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暗黒の森の中で銃声とともにこだまするうめき声。「来た。鬼が来たんじゃ」。昭和十三年、岡山県北部で起こった伝説の「三十三人殺傷事件」。おとなしく、利発でええ子だったはずの辰男は、なぜ、前代未聞の凶行へと至ったのか。狂気か? 憤怒か? 怨恨か? 古い村の因習と閉ざされた家族の歪な様相、人間の業と性の深淵を掘り下げながら、満月の晩に異形の「鬼」となって疾駈する主人公を濃密な文体で描き出した戦慄の長編小説。話題の女流作家が切り拓いた圧倒的迫力の新境地!
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Posted by ブクログ
悲しいような、なんとも言えない気持ちになる。 志麻子の文章はなんと自然に私のなかに流れ込んでくるんだろう。
岩井志麻子の作品が好きだというと「えっ」って顔されますけど、「えっ」って言っちゃう人はメディアに露出してる岩井女史のイメージが先行してそう言ってしまうんだと思います。 『ぼっけえ、きょうてえ』以降、色々読んでみましたが、とても面白いです。 先入観で撥ね退けるのは良くないな。実に良くない。 自分の生...続きを読む地の方言を活かして書いてるという点がまず好き。 音にしても違和感がないほど自然な文体と、岡山(おそらく、備前?)の方言が心地いいです。 舞台にする明治〜大正〜昭和初期という時代も、これは個人的な意味でとても好き。 あとは淫靡な雰囲気をまとう設定や、感情の揺れ動く様などが文体にとても合ってる。 私も小説より先に岩井女史をテレビで見たけれど、「この人本気出したらすごいんだな」と思いました。 エッセイや現代を舞台にした作品は正直あまり好きではないけれど、それでもやっぱり引き込まれる。 特にホラーが好きな人には読んでもらいたい。 『夜啼きの森』はおそらく津山30人殺しをモチーフにした作品で、既存の設定を借りた感があります。 作家が歴史パロディやこういったモチーフありの作品を書いていると、「きっと発想力が失われてしまったのだろう」と思うことがありますが、読んでみたら「そんなことないかもな」と思い直しました。 岩井的ホラーの世界観が広がってました。
これは私の一番大好きな本です。 っていうのもどうかと思うんですけど、も。 犯罪を犯してしまう者は、育ちとか生き方のうちにそうなってしまうのかなぁと。誰も悪くないし誰もが悪いんだろうと。
岡山の「津山事件」を基にした小説。これが真実じゃないかと思わせるリアリティがあります。『ぼっけえ、きょうてえ』より面白いと思いました。
津山三十人殺しモチーフの長編。惨劇そのものより、そこに至る過程が重点的。貧しい村の古い因習、歪んだ人間関係、肉欲、愛憎、果てに鬼となって疾走する様はカタルシスを感じる。実話モチーフなので、下手に内面描いてないのも良い。人間はゆっくりと狂っていく。
閉鎖的な村ならではの不気味さ、怖さがベースになっている。 何かしでかしそうな辰男を怖れる村人たち。 のけ者にするくせに気になっている女たち。 そういった複雑な心理が上手く描けているため、最後の殺戮シーンがややあっさりな印象。 あえてそうしたのでしょうか。 鬱々した人ばかり。 虔吉だけは好感が持て...続きを読むる。
2007.8.18 岩井さんらしく、ねっとりした作品。題材の激しさにはじめはひるんだけど、とても丁寧に人物など描かれておりよかった。
これは、岩井志麻子さんを知って読んだ3冊目の本です。 津山の三十二人殺し事件がモチーフになっている作品。 この話は5人の主人公からなるオムニバスみたいなもので、主人公…後に殺人鬼となる辰男の話が、とても印象に残っている。 彼がどうして、その事件を起こすに至ったのかは、やっぱり、周りの環境...続きを読むもあっただろうけど、辰男自身が、リセットしたかったんじゃないかなと、私は思う。 辰男は肺病を患っていて、村の人たちが構ってくれないから…。 寂しかったんだろうなぁ…と思う。 姉ちゃんは嫁に行っちゃうし。 …読んで見てほしい一冊ですね。
昭和の初め、岡山の寒村で起こった未曾有の事件『津山30人殺し』を題材にして描かれた小説。以前、事件記録を読んだことがあり、興味があったので読んでみました。岡山北部にある寒村の(現代から見れば異様で乱れた)土着的な風習や、犯人都井が事件を起こすまでの精神が歪み壊れていく様子が、村人の視点で語られてゆき...続きを読むます。岩井さんが描く村人たちの心理描写は、鬼並に汚いんだけど、実はいい線いってるんじゃないかな。人の闇の部分をこれでもかというほど見せつけられる作品でした。
いわゆる"津山三十人殺し"を題材にした話。村の人間達が怖い。小さな山奥の村という閉鎖空間では、しがらみとか愛憎、肉体関係、とにかく人間関係が歪んでいる。ちょっと色々考えさせられた。
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