宮城谷昌光のレビュー一覧
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春秋戦国時代の話!
周王朝初期から秦が中華を統一するまでの時代!
最近でこそキングダムの影響により春秋戦国時代時代の末期に詳しい人も多くなったかもしれない。しかし、それ以前の春秋時代は脚光を浴びることはない。
本作は私達にあまり馴染みのない春秋時代前半の英傑達が描かれている!
俠骨記:文化は一流、軍事は二流の魯の国の話!戦に弱い魯の国に一人の軍略家が現れる!
布衣の人:夏王朝よりも前の時代、五帝の時代の話、まさに中華神話の時代の孝行息子のの話
甘とうの人:太公望が打倒殷のため召に協力を仰ぎにいく話
買われた宰相:自制心の強そうな男が良き国に仕官しようと諸国をさまようはなし!
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劉秀(光武帝)を大司馬として支えて、漢王朝の復興を成し遂げた呉漢の話し。
著者の作品である割には、少し単調だ。話はほとんどが戦の話で、特に下巻は珍しいことに飽きがきてしまった。
人の話は、話半分に聞いておくことだ。それは、人を信用しないということではなく、その人を信じ、長く付き合っていくのに必要なことだ。情報は、時とともに真実にもなれば、虚報にもなる。また、聞く人次第でも真実にも虚報にもなる。話半分とは、情報を広く捉えて聞くといくことだ。
利益を求めて行動を起こすと計算が狂いやすい。作物を育ててくれる地は変化しない様に見えるが、天候一つで変わってしまう。人の手は地に届くが天には届かない。 -
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悩める青年として描かれた上巻、有徳の名将へと覚醒する中巻、そして本巻では、苦難に遭いながらも、中華で至高の人物へと登りつめるまでの劉秀の姿が描かれる。
また、呉漢を初めとした劉秀のもとへ集まった人物のエピソードも、サイドストーリーのように描いているのが興味深かった。
「策戦に凝りすぎると、敵が無能で無抵抗であるかのように錯覚するようになる。いわば、敵の反撃にたいして用心をおこたるようになる。」『河北平定』より。
「人の成否は、徳の薄厚に在り、富や勢力の大小にはかかわりがありません」『新勢力』より。
「人は、外にある宝に目をむけやすい。が、内にある宝は気づきにくい。」『新勢力』より。
「人の巨 -
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前巻では悩める青年だった劉文叔。その彼が戦いに身を投じていくうちに、有徳の名将へと変貌していくさまには驚きを禁じえない。何が彼を変えさせたのだろうか? 本巻は劉文叔覚醒の物語と言える。
「そもそも民に怨まれる者は、天に棄てられ、民に慕われる者は、天に助けられる。大きな事業を興すには、かならず下は民心に順い、上は天意に合わなければならない。そうであれば、大功はすなわち成る」『明暗の戦場』より。
「もしも強大であること、勇敢であることを誇り、心のおもむくままにやりたいことをやれば、たとえ天下を得ても、かならずそれを失うであろう。」
『明暗の戦場』より。
「すべきことがないと、よけいなことを考える