中条省平のレビュー一覧

  • ジョジョの奇妙な名言集 Part1~3

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    名言を名言たらしめる要素はなんだろうか。

    1つは特徴のある比喩(今までに食べたパンの数を覚えているのか、コーラを飲んだらゲップが出るって言うくらい確実じゃ等)、

    1つは汎用性(逆に考えるんだ、だが断る等)、

    そしてもう1つは言葉の意味が持つ普遍的な説得力(俺は納得したいだけだ、納得はすべてに優先する!等)

    ではないだろうか(全て個人的選択)。

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    2012年05月05日
  • 小説家になる! ――芥川賞・直木賞だって狙える12講

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     これでもか、と言うほどの技術論が詰め込んである。驚くべきは、著者の読解力、分析力だろう。
     実際にこの本に書かれてあることをもれなく実践できる人がいるなら、直木賞候補にノミネートされるか、もしくはすでに受賞しているはずだ。それほど理想的ともいえるレベルの技術が並べたてられている。
     筆力に頭を悩ませている人が読むと、絶望するかもしれない。しかし、あえてそこで手に取る勇気を見せられる人こそが大きな一歩を踏み出すことができる存在なのかもしれない――と前向きっぽく締めておこう。

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    2012年05月05日
  • 肉体の悪魔

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    ネタバレ

    主人公が人妻と道ならぬ恋に堕ちる、というあらすじそのものはありふれたものだけれど、この作品の背景には絶えず「戦争」という非日常が影を落としている。破滅の先を見てみたいという取り憑かれたような衝動、破壊を目にする時の高揚感、「子ども」というレッテルと自身の内側の感情とのギャップ。エロスとタナトスの甘美さを味わうのは、優れた小説の中だけでいい。強いて言うなら、マルトの最期のエピソードにもう少し余韻が欲しかった。新潮文庫版も読んでみようと思う。

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    2011年09月21日
  • マダム・エドワルダ/目玉の話

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    バタイユの作品を初めて読んだけど、とにかくぶっ飛んでる。この作品内ではエロスは種の存続のためには機能しない。連続性の無い行為こそが美しいとされるこの作品の世界はまさに「非日常」であり、それこそが芸術に求められるものではないかと思いました。

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    2010年12月09日
  • 肉体の悪魔

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    人を愛することの喜びと哀れさ。2人の関係はどうなるのかとドキドキしながら読む。タイトルはこうだけど、性描写は一切なし。

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    2010年12月03日
  • 肉体の悪魔

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    自分が心の中で取り留めなく思っていたことが、はっきりと文章として描写されていて、共感できる箇所が度々あった。感情描写が緻密な作品だと思う。文体が硬質なので大人びた印象の主人公だが、彼もマルトも精神が幼い(と言うか年相応?)のように思う。

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    2013年09月16日
  • 愚者(あほ)が出てくる、城寨(おしろ)が見える

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    普段、ロマン・ノアール系統は読まないのに
    妙に文章が「入って来る」のが楽しかった*
    どうも、こういう文体が好きらしいと
    気づきましたとさw

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    2010年02月05日
  • 愚者(あほ)が出てくる、城寨(おしろ)が見える

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    主人公たちが殺し屋たちから命からがら逃げる逃げる。彼女らが通った後は死屍累々(かな?)。
    余計な心情も入ってなくて、スカッと読めました。

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    2009年11月10日
  • 小説家になる! ――芥川賞・直木賞だって狙える12講

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    新刊を読むとしても文庫だという。ま、いいや。これは面白い本ですね。小説家になるための本と同時に、ダメ小説がどうダメかが説明できるようになる本。無意識に分かっていることが中心なのですが、改めて解説されるとなるほどの連続。すごく分かりやすく書かれているから、誰でも読める。

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    2009年10月04日
  • 三十棺桶島

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    悪名高い伯爵と結婚した末に、幼い息子と実父を一度に失う悲劇に見舞われたヴェロニク。十四年後、彼女は悲しみを忘れるべく遠くの町で働き成功していたが、偶然見た映画の一場面で、見知らぬ土地の小屋に自分のサインが刻まれていることに気づく。探偵の情報をもとにその小屋に行ってみると、中には男性の遺体が!それは新たな惨劇の始まりに過ぎなかった。

    こんな怖い話だったっけ・・・まあタイトルからしてアレだけど。子供の頃にルパンシリーズは全部読んだはずだが記憶がない。序盤から中盤、もはや後半までマジ救いのない展開すぎで苦笑い。後半はあっさりルパンの正体が明かされて若干拍子抜けした部分も。ヴェロニクがここまで追い込

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    2025年11月30日
  • 三十棺桶島

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    新訳といえどもやはり古い。現代にも通じるシャーロック・ホームズとはちがい、読んでいるときに恥ずかしくなった。むかし読んだ少年向け怪盗ルパンものそのものだったからだ。残念ながらあたらしい発見はなかった。

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    2025年10月13日
  • 別冊NHK100分de名著 フィクションの超越者 筒井康隆

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    筒井康隆 中条省平 NHK出版
    フィクションの超越者
    別冊100分de名著
    脱走と追跡のサンバ 家族八景 
    七瀬ふたたび エディプスの恋人
    エロチック街道 虚航船団
    等の作品紹介と解説
    兎も角多岐にわたって多作
    SF作品としての代表作は
    「48億の妄想」だと思うけれどね
    ここにはタイトルしか出てこない

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    2025年09月21日
  • ペスト

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    「ネズミが……」と予審判事はいった。
    (本文より)

    タイトルを『コロナ』に置き換えてもいいような内容です。
    最初は誰もがすぐおさまると思っており、
    ペストと認めると役人の不手際を責めたり、神の試練といったり、天罰といったり…

    だいたい人間というものはいつの時代でも変わらないようです。

    「ペストと戦う唯一の方法は、誠実さなんだ」p243それは「自分の仕事を果たすこと」。という言葉が印象的でした

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    2025年08月31日
  • 三十棺桶島

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    大学訳、全く覚えていないが、こんなしょぼい話だったのか。今となっては伝奇性もあまり感じぬが、皆がやたら能弁。

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    2025年07月23日
  • マダム・エドワルダ/目玉の話

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    目玉の話のボリュームがありすぎて、マダム・エドワルダが吹っ飛んだわ。
    200ページないのに読み終わるのに無茶苦茶時間がかかった。いわゆるエログロス〇トロのオンパレードで、その行為にちっともエロスを感じさせない描き方をしているので、多分その手の趣味の持ち主が読むとたまらんのでしょうが、興味のない人間にはひたすら苦痛…というより飽きた。
    なぜそういう嗜好になるのか(なったのか?)という部分が書かれていたらもう少し面白く思えたのかな…。
    アンモラルな世界に哲学的な意味を見出すことのできない凡人には難しい本でした。
    そういえば「城の中のイギリス人」も同じ理由(飽きた)で挫折したのを思い出した。
    いやぁ

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    2025年06月05日
  • 三十棺桶島

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     ルパンシリーズと言えば、うん十年前の少年時代、ポプラ社版の南洋一郎訳にお世話になった。本書『三十棺桶島』も読んだはずなのだが、ほとんど内容を覚えていないことに愕然。
     
     舞台となるサレク島の島民が大量虐殺され、予言通り女たちが十字架に磔にされるなど、残酷な場面が多いのだが、解説にもあるとおり、第一次世界大戦での大量死の影響がきっとあるのだろうな、と思いながら読み進めた。

     正直、子どものときのようにハラハラドキドキする愉しみは薄かったが、主人公のヴェロニクが謎に導かれてサレク島に渡り、恐ろしい苦難に遭うところにスリルを感じたし、ルパンの活躍も多少鼻につくところはあるが、冒険活劇としてはそ

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    2025年05月21日
  • 愚者(あほ)が出てくる、城寨(おしろ)が見える

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    はちゃめちゃなストーリー展開にただただ翻弄されて読みました。登場人物たちがみんなぶっ飛んでいるので、その一挙手一投足に違和感を覚えながら、不思議な感覚でかえってそれが楽しかったです!

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    2025年04月09日
  • 世界一簡単なフランス語の本 すぐに読める、読めれば話せる、話せば解る!

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    フランス語ほぼゼロから、読んでみた。
    発音は規則がわかりやすくて読んでいけば、読めるようになった気が‥
    代名詞や動詞の活用等は一回読んで、全部覚えられるかというとそういうわけでは無いものの、触りだけ、取っ掛かりだけ、一気に俯瞰して見るというテーマが貫かれていて、導入としてはとても良い本だと思いました。
    何度か通読して、ほかの用法集を、見ては原則を確認して立ち返りを、繰り返していけば身に付くような‥

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    2025年01月14日
  • ペスト

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    感情移入できて楽しいという本ではないけど、コロナが蔓延した頃と状況が似ていて面白かった。ペストの描写が恐ろしいし、リュー医師の周りは全員バッドエンド。

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    2024年11月16日
  • NHK「100分de名著」ブックス アルベール・カミュ ペスト 果てしなき不条理との闘い

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    コロナ禍において、予見的な書であるカミュの「ペスト」が世界中でベストセラーのリストに入り、日本でも新潮文庫版の「ペスト」が累計で百万部を突破したというニュースが新聞などで報道された。

    そこから何か、災厄を乗りきるヒントを求めたという事で、恐らく私もその当時の積読だったと思うが、これは読まねばと思いながら、愛すべき積読たちは、気分による割り込みもあり、結果今の読書である。そしてどうしたものか、そこでスタンバイしていたのはペストの小説ではなく解説本である本書だった。

    しかし、故にカミュについて調べる手間も省け、ペストの外形が分かったのである。小説を楽しむ読書ではないが、最早コロナ禍でもないしと

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    2024年10月06日