宮城谷昌光のレビュー一覧

  • 呉越春秋 湖底の城 一

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    五巻までは五子胥編、六巻からは范蠡編だ。
    五子胥編では、楚出身の子胥が父、兄を誅殺され、呉に逃れて、楚に復讐するはなしだが、そんな中でも、孫武と出逢い、これを呉にまねき、闘いに勝っていく様がこ気味良い。復讐は、既に死んでいた楚の王を墓から出して屍に鞭打ってけりをつける。五子胥は、呉王 闔臚に信頼されていたので、楚出身といえども、呉を使って、復讐ができたのである。
    范蠡編は、呉越の戦いだが、越王 允常は破棄旺盛で、呉を侵したが、ケガを負い亡くなってしまう。越王 勾践に代わり、こちらは非常に民衆からも慕われていたが、闔臚の後の呉王 夫差となったとき、戦いで負けたため、夫差に囚われ、僕のような生活を

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    2019年07月07日
  • 三国志 第八巻

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    ネタバレ

    曹丕が夏侯尚の愛妾を殺して廃人にする腹黒エピソードが載っている。
    途中まで読んで長らく放置してたので内容は忘れたが関羽が陸遜のやり方を腹黒いと憤るシーンもあった。
    魏蜀との関係を慎重に図る孫権も狡猾。
    そう思うと曹操ってやっぱすごかったな。
    劉備はまあ……

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    2019年05月02日
  • 楽毅(四)

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    ネタバレ

    燕に辿り着いた楽毅が中華を巻き込む合戦に挑む。大国秦vs連合軍。孫子(孫臏)の兵法を駆使し、秦に挑む楽毅は勇猛であり狡猾(それでいて清々しい)
    宮城谷昌光作品の特徴でもあるけど、出来るだけ史実に基づき描いているので、クライマックスシーン直前の註釈は読み手の温度が下がってしまうが仕方なし。読後にはただの痛快歴史小説にはない徒労感が湧き出て来るのも含め宮城谷ワールドな一冊。

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    2019年04月02日
  • 呉越春秋 湖底の城 六

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    ネタバレ

    復讐者・伍子胥としてのエピローグ。全ての景色が単色に見えるほどに仄暗さが伍子胥を覆う。ただひとりで国をも潰えさせた復讐劇も、寂寥感が伍子胥を包み込む。伍子胥を中心とした春秋時代は新たな戦国時代へのプロローグとなる。

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    2019年03月19日
  • 新三河物語(上)

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    徳川家に仕える大久保一族を書いた小説。山岡壮八の徳川家康と比べると、作者の違いによって異なる家康像が見えてくるのも面白い。綿密な研究で歴史をより忠実に描こうとしている作者なため、歴史について学べるところが大きい。物語としての面白さは少し半減するのだが。

    一向一揆について、山岡壮八著では家康の母であるお大が、家康に無益な戦をやめるように諭し、慈悲を持って一向一揆収めたように描くが、この作品では家康を母を高めるためにそんなフィクションを作らない。リアルな一向一揆と、その特に感動的ではない収束を描く。

    長篠の戦いも、鉄砲の魅力が事を決したように描かないのが、新鮮だった。

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    2019年02月24日
  • 孟嘗君(1)

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    孟嘗君パパの白圭他、夜逃げ一家の壮大な転職物語とも読める。地図を片手に読まないと、何が何だか分からないくらい、中国各地を移動する。
    国境や身分制度を越える商人像も描かれ、紀元前にして、これかー、と改めて中国の大きさに打たれる。ローマにも驚くけど、中国もすごい国だな。

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    2019年01月04日
  • 晏子(三)

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    前巻までピンピンしていたお父さんが、いきなり冒頭で死んでしまうという構成に衝撃!

    しかし、この巻、主役は晏子ではないのでは...

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    2019年01月04日
  • 晏子(二)

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    「battle」と見えて、実は「war」。
    「敗北」と見えて、実は「布石」。
    二度読むと、なお味わい深い。

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    2019年01月04日
  • 楽毅(四)

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    これは中国史に限ったことではないが、驕り昂ぶる者や仁義のカケラのない者は一時的に栄えても必ず非業のうちに滅びる。今のような混迷の時代をしたたかに生き延びるには、仁や義の精神が必要なのかも。

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    2018年09月18日
  • 楽毅(三)

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    力の弱い者が強い者に対してどう戦うか。力押しだけでなく地の利や外交の駆け引きまでも巧みに使うことの必要性がよく分かる。

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    2018年09月18日
  • 楽毅(一)

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    以前読んだ『孟嘗君』にチラッと登場した楽毅。どんな人物だったのか興味を持ったので読んでみた。中国の戦国時代はごちゃごちゃしてわかりにくいが読みやすく面白い。

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    2018年09月15日
  • 孟嘗君(5)

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    大国・小国が入り乱れる戦国時代を仁義をもって駆け抜けた孟嘗君。孟嘗君のような政治家は今の世の中に現れないものか。

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    2018年09月04日
  • 孟嘗君(4)

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    戦国時代だけあってさまざまな国が手を結んでは戦う、権謀術数が渦巻く中、成長した孟嘗君がどう活躍するかに注目。

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    2018年09月03日
  • 孟嘗君(3)

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    孫臏と龐涓が中心となって話が進むが、成長した田文が徐々に才覚の片鱗を見せ始める。千人いたと言われる孟嘗君の食客はこの辺りから始まっていたのだろうか。

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    2018年08月30日
  • 孟嘗君(2)

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    田文の育ての親・風洪が商人になるために学問を志す一方で、孫子(孫臏)が登場して田文に少なからず影響を与える存在となる。孫臏が登場したことで時代背景が何となく理解できてきた。

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    2018年08月30日
  • 夏姫春秋(上)

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    春秋時代の中国。鄭・楚・晋…夷は最初は近親相姦ヤローでとんでもない奴だと思っていたが、王としては少しましだったところが意外。

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    2018年08月27日
  • 孟嘗君(1)

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    中国戦国時代の政治家・孟嘗君をテーマにした小説。登場人物が生き生きと描かれていて読みやすい。中国史は始皇帝の時代と三国時代の知識程度しかないが、面白く読めた。

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    2018年08月27日
  • 随想 春夏秋冬(新潮文庫)

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    宮城谷さんの主に小説家になるまでの随想録。四十代半ばまで色々な経験、出会いが糧になったのだろう。特に良い奥さんにめぐり逢えて良かった。2018.4.12

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    2018年04月12日
  • 劉邦(下)

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    歴史に名高い劉邦が挙兵してから天下を治めるまでの話。
    名前は知っていたけどちゃんと知らなかったので良い機会だった。
    小さな集団だった劉邦軍が劉邦の人徳でどんどん大きくなっていく。筋だけは決めてあとは部下に任せるスタイルが結果的に部下を育てることになり、それぞれが強くなったことが天下をとるのに大きな要素を占めている。
    と言うか、これまた劉邦の人徳か、優秀な部下が多い。
    劉邦の人を見る目が抜きん出ていたともあるが、優秀な人たちが集まる親分というのは今も昔もあんまり変わらないんだなと思った。

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    2018年02月19日
  • 夏姫春秋(上)

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    あらすじを書くと夏姫は傾国の美女という印象だが、むしろ人形のように強い意志を持たず、運命に流されて行く女性として描かれる。
    題は夏姫春秋だが、主人公はそれを取り巻く男達であり、魅力的な男が出てこない前半はさほどでは無い
    。終盤、物語は一気に盛り上がり面白くなる。それは楚王と最後に夏姫を救うことになる巫臣のキャラクターによるところが大きい。
    しかし、ちょっと詰め込みすぎです。次々に現れる登場人物(それが又、色んな名前をもっている)。本筋から外れるようなエピソード。
    どんどん変化する登場人物の気持ち。もう少し枝葉を刈り込んだら、もっと面白い話になったと思います

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    2017年11月16日