あらすじ
周瑜から陸抗まで、三国志の世界は奥深い!
勇敢な父の孫堅と兄の孫策を継ぎ、長江流域に広大な王朝を築いた孫権。
大国「魏」と対峙し、赤壁の戦いに勝利した。
周瑜、魯粛、張昭をはじめ、この「呉」の国を支えた人物に、新しい光をあてる。
1800年の時を越え、初めて見出された真実とは?
著者の長年のライフワークともいえる「三国志名臣列伝」シリーズ、堂々の完結!
目次
周 瑜(しゅうゆ)
魯 粛(ろしゅく)
張 昭(ちょうしょう)
甘 寧(かんねい)
陸 遜(りくそん)
朱 然(しゅぜん)
陸 抗(りくこう)
あとがき『三国志』支流の景色
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
周瑜、魯粛のくだりは三国志演義のあらすじをなぞるところがあり、楽しめる。
演義では周瑜と諸葛亮の間で苦慮しているが印象が強いが、著者は魯粛の才をかなり高く評価している。確かに一理ある。
張昭が孫策と出会う前からその晩年のことは知らないことが多かった。孫権との晩年のやりとりはなんとも喜劇である。
また、陸遜と孫権の晩年は呉の悲劇である。
孫権の晩年が残念過ぎる、、、
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若い時読んだ三国志が小生の人生に多大な影響を与えてくれた。そして著者の宮城谷昌光氏の作品はずっと読み続けてきた。この作品の呉篇で完結したことになるのかな。先に述べたが人の人生に多大な影響を与えるのはその時に関わった人物によると言う事そして自分の人生の成功失敗は自分自身の技量によると言う事が本書を読んでいてもよく分かる。本書は人に良き教訓を与える一冊である。ちょっと言い過ぎかな?
Posted by ブクログ
三国志名臣列伝シリーズ最終巻。地味な印象の呉だが正史ベースで見ると切れ目なくリレーの様に名臣が続いている事が分かる。周瑜、魯粛、呂蒙、陸遜がその系譜だろうが張昭のような内政の大物や甘寧の様な猛将もリスト入りしている。そして締めが陸抗というところが最終巻に相応しい。
孫権の評価は周瑜や呂蒙に劣る様だが個人的には魯粛を高く評価したい。三国演義ではピエロの様なお人好しだがあの時代にして大局観のある大政治家。関羽相手に全く怯まない胆力も凄い。この人の構想通りになっていれば三国志の歴史は変わっていたと思う。
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三国のうちでも、呉は平和そうだと思っていましたが、そんなことはないと改めて知りました。私の劉備への評価が、まんま周瑜の劉備感と一致していて、それだけでも読んでよかった。
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呉篇。
周瑜・魯粛・張昭・甘寧・陸遜・朱然・陸抗
目次にある名前を眺めるだけでワクワクしてくる。
懐かしい感を得られるところは三国志に夢中になった人の特権だろう。
「魯粛の死は、歴史にとっても痛恨事であった。」
魯粛が生きていたら、関羽はあんな命の落とし方をしなかったのだろうか。
はるかに遠い昔の話に、イフを考えてしまうのも、この本の魅力だ。
そんな読書でした。
Posted by ブクログ
呉の名臣、周瑜、魯粛、張昭、甘寧、陸遜、朱然、陸抗の話。
相変わらず面白い。
著者は、戦術家としては周瑜や陸遜を評価しつつも、劉備の呉にとっての利用価値を理解できなかったという点で、戦略家・宰相としては評価していない。
逆にそれを理解できた魯粛のことは戦略家・宰相としては評価している。
私は、魯粛よりも周瑜や陸遜の方が好きだが、評価としては著者が正しいと思う。
あと、個人的に張昭って結局何をやった人なのという関心を持って読んだが、読んでも結局理解できなかった(笑)。
孫権に家燃やされそうとしたエピソードや、古い考えで周瑜や魯粛を否定したというシーンはあるが、具体的にどういった観点で呉に貢献したのかよく理解できなかった。
孫権に諫言したという点のみが張昭の貢献なのか。
何か特定の法律や制度を作り上げ、政治的に貢献したというような話があることを期待したのだが。
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三国志の呉における名臣の列伝短編集。
「周瑜」
「魯粛」
「張昭」
「甘寧」
「陸遜」
「朱然」
「陸抗」
の6編収録。
ついに三国志名臣列伝も最後の巻になりました。
本編の「三国志」と被る点はあるものの、そろそろ記憶も薄れてきていたのでありがたいです。
まだまだ描き切れていない名臣も多いとも思いますが、著者らしく計画的に著述していたようで「陸抗」で終わることを決めていたというのも納得です。
Posted by ブクログ
呉の名臣列伝。対象は当然周瑜がトップで、次に魯粛。そして、張昭、甘寧、陸遜、朱然、陸坑。全部で7人。長さがまちまちなのがいい。ただ当然周瑜が最長かと思えば40ページで、陸遜が42ページで、こちらの方が長い。若くして死んだからであろうか。それにしても周瑜が長生きしていれば三国志はどのように進んだのか、残念。