夜啼きの森

夜啼きの森

550円 (税込)

2pt

暗黒の森の中で銃声とともにこだまするうめき声。「来た。鬼が来たんじゃ」。昭和十三年、岡山県北部で起こった伝説の「三十三人殺傷事件」。おとなしく、利発でええ子だったはずの辰男は、なぜ、前代未聞の凶行へと至ったのか。狂気か? 憤怒か? 怨恨か? 古い村の因習と閉ざされた家族の歪な様相、人間の業と性の深淵を掘り下げながら、満月の晩に異形の「鬼」となって疾駈する主人公を濃密な文体で描き出した戦慄の長編小説。話題の女流作家が切り拓いた圧倒的迫力の新境地!

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夜啼きの森 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    悲しいような、なんとも言えない気持ちになる。
    志麻子の文章はなんと自然に私のなかに流れ込んでくるんだろう。

    0
    2015年09月19日

    Posted by ブクログ

    岩井志麻子の作品が好きだというと「えっ」って顔されますけど、「えっ」って言っちゃう人はメディアに露出してる岩井女史のイメージが先行してそう言ってしまうんだと思います。
    『ぼっけえ、きょうてえ』以降、色々読んでみましたが、とても面白いです。
    先入観で撥ね退けるのは良くないな。実に良くない。

    自分の生

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    これは私の一番大好きな本です。
    っていうのもどうかと思うんですけど、も。
    犯罪を犯してしまう者は、育ちとか生き方のうちにそうなってしまうのかなぁと。誰も悪くないし誰もが悪いんだろうと。

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    岡山の「津山事件」を基にした小説。これが真実じゃないかと思わせるリアリティがあります。『ぼっけえ、きょうてえ』より面白いと思いました。

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    津山三十人殺しモチーフの長編。惨劇そのものより、そこに至る過程が重点的。貧しい村の古い因習、歪んだ人間関係、肉欲、愛憎、果てに鬼となって疾走する様はカタルシスを感じる。実話モチーフなので、下手に内面描いてないのも良い。人間はゆっくりと狂っていく。

    0
    2021年07月01日

    Posted by ブクログ

    閉鎖的な村ならではの不気味さ、怖さがベースになっている。

    何かしでかしそうな辰男を怖れる村人たち。
    のけ者にするくせに気になっている女たち。
    そういった複雑な心理が上手く描けているため、最後の殺戮シーンがややあっさりな印象。
    あえてそうしたのでしょうか。

    鬱々した人ばかり。
    虔吉だけは好感が持て

    0
    2015年04月19日

    Posted by ブクログ

    2007.8.18 岩井さんらしく、ねっとりした作品。題材の激しさにはじめはひるんだけど、とても丁寧に人物など描かれておりよかった。

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    これは、岩井志麻子さんを知って読んだ3冊目の本です。

    津山の三十二人殺し事件がモチーフになっている作品。

    この話は5人の主人公からなるオムニバスみたいなもので、主人公…後に殺人鬼となる辰男の話が、とても印象に残っている。

    彼がどうして、その事件を起こすに至ったのかは、やっぱり、周りの環境

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    昭和の初め、岡山の寒村で起こった未曾有の事件『津山30人殺し』を題材にして描かれた小説。以前、事件記録を読んだことがあり、興味があったので読んでみました。岡山北部にある寒村の(現代から見れば異様で乱れた)土着的な風習や、犯人都井が事件を起こすまでの精神が歪み壊れていく様子が、村人の視点で語られてゆき

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    いわゆる"津山三十人殺し"を題材にした話。村の人間達が怖い。小さな山奥の村という閉鎖空間では、しがらみとか愛憎、肉体関係、とにかく人間関係が歪んでいる。ちょっと色々考えさせられた。

    0
    2009年10月04日

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