岩井志麻子のレビュー一覧

  • 魔羅節

    Posted by ブクログ

    「魔羅節」というタイトルにふさわしく、淫靡な世界が広がった一冊。
    官能的なシーンはたくさん出てくるのに、彼女が描くとグロく陰湿で恐怖になる。
    一気に読むとちょっと飽きてくる感じはあるが、読みやすくて面白かった。
    岩井志麻子は、民話を題材にしたような物語と、貧困とヒトの醜さを描き出すのが本当にうまい。

    0
    2011年08月07日
  • 恋愛詐欺師

    Posted by ブクログ

    岩井志摩子の恋愛詐欺師を読みました。女性たちの暗い側面を描いた短編集でした。どろどろとした官能的な表現もあり、幻想的なホラーテイストのものもあり、ストーリーのどんでん返しもあって面白く読めました。表題作の恋愛詐欺師は、「あたしバカだからわかんな?い」を口癖に男たちを騙し続けるグラビアアイドルの物語でした。確かにどこかにいそうな女性の物語で、騙すほうも騙される男も仕方のない人たちとして描かれていました。虚無的なにおいのするところが、岩井志摩子らしいところです。

    0
    2011年07月18日
  • 匿われている深い夢

    Posted by ブクログ

    じんわりと恐ろしさを感じる短編集。詰まるところの結論は……「中途半端な美人は不幸だ」ということなのでしょうか。つくづく美人でなくてよかった(笑)。
    最も怖かったのは「恍惚の死の恋の町」。これはあまりに極端だけれど、この物語のヒロインが陥った美に関する「ある勘違い」ってのは、珍しいものじゃないですよね。それどころか大多数の人が思っていることであって。ただ、その限度を超えてしまったのに、それでもそこまで信じ込んでしまえるということは、本当に恐ろしく感じました。
    「寒い絵の中の永遠の夏」はちょっとミステリっぽい要素もありますね。これも雰囲気が好きだなあ。

    0
    2009年12月29日
  • 魔羅節

    Posted by ブクログ

    『魔羅節』 (岩井志麻子)

    『ぼっけぇ、きょうてぇ』(※)で山本周五郎賞を受賞した岩井志麻子の新刊文庫。岩井志麻子は『ぼっけぇ』以来、岡山を舞台とした怪異小説を書き続けているが、いずれも読後感は怖いというよりひたすら暗い。岡山に行きたくなくなること間違いなしの逆村おこし小説家である。今回の短編集もその例に漏れないが、今まで「貧」「苦」「霊」「岡山」の4ワードで表現されていた世界観に今回は特に「淫」が加わった。最近流行の作劇上のタブーのためのタブーではなく、「もう勘弁してくれ」感漂う禁忌を描いている。



    同作者は『岡山女』とか、どうもネーミングセンスに欠ける感があるが、何に開き直ったのか、

    0
    2009年10月04日
  • 恋愛詐欺師

    Posted by ブクログ

    短編集。

    下腹の突き出たデリヘル嬢を糾弾する
    自称幸せ主婦の腹の内等々

    もうね、この人は、女をよく見てる!!
    かなりシニカルに見てる。そこが好き。

    0
    2009年10月04日
  • 夜啼きの森

    Posted by ブクログ

    2007.8.18 岩井さんらしく、ねっとりした作品。題材の激しさにはじめはひるんだけど、とても丁寧に人物など描かれておりよかった。

    0
    2009年10月04日
  • 夜啼きの森

    Posted by ブクログ

    これは、岩井志麻子さんを知って読んだ3冊目の本です。

    津山の三十二人殺し事件がモチーフになっている作品。

    この話は5人の主人公からなるオムニバスみたいなもので、主人公…後に殺人鬼となる辰男の話が、とても印象に残っている。

    彼がどうして、その事件を起こすに至ったのかは、やっぱり、周りの環境もあっただろうけど、辰男自身が、リセットしたかったんじゃないかなと、私は思う。

     辰男は肺病を患っていて、村の人たちが構ってくれないから…。
    寂しかったんだろうなぁ…と思う。
    姉ちゃんは嫁に行っちゃうし。

    …読んで見てほしい一冊ですね。

    0
    2009年10月04日
  • 黒焦げ美人

    Posted by ブクログ

    これで卒論を書きたかったけど、断念しました(笑)
    時代背景を考えると思考のめぐり方が一層興味深いものとなります。
    装飾された文章と生々しさを感じさせるテクニックはさすが。
    現代作品も読んでみたいです。

    0
    2009年10月04日
  • 魔羅節

    Posted by ブクログ

    『ぼっけい、きょうてい』で岡山を舞台にした、陰鬱で、どこか夢物語のようでもある世界を確立した岩井志麻子による、同じく岡山に纏わる短編集。俗世から見放されたような村に根付いた、時代錯誤な土着の風習に翻弄されながらも、それに抗うことをしない登場人物の残酷な生と性が悲しい。『anan』でエッセイを持っている人物の小説とはとても思えないほど、陰惨な気持ちになれましょう。さっと本を開いて『乞食柱』、『淫売監獄』、『きちがい日和』などの題を見ただけですっかり憂鬱な気分です。中身を読むと少なくともその日は再起不能になるでしょう

    0
    2009年10月04日
  • 黒い朝、白い夜

    Posted by ブクログ

    寂しい人、、、 読んでいる間、ずっと感じ続けました。チャイコイ以降、志麻子さんの私小説を読んできましたが、これは今までで1番寂しく感じました。今までの私小説と同じく、異国の男性との情愛を綴った内容。小説らしい硬い言葉を散りばめているせいで、余計、寂しさを感じさせます。
    息子の、娘のぬくもりと匂い、存在を求め続ける母親。その寂しさは、異国の男性では埋められない、、、

    0
    2009年10月04日
  • 夜啼きの森

    Posted by ブクログ

    昭和の初め、岡山の寒村で起こった未曾有の事件『津山30人殺し』を題材にして描かれた小説。以前、事件記録を読んだことがあり、興味があったので読んでみました。岡山北部にある寒村の(現代から見れば異様で乱れた)土着的な風習や、犯人都井が事件を起こすまでの精神が歪み壊れていく様子が、村人の視点で語られてゆきます。岩井さんが描く村人たちの心理描写は、鬼並に汚いんだけど、実はいい線いってるんじゃないかな。人の闇の部分をこれでもかというほど見せつけられる作品でした。

    0
    2009年10月04日
  • 魔羅節

    Posted by ブクログ

    岩井志麻子さん、スゴすぎ。これは特にエロでグロな短編を集めてるのかな。どの作品も貧乏で陰鬱で悲惨で底なしの闇。津山30人殺し事件をモチーフにしたといわれる岩井さんの著書『夜啼きの森』も読んでみたい。次はそれかな。

    0
    2009年10月04日
  • 夜啼きの森

    Posted by ブクログ

    いわゆる"津山三十人殺し"を題材にした話。村の人間達が怖い。小さな山奥の村という閉鎖空間では、しがらみとか愛憎、肉体関係、とにかく人間関係が歪んでいる。ちょっと色々考えさせられた。

    0
    2009年10月04日
  • 楽園(ラック・ヴィエン)

    Posted by ブクログ

    岩井志麻子の楽園(ラック・ヴィエン)を読みました。チャイ・コイと同じようなベトナムを舞台にした官能小説でした。最後にホラーの味付けがしてありますが、ほとんどは日本の女性とベトナムの若い男性が愛し合うという物語でした。ちょっと、食傷してしまいます。

    0
    2011年07月18日
  • 合意情死(がふいしんぢゆう)

    Posted by ブクログ

    岩井志麻子の合意情死(がふいしんぢゆう)を読みました。明治時代を舞台としたちょっと愚かな小市民たちが主人公の物語でした。狭い範囲でちっぽけな権力を振り回す人。自分は正しいと思いこんで行ったことが、実は他人を陥れることになってしまう人。岩井志麻子の他の小説のようなおどろおどろしいところはありませんでしたが、楽しめました。

    0
    2011年07月18日
  • 夜啼きの森

    Posted by ブクログ

    津山三十人殺し事件をモチーフにした小説は「八墓村」や「丑三つの村」などいろいろ出ているが、村人側の視点から書かれたものは珍しい。
    「ぼっけぇきょうてえ」岩井志麻子の因業深い岡山田舎村の雰囲気描写は「怖い」というより「惨い」です。

    0
    2009年11月08日
  • 魔羅節

    Posted by ブクログ

    短編集。ねっとりとした闇と血と汗がどの作品からも匂ってきます。
    朝の通勤に読むとさわやかさが一気に生臭さに変わること請け合い。(2003.3.4)

    0
    2009年10月04日
  • 夜啼きの森

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「津山三十三人殺傷事件」——昭和13年、岡山の寒村で惨劇は実際に起こった。子供の頃は村で一番の秀才と言われた筈の男が、長じてからは挫折してしまった。進学も出来ず、徴兵検査にも落ちた自分を馬鹿にした村人達への私怨をはらすため、老若男女の区別なく村人三十三人を一晩で惨殺したのだ。この実際に起きた事件を題材としているのが本書「夜啼きの森」である。

    そもそも題材としているものが非常に衝撃的なものなのだ。ただ普通に描くだけでも充分興味深い話となる筈のものである。これを、ストレートに事件をとらえるのではなく事件の側面を描くことにより、ただ猟奇的な事件の物語とはならず、さらに深い人間の心理の物語となってい

    0
    2011年02月27日
  • 魔羅節

    Posted by ブクログ

    岩井志麻子の魔羅節を読みました。放送禁止用語の言葉狩りをしている人たちが目をむきそうな小説でした。使われている言葉は確かに過激ですが、私たちが小さい頃は普通に使われていた言葉なので違和感なく物語の世界に入っていくことが出来ます。ぼっけえ、きょうてえと雰囲気は同じですが、この短編集のほうが血のにおいがぷんぷんと匂ってくる感じがします。

    0
    2011年07月18日
  • でえれえ、やっちもねえ

    Posted by ブクログ

    著者らしいホラー短編集。
    土俗という表現をすると奇怪な因習を想起させるけれど、この著者の場合は絡みつくような湿った風情を味合わせてくれる。
    収録策の中では、『大彗星愈々接近』が良き。珍しく、ホラーというよりはSFちっくなお話だった。

    0
    2026年05月07日