池上彰のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
1巻目もそうだったが、理論家の登場人物が多すぎて頭こんがらがる。
そして事実の解説部分と佐藤優さんの自説開陳部分の区別をもう少し明瞭にしてもらいたい。
60年安保→その後空白期間→68年東大闘争→ますます過激化し70年よど号ハイジャック事件など
という流れは改めて理解できた。
それからこれは次の巻で語られるのかもしれないが、新左翼が世間から見放されたことはわかるがそれがどう社会党と共産党の凋落に結びつくのかをもう少し詳しく解説してほしい。
だって流石に規制政党は新左翼みたいな内ゲバやらないでしょ、と普通考えると思うので世間が左翼全体を見放すにはもう少しいくつかの要素がいるんじゃないか。と思っ -
Posted by ブクログ
1.この本を一言で表すと?
学生運動がなぜ起こり、何故終息したのか振り返った本。
2.よかった点を3~5つ
・「敵の出方」論をめぐる志位和夫の嘘(p60)
→共産党の民主集中制の異常さがよくわかる内容だと思う。佐藤氏が言う「矛盾や詭弁を平気で口にできてしまう体質」の問題点もよく分かった。
・日本人を「総ノンポリ化」した新左翼運動(p245)
→現代に思想の面で何も残せなかったが、それでよかったのかもしれない。
浅間山荘事件の犯人の1人加藤倫教が2/28NHKラジオに電話出演していたが、今事件をどう捉えているかの質問に「事件後、政府に対して反対する市民運動自体が悪いことになってしまった」と語 -
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Posted by ブクログ
相手に伝わるように話したい。それは万人の願いだと思います。僕自身どちらかというと口が回る方ではあるのですが、伝える事に自信があるのかと問われればちょっと・・・。
他のしゃべり方の本とは違ってメソッドがあるわけではなく、記者だった池上さんがどうやってしゃべれるようになったか、しゃべれるようにしたかを振り返っています。
一つこの本で重要な事を学んだのは、難しい言葉で説明してわかっている気になっていると、相手がその言葉を分かっておらず全く伝わっていないという事でした。
出来るだけ普通の言葉で説明できるように、一般的な言葉に置き換える事が出来る語彙力をつけたいです。 -
Posted by ブクログ
ロシアのイメージは、テレビを通して見えるプーチンだったり、読書をする人の多くは、この佐藤優が語るロシア観、あるいは米原万里、ドストエフスキーだろうか。中でも最近は佐藤優の、しかも外交官時代の昔話が印象作っている感じがあり、日本人のロシア観の主流がそれならば、まさにアネクドート的で大丈夫だろうかと思う事がある。
ウクライナ戦争よりも前に出版されたものであり、クリミア併合以上の干渉は無いだろうとしていながら、その言説とは異なる実態を私たちは見ている。予想が外れたではないか、と言いたい訳ではなく、そんな事は、土台難しいのは分かる。差し引いても、小噺として面白いのが本著だ。