小路幸也のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
昭和40年代の古書店〈東京バンドワゴン〉。
3作ごとに1作はさまれる番外編は、このシリーズの楽しみの一つです。
今回は、我南人と、妻で紺と藍子の母でもある秋実さんとの出会いのお話。
堀田家には、猫のノラと玉三郎もいるし、居間の真ん中にある欅の一枚板の座卓もこの頃からすでにあったのですね。
家族がまだ少ないせいか、現在の堀田家よりどこかのんびりとした風情で、昭和の時代の雰囲気がほんのりと伝わってきます。
大家さん不在のアパートに住んでいる近所の大学生が来て、ご飯を作って一緒に食べていたり、我南人の仲間がやってきたり、食卓は今と変わらず楽しそうです。
時代は遡っても、いつもの〈東京バンドワゴン