宮城谷昌光のレビュー一覧
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下から読むことに~劉璋に招かれた劉備はゆっくり進み,関羽と張飛を残していく。劉璋に譲られた劉備は成都に入るが,関羽が裏切りにあって死に,張飛もまた然り。曹操が死に,曹丕が魏帝となる。それを許せない劉備は弔い合戦に出て行くが,病に倒れ,後を諸葛亮に委ねたいが,それはできず,諸葛亮は劉禅を皇帝に奉り,丞相の地位に留まって,先帝の念願であった天下統一の為,魏攻略のため馬謖と策を練る。陳倉を落とせず,馬謖が街亭で大敗したが,糧道こそが大切だと考えながら,兵を強くしていく。呉攻めを計画していた曹丕が死んで孫権が北伐するのを狙って,諸葛亮も出師するが,病に倒れる~まあ,結末は変わらないから,そこまでを宮城谷さんがどう描くかの問題だから,構わないわけで。淡々と書きます。彼は正史を二十年間にわたって読み続けていると後書きに書いている。年表を創りながら。三国演義の孔明像の影響が強烈だからねぇ
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諸葛亮孔明の一生を描く。 まず、少年期から始まるが、母が早くに亡くなり、次いで父親が死んだ後、叔父の諸葛玄とともに東へ西へとさすらい、荊州で腰を落ち着け、隆中へ。その後に荊州動乱、劉表の死後の混乱期に劉備に三顧の礼で出廬する。
その後の益州の動乱も始まり、その対応が下巻の始まり。 さて。
今まで三国志を読んできていて孔明の活躍は知っていたが、どちらかというと公明はスーパーマンみたいな働きをしていたがこちらではそこまではまだない。 周りの人物から上げられている感じで本人は意外と冷めているのが本編の孔明だな。
だから思ったほどの感動はない。 -
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古城の風景3巻。
北条の城、北条水軍の城というサブタイトル通り、北条早雲ゆかりの城を巡る旅になっております。これはもう「新九郎、奔る」の予習なんですよ。
こちらで予習、または復習になりました。都合の良いことです。
静岡東部と伊豆の古城を巡る旅は、土地勘あるためにすんなり読める。これは2巻から引き続いています。教科書に載るような戦場はないけども、それぞれの城に、それぞれの歴史があるということの発見の3巻でした。
日本全国で数多くのドラマが生まれた戦国時代。掘れば掘るほど、多くの歴史が生まれるのでしょうね。郷土資料館とかめぐったら楽しいんだろうなぁ。役所がその役割を果たしているというのは驚きでした。書類関係でしか行かないのでね。
地元贔屓は多分にあるけども、今川・武田・北条に挟まれた静岡という土地は面白い歴史が豊富であると思います。
いや、うちの地元も面白いぞ、という声が全国から上がりそうですね。そういう時代ですよ、戦国時代。 -
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古城の風景2巻。
本棚に1巻が登録されていないということは、それだけ積読にしておいたということか。
ただ、積読にしていた時間の間に「逃げ上手の若君」と「新九郎、奔る」が始まったおかげで、収録の徳川の城・今川の城に関しての来歴がすんなり頭に入ってきて楽しい。地元の静岡という土地勘もありますね。主に今川の系図です。
朝日山城の冒頭、歴史に触れる際の小説と史料・文献の違いを述べているのが興味深い。というか、肝に銘じておくべきことなのだろう、と思います。長文ですが以下引用。
『史料や文献を読む事よりまえに、歴史上重要な氏姓が頭に入るようにしてくれるのが小説であり、そこに小説の効用があるとはいえ、じつは小説は毒にも薬にもなるというべきで、小説を読んで歴史がわかってしまったような錯覚におちいるのが怖い。私は司馬遼太郎氏の小説を読む以前に、吉川英治氏、山岡荘八氏、海音寺潮五郎氏、柴田錬三郎氏、早乙女貢氏などの本の愛読者であり、それらの本から得た知識で歴史を頭の中で構築してきた。ほとんどの読者がそうであろう。小説的世界を歴史にかさめあわせて、実相をみぬいたつもりになるが、それは著者の史観を仮借しているにすぎず、あくまで歴史と小説は別の物である』
小説を他の創作物に言い換えてもいいですね。どうしても、エンタメ性の高い作品であればあるほど、自分に与えるインパクトは大きいので、それこそが事実真実としてしまいがちです。それはそれとして楽しみながら、実際のところはどうであったのか、と客観的に探求することが必要なんでしょうね。
これは、多くの歴史ファンが抱えている課題でしょうね。まず、史料・文献に触れる機会よりも創作物の方が多いですし。
歴史を後世の視点で見ることができるという恵まれた立場であること。それを利用しまくって、エンタメも実相も楽しむことができるのが理想ではないでしょうか。
自分がそこに達することができるのか、は果てしない道のりです。 -
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読んだ本 奇貨居くべし 天命篇 宮城野昌光 20230527
いよいよ嬴政のお父さんを秦の王とし、宰相となった呂不韋。
キングダムの世界にリンクしてきました。呂不韋が使う将軍は蒙驁、麃公、王齕。蒙驁と麃公はいずれも堅実な武将ということで、キングダムとの相違が興味深いです。蒙武、蒙恬もちょいとだけ出てきます。しかし、李牧が蒙驁と互角の将軍として描かれてるのは少し残念な気も。しかし、北方で活躍したエピソードなどは共通。合従軍の蕞の話も考察が書かれてます。
成蟜や嫪毐も出てきて、こちらは何となくイメージ通り。しかし、いくら呂不韋を善良な人と描いても、嫪毐を送り込んだエピソードを読むと、やはり後ろ暗さを感じますねぇ。
そうそう、龐煖の名前も出てきました。
しかし何といっても、始皇帝嬴政という人の人格がよく描かれることはなく、呂不韋の死で終わるわけですが、呂不韋が崇高なものを目指して生きてきながら、宰相となってからは、どんなによく描いても、侵略国秦を動かす人になっちゃったかな。もう一冊分宰相の時代を読みたかったかな。
といいつつ、一気に読んじゃった感があり、宮城野昌光の小説、次は何読もうかなと考えてます。 -
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読んだ本 奇貨居くべし 火雲篇 宮城野昌光 20230511
若き呂不韋が秦の捕虜になり、楚に連れて行かれ、脱出して趙に戻る途中で、色々な人に出会って成長していくお話し。と言いつつ、既に優れた資質の呂不韋が、出会う偉人たちに次々と認められていくってお話しかな。
なんだろう。キングダムの呂不韋とのギャップが激しすぎるんですが、先入観を忘れて素直に読めますね。呂不韋の性善的なキャラクターが腹落ちしてるのかな。
春秋戦国時代って国が多すぎて、しかも登場人物も多いんでホントよくわかんないんですよね。同じ時間軸を国と人物変えて語っちゃったりするから、こんがらがる。三国志とか項羽と劉邦ぐらいの国関係で十分ですよね。
本篇では、白起が暴れまわってます。そのうち王騎将軍とか出てこないかな。
宮城野昌光の本、結構読み易いんで、史記の時代深堀してみようかな。 -
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上巻、中巻と、商王と対するべく奔走した太公望。
文王の死、武王の英断を経て迎えた牧野の戦いは、驚くほどあっさりとしたものだった。アクション描写が得意な訳では無いことは重々承知しているし、宮城谷先生自身も描写が難しい戦闘だと捉えていたようだけれど、だからといってこの出来はさすがに…。
宮城谷先生の豊富な古代中国知識により、古代文明や偉人の命運、それらが紡いだ延長線上にある今との繋がりを所々で鮮明に意識させられることにより、感じ入ることは幾度かあるとは思う。
しかし、前作読破時点で抱いていた期待感には到底届かない。前巻までが面白かっただけに非常に残念に思う。