岩井志麻子のレビュー一覧

  • でえれえ、やっちもねえ

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    妾の女が霊媒師家業、ハレー彗星接近。あれ??これって「岡山女」でやりましたよね??
    あまりの既視感に再読かと勘違い。

    江戸、明治、大正、昭和。岡山縛りの4つの怪異譚。
    岡山弁は相変わらず怪談話と相性がいいとは感じます。

    穴掘酒(大正時代)
    刑期を終えた女が、愛しい男宛に書いた手紙の形式。
    この話だけは面白かった。
    手紙形式のやりとりで面白かった作品といえば湊かなえの「往復書簡」が思い出された。
    ホラー作家の描く「時候の挨拶」」というのもまた味があっていい 
    淑女を装っていた女がどんどん荒ぶってくる文面。

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    2024年03月03日
  • 再生 角川ホラー文庫ベストセレクション

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    角川ホラー文庫ベストセレクションのアンソロジー。第二弾の「恐怖」の方を先に読んでたけどこれが第一弾。
    綾辻行人「再生」鈴木光司「夢の島クルーズ」は既読でした。「再生」すごく久々に読んだけどやっぱり最高だな…。初読のなかでお気に入りは今邑彩「鳥の巣」山荘で出会った女性と主人公の会話が進むほどに不穏さが増していき、じわじわとした恐怖に締め付けられた。岩井志麻子「依って件の如し」は陰湿な村社会の厭な話という感じでラストのおぞましさたるや…きょうてぇきょうてぇ。

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    2024年01月20日
  • 七つのカップ 現代ホラー小説傑作集

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    2010年代の発表作を中心に選ばれた現代ホラー短編7選
    小野不由美、山白朝子、恒川光太郎、小林泰三、澤村伊智、岩井志麻子、辻村深月のラインナップに期待して読み進めましたが・・・
    ホラーよりファンタジーな感覚の作品が多かったです。
    ちょっと怖かったのは小野不由美と澤村伊智(さすが!)かな??
    辻村深月は完全に「ツナグ」の世界観でした。悪くはなかったけど・・(^_^;)

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    2024年01月18日
  • 七つのカップ 現代ホラー小説傑作集

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    ネタバレ

    「子供を沈める」
    いじめを苦にして自殺した被害者が、4人の加害者の子どもに生まれ変わってくるというお話。

    被害者は、加害者の子どもに生まれ変わって何がしたかったのだろうか。初めは復讐なのかと思っていたが、最後の加害者が、他の3人の(加害者の子達)分まであなたを愛すると伝えると、微笑みを返したという形で終わっている。

    被害者には、前世でいじめられた(というより、怖い事をされたという曖昧な)記憶は残っていても、母親となっている相手が、そのいじめをしていた当人だと分かっている様子はなく、反省を求めるような素振りもない。

    もしかすると、加害者自身が具現化した過去の罪と自ら向き合い、それを乗り越え

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    2024年01月15日
  • 再生 角川ホラー文庫ベストセレクション

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    ネタバレ

    カバーイラストは濱口真央。

    ■綾辻行人 「再生」 (『亀裂』、『眼球綺譚』)
    中高生の頃に既読。再読。
    思った以上に・・・・の「・・」で笑ってしまった。

    ■鈴木光司 「夢の島クルーズ」 (『仄暗い水の底から』)
    中高生の頃に既読。再読。
    当時はすごい大人の話だと思っていたが、マルチ勧誘というしょぼさとヨットという対比が、実に大人っぽい。
    またヨット好きの作者らしい描写(専門用語)もきりっとしている。

    ■井上雅彦 「よけいなものが」 (『怪奇幻想短編集 異形博覧会』)★
    面白いアイデア。
    よく会話文が連続するときに陥りがちな混乱を逆手にとって。巧み。

    ■福澤徹三 「五月の陥穽」 (『怪談

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    2023年10月24日
  • ぼっけえ、きょうてえ

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    たまに訪れるホラー読みたい病が発病したので前から気になっていたこちらを拝読。
    結果、あまり怖くありませんでしたが、昔祖母から御伽噺を聞いていた時のようなノスタルジックな感覚にはなれたので違った楽しみ方をしました。
    私の親戚が岡山だった事もあり、よく遊びに行っていたのでこのお話の舞台も親近感が湧きました。思い起こせば従妹の家もかなり田舎だったので、確かにこんな不思議な事が起こりそうな空気感ではありました。

    短編集なのでまたそれぞれに感想を書いてみたいと思います。全体的に日清戦争前後辺りのお話のようなのでそれを踏まえてお付き合い頂ければ幸いです。

    【ぼっけえ、きょうてえ】
    最初なんだこのタイト

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    2024年07月16日
  • でえれえ、やっちもねえ

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    『ぼっけぇ、きょうてえ』と同じ世界観で展開される女たちの怖くて怪しい短編集。相変わらず読みやすい。13歳で神隠しに会い、70歳で戻ってきたヨシ婆さんのお話が好きだ。これだけは人間の闇をあまり感じない。ハレー彗星や神隠しとあわせてファンタジックなムードがある。

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    2023年09月21日
  • 再生 角川ホラー文庫ベストセレクション

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    読んだことのある話が最初2話続いたので
    同じ本を買ったかと焦った。
    オーストリア人の幽霊にイラつく。

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    2023年07月30日
  • ぼっけえ、きょうてえ

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    登録しているとばかり思っていたけど、
    登録してなかったのか、これ。

    …と、いう事で再読。

    何年ぶりだろう、TwitterのTLに甲斐荘楠音の絵が流れてきたのをきっかけに、夏だし再読するか!と本棚から出してきた。

    話のスジをほとんど忘れていたけど、
    これって今ならイヤミスとも評されそうな作品。
    表題の「ぼっけえ、きょうてぇ」もだけど、他の3作品も本当に極上のイヤミスだと思った。

    どの作品も明治時代の岡山、北の方の貧しい農村だったり、あるいはあけっぴろげながらも排他的な漁村が舞台で、全編で岡山弁がとても効果的に使われている。

    「ぼっけえきょうてぇ」のみ、遊女の独り語りで話は進行するんだが

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    2023年07月18日
  • 夜啼きの森

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    「三十三人殺傷事件」津山事件をモチーフに描かれた作品

    貧しく息苦しく閉鎖的な田舎の集落
    結核、徴兵検査、夜這い
    現代にはもうあまり馴染みのないワード

    都井睦雄の背景もそうだけど
    今作の糸井辰夫も切ない部分があって
    何とも言えない悲しい心の叫びが聞こえてくる。

    ねっとりとした岡山弁がまた湿り気を感じさせ、
    これまた「きょうてえ…」と思わせてくる。

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    2023年05月17日
  • ぼっけえ、きょうてえ

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    本作は言い伝えが強く伝えられている土地を舞台とした部落ホラー(?)である。言い伝えや登場人物の生い立ちが異なる4つの物語で構成されている。

    ※以下ネタバレ注意※

    特に好きだったのは「密告箱」でした。平穏な暮らしに満足ができない男が破滅的な女と出会い、堕ちてゆく。そして、しまいには連れ添っていた女の怨念自体が密告箱となって男を陥れる様は男が根本的に悪いのだが、可哀想でした。他の物語はあまり響かなかったので星3つです。

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    2023年05月16日
  • ぼっけえ、きょうてえ

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    4篇の短編集。やっぱり好きなこの世界。
    題名の意は岡山地方の方言で「とても、怖い」

    物の怪よりも人間が1番きょうてえ。
    短いので入りやすい作品かと思います✍

    「でえれえ、やっちもねえ」を読みたいなと思ったらまず今作を読み返したくなって…
    1冊丸ごと岡山弁で綴られているので分からない言葉も多いのに
    サクサク読める、というか止まらない面白さの「ぼっけえ、きょうてえ」

    怪奇的な怖さではなく人間の業の怖さのお話。
    最後まで読んで「コワッ…」人間ちゃ怖い…。
    タイトルどストレートにとても怖いって付けるって
    なっかなかのハイセンス。

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    2023年05月13日
  • あの女(オンナ)

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    一時期熱心に読んでいた「怪談実話系」。
    毎号載っていた岩井志麻子の「あの女」が一冊にまとまって、さらに書き下ろしに解説は工藤美代子さん。
    一冊にまとまると、「あの女」の輪郭がはっきり見える。
    都会にしか現れない(と思いたい)怪現象のような人物。
    巻末の文庫通信で伊藤三巳華さんたちによって情報が補完されているのもいい。
    工藤美代子さんの解説に「夫の収入をあてにして」と自称していたのは意外だった。

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    2023年04月19日
  • ぼっけえ、きょうてえ

    購入済み

    そっか、怖い話だと…

    怖い話だとこういう表現も出てきますよね、そりゃ。
    1話目の途中で断念しました…。
    この手の表現は苦手なのですが、別の作品の怖い話を見た時にも出てきたので和ホラーと言えばのような所はあるのでしょう。

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    2022年12月19日
  • 堕ちてゆく

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    登場人物はみなどこにでもいるような女性だ。とびきり美人でもなく、すごく頭がいいわけでもない。そして多くの女性がそう思うように自分はそこそこイケてると思っている。
    そんな女性たちを待っているのは意外なエンディングだ。
    なのに、読んでいて少しスッキリしてしまうのは岩井マジックか?私が彼女たちを嘲笑しているから「まぁ可哀想に・・・」と思わず、「だよね」と納得してしまう。
    自分も彼女側に回るかも知れないのに、平然と上から目線でバカにしてしまう黒い心が湧き起こる。やっぱり女って怖いなぁ・・・。

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    2022年09月09日
  • ぼっけえ、きょうてえ

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    人間の怖さをこれでもかというくらい煮詰めたような作品。
    何番目か忘れたけれどコレラの話は背筋が凍る思いがした。
    漁師の妻の話は、男女の価値観の違いが丁寧に描かれており、とても他人事とは思えずいろいろ考えさせられた。

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    2022年09月01日
  • 現代百物語

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    ●ホラーかと思いきや、エロネタが多くてびっくり笑
    特にAVネタ、風俗ネタは中々のきつさだった…
    ●東アジア某国ネタも多く、なんとなく欧州とは違ってべったりした、ちょっと気味悪い感じ…
    ●著者の文体はそんなに自分には合わないんだけど、それでもこれは結構読めた。何より見開き1ページに納める技術がすごいよね。

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    2022年08月31日
  • 再生 角川ホラー文庫ベストセレクション

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    色々なテイストのホラーを楽しめる1冊。
    何話かは読んだことがあったけれど
    再読も良き。

    井上雅彦 「よけいなものが」
    短い話だけれど、私的にはゾワゾワ度高し。

    福澤徹三 「五月の陥穽」
    これは生理的な恐怖。
    思わず叫び出したくなる。

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    2022年07月09日
  • でえれえ、やっちもねえ

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    ネタバレ

    以下、チラシの裏。
    岩井志麻子を数作、集中的に読んだのは2017年。
    その後は深追いすることなく、豹柄タイツでハッスルする姿やワイドショーで発言が炎上したりする様を、ネット記事で見知っていたが、実は心の奥底で、結構尊敬していた。
    その根拠を思い出すと、2014年大晦日から2015年元日にかけて放送された「ツキたい人グランプリ〜ゆく年つく年〜」に行き着く。
    岩井氏の動く姿を見たのはその一度きりだが、まずべろべろに酔って除夜の鐘を撞くときに「50歳になって生理が上がったから中出しし放題だぞー!!」と叫んでいた。oh……
    この番組自体は、フジテレビで、坂上忍がとにかくその年に流行った人物を呼ぶだけの

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    2022年06月08日
  • でえれえ、やっちもねえ

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    ネタバレ

    ある男のせいで獄中に放り込まれてしまった女。しかし、女は男を恨むことなく、慕い続け牢の中で男に向けた書をしたため続けていた。やがて、恩赦のおかげで出所できた女は、同じように男に向けて手紙を書き続ける。男を想う一途な心を込めながら……。

    ***

    前回絶賛した、「ぼっけえ、きょうてえ」の正式な後継作とされる「でえれえ、やっちもねえ」をさっそく読んでみた。第一話目は腐った花の香りをかぐようなくらくらした気持ちになりながら読んだ。
    ただ、前作は全編がなんとも言い難い妖艶な雰囲気を常に湛えていたのと比べて、こちらはなんとなく生々しい。

    前回は幽霊の様なものが登場人物の前に現れて、惑わし、狂わせ、翻

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    2022年05月02日