乙一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
幽霊や怪異、不思議な出来事を題材にしながらも、人間の寂しさや滑稽さが描かれた短編集です。
登場するのは幽霊や奇妙な現象ばかりなのに、不思議と怖さよりも、その奥にある人の未練や後悔、誰かと繋がりたいという気持ちの方が強く残ります。
どの作品にも少しだけ現実からはみ出したような人物が登場して、周囲から理解されなかったり、うまく生きられなかったりする人たちが、それでも誰かを想いながら生きている姿には妙な生々しい人間味があります。
ただ、収録作ごとの雰囲気や完成度には多少ばらつきがあり、著者の初期作品のような強烈などんでん返しや衝撃を期待すると、正直少し物足りなく感じる部分もありました。
それでも、し -
Posted by ブクログ
一人称が『死体』なところが斬新で、今までにもありそうでなかった(まだ他の作品で出会えていない)。
木から落ちる時の冷静さと、痛みや恨みなどは全く描写されず、サンダルが片方脱げ落ちてしまって残念そうな様子や、汚れた足を恥じる描写だけはあって、意外とそういうものなのかもな、なんて受け入れられて。笑
健お兄ちゃんの冷静さに仰天させられるけど
弥生の怖がる描写はリアルで。
でも夏の風景描写や花火大会や辺りの田んぼ、お宮の生垣の情景などが鮮やかで全く薄暗い印象はなく、ホラー苦手な私もサラッと読めたのが驚き。装丁がラノベ感があり素敵なのでそれに引っ張られたのかも?
ジャケットの絵って作品全体の印象にも関 -
Posted by ブクログ
GOTHシリーズの乙一のデビュー作。
ある2人の兄妹と、女友達五月(ストリーテラー)のストーリー。
妹が、ある事故によって女友達を殺してしまい、その死体を兄妹が隠していくのを女友達が語っていくストーリー展開が印象的で面白かったです。
隠していく中での、田んぼの風によって靡く稲穂の情景、夏祭りでの花火の情景が読んでいて、風景が想像できました。
特に花火の「噴水のような花火が筒の口から光の粒をはき出している。
それは金色に銀色に輝き、お宮を、石垣や木のやしろを幻想的に照らしだす。
その風景はまるで夢のように人々の瞳に焼きつき、長い人生の思い出となっていつまでも残るのだろう。
時が流れるにつれて輝 -
Posted by ブクログ
特集が「はじめてのクトゥルー」だったのと、乙一さん周年というのとで手に取った次第。クトゥルー、よく見聞きする言葉だけど内容そのものに全く無知なので。
そんな中、一番印象的だったのは、
小川洋子さんの「お借りいたします 棺」
特集と全く関係ない読み切り小説だったから、身構えなく読んでました。だからこそのインパクト ガツン!!だったのかな。
あの結末… ぇ!?どういうこと!?
妊娠と流産を繰り返しているという流れにすごく違和感感じたけど、まぁそういうこともあるかもしれんと強引に納得しつつ読み進めていったら…
葬儀場の職員さんから投げかけられてるあの言葉、
ぇ、どういう意味?? 主人公の周りから