乙一のレビュー一覧
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購入済み
最近の本かと思ったら、20年近く前に出版されてたんですね。テレカや有人改札が出てきて、思わず出版年を確認しました。今まで手に取る機会に巡り合わなかったとは!
突拍子もない設定ですが、面白い。引き込まれます。 -
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ネタバレ乙一にしては普通すぎて。
シライサンの名前の由来や正体というか、発生源やその後についてはちゃんとうかがえるのはきちんとしていて良かった。読んでる途中、乙一がシリーズ構成を担当したドラマの「恐怖新聞」がちらついた。
シライサンという呪いへの対象法もほかで見たな感だし、「リング」と同じだし。「リング」はとりあえずリスク回避で、「シライサン」はまだ知らない人間に対してのリスク回避だけど。
眼球破裂や、怪奇的なところは乙一らしさを感じるし、淡白な人物描写も乙一らしい。ただ、コミカルさ軽妙さ、驚くような伏線回収、人間ドラマの妙といったものは感じられなかった。これは年々感じとれなくなったものなので、 -
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気持ちが悪い。少し前に『ZOO1』を読んだけど、それよりも後味が悪かった。それでも読みたくなるような奇想天外なストーリー性とあっさりとした語り口は、本当にすごいと感じる。
最後のショートショートには色々な解釈が生まれると思う。
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天才・乙一のジャンル分け不能の傑作短編集その2。目が覚めたら、何者かに刺されて血まみれだった資産家の悲喜劇(「血液を探せ!」)、ハイジャックされた機内で安楽死の薬を買うべきか否か?(「落ちる飛行機の中で」)など、いずれも驚天動地の粒ぞろい6編。文庫版だけのボーナストラックとして、単行本に入っていなかった幻のショートショート「むかし -
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*読んでからレビューを書くまで時間が経っているためあやふやな部分があります。
たとえ外見は汚れていても、心は美しい。
表題の天帝妖狐の方は主人公の生い立ち、苦労そういうものが、ヒロインに合うにつれて徐々に変化していく過程などとても興味深く読めた。
a masked ball は、他人との交流の手段が、多々ある現代のものではなく学校の、それもだれも使わないような離れのトイレにある落書きに絞ってたことで、その落書きを書いた相手、そして自分もまた落書きを書く相手どちらも不特定になりまた多数の可能性もあるという奇妙な関係がとてもよく書かれていて、よくこれを題材に書き上げたな、これでストーリーを書き -
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原作・つのだじろう、脚本・高山直也、シリーズ構成・乙一、ノベライズ・八坂圭『小説 ドラマ恐怖新聞』角川ホラー文庫。
その昔、テレビゲームも無い時代、つのだじろうの『恐怖新聞』を始めとするホラー漫画ブームがあり、夕暮れの教室の片隅で友達と恐怖におののきながら読んでいた記憶がある。本作は最近テレビドラマになった『恐怖新聞』のノベライズである。
テレビドラマの方は大幅に脚色され、小野田詩弦という女子大生が主人公の現代ドラマだった。しかし、『恐怖新聞』のエッセンスをしっかり継承し、原作で主人公を演じた鬼形礼も重要な役割を担って登場するなど、原作を知る者を喜ばせてくれた。
さて、本作であるが、細部 -
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「Calling You」(「ザ・スニーカー」2000年4月号掲載)
「傷-KIZ/KIDS-」(「ザ・スニーカー」2000年10月号掲載)
「華歌」(文庫描き下ろし)
以上3つの短編を収録した作品。
どの短編もよかった。
書評にもある「“切なさの達人”」はまさにその通りだ。
3つの作品に共通するのは、誰かの心の支えとなるものが描かれていることだと思う。
「Calling You」では、ユミがシンヤに支えられていたように、シンヤもまたそうだったから、あんな行動に出ることができた。
「傷-KIZ/KIDS-」では、アサトと「オレ」は、心の傷も分かち合っていた。
この2作品を読むと、支えるとい -
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ネタバレ懐かしい。。。
学生時代本編読んで 黒乙一氏 なるものを知った。
後書、愚痴としてサラリと受け止めるべきなのか
大人の都合を痛烈に批判しているのかどちらか分からないが
執筆活動も個人だけでやれるわけではないのだなぁ。。
(アニメーションは集団で作り上げるから大変だとは思っていたけれど、小説も出版社と色々あるわけで。。。)
人殺しの男性の目線で書かれているのだが、共感までとはいかんくても異質として排除したり、付き合ってられない、という感じではなく
彼の考え方に ナルホド。。。 と思ってしまう。
後書で個人的思想が入り込んでいる、とあるけれど
少数派意見なのにうまいこと説明できているというか。 -
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ネタバレA MASKED BALLも好きな感じのミステリー?ホラー?だったけど(トイレの落書きの連続から始まるお話、そしてラストのスッキリするどころかゾッとする感じがとてもよかった)
いや、いや〜〜〜〜
天帝妖狐、読み終わった今大号泣し過ぎてまだ立ち直れてないからね?ほんとに、フルバのキョンくんの封印が解けてしまった姿と一瞬だけ重なったけど、夜木の醜い姿も隠された凶暴さも孤独も不安も悲しみも、そしてその救われなさ、比べ物にならないな??比べるのがおかしいんだけども
ただの純朴な少年であったろうに、私は早苗に恨み言しか持てない、早苗も寂しかった?だから夜木を引きずり込んだの?でもそれって酷すぎるよ〜〜〜