宮城谷昌光のレビュー一覧

  • 三国志名臣列伝 呉篇

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    呉は馴染みが薄いなぁ~周瑜・魯粛・張昭・甘寧・陸遜・朱然・陸抗~三国志演義も諸葛孔明の死でピークを越えちゃうからね

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    2025年08月25日
  • 公孫龍 巻四 玄龍篇

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    ネタバレ

    戦国時代を描く中国歴史小説の最終巻。

    完璧から刎頸の交わり、漁夫の利などの語源のエピソードを交えながら、戦国を終わらせる呂不韋の登場で締めくくられていた。
    公孫龍子は詭弁を弄する策士と思っていたのですが、あとがきで名前だけをいただいて戦国時代、特に平原君を書きたかったようです。
    著者には珍しいほぼオリジナルに近い主人公なので通史ものとしては良かったかも。

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    2025年08月23日
  • 三国志名臣列伝 呉篇

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    ほぼ全ての登場人物のエピソードに、「赤壁の戦い」「樊城の戦い」「夷陵の戦い」が出てくるのは呉の物語としては仕方がないと感じる一方、赤壁の戦いの成功体験が呉の戦争の謀略の多さに繋がったのかと思った。呉の戦略や老境の孫権、呉の最後など呉の物語は湿度がある。
    本書で語る7人の名臣の内、質実剛健(逆に言えば柔軟さのない)張昭と呉の後半を支えた陸抗の物語が面白かった。蜀編でも同じ事を思ったが、サイドストーリーに有名な周瑜や魯粛を出さざるを得ない当たりは、多士済々の魏と対照的。魏〜晋が三国時代を終わらせるのは必然だった。

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    2025年08月01日
  • 三国志名臣列伝 蜀篇

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    三国志の一つ「蜀」国の名臣列伝。
    関羽、張飛、諸葛亮、趙雲、李恢、王平、費禕の七名。

    関羽、張飛、諸葛亮、趙雲の四名は、彼らから見た劉備評を描いたというような内容。評伝のようなものか。個人の列伝という意味では、李恢、王平、費禕の三名になりますか。

    劉備の後、諸葛亮の後を支えた三名の功臣の中で、興味深かったのは王平。
    渋く活躍した人ですね。五虎大将軍や諸葛亮のような活躍はなくとも、いぶし銀のような縁の下で支えたタイプの活躍をした人です。絢爛豪華な武将・知将が退場しても、彼のような存在がいたからこそ、劉禅の下で蜀漢は存在したのだと思います。
    その筆頭は、蒋琬であり費禕。彼らの後任が続かなかった

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    2025年07月29日
  • 三国志名臣列伝 蜀篇

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    関羽・張飛・諸葛亮・趙雲・李恢・王平・費褘~関羽:劉備より年上!張飛・諸葛亮・趙雲:常山国真定国で義勇兵に応募し袁紹を嫌い公孫瓉に付いて劉備を知り一度は帰郷したが40歳を前に劉備の元に参じ、二度劉備の嫡子を救い、劉備亡き後の蜀を諸葛亮を助けて空城の計で曹操軍を斥ける・李恢:益州牧劉璋に用いられたが南下する劉備に太守董和び使いだと伊って近づき度胸を買われて曹操に敗れて救いを求めに来た馬超に使いして劉璋に成都を譲らせることに成功、劉備亡き後と蜀を諸活用と共に支える・王平:曹操軍の校尉で一隊を任されていた益州出で劉備に魅力を感じ、偵探に出て退路を塞がれ投降し禅将軍に採用され学はないが実績を活かし魏を

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    2025年07月28日
  • 三国志入門

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    宮城谷昌光による『三国志入門』。現在彼の『三国志 』を読んでいる途中である。
    高校の寮時代、娯楽室にあった横山光輝の『三国志』を読んだ。三国志のイメージは最初に読んだ漫画が大きく、曹操が狡猾、孫権はおこちゃま(周瑜が凄腕)、劉備は優柔不断。北方謙三の『三国志』は脇役が生き生きと描かれていた。
    さて、本書は最初の二十数頁で概要を著し、第三章「英雄たちの真実」に二百頁足らずを費やしている。第四章では、官渡の戦い、赤壁の戦い、夷陵の戦い、五丈原に闘いについて書かれ、第五章では三顧の礼、死せる諸葛、生ける仲達を走らすなどの三国志のことばについて説明している。第六章では、その後の三国志、司馬氏が統一を

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    2025年07月05日
  • 史記の風景

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    古代中華の世界を静謐な筆で著してきた著者が、平成五年から産経新聞夕刊文化面に連載を始めた『史記の地平』。一年が過ぎ連載が終了するとその評判から、新潮社の雑誌「波」に『史記の風景』として連載が引き継がれた。
    一話原稿用紙三枚に、司馬遷の『史記』から話を引くという独特な手法を用いている。
    「管仲と晏嬰」では、生きた時代が違う二人に対話をさせている。『列子』には、晏嬰が長生きの秘訣を問うと、自分の思った通りに生きれば良いと答える。管仲が葬式はどうすれば良いかと問うと、六種類あり、火で焚く、水に沈める、土に埋める、野晒しにする、谷に棄てる、石棺に 斂める、そのどれでもよくその人のめぐり合わせだ、と晏嬰

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    2025年05月31日
  • 草原の風(下)

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    残念ながら史実の著述に追われた下巻になってしまった。隗囂も公孫述もちょい役。馬援は出ていたっけ?

    「仕官するなら執金吾、妻を娶らば陰麗華」の陰麗華も陰が薄くなってしまった。二人メインでフィーチャーさせてもひとつの作品になると思うのだが。

    上巻の素晴らしさのおかげで下巻を星3つにしたが、単独だけなら2つで十分。

    喜久屋書店阿倍野店にて購入。

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    2025年05月04日
  • 張良

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    ネタバレ

    漢の高祖 劉邦の銘参謀の張良を描いた中国歴史小説。

    著者の張良の話は「劉邦」「楚漢名臣列伝」にも描かれており、基本的にはその焼き直し長編です。
    ですが黄石公のエピソードに始まって終わるのが良かったです。
    これからも列伝シリーズから長編が生まれそうですね。

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    2025年04月19日
  • 張良

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    漢を起こした劉邦を戦略面から支えた張良を主人公にした小説。
    具体的、詳細な伝記が残っていないことからか、後半の記述は小説というよりは時代を追っている要素が濃くてアッサリ気味に感じた。

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    2025年04月03日
  • 張良

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    高校時代、司馬遼太郎の「項羽と劉邦」で、漢軍の多彩な人材の面白さに取り憑かれました。中でも魅力的だったのが劉邦の軍師の張良。宮城谷さんのこの著書を知り、早速読みました!他の方が言われている通り、劉邦と出会ってからがサクサク進みすぎて、張良の軍師としてのすごさがいまいち伝わってこなくて残念でした。秦末の混乱や群雄割拠の状況も、あまりこの時代を知らない方にはわかりにくかったかも。でも張良の視点からの内容なので仕方ないのかな。張良の周りのフィクションの人物が多すぎて混乱。とは言うものの、久しぶりにこの時代の小説を読むことができて幸せでした。

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    2025年03月13日
  • 歴史を応用する力

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    中国呉漢王朝の光武帝(劉秀)などやはり人物に共通することは信用し、信頼される部下が多いことだ。その前の「項羽と劉邦」時代で20万人もの兵士を生き埋めに恩賞必罰が厳しい項羽など劉邦との格段の人格の差が天下統一できない理由でもあった。その劉秀の3つの言葉が気になった。「赤心を推して人の腹中に置く」銅馬を殺さず高位に取り立て、身を晒し信用を得た、「疾風にして勁草を知る」激しい風が吹いて初めてどの草が強いか分かる、「隴を得て蜀を望む」人間の欲望はキリがないものだ。

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    2025年03月02日
  • 重耳(中)

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    武公(称)は翼を滅ぼし晋公として都を遷都後没す。即位した詭諸は驪戎の娘、驪姫を正妻とし長子の奚斉に王位を継がせるため太子の申生、公子の重耳、夷吾を遠ざける。その裏には翼の緡侯の子である優施が暗躍する。
    命を狙われた重耳は晋を離れ狄へ逃げる。

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    2025年02月17日
  • 重耳(上)

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    中国の春秋時代、周の文公から派した晋では翼を都とする一族と曲沃を地盤とする武公が生き残りをかけ覇を争う中、武公の息子詭諸に3人の男子が生まれる。

    晋国内での分裂とともに詭諸の3人の男子の後継争いが予想され早くもわくわく。

    時間がかかるが人物相関図を丁寧に描いておくと非常にわかりやすい。

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    2025年02月17日
  • 公孫龍 巻四 玄龍篇

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    中国・春秋戦国時代、周の公子として生まれたが人質となり、商人の身分になりながらも諸国で活躍し、戦国の世の中にその名を遺した公孫龍の波乱の人生。

    乱立敵対する国の多さと覚えにくい名前の登場人物の多さでハードルが高い中国戦国もの。しかも難しい内容で中途リタイアしていた宮城谷作品に何年振りかで再チャレンジ。相関図をメモリながらゆっくり解釈して読んでいけばやっぱり面白い。
    優秀で賢い王子陵(公孫龍)が郭国の王から評価され家臣として招かれ新しい運命が開けるポジティブな内容なので読んでいて面白かった。

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    2025年02月17日
  • 草原の風(下)

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     光武帝を主人公に据えた小説としては塚本靑史の『光武帝』を以前に読んだ。彼方はより大胆に想像の翼を広げて歴史に浪漫を見出す。一方で本作は光武帝の人格にフィーチャーし、その描写に重きを置いている。

     一般に馴染みの無い常用漢字表外の漢字や故事・成語をふんだんに織り交ぜた描写とその丁寧な解説には舌を巻いた。読むだけで教養が身に付く。漢字検定の一級・準一級に挑戦される向きには打って付けの教材にもなり得る。
     宮城谷昌光の作品を読むのは本作が初めてだが、是非他の作品も読んでみたい。

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    2025年02月04日
  • 張良

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    学生時代以来20年以上ぶりにこの方の小説を読んだ
    期待していたほどのものではなく、後半の盛り上がりにかけ、あっさりしすぎている気がした
    多分、せっかくの背水の陣や鴻門の会などの有名な話についての描写がかなり軽すぎるからじゃないか。歴史小説は、司馬遼太郎のように小説部分と著者の時代考察が良い塩梅で混ざっているものと、藤沢周平のように物語としての小説のみから成り立ち、登場人物の生活や感情の機微に焦点を当てられ、歴史の大きな流れや考察は背景として留めているものに分かれる。宮城谷昌光は明らかに司馬遼太郎的なのである。
    読んでみて思うのは、おれは藤沢周平的なもののほうが好きだな。

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    2025年01月26日
  • 張良

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    張良の一生であるが、有名な始皇帝暗殺未遂から漢の劉邦の援助の数々。立ち上がる時に出会った黄石のお告げが成就した時が漢の建国。お礼参りに行き、黄石を拾い帰還した。 ちょっと盛り上がりには欠けたので、星三つ。

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    2025年01月25日
  • 歴史を応用する力

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    「第3章 殷(商)の湯王と周の文王」が特に興味深かった。海音寺潮五郎の「中国英傑伝」の「乞食公子」を読んで重耳の小説を書こうと決意し、春秋左氏伝や史記を熟読、年表も作成し筆を取ったものの、更に昔を知らないと書けないと感じ、夏や商について勉強、それが「天空の舟 小説・伊尹」執筆に繋がったとのこと。ここまでこだわるからこそ、宮城谷昌光さんの小説には深みがあるんだろう。また、そのお陰で「天空の舟」だけでなく「沈黙の王」や「太公望」といった「重耳」より前の時代の作品も我々は読む事ができる。大いに感謝。湯王が征伐した葛氏が諸族に分かれて名乗った氏が諸葛氏という説も紹介されている。どこかで読んだ気もするが

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    2025年01月19日
  • 長城のかげ

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    読んだのは、ハードカバー。
    有名な三国志に出てくる項羽と劉邦の基本知識なく読んでしまったものの、楽しめました。
    ただ、やっぱり、時代背景とか漢字に惑わされないしっかりとした登場人物の把握とかは大事かなぁ。深く読めていない。

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    2025年01月07日