小路幸也のレビュー一覧
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ネタバレ小路幸也さんのシリーズもの。
シリーズ第一弾。
“小路幸也好き”になって数年経つが・・・バンドワゴンには及ばずとも小路ファンからは人気の高いシリーズなのだろうということは、小路作品のレビューを読み漁っていれば自ずと浮かんで来るので、シリーズの存在はだいぶ前から知っていた。
が、書店でも古本屋でもなかなかお目にかかれない。
たまたま見かけてもシリーズの2作目や3作目ばかりだったところ、今般ようやく手に取ることができた♫
え?
怪盗モノ???
最初のページからいきなり面食らってしまった。だって、カバーイラストやタイトルからは、バンドワゴン的な下町人情ものを想像していたから。
登場人物の多 -
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本屋さんでたまたま見つけて、気になって読んでみました。読んでよかったです(^^)
著者は東京バンドワゴンで有名な小路幸也さんです。小路さんの作品は初読みです。文体が、語り口調で書かれているので、読みやすかったです。そして、30分弱で1話読める構成が、時間の調整がしやすくてよかったです。通勤通学のお供におすすめします。
一つひとつが短い話ですが、登場する人物が繋がり合っていて、物語をまとめています。昔なじみに再開みたいな関係から、巡り巡って繋がっているみたいな関係まで、読んでいると「そこ繋がってるんだ!」みたいな驚きがあって、飽きません。何より、人のつながりの暖かさが素敵。そして、食堂のご飯もそ -
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ヤバイヤバイ、最後はホント泣きそうになった。
施設で育った仲間が目標をひとつに前身あるのみ。
甲子園に行くんだ。
離れ離れになった仲間のために、自分たちを守り育ててくれた人にその勇姿を見せるために!
東京バンドワゴンで出会った小路幸也さん。
血のつながりが無くても家族のように暮らす人々の思いが凄く良く出ている。
この「スタンダップ・ダブル」も同様な環境の人々を描いて最高。
うまいなあ。
甲子園出場決定で終わる本作だけでも充分なのだけれど続編の「甲子園ステージ」もどのような結末(優勝するか否かではなく、人々の関係と思いが)になるのか楽しみ。 -
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猫が登場する物語を探していて辿り着いた。
物語に盛り上がりは全くないのだけれど、兎に角私の好きな世界観だった。
蘆野原出身の長筋である和野和弥と事の見立てをする美津濃泉水の関係性が、陰陽師の安倍晴明と博雅の関係性を思い出す。
しかし陰陽師ほど生々しい怪異が起こる訳ではなく、淡々と事を為していく様が爽やかだった。
猫好きな作者さんの目線も好ましかった。
全てをあるがままに受け止めていく、そして自分の宿業を粛々と成し遂げていく生き方も良い。
韻を踏む呪文も面白い。
こうしてどこかで誰かが知らない間に災厄を祓ってこの世が回っている事を想像すると、何だかとてもありがたいなと思う。
『書物の中にだけ存