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Posted by ブクログ
人との関わり方の傾向を表す愛着スタイルは安定型と不安定型(不安型/回避型/恐れ回避型/未解決型)に分けられる。後者であると人間関係の問題を抱えやすい。乳児期に養育者から充分な反応が得られず適切な愛着が形成されていないと、精神的な安全地帯がないため他者を信頼できず上手く人と関われなくなる。常に不安があるために被害妄想的に過剰反応したり、自分を守るためにそもそも関わりを避けてしまう。
この回避型の分かりやすい例が引きこもりである。こうなると人生そのものを放棄してしまう。また、一見普通の暮らしができていても家族と心の交流がなかったり、自信満々で傲慢そうでも、家族や子供を持とうとしなかったり、重要なポストを辞退するというような責任を避ける形でも出てきて、総じて能力以下の人生になりがちだという。
こうした回避性愛着障害の行動パターンや内面生活を、有名な文化人などを具体例に解説しつつ、個人的な問題に帰すにはあまりにも増えているため現代社会が抱える病理性に根ざした物でないかとの考察、また、そこからの回復の道を具体的に示唆し、奨励する内容だった。
実は、また子育ての責任を女性に丸投げし男性を無罪放免にするアカデミックなミソジニー「母原病」の悪しき例かと思いつつ読んだ。実際、現代の母親は家事にしばられる時間が減った分趣味や自己実現にうつつを抜かして子供と向き合う義務をおろそかにして回避型愛着障害を量産していやがる的な、そういった文章もなきにしもあらずではあったがメインでなかった。むしろ、都市化の進む現代社会の非人間性の表れとして解釈していらっしゃる。
回避性愛着障害を社会的なレベルでみれば、デジタル思考や人工知能をもてはやす社会の一側面であるのは間違いないと思う。アシモフ『はだかの太陽』を思考実験として読むと、何もかもをロボットにやらせて、自分たちは苦役や細菌から完全にシャットアウトされた快適な孤立生活を楽しみ、再生産のための肉体的接触すらおぞましい義務のように思う未来人の姿は、グロテスクだが現代人が目指している理想の地だ。実際、物語の中では克服すべき悪癖のポジションだったのに心惹かれて仕方がなかったのを覚えている。
テクノロジーが推進する個人主義社会を否定しないかぎり、回避性愛着障害者の群れは消えないし、人との関わりに喜びを感じず、自分だけの宇宙で妄想たくましくする孤立した人間の群れに未来はない。やはり現代資本主義社会のリーダーらが言うテクノロジーの発達による問題解決なんておためごかしにすぎんなと改めて思った。
Posted by ブクログ
飢餓ラインぎりぎりで暮らしていても、家庭を持ち、子どもをつくり続けてきたのである。
ところが、今では、多くの人が、自分一人で過ごす時間や自分のために使うお金を削ってまで、家族をもちたいとは思わなくなっている。それは経済問題とは別のところに原因がある。
そこには愛着が稀薄になり、回避型愛着が浸透していることが関わっている。われわれの身には、人間から別の種へと分枝していると言えるほどの、生物学的変化が生じているのである。
回避性とは、親密な関係を避ける、責任や面倒を避ける、チャレンジを避ける、傷つくことを避ける、感じることを避ける今こんなタイプが急増している。回避性愛着障害の原因は、ネグレクトである。
子供が泣いても親が反応しなければ、親に期待するのを止めて傷つくのを避けるようになる。そして、正しいことを強要し過ぎる親などから過保護や過剰な支配によって、自分の感情が曖昧で、うわべと本音が乖離し、人を心から信頼できない。
安定した愛着を育む上で必要なのは、安全で安心出来る環境であり、求めれば応えてくれる応答性と相手の立場になって気持ちを汲む共感性。
そのことによって、基本的信頼感を育まれ、気持ちを共有する楽しさを学び他者との関わりを積極的に求める。
だが、共感的応答が不足した中で育った子供は、他者に対して基本的信頼感を抱きにくいだけでなく、共感的応答をする能力が育たない。
回避性愛着障害の症状が出てもやるべきことに集中したり、趣味や関心を共有出来る集まりに参加したり、自分にとっての安全基地を持つことで回避性愛着障害から抜け出す一歩となる。
身近な人のために
身近な人が回避性愛着障害のようだったので、参考に購入しました。とても為になりました。この本を繰り返し読んで、ちょっとずつその人の力になれたらなと思っています。
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ビジネス・実用
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