中条省平のレビュー一覧
-
-
Posted by ブクログ
悪名高い伯爵と結婚した末に、幼い息子と実父を一度に失う悲劇に見舞われたヴェロニク。十四年後、彼女は悲しみを忘れるべく遠くの町で働き成功していたが、偶然見た映画の一場面で、見知らぬ土地の小屋に自分のサインが刻まれていることに気づく。探偵の情報をもとにその小屋に行ってみると、中には男性の遺体が!それは新たな惨劇の始まりに過ぎなかった。
こんな怖い話だったっけ・・・まあタイトルからしてアレだけど。子供の頃にルパンシリーズは全部読んだはずだが記憶がない。序盤から中盤、もはや後半までマジ救いのない展開すぎで苦笑い。後半はあっさりルパンの正体が明かされて若干拍子抜けした部分も。ヴェロニクがここまで追い込 -
Posted by ブクログ
目玉の話のボリュームがありすぎて、マダム・エドワルダが吹っ飛んだわ。
200ページないのに読み終わるのに無茶苦茶時間がかかった。いわゆるエログロス〇トロのオンパレードで、その行為にちっともエロスを感じさせない描き方をしているので、多分その手の趣味の持ち主が読むとたまらんのでしょうが、興味のない人間にはひたすら苦痛…というより飽きた。
なぜそういう嗜好になるのか(なったのか?)という部分が書かれていたらもう少し面白く思えたのかな…。
アンモラルな世界に哲学的な意味を見出すことのできない凡人には難しい本でした。
そういえば「城の中のイギリス人」も同じ理由(飽きた)で挫折したのを思い出した。
いやぁ -
Posted by ブクログ
ルパンシリーズと言えば、うん十年前の少年時代、ポプラ社版の南洋一郎訳にお世話になった。本書『三十棺桶島』も読んだはずなのだが、ほとんど内容を覚えていないことに愕然。
舞台となるサレク島の島民が大量虐殺され、予言通り女たちが十字架に磔にされるなど、残酷な場面が多いのだが、解説にもあるとおり、第一次世界大戦での大量死の影響がきっとあるのだろうな、と思いながら読み進めた。
正直、子どものときのようにハラハラドキドキする愉しみは薄かったが、主人公のヴェロニクが謎に導かれてサレク島に渡り、恐ろしい苦難に遭うところにスリルを感じたし、ルパンの活躍も多少鼻につくところはあるが、冒険活劇としてはそ -
Posted by ブクログ
コロナ禍において、予見的な書であるカミュの「ペスト」が世界中でベストセラーのリストに入り、日本でも新潮文庫版の「ペスト」が累計で百万部を突破したというニュースが新聞などで報道された。
そこから何か、災厄を乗りきるヒントを求めたという事で、恐らく私もその当時の積読だったと思うが、これは読まねばと思いながら、愛すべき積読たちは、気分による割り込みもあり、結果今の読書である。そしてどうしたものか、そこでスタンバイしていたのはペストの小説ではなく解説本である本書だった。
しかし、故にカミュについて調べる手間も省け、ペストの外形が分かったのである。小説を楽しむ読書ではないが、最早コロナ禍でもないしと