宮城谷昌光のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
三国志の一つ「呉」国の名臣列伝。
周瑜、魯粛、張昭、甘寧、陸遜、朱然、陸抗の七名。
呉の歴史を振り返ると、どうしても老醜を晒す孫権から逃れられないので、陰鬱になってしまう。それもあるからでしょうか、陸抗の清廉というか人格の見事さが際立ちます。呉の中でも名臣でありますが、三国志全体通しても稀に見る人物だと思います。好敵手とされる羊祜とともに、人徳が高い二人が並び立ったのは奇跡でしかないように思います。
魯粛評が高いのが意外でした。戦略家として周瑜や呂蒙よりも優れている、という。
中間管理職の印象が強いのが魯粛です。呉と蜀の間で右往左往している外交官という印象は、横山三国志からくるものかな。強 -
Posted by ブクログ
宮城谷昌光氏の中国名臣列伝シリーズ3冊目、楚漢戦争編です。春秋、戦国と読み続けてきて、国家の統一、統治体制の強化など時代の流れを改めて感じます。時代は始皇帝没後の秦末期から、陳勝呉広の乱、項羽と劉邦の争い、漢帝国の成立、そして漢初期に活躍した人物です。当たり前ですが、この時代、項羽側か劉邦側に付いた武将や文官、特に中枢で活躍した人物ばかりなので、同じ歴史をそれぞれの視点で何度も繰り返し読むことになります。前2作と比べればちょっと物語に広がりがないのは仕方ないと思いつつ、物足りなさを感じてしまうのは贅沢かもしれません。いずれにしてもこの3作を連続で読めたのは非常に面白く、ますます興味を持つことが
-
Posted by ブクログ
宮城谷昌光による『三国志入門』。現在彼の『三国志 』を読んでいる途中である。
高校の寮時代、娯楽室にあった横山光輝の『三国志』を読んだ。三国志のイメージは最初に読んだ漫画が大きく、曹操が狡猾、孫権はおこちゃま(周瑜が凄腕)、劉備は優柔不断。北方謙三の『三国志』は脇役が生き生きと描かれていた。
さて、本書は最初の二十数頁で概要を著し、第三章「英雄たちの真実」に二百頁足らずを費やしている。第四章では、官渡の戦い、赤壁の戦い、夷陵の戦い、五丈原に闘いについて書かれ、第五章では三顧の礼、死せる諸葛、生ける仲達を走らすなどの三国志のことばについて説明している。第六章では、その後の三国志、司馬氏が統一を -
Posted by ブクログ
古代中華の世界を静謐な筆で著してきた著者が、平成五年から産経新聞夕刊文化面に連載を始めた『史記の地平』。一年が過ぎ連載が終了するとその評判から、新潮社の雑誌「波」に『史記の風景』として連載が引き継がれた。
一話原稿用紙三枚に、司馬遷の『史記』から話を引くという独特な手法を用いている。
「管仲と晏嬰」では、生きた時代が違う二人に対話をさせている。『列子』には、晏嬰が長生きの秘訣を問うと、自分の思った通りに生きれば良いと答える。管仲が葬式はどうすれば良いかと問うと、六種類あり、火で焚く、水に沈める、土に埋める、野晒しにする、谷に棄てる、石棺に 斂める、そのどれでもよくその人のめぐり合わせだ、と晏嬰