葉室麟のレビュー一覧

  • 柚子の花咲く

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    初めて読む方でしたが、良かったです。人の想いが形になって現れるまでには、長い年月が必要なのかもしれません。人それぞれ何を大切に思って生きていくのかで生き様が違ってくるのでしょう。青葉堂村塾の子供達、師の思いを受け継いで立派に成長している。人を育てているのは、師の生きていく姿勢だったんですね。悪人でもその心の内を聞くと哀しさを思わせるところに、作者の気持ちを感じます。

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    2011年07月17日
  • 柚子の花咲く

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    時代小説です。
    江戸時代、藩には藩校という学校があった。
    とはいえ、予算の関係などで、数は少ない。
    村塾で15歳までは学ぶ。
    「桃栗三年、柿八年、柚は九年で花が咲く、梨の大馬鹿十八年」というのが口癖だった恩師。
    日坂藩の青葉堂村塾で、子供の頃に、筒井恭平は、梶与五郎という先生に習っていた。
    ふだんは川で一緒に釣りをしたり、よく遊べといわんばかりのお気楽な先生だったが、藩校へ上がる段になって、みっちり仕込んでくれて、春の試験で8番となる。
    群方となった恭平は、恩師の予想外の死を知らされる。
    人妻を伴っていたため、その夫に女敵討ちになったというのだ。
    折しも、洪水で川の流れが変わり、隣の藩との境界

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    2010年10月06日
  • 柚子の花咲く

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    郷学
    岡山藩を範として郷学を開校した日坂藩と鵜ノ島藩が舞台。
    日坂藩の郷学、青葉堂村塾教授・梶与五郎(鵜ノ島藩家老・長井兵部の三男・長井清助の変名)

    主人公は日坂藩郡方(70石)・筒井恭平
    学友で殺される勘定方(90石)・穴見孫六

    学友の青葉村庄屋・儀平、
    学友で儀平の妻・およう

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    2010年07月30日
  • 柚子の花咲く

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    少年時代に梶与五郎の薫陶を受けた筒井恭平は、与五郎が隣藩で殺害された事実を知り、真実を突き止めるため鵜ノ島藩に潜入するが――。
    人を愛すること、人が成長するということなど、人間にとって大事なものを教えてくれる感動の長編時代小説。

    主人公である恭平、その師である与五郎もさほど魅力のある人物とは言えませんが、なんとも惹きつけられた作品でした。

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    2010年07月27日
  • 柚子の花咲く

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    時代小説は苦手だと思っていたのに、読み始めてすぐに引き込まれてしまった。善悪の差はあれど、誰もが自分の信じる道を進んでいた時代が描かれる。悩み苦しみながら、懸命に生きる人達の姿は凛として清々しい。揺るぎない信念を持ち得た人間を、とても優しく温かく表現している。思わず涙…。

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    2010年07月23日
  • 柚子の花咲く

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    本当のその人の値打ち、そういうものが後から立ち現れてくる。葉室さんの物語はそういう清々しい人物が理不尽なことになる。まあ今回もそうなんだけど、、恭平の粘りで良かった良かった。

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    2010年07月03日
  • 乾山晩愁

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    室町から元禄にかけて実在した絵師達を取り上げた短編集。表題作を読むと表紙の「花籠図」がまた違って見えてきます。文化と歴史上のできごとをうまく重ねた物語は人間としての絵師を親しみやすく感じさせ、光琳と赤穂浪士の関係についての新たな考察も興味深く読みました。一冊通して読んだときの、ぐるりと巡る構成も面白い。またそれぞれの短編に「絵師とは、芸術とは」を表す力強い一文が入っていて、何回か繰り返し噛み締めて読みました。あとがきの「(光と影だけでなく)光の周りの、光を支えている存在」、そこに目を留める著者の温かさが伝わってくるような一冊でした。

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    2010年01月10日
  • 乾山晩愁

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    実力派の歴史短篇です。
    やや説明にくどさを感じますが、しっかりした構成と人物造形で読ませます。絵師の物語とはいえ、絵がそのものより、権力抗争や恋が主題に描かれています。
    葉室さんは「乾山晩愁」がデビュー作だそうですが、後に行くほど硬さが取れた感じで読みやすくなっていきます。
    読みながら、何となく作品の感じが似てるなと、白石一郎さんを思い出しました。。白石さんは古川薫氏、滝口康彦氏と九州三人衆と呼ばれ、中央文壇に巻き込まれず、九州の地から歴史・時代小説を発表し続けた人(白石一文・白石文郎さんの父親)。葉室さんも九州だそうで、どこかに繋がりが有るのかもしれません。

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    2016年08月05日
  • 螢草

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    主人公・菜々がスーパーウーマン過ぎる!
    主の子供たちを立派な跡継ぎに育てるため、大八車をひいて野菜を売り、父の仇、主を陥れた男に御前試合を申し込み、見事に目的を果たす。
    ちょっとやり過ぎなんじゃないの〜?と思ってしまうが、菜々の行動力に周囲が巻き込まれていくのが楽しい。

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    2026年04月20日
  • 星火瞬く

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    シーボルトの息子から見た幕末という視点は新鮮でした。小栗忠順と勝海舟の確執など新しい歴史の見方を教えらさてもらいました。

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    2026年03月21日
  • 名こそ惜しめよ 歴史小説アンソロジー

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    北条政子を軸に日の本のひとつの時代が歴史小説として五人の作家によって描かれる

    源平のとき、御所と鎌倉の確執、
    武士という生き方、女として生きる道……

    そして時は流れ去る

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    2026年02月16日
  • 神剣 人斬り彦斎

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    河上彦斎の話

    四カ国連合艦隊との戦に敗れ、幕府の征討が始まり、まさしく四面楚歌の長州がなおも復活の兆しを見せているのは、高杉晋作と大村益次郎という戦の天才をふたり擁しているからにほかならない。
    (それに比べて、わが剣になすべきことはあるのか)
    彦斎の胸に肥後を出て以来、初めての疑念が生まれた。彦斎がいかに精妙な剣を振るおうとも、戦を決するのは将たる者の器量だと思えば、白刃を振るう自分が将棋の駒のひとつにしか思えなくなる。

    戦は性能が勝る武器を手にする者が勝つ。大村益次郎はそう考える。義も不義も考えず、ただ、理があるかないかだ

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    2026年02月13日
  • 影ぞ恋しき 上

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    三部作の第1作目の上巻と思って読んだ
    上巻を読み終え、影ぞ恋しきが完結編であることに気がついた
    どうしようか迷ったが、下巻を読もうと思う
    江戸時代の大事件のその後なのかな
    ということは三部作は大事件の前後かな?

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    2026年01月28日
  • 霖雨

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    豊後日田で私塾咸宜園を主催する広瀬淡窓。
    家業を継いだ弟久兵衛。

    粛々と画期的な教育方針を打ち出す淡窓、次男でありながらも家業を継ぎ商人として邁進する久兵衛。
    その二人へ重箱の隅をつつくような嫌がらせをする郡代。

    そんな最中、天保の大飢饉や大塩平八郎の乱が起き、様々な権力闘争の弊害が生じる。

    時代のうなりの中でも、慎ましくも着実に清貧に堅実に生きてゆく。美徳な一冊でした。

    しかし、どの時代でも圧政者がいて、民が苦しむ、一揆が起きる、革命が起きる、歴史は何度となく同じことを繰り返すのだが。

    SNS時代で成功した革命はジャスミン革命くらいだったろうか。令和の世にもそのような日が来るのだ

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    2026年01月05日
  • 散り椿

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    ネタバレ

    采女がもう少し漢だったらなぁ
    名前に似て女々しいのが気になってしまい、感想となるとそこが際立って出てしまう。
    この時代の空気感は好きですが、陰謀にまかれて死んでしまう漢たちは毎回読んでて悲しい

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    2025年12月28日
  • 乾山晩愁

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    名前と作品はある程度概知のものだが、もう少しその知識に肉付けしたいと常々思っているので、こういう作品はありがたい。
    勿論フィクションも踏まえてではある。
    江戸の絵師が色々出てくる短編集なので、軽いアプローチとしてお勧め。
    その中で気に入った絵師を深掘りすればよいと思う。
    私は清原雪信の話が好き。
    「納涼図」の久隅守景の娘ということが知れたことも収穫!

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    2025年12月28日
  • 嵯峨野花譜

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    主人公の成長を感じさせる、花を描く小品10作
    人の成長をこれほど上手く描ける作者は素晴らしい
    それとともに、作品から花が目の前に浮かんでくる

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    2025年12月27日
  • 天の光

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    仏について多くの事を学ばせてもらった
    どの作品を読んでも葉村麟という作家に驚かされる
    伊藤小左衛門は実在することは読後知った
    人の心についてもあらためて考える機会になった

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    2025年12月24日
  • 暁天の星

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    葉室麟が最後に書きたかった未完の作品。
    近代日本が歩き出すにあたり、不平等条約の改正に力を注いだ陸奥宗光を描いている。
    坂本龍馬に学び、その志を継いだ陸奥宗光。魅力的な人であるだけに、最後まで読みたかった。

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    2025年12月13日
  • 実朝の首

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    私には難易度が高い作品
    鎌倉時代の人の名前、派閥、皇族等複雑に入り組んで理解できないまま読み進めた箇所が相当あったと思う
    作者の知識、調査力はこの作品でも感銘した

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    2025年10月29日