【感想・ネタバレ】現代百物語のレビュー

あらすじ

屈託のない笑顔で嘘をつく男。出会い系サイトで知り合った奇妙な女。意外な才能を見せた女刑囚。詐欺師を騙す詐欺師。元風俗嬢が恐怖する客。殺人鬼を取り押さえた刑事。観光客を陥れるツアーガイド。全身くまなく改造する整形美女。特別な容姿をもっていると確信する男女たち……。いつかどこかで耳にした、そこはかとなく不安で妙な話。実際に著者が体験、伝聞した実話をもとに、百物語形式で描く書き下ろし現代怪談!

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Posted by ブクログ

岩井さんによる短編集。さくさくと読めた。怖くないのに怖い。平穏な日々に潜む、さまざまな影に焦点を照らし合わせていて、それを知るたびに、一番恐ろしいのは実態のある人間なのだと実感する。「犬死にという言葉は、無駄死にではない。実は重い死を許容するものだ。」"私の犬"が一番好きで、ぞわりとした。

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2014年08月01日

Posted by ブクログ

彼岸と此岸の話が入り交じるホラー99編。
幽霊的の話もあるけど、生きた人間の念的な話、精神系の話が多い。
日常生活を少し不安にさせる怖い話がほとんどなのに、笑える箇所が多くあってオモシロイ。
作家の人柄が出ている本だと思う。

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2012年09月22日

Posted by ブクログ

作者が
聞いたり体験したりした
怖い話

っていっても
怪談的なのは数パーセント

厭な話

奇妙な話
がつらつらと書かれています

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2012年09月02日

Posted by ブクログ

●ホラーかと思いきや、エロネタが多くてびっくり笑
特にAVネタ、風俗ネタは中々のきつさだった…
●東アジア某国ネタも多く、なんとなく欧州とは違ってべったりした、ちょっと気味悪い感じ…
●著者の文体はそんなに自分には合わないんだけど、それでもこれは結構読めた。何より見開き1ページに納める技術がすごいよね。

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2022年08月31日

Posted by ブクログ

●読書録未記入

p. 56【第24話「誰の目にも見えない絵」
ヘンリー・ダーガー:芸術家であって芸術家で無いアーティスト(アウトサイダー・アート/アール・ブリュット:正式な美術の勉強をした経歴が無く、発表の予定も無い人たちが創造した芸術作品)】
p.60 【第26話「詐欺師は女神か」
美人詐欺師:長年詐欺をやってきただけあり、哲学や洞察力には感心させられるものがある。→『一度は成功した男だよ。だったら、没落してもまた浮上の可能性とチャンスはある。だからあたしは、元が成功していた男は簡単に手放さない。』(事業に失敗し逼塞している社長に「嘘つき。あたしの面倒を見てくれる約束はどうなるの?」と言い、発奮した社長は事業を立て直した。ただし美人詐欺師は惚れた男(ヒモ)に貢ぐ為に詐欺をしている)→《惚れてない男には、ある種の女神となる女だが。惚れた男には、愚かな女でしかない。しかし女神であるがゆえに愚かな女であり、愚かな女だからこそ女神にもなれるのだ。】

p.66 【第140話「パンプレ文字」
:「パンティープレゼント文字」の略。成人雑誌のプレゼントコーナー(モデル着用下着)の応募葉書で「日本人なのに日本語がかけない」葉書がある。例:「ぱんつい、くだちい」・「パンモーしなキい」等。「そういう文章」は「そういう人」にし書けない。本物にはかなわない。】

p.156 【第74話「喧嘩を吹っかけるおばあちゃん」
「気が強く喧嘩っ早い」と自負しているが実際は臆病。言い返されたら頭の中が真っ白になり倒れてしまった。】
p. 160【第76話「別人に成りすまして生きる」
消息不明の人を興信所で探していると、かなりの確立で「その人の身分証明を持った全くの別人」に辿り着く。免許証のの名義は甲でも写真は乙(乙が甲に成りすまして生きている)。「本物の甲」は乙に戸籍を売って、生きた幽霊になっているか、もしくは本物の幽霊になっているか。もしかしたら、甲も全く別人の丙になっているかも知れない。】
p.172 【第82話「貧乏神」
《風俗で「貧乏神」とあだ名されるタイプの客がいる。けちでも乱暴でもクレーマーでも威張っているのでも変態でも不潔でもないし、顕著な目印も無いが、
「そいつが客になると、その日はもう全然他のお客が来ないし、一気に指名率が落ちたりする。不可抗力の事故や病気、嫌なトラブルも続く。」
「ベテランになると、一目で貧乏神は分かる。二度と指名されないように逆方向に頑張らなくではいけないが、それも加減が難しい。何とか、客の機嫌を直接は損ねないようにしないと店に文句を言われるし、仕返しされたいもするから」
「風俗の貧乏神だけでなく、本物の貧乏神にもたぶん、そういう対処がいいんですよ。こっちからモロに攻撃するんじゃなく、あっちに嫌われるよう仕向けていくんです。」
(見た目や感じが悪く、日ごろの行いの悪さも滲み出ている為、常にその店の「最終兵器」をあてがわれる人もいる。(最終兵器:薬物中毒・皮膚病で全身がごわごわ・日本人なの日本語が通じないの、とか。)】

p.196 【第94話「アマとプロの違い」
《あらゆる分野にアマとプロがいる。単純に、趣味や楽しみでやっていたらアマ、お金を貰っていたらプロ、と区分されるが、お金や才能や意識以外にも難しい場面に遭遇する。(例:演技力などの才能とプロ意識は完璧だが容姿に恵まれず、その演技力が逆にブスを際立たせ「無駄な演技力」と言われるAV女優。)協調性は才能と同じ位大事。撮影は常に共同作業であるから。】

p. 【第90話「モテそうなのにモテない人」
「ちやほやされてた人は、自分がフラれたって現実が受け入れられない。(若い頃美人だったり、「カネ」がある事でちやほやされていた人は自分自身に永遠に魅力があると思い続けてしまう。「サービス業のお世辞」は「料金」のうち、という事が分からない人(自分の本当の位置が分からない)の鈍さと純情さには入り込めない。】

p.198 【第95話「やっかいなオヤジ客」
「ムッツリ」は演技で女のこの方から甘えてまとわり付いて来ないと気が済まない客。「本物のプロ」と呼べる女の子はそれを瞬時に見抜き、要望どおりに振舞う事ができる。『見抜けない方が不思議ですよ。あのオヤジ、ミエミエの演技なのに。』プロは自分の眼力を『さすがプロ』と自画自賛せず、『当たり前』と思っている。(またキチンと生きるのが当たり前、と思う『自信』がある。)】

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

実話蒐集系怖い話。オカルト的話は少なくて、人間が一番怖いね系。まあ作者が作者なせいか、風俗ネタが多いので大人が読む本ではあるかも。というか中学生が期待して読んでも面白くはない。
何がすごいって全て見開き完結の話として書かれていて行数がきっちりしてるとこか。無理矢理っぽいものもありますが。
関係ないけどこの人昔テレビで飼い猫の話してなかったかなー…動物飼ったことないって書いてあるんですが。違う人だったかな。

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2009年10月07日

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