中条省平のレビュー一覧

  • 肉体の悪魔

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    意図的に入りこまないで読んでしまったのは反省。態度の問題。

    心身がどうにもならない恋愛をしているとき、またその記憶が新しいときに読んだらすごいのだろうなと思った。そういう意味では時期も悪かった。この主人公の当事者感というのは当事者として感じれたらほんとうによかったのに。そういう意味ではサガンは読みやすいな。あと出てくる人物が身体的というよりは、精神の動きだけが全面に押し出されていたのも、この主人公なり人妻を誰かとしてイメージできるとつよいが、普通に読もうとするとどうしても文章が流れる。でもやっぱり態度の問題。反省。

    0
    2021年12月06日
  • 狭き門

    Posted by ブクログ

    主人公ジェローム。親戚のアリスのことが昔から気に入っており、結婚を希望している。しかし女の方は人間同士の恋愛結婚は、天国への扉を妨げると思い込んでいて、のらりくらり。本当にそう思っているのなら、外国にでも行き姿を消し、きっぱり連絡を取るな。建前は拒絶しておきながら、押しまくればいけるんじゃね?的な匂わせがイライラする。それとも生理的にこの男が嫌で、しかし親戚だから、「神様が」ってことを建前にして、男から距離を置いてるのか?それもなー、男の方の空気読まなさに恐怖。

    0
    2021年11月29日
  • 世界一簡単なフランス語の本 すぐに読める、読めれば話せる、話せば解る!

    Posted by ブクログ

    ●フランス語の読み方に特化して解説した本。この本に書かれていることを覚えたら、発音はそれなりにできるのかも。

    0
    2021年09月14日
  • にんじん

    Posted by ブクログ

    小学校のときに読み、印象的だったので大人になってから読み返しました。
    あの頃は孤独で、にんじんを読んでいると自分も負けないって気持ちになった。
    今読むとまた少し違う視点で、頑張るにんじんの姿が見えた。

    0
    2021年08月04日
  • 狭き門

    Posted by ブクログ

    神が主体ではなく、あくまでも愛のありかたを語る。
    妹がいなければ、妹が愛さなければ、物語はなかっただろうな。

    0
    2021年06月16日
  • 狭き門

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ストイックな在家信者のキリスト教徒女子と、神学校に通う男子の、みずみずしくも儚い恋物語。

    キリスト教圏で敬虔な信者の方々には響く話かもしれないが、信仰心がない、せわしい現代人からすると、なんともまどろっこしくて歯がゆい恋。

    プラトニックな初恋を懐かしむにはいいかもしれないが、一言で締めくくると童貞と処女は面倒くさい。怒られるかもしれないが。。。

    0
    2021年03月11日
  • すべては消えゆく~マンディアルグ最後の傑作集~

    Posted by ブクログ

    20世紀フランスの作家、
    アンドレ・ピエール・ド・マンディアルグ(1909-1991)
    最晩年の掌・短・中編をピックアップした新訳版。
    信頼という名の暗黙の了解が粉砕され、男を打ちのめす物語。
    某か自分の思い通りに運ぼうと策を巡らし、
    上手く行くかに見えても、
    最後は肉体的あるいは精神的に
    ひどいダメージを食らう男性の姿が描かれているが、
    彼らは衝撃を受けつつ、
    もしかしたら最初からカタストロフを予見していたのでは……
    という疑念も湧いて来る、
    そんな“カッコつけた”道化師が演じる悲喜劇といった趣の、
    捻じれたダンディズムに彩られた作品群。

    ■クラッシュフー(Crachefeu)
     白水uブ

    0
    2020年05月02日
  • にんじん

    Posted by ブクログ

    目次の並べ方が絵本みたいで可愛らしい。けど内容は全然可愛らしくなんかない。母親のルピック夫人は、にんじんを否定し続ける。父親は、不在がち。ひどい話しでにんじんのスープには、自分のを。昨日の夜のが入っていて。飲んじゃった。汚い子だと言われた時にそんなことだろうと思ったよって。そんな返しあるか?と思った。にんじんのアルバムでにんじんは夫人に撮られたことがなく写真がない。なぜにんじんと呼ぶのです。髪の毛が黄色いからですか?ときかれでも、心はもっと黄色です。と夫人が答えた。黄色には薄汚れたという意味がある。にんじんは、ルナールの自伝ではないが、自伝的事実を大量に含んでいるという。見たくないだろう過去か

    0
    2019年02月17日
  • 消しゴム

    Posted by ブクログ

    諸々の言説は置いておいて、サスペンスとして面白い。冒頭が顕著だが、一読しただけでは物語の筋を追うのに不適切な構成を取っている。カフェ・テ・ザリエ、マスターの描写ではじまり、散逸された対物描写の隙間に、物語的本筋が隠されている。その壁を乗り越えると、何故彼はそうしたのか?あれはなんであったのか?などの謎に出会う。しかし、その謎が綺麗に解き明かされることは無い

    0
    2018年11月25日
  • マンガの論点 21世紀日本の深層を読む

    Posted by ブクログ

    800ページ近い分厚い新書。直近10年間のマンガ評論

    著者はフランス文化専門の大学教授。
    マンガ評論も歴史感を持って取り組むべしとの持論あり。

    しかし、公平な評論などある訳もなくかなり著者の好みによる評論も多い。

    著者の好み
    ポスト団塊世代で、いわゆる「マンガ読み」が好む作品が好み。
    何かしらの歴史、伝説などの暗喩が認められる作品を好む。
    エロいメタファーも大好き(ありがち)
    「へうげもの」「海獣の子供」いがらしみきお、山上たつひこetc
    フランスコミック(BD)、メチャ推し(微妙に違う気がするのだが)

    マンガランキングについて
    単なる人気投票、期待感でのランキングを嫌う。
    「このマン

    0
    2018年10月29日
  • 世界一簡単なフランス語の本 すぐに読める、読めれば話せる、話せば解る!

    Posted by ブクログ

    著者の言うとおり繰り返し読むための本。仏検3級に達しない人が分かったつもりになっていることを再確認しつつ,練習ができる。

    0
    2018年08月06日
  • マダム・エドワルダ/目玉の話

    Posted by ブクログ

    エロスを感じたくて読書している訳じゃないし、それを目的として書かれたものでもないんだろうけど、どうしても下世話な目線で見てしまうし、そうなってくると自分が好きな内容じゃない。ここに文学的価値を見出すためには、エロスの成り立ちや歴史だったりとか、表現の自由が制限されている社会への想像力だったりとかが必要なんだろうか。

    0
    2018年04月23日
  • 消しゴム

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    『柔らかく、軽く、もろい消しゴムで、こすっても変形せず、しかし、消しかすは埃のように 細かく、さらに簡単に割ることができて、その割れ目が真珠の貝殻のようになめらかに 輝くもの。友人の家で数か月前に一度見たことがあったが、友人はそれをどこで手に入れたか覚えていなかった。ヴァラスは似たものを容易に手に入れることができると思っていたが、それ以来、いくら探しても見つからない。一辺が二、三センチの黄色っぽい立方体で、各は―たぶん使用したせいで―わずかに丸くなっている。一つの面に製造会社の商標が記されていたが、消えかかって、良く読めなかった。ただ、真ん中のふたつの文字、「di」だけは判読できた。』

    『「

    0
    2018年02月25日
  • 肉体の悪魔

    Posted by ブクログ

    ラディゲと言われても良く知らない。コクトーと言われると「オルフェ」を思い出す。その程度の知識で読んでみた。
    物語自体は刹那的で破滅的なひたすら身勝手な若者の恋愛悲劇で、正直、だから何?的なものではある。だがしかし、一人称の語りが一貫して第三者的であり、なおかつ詩的で、この小説を単なる恋愛悲劇と呼ばせない文学的な厚みを持たせている。実際、その表現力は実に的確で、詩的だ。
    「猫だって一生軽いコルクに悩まされるより、ひと月だけ重い鍋を引きずるほうがましだと思うにちがいない。」
    「この残忍な愚弄は、愛が情熱に成長するときの声変わりだった。」
    「妻を亡くし、これほど誇り高く絶望を克服する男を見て、いつか

    0
    2017年11月14日
  • マンガの教養 読んでおきたい常識・必修の名作100

    Posted by ブクログ

    読んだことはなくても、たいていの漫画家の名前くらいは知っているかと思ったが、まだまだ、知らない漫画家がいるもんだ。と勉強になった。

    気になった漫画家

    いましろたかし
    たかもちげん
    松田洋子
    一ノ関圭
    楠勝平

    0
    2016年10月21日
  • 狭き門

    Posted by ブクログ

    彼女「を」愛そうとしたジェロームと、彼「と」愛そうとしたアリサ。あーこりゃ叶わんわ。悲恋だわ。同じものを見ているようで方向が正反対だった愛のおはなし。解説が秀逸。


    にしても、こんな小説を書けちゃうジッドって何者……?

    0
    2015年10月31日
  • ジョジョの奇妙な名言集 Part1~3

    Posted by ブクログ

    「無駄無駄・・・」
    「オラオラ・・・」

    全部知ってる。
    何回も読んだ名言集その1。

    カラー再現ページが雑。

    0
    2015年10月26日
  • 狭き門

    Posted by ブクログ

    キリスト教の教えは私には馴染みがなくてほんとのところは理解できないけど、純愛とは、魂の至高の実現とはなんだろうと考えさせられる。悲しいけれど、美しい。

    0
    2015年09月05日
  • 愚者(あほ)が出てくる、城寨(おしろ)が見える

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    マンシェットをこれで2冊読んだ。
    ともにタイプは似ていて、ハードボイルトというよりピカレスクに近い。登場人物の多くが自分の欲に忠実、ともすればその欲求すらあいまいな中で、逃走劇を繰り広げる。
    当然、追うものも追われるものも己のことしか考えないので、通常の善悪の基準は当てはまらず、それゆえ感情移入がしにくい。本来は被害者であるはずのヒロインですら、逃走劇においては不要な被害者を生み出しているのだから。
    マンシェットはどこまでも人間のエゴをギリギリの行動の中で描きこみ、その寂寥感が好きな人は良いかもしれないが。
    どうしても読んでてスジっぽく感じてしまう。

    皮肉なことに、自分の命を差し出してすら請

    0
    2015年08月11日
  • マダム・エドワルダ/目玉の話

    Posted by ブクログ

    新訳で再読。フロイトは「欲動とは、生命のある有機体に内在する強迫である」と述べ、その強迫とは生命以前の姿へ―死へと回帰するタナトスの欲動を提唱していたが、ここにあるのは正にそうした死へと同一線上にあるエロスの放出だ。全身から漏れ出るエクスタシーと体液は禁忌を破壊する潤滑油となり、そのベクトルは生の彼岸を飛び越える。生田耕作訳より肉々しく描かれる目玉の話はより下劣さが強調されながら、翻って一筆書きで描かれたようなマダム・エドワルダの静的さや思弁性が対照的に浮かび上がるようになっている。形而上学的変態小説。

    0
    2015年06月20日