日暮雅通のレビュー一覧

  • おやすみなさい、ホームズさん 上

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    ホームズのパスティーシュの一種というか。
    スピンオフ。

    アイリーン・アドラーは生きている?
    ホームズが尊敬するただ一人の女性。
    アイリーンの実像は?

    ある女性が、若い頃のアイリーンに出会って、行動を共にするという話。
    ホームズとワトソンの会話のシーンと交互に展開。

    ペネロペ(ネル)・ハクスリーは牧師の娘。
    父亡き後生活に困り、ロンドンをさまよっている所をアイリーンに助けられる。
    アイリーンは売り出し中のオペラ歌手。
    大胆な性格で、収入を補うために、探偵のような仕事も引き受けていた。
    ティファニー社の社長の依頼で、行方不明の宝石を追うことになる。
    真面目なネルは時に戸惑いながらも、互いに助

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    2012年02月12日
  • おやすみなさい、ホームズさん 下

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    アイリーンが颯爽としてとても魅力的。
    そういえば、アイリーンとホームズが結ばれるっているパスティーシュもあったよなーと思い出した。まあ、今回ホームズさんは脇の脇くらいの扱いですけどね。

    それにしても、アイリーンはボヘミア王子の求婚をうけていたけれども愛人ではなかったのよ、っていう弁明(?)はちょっと強引に彼女を淑女化してる気がしてつまらないかもね。まあ、時代を考えれば女優=高級娼婦的なこともあるので、そこを否定したかったんでしょうが。
    とりあえず、次作が出たことに気がついたら読むと思う。

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    2012年01月14日
  • 恐怖の谷

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    シャーロックホームズ最後の長編。
    教授の手下からの手紙を推理していく件がいつも通り。
    第二部は異色の手記で主役がホームズで無い分、展開を楽しめます。

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    2011年10月02日
  • 新・思考のための道具 知性を拡張するためのテクノロジー―その歴史と未来

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    各章の記述は密度が濃いが、新版になって、オチが見えなくなってしまっているのが、本当に惜しい。初版の1985年当時の本としては、知性をアーグメント(拡張)する機械としてのコンピュータという切り口で成功を収めている。しかし、その後の20年の進歩、とりわけインターネット+ケータイの日常化に見られる今を切り取り、未来のビジョンをあぶり出すことには成功していない。

    以上、辛口に書いたが、旧版の部分は科学読み物としては大変に骨太で読み応えがある。丹念に原著と関係者に取材しているため、新たな発見も多い。

    以下、気になった記述。
    ・ファンタジー増幅器、知的ツールキット、相互交流可能な電子コミュニティという

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    2012年04月16日
  • シャーロック・ホームズの事件簿

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    久しぶりにホームズを拝読。「三人のガリデブ」がシリーズ中かなり好きなので楽しめました。あと「這う男」がホラーテイストがあり面白かったです。

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    2010年11月16日
  • ジェイクをさがして

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    異世界の一情景すっぽり切り取ったような作品集。
    だから、オチがないものが多い。
    ドタバタ風の寓話『あの季節がやってきた』が一番読みやすいか。

    ただし、あの異様な世界にはまると、どっぷりとはまり込んで抜けられません。

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    2010年10月09日
  • シャーロック・ホームズの事件簿

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    王冠のダイヤモンドが盗まれ、首相みずからがホームズのもとを訪ねる「マザリンの宝石」赤ん坊の血を吸う(?)母親を相手にする「サセックスの吸血鬼」若い女性に恋をした老教授の不思議な行動に端を発する「這う男」など12編。
    発表はみなドイル晩年のものだが、「ライオンのたてがみ」以外、事件はすべてホームズの引退前(1903年以前)に起きている。

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    2009年10月04日
  • ダイヤモンド・エイジ 上

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    「クリプトノミコン」読後すぐに手をつけた本。
    教育の大切さと限界が作者の作品作りのテーマなのだろうか。
    虐待の場面が痛くて読み進めるのが辛く、下巻は未読。

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    2009年10月04日
  • ベンスン殺人事件

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    綿密に計画された犯罪は個の心理から構築される唯一無二の芸術品…心理の追跡は物的証拠や状況証拠よりも尊い…
    なんと心理探偵は1926年に既に誕生していたのか。ポアロが心理云々を重視するようになったのは確か中期あたりから(?)だし、ロジャー・シェリンガムとはどっちが先なのだろう。
    黄金時代の幕開けと称されているが、幕開けから既にこんなに皮肉られまくってるのジャンルとして煮詰まりすぎだろう。やや弱めの多重解決要素まであるし。今や英国のバークリーと共に米国では忘れ去られた悲しき作家らしいが、いまだに本格が根強い孤高の島国ではいつまでも読まれ続けられるのではないか。

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    2025年09月27日
  • 僧正殺人事件

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    ネタバレ

    「見立て殺人」の始祖的作品ということで読んだ。マザーグースの歌になぞらえて殺人が行われる。
    登場人物がかなり死んだのもあり、最終的に容疑者が教授、その弟子筋にあたる数学者の男性、教授の姪くらいしかいなかった。この弟子の数学者男が犯人かと思わせておいて(作中でもヴァンスがその体で話を進めていて)最後の問答をしているところで教授がワインを飲み死ぬ。教授が数学者男を犯人にするために仕立て上げた犯罪だったと判明する、という流れ。
    序盤から捜査に顔を挟んできた数学者男が犯人かと思ってたら教授だったので驚いた。ひとつひとつの殺人はマザーグースの見立てがあるだけで、どの殺人も容疑者達なら可能な内容だった。タ

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    2025年09月19日
  • クラーケン(上)

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    読み終えてからかなり時間が経ってしまったので、朧げだが、本作はもしかしたらクトゥルフ神話が分かってないと理解出来なかったのかも知れないと今更ながら思った。当時は不思議な話だなあという程度だったが。

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    2025年09月01日
  • シャーロック・ホームズとシャドウェルの影

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    ・テーブルトーク的なクトゥルフ感は少ない。
    ・ホームズが結構ピンチになる。
    ・メリハリが薄い

    理解不能な状況からのクトゥルフとの遭遇と、それをホームズの推理力でどんどん解決して行くことを期待していたので、その期待は満たされなかったな、という感想。
    ハードルを上げ過ぎてはいけない。

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    2025年08月31日
  • 僧正殺人事件

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    マザーグースと数学者
    結びつきそうにない二つが、殺人事件という現実で出会う。

    そもそも童謡にはホラーが潜んでいる。
    ミステリーには合理的な結末が求められる。
    意外にもこのふたつは相性が良いらしく、ミステリー小説の連続殺人事件の演出に、まま使われている。
    この小説はその原点のひとつらしい。

    そんな目で見て、読んでみるのも楽しみのうちかも……

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    2025年08月18日
  • グリーン家殺人事件

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    ヴァン・ダイン(多分著者自身)による事件の記録という形で書かれていて、そこは嫌いではなかったが注釈が少しだるかった。(注釈まで話の一部になってる部分があるため読み飛ばさないほうがいい。)
    探偵役ヴァンスの例え話も難しくてよく分からず…、ただ検事マーカムと刑事ヒースがウザがってくれていたためストレスは無かった。
    事件自体はいかにもな舞台にいかにもな名探偵で好みだったし、謎解き部分では散らばった要素がうまくまとめられ面白かった。全体に漂う不吉な雰囲気も良かった。

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    2025年05月15日
  • 僧正殺人事件

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    再読
    のはずだけど、ぜんぜん覚えていない。実は読んだという記憶すら怪しい。
    見立て殺人の嚆矢となる作品なんだそうだ。マザーグースに見立てた作品は多いけど、残念ながらマザーグースに詳しくないので、どうにもピンと来ない。ちょっと苦しい。

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    2025年05月11日
  • グリーン家殺人事件

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    再読
    「呪われた一族」「閉鎖空間の連続殺人」→このパターンの本家本元みたいな作品。クイーンの『Yの悲劇』につながる作といってもいいかも。
    ファイロ・ヴァンスってどんな探偵だったっけ? と再読してみたけど、いいねぇ。思わせぶりで貴族的な態度は、名探偵の鉄板のパターンだね。

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    2025年04月19日
  • カナリア殺人事件

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    ネタバレ

    犯人に信念があって潔さもあり、好みだった。
    終盤の犯人探しで、わざわざ犯人候補者を集めてポーカーゲームをさせて、その勝負の仕方で性格を見て犯人像に当て嵌めるというのは面白かった。
    また、じわじわと犯人候補者が増えていく様も、他作品より飽きにくさがあり良かった。(どうも長編推理小説は出だしと終盤が面白くて中盤退屈になるものがそこそこあるので)


    芸術作品の本物と模写の違いについて語っているのが今のSNSでも語られるような内容で面白かった。

    「どんな芸術作品にも、本物ならば、批評家が言うところの鋭気なる資質がものだーーつまり、熱意や自発性だね。模写や模倣にはそのきわだつ特徴が欠けているんだ。完

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    2025年04月13日
  • グリーン家殺人事件

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    ネタバレ

    お初の方の本。ミステリ界では有名で古典と呼ばれてるらしい。探偵役は美術にちょっとうるさいタイプで、助手はほとんど…というか、まったく喋らない。ニューヨークにある古い屋敷に縛り付けられた一族の血塗られた事件。どいつもこいつも性格が悪く、家族同士でいがみあっている始末。母親なんて目も当てられない。それから捜索等が全くもって進まず、しかも探偵役が真相にたどり着いても、まだ待て、まだその時じゃないと止めてくる始末。あんまりにもゆったりしすぎてる。屋敷内は調べ上げたのに、屋敷の外や庭はまったく捜索されなかった。最後もなんだか分かりにくい。私には合わなかった、残念。

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    2025年03月24日
  • グリーン家殺人事件

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    古典すぎてしんどかった。
    もともと海外物の小説はそんなに得意ではなかった。日本とは違う言い回しとか慣用句、馴染みのない引用、聖書などの常識もないので、はなから読みにくい。まして古典なので、事件から捜査から推理から、その流れがゆっくりに感じた。
    恐らく作品が発表されたころはこの内容も斬新だったのだろうな。事件の最初のあとは中盤を飛ばしてすぐにまとめになるあたりを読んで、結論を読んで終えてしまった。
    気が短くてすみません。最初から最後までつぶさに読むのは無理だった。

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    2025年03月12日
  • ベンスン殺人事件

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    先に僧正を読んだが、このベンスンはデビュー作ということで主人公の紹介もあり、こちらを先に読んだ方が読みやすかったかも。

    結果的に殺害理由は単純なものだったが、最初から消去法でヴァンスには犯人が分かっていたとあり、それにしては話が長すぎないかと思った笑

    分かりきった説明というか、言い回しの発言が長文で多くて途中が退屈だった。

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    2025年02月23日