岩井志麻子のレビュー一覧

  • 再生 角川ホラー文庫ベストセレクション

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    角川ホラー文庫が1993年創刊されて
    その30年の遺産とのこと
    90年代から現在までの最強セレクション短編8編
    選ばれたただけあって半分は既読作品でした

    「再生」 綾辻行人 1993年
    さすが綾辻さん、女性も魅惑的に書かれます
    再生するのはそっちね

    「夢の島クルーズ」 鈴木光司 1994年
    リングの一連読ませていただきました
    この作品も映画化されているらしい
    はっきりと出てこないけど
    そんなことありそうな生々しさ
    仄暗い水の底からの一編

    「よけいなものが」 井上雅彦 1983年
    ショートショート
    私なら老化かもしれない

    「五月の陥穽」 福澤徹三
    これは既読でしたが 現実の事故でビルの隙間から白骨が発見された事がありますから
    ホラーではない怖さですね
    ビルとビルの隙間は均一ではありません
    落ちてはいけません

    「鳥の巣」 今邑彩 1994年
    多少オチはわかるけれど じっくりそこまで持っていく文章の力

    「よって件のごとし」 岩井志麻子 1999年
    “ぼっけえ”で読みましたね
    これはよござんす
    怖いし恐いし悲しいし

    「ゾフィーの手袋」 小池真理子 2017年
    “異形のものたち”で読みました
    森鷗外“舞姫”を美化した感じで 舞姫の怨念

    「学校は死の匂い」 澤村伊智 2018年
    第72回日本推理作家協会賞短編部門受賞
    “などらぎ”に収録
    これはホラーだけどきちんと推理小説になっています

    解説は 朝宮運河さんでした

    私は岩井さんと小池さんの2作品がやっぱり好きなんですねー

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    2025年02月02日
  • ふるさとは岡山にありて怖きもの 岩井志麻子怪談掌編集

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    岩井志麻子さんは「現代百物語」で知りました。
    同じ短編集ですが、「現代百物語」よりやや読みにくかったように思います。
    懐かしくなったので他の短編集もまた読み直そうと思います。

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    2025年01月22日
  • ぼっけえ、きょうてえ

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    近代の有名なホラー小説としては両手で数えるまでに出てくる程の知名度を持つ本作。
    表題に岡山弁が使われている通り、リアレンジされた岡山県産の怪談が4作収録される。
    表題作含め、空気の作り方や描写は巧みなものの、丁寧な助走のまま終わってしまう感触。
    ただ『あまぞわい』は、漁島の閉塞感と土着の不気味さが迫る見事な出来。
    突き刺す様な恐怖は無いが、とても良い意味でホラーの入門として過不足無い作品だった。

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    2025年01月05日
  • 現代百物語 因果

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    特に拘りなく手に取ったらシリーズ8弾だったようだ。"あの女"がだいぶ気になるので1冊目から読むべきか……。
    淡々と岩井志麻子の視点で語られる怪談たちは、実際岩井さんが体験したり聞いたりした話なのか、そういうていの創作なのか。仮名のセンスがちょっと好き。

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    2024年11月17日
  • おんびんたれの禍夢

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    ネタバレ

    甲斐性なしの文筆家、光金晴之介が受けた世界探検冒険記のゴーストライターの依頼。
    現地から送られてくる体験談は奇怪で血なまぐさい男女の愛憎に色めいて…怖く艶っぽい悪い夢に迷いこんでいるような感覚に陥る。
    時折挟まれる晴之介の故郷岡山の記憶の住人みっちゃんと晴之介が異様に恐れる「キバコ」とは何なのか、曖昧なままで終わるのかとあきらめていたら、最後に種明かしが用意されていて現実の禍夢最高潮。
    美しい同居人の楠子はひたすら魅惑的な人で終わって安心した。
    読後のこのクラクラする酩酊感が岩井志麻子ワールドの証。

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    2024年11月09日
  • おんびんたれの禍夢

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    夢か現か?境界線が曖昧になり、晴之介か力人か?みっちゃんか楠子か?すべて混ざりあっていく不思議な感覚だった・・・。怖さがじんわり襲ってくる・・・。岡山弁がさらに怖くさせていた。

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    2024年09月17日
  • ぼっけえ、きょうてえ

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    1999年第6回日本ホラー小説大賞
    2000年第13回山本周五郎賞
    受賞作
    「ぼっけえ、きょうてえ」
    岡山の遊郭の醜い女郎
    客に話始める身の上話
    恐ろしいのは人の業
    ホラーかというと そうではない気がする
    トータルリコールもセットで思い出します

    「密告函」
    疫病蔓延し始めるある村
    罹患者を密告できる投書箱が役場に設けられる
    函の管理を任せられた男が落ちる闇
    よくできた妻の隠れた恐ろしさ

    「あまぞわい」
    そわいは海の浅瀬
    岡山の酌婦が島の男に見受けされ結婚
    美しい髪も肌も海の仕事に荒れていく
    男は既に浮気と暴力
    海女ぞわい が男の話
    尼ぞわい が女の話
    女は島の教師に恋をして
    それは夫の知るところとなる
    怖い恐いというより 貧しい女の生きる術
    そわいが 女の場所になる

    「依って件のごとし」
    うー、これは辛くて、好きかも
    家族は兄が一人だけ
    村で疎外されながら過酷な労働をさせられる兄妹
    それは 村人の死んだ母親への嫌悪の為
    兄は労働にも出兵にも耐えて、妹を引き取る
    そして 隠されていた真実にタイトルがストンとくる
    こういう話は、ほんとうにあったんだろうな

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    2024年09月15日
  • ふるさとは岡山にありて怖きもの 岩井志麻子怪談掌編集

    購入済み

    怖くないよ

    前に読んだ「ぼっけえきょうてえ」が、めちゃくちゃ怖くて面白かったので購入しました。
    まあ、怖くはなく、タイトル通りの怪談集でした。霊を感じさせる話やオチのない不思議な話が中心です。
    軽く読めました。

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    2024年09月14日
  • おんびんたれの禍夢

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    表紙でゴリゴリのホラーだと思っていたら幻想的というか、だるさを感じる南国の暑さの中で見る夢がずっと続いているような不思議な話だった。明治と怪談はすごく相性がいい、そして岡山とホラーも相性がいい。終盤は面白さを感じたけど、途中のあれこれが長すぎたのと、結局何だったのかの謎が残った。

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    2024年09月09日
  • 黒焦げ美人

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    ホラーでもなくミステリでもなく
    どことなく純文学を感じさせる1冊。
    派手な読後感は無いのだけれど
    ふとした時に思い出したり色濃く記憶に残るのって
    こう言う本だったりする。

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    2024年09月08日
  • ふるさとは岡山にありて怖きもの 岩井志麻子怪談掌編集

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    実話怪談、創作、ヒトコワ、37編。ショート集で、最短1ページとかあり、読みやすい。 歌舞伎町は、やっぱり怖い場所なんですね。いろんな意味で。

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    2024年08月26日
  • 再生 角川ホラー文庫ベストセレクション

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    ベストと謳ってるので、一定水準はクリアしてる読み応えのある作品が多いけど、その分既読も多かったり。特に綾辻行人、澤村伊智の両作品が印象深かったかな。

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    2024年08月15日
  • 再生 角川ホラー文庫ベストセレクション

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    ネタバレ

    ホラーも、文章なら耐えられるようになった気がします。面白かった。
    ショートショートの広場で初読だったらしくて読みたかった「よけいなものが」を再び読めて嬉しいです。
    「依って件のごとし」が哀しくてよかった。さすが志麻子…「再生」は弱い富◯か…好き。
    澤村伊智さんのお話も初読だったので、この姉妹は比嘉姉妹だったのだと他のレビューを読んで知りました。

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    2024年08月11日
  • おんびんたれの禍夢

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    イカつすぎる表紙に一目惚れしてしまった…

    肝心の中身というと幻想的なホラー作品でしたね
    アジア中から奇怪な話が寄せられ
    その話を代筆する主人公の晴之介
    徐々に日常が侵食され、
    夢が幻か、はたまた現実かが曖昧になってく
    場面の切り替わりが曖昧でいつの間にか
    読んでいる自分すらも困惑の世界に陥ってしまった。
    やばい…今どっちだ?ってなってしまった…(-_-;)

    どの話も恐ろしく奇妙な話ばかりで
    自分好みで楽しめた!!
    しかし最終的なオチがややインパクトに欠けている印象でしたが!
    全体的には楽しめたので良かった!
    しかしなんだかんだ言って1番印象に残ったのは作中に出てくる晴之介の手綱を握る、同居人の楠子さんには
    毎回、惚れ惚れしてしまいました…

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    2024年08月03日
  • 七つのカップ 現代ホラー小説傑作集

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    【収録作品】
    小野不由美「芙蓉忌」(『営繕かるかや怪異譚 その弐』角川文庫)
    山白朝子「子どもを沈める」(『私の頭が正常であったなら』角川文庫)
    恒川光太郎「死神と旅する女」(『無貌の神』角川文庫)
    小林泰三「お祖父ちゃんの絵(『家に棲むもの』)角川ホラー文庫)
    澤村伊智「シュマシラ」(『ひとんち』光文社文庫)
    岩井志麻子「あまぞわい」(『ぼっけえ、きょうてえ』角川ホラー文庫)
    辻村深月「七つのカップ」(『きのうの影踏み』角川文庫)

    粒ぞろいと思う。

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    2024年05月18日
  • 七つのカップ 現代ホラー小説傑作集

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    小野不由美と山白朝子は既読でした。
    私は影牢よりこっちが好きでした(向こうも面白かったけど)。好きな作家さんばかりだし、作品によってガラッと雰囲気が変わり面白いです。
    特に辻村深月「七つのカップ」は短いながら印象に残るお話でした。

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    2024年03月21日
  • でえれえ、やっちもねえ

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    妾の女が霊媒師家業、ハレー彗星接近。あれ??これって「岡山女」でやりましたよね??
    あまりの既視感に再読かと勘違い。

    江戸、明治、大正、昭和。岡山縛りの4つの怪異譚。
    岡山弁は相変わらず怪談話と相性がいいとは感じます。

    穴掘酒(大正時代)
    刑期を終えた女が、愛しい男宛に書いた手紙の形式。
    この話だけは面白かった。
    手紙形式のやりとりで面白かった作品といえば湊かなえの「往復書簡」が思い出された。
    ホラー作家の描く「時候の挨拶」」というのもまた味があっていい 
    淑女を装っていた女がどんどん荒ぶってくる文面。

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    2024年03月03日
  • 再生 角川ホラー文庫ベストセレクション

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    角川ホラー文庫ベストセレクションのアンソロジー。第二弾の「恐怖」の方を先に読んでたけどこれが第一弾。
    綾辻行人「再生」鈴木光司「夢の島クルーズ」は既読でした。「再生」すごく久々に読んだけどやっぱり最高だな…。初読のなかでお気に入りは今邑彩「鳥の巣」山荘で出会った女性と主人公の会話が進むほどに不穏さが増していき、じわじわとした恐怖に締め付けられた。岩井志麻子「依って件の如し」は陰湿な村社会の厭な話という感じでラストのおぞましさたるや…きょうてぇきょうてぇ。

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    2024年01月20日
  • 七つのカップ 現代ホラー小説傑作集

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    2010年代の発表作を中心に選ばれた現代ホラー短編7選
    小野不由美、山白朝子、恒川光太郎、小林泰三、澤村伊智、岩井志麻子、辻村深月のラインナップに期待して読み進めましたが・・・
    ホラーよりファンタジーな感覚の作品が多かったです。
    ちょっと怖かったのは小野不由美と澤村伊智(さすが!)かな??
    辻村深月は完全に「ツナグ」の世界観でした。悪くはなかったけど・・(^_^;)

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    2024年01月18日
  • 七つのカップ 現代ホラー小説傑作集

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    ネタバレ

    「子供を沈める」
    いじめを苦にして自殺した被害者が、4人の加害者の子どもに生まれ変わってくるというお話。

    被害者は、加害者の子どもに生まれ変わって何がしたかったのだろうか。初めは復讐なのかと思っていたが、最後の加害者が、他の3人の(加害者の子達)分まであなたを愛すると伝えると、微笑みを返したという形で終わっている。

    被害者には、前世でいじめられた(というより、怖い事をされたという曖昧な)記憶は残っていても、母親となっている相手が、そのいじめをしていた当人だと分かっている様子はなく、反省を求めるような素振りもない。

    もしかすると、加害者自身が具現化した過去の罪と自ら向き合い、それを乗り越える事が、これ以上ない被害者に対する真摯な反省と償いになるということなのだろうか?

    加害者4人が全員、追い詰められて自殺をしてしまっていたら、よくある怖い話。
    もちろん、いじめは絶対に問答無用でしてはいけないことだが、加害者が現実を受け止め、これからも向き合おうとする覚悟を被害者も受け入れる展開になっている事で、何か救いのある贖罪の物語に昇華しているような印象を受けた。

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    2024年01月15日