坂井希久子のレビュー一覧
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ネタバレ「居酒屋ぜんや」のセカンドシリーズ、“花暦 ”・第十弾。
神田花房町代地にある居酒屋〈ぜんや〉を舞台にした人情噺、連作五話が収録されております。
子宝を授かりたい女性たちの間で俵屋印の龍気養生丹(補養丹)が評判となり、着々と販路を広げて仕事が波に乗ってきた熊吉。
実際に俵屋印の薬を服用して身籠った柳井家の嫁・お香さんがめでたく男子を出産し、柳井様も大喜びでしたね。
さらに、なかなか体調が戻らず、心配されていたお妙さんも徐々に回復傾向にあってホッと一息・・。
と思っていたところで、お花がまたもや拐かされてしまう事態に・・他の方も書かれていますが、「前にも拐われたことがあったけれど、またしても!?」とハラハラさせられましたね。
でも、彼女を助け出すために熊吉をはじめ、〈ぜんや〉の馴染み客の旦那衆や只次郎たちが一丸となって尽力する姿に、お花が周りの皆にどれだけ大切に思われているか実感した次第です。
特に熊吉!
――“お花か出世か、出世かお花か。
そんなもん、どっちも選びゃあいいんだ。”――
いいね~、そうこなくっちゃ!
そして、拐われた先で、自分が頼りにしている「七つ道具」の面々が助けに来てくれると信じて動じない強さをみせていたお花が、助けにきた熊吉を前に思わず号泣してしまった場面では思わず口が綻んでしまいました。
ということで、今回も江戸の美味しい料理の数々と、そこに織りなされる温かい人情をたっぷりと味合わせていただきました。
これからも、若者ふたりの成長を見守っていきたいですね~♪ -
Posted by ブクログ
ネタバレやはり妊娠出産というのは女性にとって嬉しいものではあるものの、女性自身のライフプランと沿わなかった場合葛藤の原因になんるんだな、と思ってしまった。特にそれがスポーツ選手であるなら、出産に伴う体型の変化は選手としてのプレースタイルに大きな影響を及ぼすと思った。耐え難い苦しみを与えたのも、そこから救い出してくれたのも子であるというのはなんだか難しいなと思った。マラソンへの思いが強く、1人で走っていた岸峰子をマラソンの呪縛から解放(という表現が正しいのかは分からないが)したのもまた子であった。最後、リオには出場できたのか、メダルは取れたのかはっきりと明記はされないというのが面白いなと思った。ただ、ママ友との会話からリオで金メダルを取ったんだろうな〜というのは推察されるけど。
あと、愛知県民出身の私にとって名古屋ウィメンズマラソンの風景が描写されるのはなんだか不思議な心地がして面白かった。この場所知ってる!を小説を読んで体験するとは思わなかったな〜。9月がたしかウィメンズの募集開始で、3月に実施だったかな?友達に誘われているしせっかくだから走ってみようかなと思ってみたり。 -
Posted by ブクログ
夫婦のあり方を改めて思考できる小説。
夫が外で働き、妻が家を守る昔ながらの形とは逆でお互いに不満も抱えながらもお互いの役割分担を遂行する。
専業主夫と夫と社労士を経営する妻。通常では真逆な夫婦のお話。
外で働く人間は偉いのか、逆に家を守っている人間は立場が弱いのか。
夫婦の役割としてお互いに得意分野を活かせている関係性は僕自身いいと思います。
でも、世間がその形を否定してくる。
環境や状況によって、本人にしか分からない苦悩を抱えてしまう。そっから維持していた形が壊れると思うと、夫婦のコミニュケーションって大事だなって思います。
夫婦やジェンダー問題に興味がある方にはいい小説だと思います。
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