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歴史と人間の拮抗、気品高い中国古代ロマン。 覇権を奪いあう諸王たちの中から、楚の荘王が傑出してきた。夏姫を手中にして逡巡した楚王は、賢臣巫臣(ふしん)に彼女を委ね、運命の2人が出会った。興亡激しい乱世に、静かに時機を待った巫臣は、傾国の美女を、驚くべき秘密からついに解き放ち、新しい天地に伴うのであった。気品にみちた、長編歴史小説。直木賞受賞作。
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Posted by ブクログ
誰かの思惑での受動的な流れでも、自分が決意した能動的な流れでも、なるようになれと身をまかせても、近づいた男たちはみんな不幸な死を遂げる。愛した相手でもそうでなくても。自分の息子も。自分の運命を呪う。シザーハンズ的な悲しさ。いやウツボカズラ的か?勝手に寄ってきて、入って、溶かされていく感じ?近づいて入ろうと思えば入れた人が、警戒して距離をおいた場合はそれを免れているよう。
それにしても中国の歴史は美女が悪戯をしていてドラマティック。夏姫は驪姫ほど強欲ではないけれど、それでも「そのとき歴史が動いた」または「動かずに済んだ」的な関わりが多い。日本の歴史ではあまりないと思う。この本の中にも書かれていたような気がするが、豊臣秀吉と茶々、足利義政と日野富子くらいではないだろうか?
巫臣が超イケメンとして描かれており、最後は「三人で幸せに暮らしたとさ」的な終わり方だが、彼らのその後が気になる。また夏姫に救われた審のその後も気になる。
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