宮城谷昌光のレビュー一覧

  • 侠骨記 〈新装版〉

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    春秋戦国時代の話!

    周王朝初期から秦が中華を統一するまでの時代!
    最近でこそキングダムの影響により春秋戦国時代時代の末期に詳しい人も多くなったかもしれない。しかし、それ以前の春秋時代は脚光を浴びることはない。

    本作は私達にあまり馴染みのない春秋時代前半の英傑達が描かれている!


    俠骨記:文化は一流、軍事は二流の魯の国の話!戦に弱い魯の国に一人の軍略家が現れる!

    布衣の人:夏王朝よりも前の時代、五帝の時代の話、まさに中華神話の時代の孝行息子のの話

    甘とうの人:太公望が打倒殷のため召に協力を仰ぎにいく話

    買われた宰相:自制心の強そうな男が良き国に仕官しようと諸国をさまようはなし!


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    2022年07月09日
  • 晏子(四)

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    中国春秋時代に生きた篤実と正義の政治家、晏子の物語。ヒーロー伝ではなく、宰相として、参謀として、そして人として、どう生きるか、が描かれている。史実や歴史書などの多くの情報に支えられた宮城谷昌光さんの文章。司馬遼太郎さんの後継者一番手と感じる。

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    2022年06月13日
  • 太公望(下)

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    遂にクライマックス。個性溢れる仲間達と商打倒に立ち向かう太公望。昔の中華は黄河流域を中心に栄えそれ以外は辺境の異民族。商も統一国家と言うより諸国の連合国家。漢字や言葉の面からも中国文化や日本語の由来などわかり宮城谷先生の知識の豊富さに脱帽する。

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    2022年02月21日
  • 介子推

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    何の話を読まされてるんだろうと思うくらい、時代性土地勘が想像できない書き出しで、この話は面白くなるんだろうか、と不安視しながら読むが、最後まで雰囲気が変わることはない。つまり、急に盛り上がったりしないので、何の話だかワカランまま読み進めるのに、いつの間にか、すっかり虜になってる不思議。ものすごく面白い。本当によい時代小説は、時代性土地勘が全く解らなくていいんだな。

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    2022年01月05日
  • 呉越春秋 湖底の城 六

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    伍子胥と孫武は楚を陥落させた。
    それにしても平王の墓を暴いて死体に鞭打つってすごすぎ。この巻がピークかなぁ

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    2021年11月12日
  • 呉越春秋 湖底の城 一

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    ひさびさの宮城谷作品。
    春秋時代のマップを見ながら九巻までよろしくお願いします。
    「泣かず飛ばず」の語源になった古事がこの時代のものだったことに驚く。

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    2021年10月28日
  • 新三河物語(上)

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    大久保家の名前が皆似通っていて混乱するけど、家康の若かりし頃を知るにいい本だと思う。
    こんなにも一向宗の勢力は強かったんだなというのと、人質時代も含めて家康の人格形成がされていく背景が垣間見えておもしろい。

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    2021年10月23日
  • 夏姫春秋(下)

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    古代中国・春秋時代に生きた夏姫と呼ばれた姫の物語。



    絶世の美女であり、夏姫を手に入れたものは次々と滅んでいった。

    それ故に希代の悪女とも言われているようですが、

    妖艶な美しさが男たちを狂わせていったのでしょう。



    かなり色っぽい場面も描かれていますが、

    夏姫自身の物語と言うよりも、

    夏姫を取り巻く男たちの物語と言った感じです。



    国と国の覇を争う心理戦。

    読んでいて非常にわくわくしてきます。

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    2021年09月18日
  • 夏姫春秋(上)

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    古代中国・春秋時代に生きた夏姫と呼ばれた姫の物語。



    絶世の美女であり、夏姫を手に入れたものは次々と滅んでいった。

    それ故に希代の悪女とも言われているようですが、

    妖艶な美しさが男たちを狂わせていったのでしょう。



    かなり色っぽい場面も描かれていますが、

    夏姫自身の物語と言うよりも、

    夏姫を取り巻く男たちの物語と言った感じです。



    国と国の覇を争う心理戦。

    読んでいて非常にわくわくしてきます。

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    2021年09月18日
  • 三国志 第一巻

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    一般に三国志の小説や漫画は黄巾の乱からはじまる事が多いですが、この作品はそれより前の外戚や宦官などによる宮廷内の陰謀が中心に描かれている。
    これから本格的に三国志の群雄が登場してくると思うので楽しみ。
    長い作品なので一気に読むことはできないですが少しずつ読んでいきます。

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    2021年09月11日
  • 戦国名臣列伝

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    本書には古代中国の戦国時代の名臣として、越の范蠡に始まり秦の王翦まで16名の人物が取り上げられている。短編小説かと思いきやそうではなく、かといい純然たる評伝でもない。しかし、 どの人物についても興味深い内容で面白かった。

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    2021年08月15日
  • 春秋名臣列伝

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    この「名臣列伝」シリーズ、時代順に読み進もうと思いまず本書を読んだ。
    短編小説集かと思っていたが、そうではなく、セリフが散りばめられた論文という印象を受けた。小説家・宮城谷昌光らしい論文集である。

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    2021年07月31日
  • 三国志入門

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    三国志の入門書。
    演義と正史の違い、あらすじ、主要登場人物の説明、主な戦いの概要、名言などをざっくりとまとめている。

    吉川英治版の三国志はだいぶ前に読んだことがあり、また読んでみたいとは思うけど、あの分量を考えると二の足を踏む。

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    2021年06月27日
  • 三国志 第一巻

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    「三国志演義」には何かが隠蔽されている、という作者の言そのままを感じたが故に手を出してみたけれども後漢時代はやっぱり難しい。これから面白くなると思っている。

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    2021年06月10日
  • 呉漢(上)

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    劉秀(光武帝)を大司馬として支えて、漢王朝の復興を成し遂げた呉漢の話し。

    著者の作品である割には、少し単調だ。話はほとんどが戦の話で、特に下巻は珍しいことに飽きがきてしまった。

    人の話は、話半分に聞いておくことだ。それは、人を信用しないということではなく、その人を信じ、長く付き合っていくのに必要なことだ。情報は、時とともに真実にもなれば、虚報にもなる。また、聞く人次第でも真実にも虚報にもなる。話半分とは、情報を広く捉えて聞くといくことだ。

    利益を求めて行動を起こすと計算が狂いやすい。作物を育ててくれる地は変化しない様に見えるが、天候一つで変わってしまう。人の手は地に届くが天には届かない。

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    2021年05月22日
  • 三国志入門

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    入門のレベルを超えている。諸葛亮が劉秀の故事を踏まえ劉備に帝位をすすめたこと。新野・小沛は劉秀・劉邦にゆかりのある地で、劉備が関わったことは天下人になるかもしれない暗示。源義家の真似をする頼朝、北条を名乗る伊勢氏。過去の偉業イメージを踏襲するのはどの国も同じだ。
    時間軸を自在に操り、故事と関連して語れるのは、春秋戦国時代に著作の多い筆者ならでは。発見がたくさんあった。劉備=棄てる人、周瑜=熱血の人、といった人物評も新鮮だった。

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    2021年05月19日
  • 三国志入門

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    興味を持ち始めた三国志、入門という名前につられて読み始めたが、著者の知識の多さと登場人物の多さに圧倒された。結局最後の方はパラパラと読み進め、興味が冷めていってしまった…

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    2021年05月01日
  • 子産(上)

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    春秋時代の小国鄭の宰相である子産を主人公に置く小説だが、上巻では父の子国の視点でずっと描かれている。子産は幼少期から博覧強記と政治・外交の文脈を読むのに長け、武術にも通じた文武両道の天才少年として描かれるが、正確な未来予測を父に伝えるのみで功績は描かれていない。

    全体としては、北の大国晋と南の強国楚に挟まれた鄭がそれぞれの間をひっきりなしに行ったり来たりする情景が、鄭の司馬で軍事を司る子国の視点で描かれている。子産の前史ということもあるが、淡々と話が進んでいく。

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    2021年03月31日
  • 草原の風(下)

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    悩める青年として描かれた上巻、有徳の名将へと覚醒する中巻、そして本巻では、苦難に遭いながらも、中華で至高の人物へと登りつめるまでの劉秀の姿が描かれる。
    また、呉漢を初めとした劉秀のもとへ集まった人物のエピソードも、サイドストーリーのように描いているのが興味深かった。

    「策戦に凝りすぎると、敵が無能で無抵抗であるかのように錯覚するようになる。いわば、敵の反撃にたいして用心をおこたるようになる。」『河北平定』より。
    「人の成否は、徳の薄厚に在り、富や勢力の大小にはかかわりがありません」『新勢力』より。
    「人は、外にある宝に目をむけやすい。が、内にある宝は気づきにくい。」『新勢力』より。
    「人の巨

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    2021年03月03日
  • 草原の風(中)

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    前巻では悩める青年だった劉文叔。その彼が戦いに身を投じていくうちに、有徳の名将へと変貌していくさまには驚きを禁じえない。何が彼を変えさせたのだろうか? 本巻は劉文叔覚醒の物語と言える。

    「そもそも民に怨まれる者は、天に棄てられ、民に慕われる者は、天に助けられる。大きな事業を興すには、かならず下は民心に順い、上は天意に合わなければならない。そうであれば、大功はすなわち成る」『明暗の戦場』より。
    「もしも強大であること、勇敢であることを誇り、心のおもむくままにやりたいことをやれば、たとえ天下を得ても、かならずそれを失うであろう。」
    『明暗の戦場』より。
    「すべきことがないと、よけいなことを考える

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    2021年02月23日