日暮雅通のレビュー一覧

  • 都市と都市

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    この小説をSFという範疇で語るのは非常にもったいない。SF的なミステリであり、小説である。(昔風に言えばslip stream、伴流文学である)。

    二つの都市国家が同じ地域を占めているという状況でも十分に特殊ではある。加えて、その二つの国家は『壁』という物理的なもので仕切られているわけではなく、お互いに相手を見ない(見えない)物として扱う事で並立させているというのだ。
    このシチュエーションだけで相当な物である。
    加えて、相手の国を侵犯してしまった(特殊な状況下なので頻繁に起る)場合、『ブリーチ』(漂白とでもいえばいいのか)というどちらの国にも属さない公権力が存在するという。さらに複雑な状況で

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    2018年10月14日
  • 都市と都市

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    読むのが疲れるが、味わい深いスルメのような作
    表紙   7点岩郷 重力   日暮 雅通訳
    展開   7点2009年著作
    文章   7点
    内容 815点
    合計 836点

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    2018年04月17日
  • シャーロック・ホームズ大図鑑

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    登場人物、事件の図解、映画、ドラマ、パスティーシュ諸々を掲載したシャーロックホームズ愛好者の必読書。
    大きいのでちと読みにくいのが難点。

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    2018年03月28日
  • シャーロック・ホームズの思考術

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    シャーロキアンとして大満足!ホームズを切り口に心理学や脳科学の知見を学べた。アクティブラーニングや、ワークショップでの学びを考えるにもヒントになる。

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    2017年09月17日
  • マッキンゼー

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    世界的に有名なコンサルティングファーム、マッキンゼーの創業期から今に至るまでを、綴ったノンフィクションルポルタージュです。
    経営学をかじり、また大前研一さんや南場智子さんなどの著書を読んだ身として、興味ある存在だった組織でしたので、いつにも増して集中してページをめくりました。
    意外だったのは、組織力重視の保守的な面も持ち合わせていたこと。全てがMBAホルダー達自身の頭脳明晰な個人力で、課題解決をしていると思っていたので。
    大前研一さんの様な方は、逆に異端児だったらしい。もちろんスーパースターという面でだが。
    それなりの統一された分析フレームや、グローバルでの専門家リストがあり、誰がコンサルティ

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    2017年05月07日
  • シャーロック・ホームズ大図鑑

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    ホームズの全編解説書として読んで損は決してしない。構成も素晴らしく、相関、時代背景までも記載されている。もっと言えば、たまーに出てくる食事のシーンの解説もあっても良かったかも…。食文化があればなぁ〜。
    買って損はない一冊です。

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    2016年11月26日
  • シャーロック・ホームズの思考術

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     有名な推理小説と、その主人公をベースに問題解決する手順を示す。かなりハードで読むのに疲れたが、得られるものはあった。「マインドフルネス」というキーワードを知る。類書を結構読んでたかもしれないが(身についてない・・)、本書を親本としてかなり整理できた。
     緋色の研究、はぜひ読んでみたい。

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    2016年06月06日
  • 都市と都市

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     都市と都市、ヨーロッパのはし、バルカン半島のあたりにあると思われる二つの都市国家、ベジェルとウル・コーマは「地理的にはほぼ同じ位置を占める」。ほぼ同じ場所を占めるという紹介文の記述がまずわからなかった。いったいどういうことか。
     それは『アンランダン』の裏ロンドンのように同じ場所だが異次元、というようなSF的に現実離れした設定ではまったくなく、実現可能だが政治的に現実離れした設定なのである。二つの国の国境はいわば双方の国民の心の中に画定されている。ベジェルの側からみると、完全にベジェルの土地である〈コンプリート〉な場所、まったく異国、すなわちウル・コーマの領土である〈アルター〉な場所、両者が

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    2016年02月04日
  • 恐怖の谷

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    映画「ダークナイト」。その面白さがココにはあります。
    1917年にイギリスで書かれた小説に、これだけ面白いと思えるのは、読書の快楽そのものですね。

    シャーロック・ホームズ・シリーズは、僕が読んでいる光文社の新訳シリーズに則って言いますと。

    ①緋色の研究(長編)-1887
    ②四つの署名(長編)-1890
    ③シャーロック・ホームズの冒険(短編集)-1892
    ④シャーロック・ホームズの回想(短編集)-1894
    ⑤パスカヴィル家の犬(長編)-1902
    ⑥シャーロック・ホームズの生還(短編集)-1905
    ⑦恐怖の谷(長編)-1915
    ⑧シャーロック・ホームズ最後の挨拶(短編集)-1917
    ⑨シャーロ

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    2015年01月24日
  • バスカヴィル家の犬

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    ネタバレ

    ホームズの長編三作目。
    『緋色の研究』『四つの署名』も好きですが、長編ではこれが一番面白く読めました。
    冒険色が強くなってハラハラ感が増し、登場人物も以前より多く謎も多かった気がします。

    ワトスンが一人で調査すると聞いていたので、ホームズがいなくても楽しめるのかな…と不安でしたがスラスラ読めました。
    お互いにお互いを信頼してる姿が良かったです。
    ホームズに褒められて嬉しくなるワトスンがなんだか可愛らしい。

    巻末に島田氏のエッセイが載ってたことにびっくり。
    相変わらずホームズへの皮肉もありながらやっぱり好きなんだなぁという感じがしました。


    次は『シャーロック・ホームズ最後の挨拶』読もう。

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    2013年11月10日
  • ペルディード・ストリート・ステーション 下

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    圧巻。これぞスチームパンク!ヒロインが昆虫っていうのにまず度肝を抜かれて(でもうまくイメージできてない)、町の描写、科学と哲学のしっかりした基礎、ここまで無茶苦茶をやっておいてアラが見えないのが素晴らしい。小難しい深淵なSFってわけでもなく、漂うクレバーな雰囲気。ミエヴィル、やっぱりすごい。ガルーダのヤグが、、、切ないけれど、冒険譚だし、映画化かアニメ化していいと思う。映画化ならジュネ監督がいい!ふと、原題を見て、Perdido、喪われたストリートか、と思ってさらにヤグが切ない。

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    2013年05月20日
  • 恐怖の谷

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    シャーロック・ホームズシリーズ最後の長編。
    他の長編もそうであるように二部構成で、第一部は暗号解読にはじまり、密室殺人事件の捜査といかにもミステリっぽい。
    第二部は舞台をアメリカに移して、殺人事件の原因となった犯罪組織が巣食う“恐怖の谷”の話。
    第二部の舞台がアメリカで第一部の事件のいきさつが語られる点では『緋色の研究』と同じだけれど、第一部のラストのどんでん返しに負けぬ意外な結末が、第二部にも用意されている。

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    2013年05月15日
  • シャーロック・ホームズの事件簿

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    ホームズ視点で語られる「白面の兵士」、「ライオンのたてがみ」。
    犯人の発砲により怪我を負ったワトスンにめずらしく取り乱すホームズが見られる「三人のガリデブ」。
    自分が襲われ大怪我を負いながらそれを利用して犯人を追いつめる「高名な依頼人」。
    「マザリンの宝石」のラストでホームズがする“悪ふざけ”は彼らしくて好き。

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    2013年05月06日
  • バスカヴィル家の犬

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    ホームズシリーズの長編の中でも人気作で、私も一番好きかもしれない。
    バスカヴィル家の呪いと魔犬の伝説、次々と起こる超自然的な出来事、それが現実味を帯びるダートムアの荒野。推理というよりストーリーが面白かった。
    途中からワトスンが一人でダートムア入りして調査をするが、彼の報告を受けながら独自に調査・監視するホームズの登場の仕方が劇的。

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    2013年04月30日
  • シャーロック・ホームズ最後の挨拶

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    表題作は第一次世界大戦開戦前の欧州情勢に探偵業を引退したホームズが再び動く。こういう時の登場が相変わらず劇的でスマートでかっこいい。
    「悪魔の足」では、幻覚・致死作用のある毒物を二人で試して二人してぶっ倒れるシーンが好き。
    「ブルース・パーティントン型設計書」は兄マイクロフトが依頼を持ちこむ形で登場。
    「瀕死の探偵」でまさに瀕死の病を患ったホームズと彼に呼ばれて飛んできたワトスンとのやりとりが好き。途中で落ちが読めたけれど、それでも。

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    2013年04月29日
  • 四つの署名

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    緋色の研究に続くホームズシリーズの第二作目。
    依頼人の女性に想いを寄せるワトスンのメロドラマも見どころ。最後、結婚を報告した時のホームズの台詞、「僕は絶対におめでとうとは言えない」が印象的。

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    2013年04月29日
  • ベンスン殺人事件

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    ネタバレ

    殺害されたアルヴィン・ベンスン。かつらをとり入れ歯を外したリラックスした格好での死。死の直前まで彼といたミュリアム・セント・クレア。恋人のリーコック大尉に容疑がかかる。被害者の金を使い込んだ友人リアンダー・ファイフ。ファイフが偽造した小切手と担保にした宝石。浮かんでは消える容疑者たち。地方検事マーカムとともに現場に訪れたファイロ・ヴァンスの推理。リーコック大尉に容疑をかけるマーカムを止めるヴァンス。銃を捨てる所を目撃され容疑が濃くなったリーコック大尉。自首してきた彼を取り調べるヴァンス。アルヴィンの兄アンソニーの証言。

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    2013年03月14日
  • バスカヴィル家の犬

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    終始はらはらさせられたお話でした。
    正直もう駄目かと思ってからの大どんでん返しで謎が次々解明していくのでスカッとします。
    でも少し犬が可哀想だったかな。

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    2012年12月26日
  • 恐怖の谷

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    「恐怖の谷」
    犯罪王モリアーティ教授の組織にいる人物から届いた暗号手紙。その謎をみごとに解いたホームズだが問題の人物ダグラスはすでにバールストン館で殺されていた。奇怪な状況の殺人を捜査する謎解き部分(第一部)と、事件の背景となったアメリカの“恐怖の谷”におけるスリルとアクションに満ちた物語(第二部)の二部構成。


    感想を一言で言うとやはり「面白い」になります。1部はある暗号の手紙をホームズが受け取るところから始まります。そしてホームズが推理を披露することとなる現場にワトソンと移動して犯人を探す、これが大まかなところです。しかし、ホームズが暗号を解くところはやはり名探偵ホームズ!とにかくあっさ

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    2012年12月20日
  • ペルディード・ストリート・ステーション 下

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    凄かった。面白かった。チャイナ・ミエヴィルの作品を全て読みたくなった。

    幻想的かつ暗澹としたニュー・クロブゾンの都市描写、魔術学と科学を掛け合わせたとんでもないけど興味深い統一場理論、リメイドをはじめとした悪趣味感たっぷりの登場キャラクター達。ファンタジー、SF、ホラーの境界を行き来する感じでカオス的。

    今まで感じたことが無い驚異と不快さと面白さが混じり合った読書感。でも何か懐かしい感じもする。

    文庫で1100ページ以上のボリュームとディティールまでこだわった文章で読むのに時間が掛かったが、読んでいる間はこの世界観に浸れて本当に幸せだった。

    良い意味でやりたい放題にガジェットや伏線を盛

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    2012年08月03日