の暮らしができていても家族と心の交流がなかったり、自信満々で傲慢そうでも、家族や子供を持とうとしなかったり、重要なポストを辞退するというような責任を避ける形でも出てきて、総じて能力以下の人生になりがちだという。
こうした回避性愛着障害の行動パターンや内面生活を、有名な文化人などを具体例に解説しつつ、個人的な問題に帰すにはあまりにも増えているため現代社会が抱える病理性に根ざした物でないかとの考察、また、そこからの回復の道を具体的に示唆し、奨励する内容だった。
実は、また子育ての責任を女性に丸投げし男性を無罪放免にするアカデミックなミソジニー「母原病」の悪しき例かと思いつつ読んだ。実際、現代の母親は家事にしばられる時間が減った分趣味や自己実現にうつつを抜かして子供と向き合う義務をおろそかにして回避型愛着障害を量産していやがる的な、そういった文章もなきにしもあらずではあったがメインでなかった。むしろ、都市化の進む現代社会の非人間性の表れとして解釈していらっしゃる。
回避性愛着障害を社会的なレベルでみれば、デジタル思考や人工知能をもてはやす社会の一側面であるのは間違いないと思う。アシモフ『はだかの太陽』を思考実験として読むと、何もかもをロボットにやらせて、自分たちは苦役や細菌から完全にシャットアウトされた快適な孤立生活を楽しみ、再生産のための肉体的接触すらおぞましい義務のように思う未来人の姿は、グロテスクだが現代人が目指している理想の地だ。実際、物語の中では克服すべき悪癖のポジションだったのに心惹かれて仕方がなかったのを覚えている。
テクノロジーが推進する個人主義社会を否定しないかぎり、回避性愛着障害者の群れは消えないし、人との関わりに喜びを感じず、自分だけの宇宙で妄想たくましくする孤立した人間の群れに未来はない。やはり現代資本主義社会のリーダーらが言うテクノロジーの発達による問題解決なんておためごかしにすぎんなと改めて思った。
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どんなに政府が社会に少子化対策を打っても、人間の種自体がすでに変わってしまっているからそれでは意味がない事が根拠もハッキリ書かれて分かりやすかった。なるほど!の一言に尽きる。
誰が悪い、何が悪いじゃなくて、これも人類の進化の一つなのかぁ。昔の考えではやっていけない。すごく勉強になった興味深い本。
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飢餓ラインぎりぎりで暮らしていても、家庭を持ち、子どもをつくり続けてきたのである。
ところが、今では、多くの人が、自分一人で過ごす時間や自分のために使うお金を削ってまで、家族をもちたいとは思わなくなっている。それは経済問題とは別のところに原因がある。
そこには愛着が稀薄になり、回避型愛着が浸透していることが関わっている。われわれの身には、人間から別の種へと分枝していると言えるほどの、生物学的変化が生じているのである。
回避性とは、親密な関係を避ける、責任や面倒を避ける、チャレンジを避ける、傷つくことを避ける、感じることを避ける今こんなタイプが急増している。回避性愛着障害の原因は、ネグレクトである。
子供が泣いても親が反応しなければ、親に期待するのを止めて傷つくのを避けるようになる。そして、正しいことを強要し過ぎる親などから過保護や過剰な支配によって、自分の感情が曖昧で、うわべと本音が乖離し、人を心から信頼できない。
安定した愛着を育む上で必要なのは、安全で安心出来る環境であり、求めれば応えてくれる応答性と相手の立場になって気持ちを汲む共感性。
そのことによって、基本的信頼感を育まれ、気持ちを共有する楽しさを学び他者との関わりを積極的に求める。
だが、共感的応答が不足した中で育った子供は、他者に対して基本的信頼感を抱きにくいだけでなく、共感的応答をする能力が育たない。
回避性愛着障害の症状が出てもやるべきことに集中したり、趣味や関心を共有出来る集まりに参加したり、自分にとっての安全基地を持つことで回避性愛着障害から抜け出す一歩となる。
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巻末の診断テストの結果 恐れ回避型の愛着障害。
回避より不安の方が傾向として強いようだ。
確かに人を心から信用することは今までなかった。安全基地の確保は難しそうなので不安型の傾向があると自覚しながら生活していきたい。
不安症状が強くなると人に強く当たってしまうので相手が悪いのではなく自分の特性だと認識して人と関わるようにしたい。
回避型で一人の世界に閉じこもりがちだが勇気を持って他者との繋がりを求めていく方が幸せな人生を送ることができると本書を読んで感じた。
身近な人のために
身近な人が回避性愛着障害のようだったので、参考に購入しました。とても為になりました。この本を繰り返し読んで、ちょっとずつその人の力になれたらなと思っています。
Posted by ブクログ
同著『愛着障害』の中で取り上げられている"回避性愛着障害"にスポットを当て、更に深く掘り下げて解説されている
人と親密になるのを避ける、一人のほうが気楽、責任や束縛を嫌う、失敗を恐れる、、といった特徴は回避性パーソナリティと呼ばれるタイプの典型である。
しかし、このような特徴は、一見社交的で人生をエンジョイしている人や、社会で活躍している人たちにも幅広く認められるようになっている。その背景を探っていくと、根底に愛着が希薄な回避型愛着スタイルが広がっていることが浮かび上がってくる。それが社会適応に支障を来すレベルになると、回避性愛着障害と呼ぶべき状態になる。
私すぎる…
どこを読んでも私のことが書いてある…
✏回避型の本質は、不安が強いとか消極的ということではなく、親密な信頼関係や、それに伴う持続的な責任を避ける点にこそある。
✏是が非でも結婚したい、子どもを作りたい、という意欲や関心が乏しい傾向が見られる。持続的な責任が生じることを意識したとたんに、愛の情熱さえ冷めてしまう場合もある
✏回避型の人が結婚するパターンの一つに、相手が自分のルールや基準に合致していることが挙げられる。
この場合、パートナーに対する真の愛情や愛着があるわけではない。本当に愛しているのは自分の理想であり、現実の存在ではない。したがって、パートナーから期待外れの側面を見せられると、熱が冷めるのを通り越して、拒否感や嫌悪感さえ抱くようになる。
✏回避型の人が、豊かな人生をもつ上で、同好との交歓の場をもてるかどうかが、一つの重要な要素になる。
対人関係に悩む人向けの本かな。
人との関係がなぜうまくいかないのだろう?
そんな疑問を感じた時にこの本を手に取りました。
愛着とは何か?まずそこを知ることから始まり、そこから自分のことを少しずつ知っていく。
そういう本なのだと思いました。
Posted by ブクログ
5章も使ってけちょんけちょんに言われている気がしてつらかった。弱っているときにこういう本を選んではだめだね。
乳児期での親からの扱われ方が今の愛着スタイルに影響するってすごい。それがプログラミングされデフォルトになってしまうという。人間って本当精密な機械やで。生存戦略なんだろうけど、心がこれ以上傷付くのを避けているように思える。
結局どうすれば克服できるのかよく分からなかった。もっと具体例がほしい。
Posted by ブクログ
〈回避型の人は、感情の渦に巻きこまれないために、距離をとるという戦略に頼っている。積極的に探索したり、自分をありのままに表現したり、相手を受け入れる間口を広げるよりも、関わりを制御し、外界への窓口を小さくすることで自分の身を守っているのである。〉
自分が愛着障害であるということはうっすらとずっと感じ続けてきたことだけれど、それがはっきりとした確信に変わるほど気づきの多い一冊だった。
あれも、それも、これも、自分でも理解不能だったあらゆる行動の謎が解けた気がして爽快感さえある。回避性愛着障害特有のムーブだったというわけだ。この厄介な挙動のせいで、せっかく親しみを持って近づこうとしてくれていた人たちをたくさん遠ざけてきてしまったと思う。いわゆる人間関係リセット症候群とかHSPとか、そこらへんのも愛着障害をベースに複雑に絡み合ってるんだろうな。愛着は人間の土壌、根幹なのだから。
巻末の愛着スタイル診断テストをしたら、回避型と不安型の両方が同じぐらい高かったので「恐れ・不安型」になるんだと思う。傷つくことに敏感で、疑り深くなりやすいタイプ、はいその通りです。自分の身を守っているのである。
愛着形成に問題が生じる要因としては、やはり幼い頃の家庭環境や養育環境ということでさもありなん。親が徹底的に不仲な機能不全家庭で、つねに喧嘩に怯えて顔色を窺いながら大きくなったので絶対にそこに起因してる。あとは生まれ持った特性もあるんだろうけど。一人が大好きな私は猫ちゃんとの距離感がいちばん心地好いのだよ。
とは言ってももういい歳だし、自分の子供もいることだし、上手く折り合いをつけながらやっていくしかない。幸いにも夫は私とは真逆の超絶安定型愛着スタイルであるようなので。子供に将来こんなふうな人生観を植え付けて虚しい生き方はして欲しくないので、最大の安全基地となれるように努めたい。
私にとってはとてもむずかしいことではあるけれど、「そうありたい」という気持ちは確かにあるからきっと大丈夫。
Posted by ブクログ
私は回避型ではなく、不安型だからと思い、気楽に読み始めたのですが、あらあら。他人事としてはとても読めない本でした。最終章で、人生に主体性を取り戻すという文言がありました。はっとしました。そして、知人が回避型を克服しているのですが、やはり自分から面倒事に飛び込んでいく、行動が先、攻めの姿勢の生き方をされています。回避型とか不安型とか関係なく、自分の人生には積極的に飛び込む勇気を持ちたいと思いました。最終章、とても感動しました。
Posted by ブクログ
中身は結構難しかったです。。
回避性パーソナリティにもいくつか種類があるっていうのと、それがどういうものか、どう変えていくか、いろんな人のエピソードを交えつつ、といった話だったかと。
ただ、あとがきの手前に書いてあった、結局のところ人は死ぬので、それまでの間どう生きるか。回避し続けるもよし、挑戦していくのもよし、あなたはどっち?と問われた点はインパクトあった。
一般常識的には、挑戦する人生の方が良いとされてはいますが、それですら人によるわけなんで、どう行動するか読者次第なんでしょう。
自分のことを振り返ってみると、ああいう過去があったから今の自分はこんな感じになってるんだなとか、逆に今の自分のこの性格は、過去のあのことから生じているのかな、と思ったり。とはいえ過去は変えられないので、今後どうするかのきっかけにしていくしかありません。
改めて判定してみたら、回避型15点、不安型12点で結構な感じだった。いろいろやってみるしかないな
Posted by ブクログ
私は岡田先生の他の本で、不安型だと分かっていたので、こちらは参考程度に…と読んでいたのですが不安型であっても回避型も当てはまることが多いし、何より周りに回避型の人が多いのでとても参考になりました。かなり細かく解説してくれていて、克服法もあるので良書だと思います。
Posted by ブクログ
子どもが小さいときの育て方で大事なのは、愛情をたっぷり注いで、安心・安全をしっかり感じられるようにすること。
さまざまな育児本でも言われていることだが、それが将来のパーソナリティに深く関わってくることを改めて感じた。
また、現代ではそれが個人の問題にとどまらず、社会としての傾向にも見られること、不幸な養育環境から生まれた著名な哲学者や文学者、研究者の具体例など興味深い話がたくさんあった。
生物学的に、とか社会学的に、とか多様な角度から愛着障害について語られるが、最後は著者からの「それでも、逃げずに自分の人生を生きよ!」という熱いメッセージ。
10年前に出版された本だが、今もこのメッセージは胸に響く。
Posted by ブクログ
この著者の愛着障害という本を読み、自身の愛着スタイルが不安定型(恐れ回避)であることに気がついてから、もう10年以上経っておりますが、まだ安定型にはなりきれていないことが確認できました。回避型の愛着スタイルについて詳細に書かれており、とても参考になる本でした。
Posted by ブクログ
一作目でざっくりとした概要があったが、二作目では回避型愛着障害にフォーカスしていく
こちらも著名人の過去を例にしつつ後半では克服と修正に少し触れる
が、こちらもなかなか
Posted by ブクログ
自己理解を深められた一冊でした。
色々な人のエピソードが載っているので、
参考にしながらも、自分らしく将来のことを考えていきたいと思いました!
また周囲の環境が人に与える影響は大きいのだと
改めて感じました。相手の気持ちを受け止め、自分の気持ちも伝えられる、そんな関係を築けるような人になりたいです。
Posted by ブクログ
まず、「絆が希薄な人」と間近に接してみた者として…
本書をはじめ岡田先生の著書に唯一決定的に欠けているのは、安全基地となる者の条件、努力、精進を求めるばかりで、本人の自助努力も必要だという点にはほとんど言及されていないことだと思う。すべては安全基地がないせい、安全基地となる者が未熟なせい、といった印象を与えるが、最後はやはり『天は自ら助くる者を助く』ではないだろうか。
結局、愛着障害が重症であればあるほど、安全基地の存在だけで改善できるわけではない。本人の「変わりたい」「救われたい」という意志がなければ、救ってあげることなど誰にも出来ないのだと痛感する。
とはいえ、岡田先生の著書は手当たり次第すべて読んできたので、他の著書でも主張されている事との一貫性はよくわかる。子育て中の方、これから親になる方にオススメ。
Posted by ブクログ
「愛着スタイル」を、安定型と不安定型に分け、後者をさらに「不安型」「回避型」「恐れ・回避型」等に分類する。
用語の整理がやや分かりにくいが、内容は説得的。
発行がやや古いので、新しい情報も知りたい。
スマホ片手の子育てが増えていく以上、愛着障害を持つ人はこれからも増えていきそう。
「子どもに”ふつうに”対応しているつもりでも、共感性が欠如した応答しかできていないという場合もある。それ以上に悪いのは、子どもが求めているのに反応しないことである。」(59頁)
「心のエネルギーは、物理的なエネルギーと違って、使えば減るというものではない。ほどよく使うことによって、さらに生み出されるものである。(中略)心のエネルギーとは、心の外と内との交互作用によって生み出されるものだからである。」(159頁)
「結局、小手先の治療技術や薬物には、それほど大きな意味はなく、その人の安全基地となることが、何よりも大きな治療効果をもたらした」(230頁)
「他者への共感が生まれるのは、その人自身に共感や支えがたっぷり与えられ、その人自身の安全感が十分に回復した後なのである。その人自身が大丈夫だと感じたとき、はじめて他者に対する思いやりをもてるようになる。」(235頁)
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いや最後の方自己啓発本みたいで、、偉人の伝記批評を無理くり回避性愛着障害に結びつけてるみたいだった。
「このままでいいのか」と自分を疑い覚悟を決めたら不安もうつも神経症も治るというのが本書の主張のように思えたが、そうは問屋が下さない世の中の複雑さがあると頭に入れた上で読みました。
巻末の診断、やってみたら不安型10点回避型9点でした
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やや自己啓発的内容とは思うものの、 「人生は結果に意味があるのではない。その醍醐味はプロセスにある。チャレンジにあるのだ。それを避けていては、人生の果実を味わうことなく腐らせるようなものだ。どうせ腐ってしまうのだ。腐る前に食べて、何が悪かろう。」という締めくくりに、ちょっと嬉しくなった。「この本は味方だな」と思ったのだ。
ただし、結論から話せば「自死する人々」をこの本で引き止められるかといえば、少し微妙な気もする。なぜなら、「死にたい」と病んだ気持ちから発話する時、人は、少なくとも私は、本当に死ぬことと「死にたい」と口に出しているその時とは大きく懸隔しているのであるから。その事実は、救いでもあるけれども地獄の続きが控えているという厳然たる真実を突きつけられていることとも言える。
その時に「逃げるな」とは、言い難い。そうではないんだ。「死にたい」と言いつつも、「死なずにいる」私はつねにすでに生の時に対してチャレンジを試みているのである
Posted by ブクログ
自分は安定・不安型の傾向があると読みながら気づいたため、回避型ってこんな感じなんだーと興味深く読んだ。
森田療法とか、マインドフルネスとかにおちつくんやね結局。
自分が恋愛においてのみ不安型の傾向が顕著に強まるのは何でなんだろう。理由を知りたい。
A(安定)14
B(不安)6(5以上)
C(回避)1
Posted by ブクログ
何か救いを求めてこの本を手に取ったが、私自身にはあまり響かなかった。
けど、色々な人の事例がたくさん挙げられていて、回避性愛着障害の原因やその表れ方を知るにはとても良かった。
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自分は当てはまらなそうだし近くにもそれらしき人がいないのでどんなものかと思っていたけど理解が深まり興味深く読めた。少し冗長にも感じるけど…
子供は肌身離さず一緒にいるべきで現代の託児所などは回避型になる傾向がある。との話やドイツは自立を早く促すことから他と比べて倍くらい回避型の傾向にある話などは腑に落ちたものの完全な安定型になるのはほぼ無理では?とも思ったしそれがなるべき姿なのかも疑問に思った。著者はそうあるべきのようなニュアンスで書かれていた。
私は家庭に恵まれて育ったけれど娯楽が大好きで映画や読書や音楽にのめり込む。文明が発達すれば好きなものも増えるわけで人と接する時間は減るのは何をしても避けられない。それを絆が薄いから危機である。と言われても腑に落ちない。
回避型との結婚がうまくいく、いかない組み合わせの話はTwitterなどのネットでよく見る話だなと思った。
Posted by ブクログ
「回避性愛着障害」ってどうして知ったんだったかな? 他の光文社新書を読んだとき、巻末の紹介を読んで思い当たったんだったかな? 愛着形成がいまひとつなために、深いつき合いをついつい避けてしまうような性向のことをいう。
読んでみて、何だか男性の多くが回避性愛着障害なんじゃないかな(もともと男は承認を求めるとか、愛着障害っぽいけどさ)。そしてそれでも何とかやっていけるように、世のなかが回避性愛着障害の男性に生きやすいようになっていたようにも思う。要はあまやかされていたということ。でもそれはもう昔の話。とはいえ、この本も例に挙がっているのからは何となく男性ばかりイメージしてしまう。女性にも回避性愛着障害の人いるだろうけど、そういう人まで視点が行き届いていない感じ。
ともかく自分に似ている気がして読んでみたらやっぱりかなりのシンクロ。何で自分ってこうなんだろうということや、人とのつき合いのあれこれを振り返って腑に落ちることが多かった。
何かこういうふうに解説されると腑に落ちるし、説明がついて、ある意味、落ち着いた感じ。他のいろんな障害についても同じようなことがいわれてて「そういうものなのかもね……」くらいの印象だったけど、自分が当てはまってみると説明がつくとか自覚できるってことだけでも大事なんだと思える。
これからもこんな面倒くさい自分をコントロールしながらつき合っていくのだろう。「自分、回避性愛着障害ですから」といい意味で開き直って生きていこう。