日暮雅通のレビュー一覧

  • スノウ・クラッシュ〔新版〕 上

    Posted by ブクログ

    VRを体験してから読むとそれほど面白くないかも...半分以上言語ウイルスの話だし...。これが1990年代に書かれているのはすごいが、それを勘案しながら読まなければならないので素直に楽しむのは難しいだろう。スノウ・クラッシュが言語ウイルスだと言っているが、この本自体ががハッカーにだけ感染する書物であることを感知するには基本情報技術者試験程度の知識が最低限必要と思われる。そこがわかれば面白いと言えるがメタ的すぎる

    0
    2024年10月28日
  • 僧正殺人事件

    Posted by ブクログ

    「僧正」とはよくわからないけど、チェスのビショップのことらしい。

    登場人物は、数理物理学者、数学の准教授、科学者など理系揃い。
    学者さん達が専門的なことを語りだすと、もう何言ってんのかさっぱりわからない(^_^;)

    この作品は童謡見立て殺人の原点らしい。
    この作品の10年後にクリスティーの『そして誰もいなくなった』が出版されたとのこと。

    マザー・グースが日本では馴染みがないので、見立て殺人はあまりピンとこない。
    日本で例えると「はないちもんめ」「ずいずいずっころばし」「あんたがたどこさ」みたいなものかな?
    それなら子どもの時によく遊んだから、懐かしい思い出の中に殺人が紛れ込んできた恐ろしさみたいな感覚は確かにわかる気がする。

    ということで、チェス、理数系、マザー・グースと3つ揃って自分の馴染みのない分野だったので、面白かったけど読むのに苦労した。

    もし1冊目にこの本を読んでいたらヴァン・ダインの2冊目以降は読まなかった。
    1冊目に読んだ『グリーン家殺人事件』はすごく面白かったので、特に初読みの作家の場合に有名だからではなくて自分の好きなテーマかどうかで選ぶのはすごく大事だと思った。

    ※ここから『僧正殺人事件』と『Yの悲劇』の2つの作品の完全ネタバレしてます。









    ラストまで読んで驚いた。
    ラストの解決方法が『Yの悲劇』と同じだったから。
    シチュエーションは『グリーン家』と似ていて、ラストは『僧正』と同じとは…。

    『Yの悲劇』の探偵ドルリー・レーンはあんなに苦悩して決断したのに、『僧正』の探偵ファイロ・ヴァンスは、思いつきで悪びれもなくあっさりとやってしまう…( ゚д゚)

    『グリーン家』(1928年)+『僧正』(1929年)の良いとこ取りして更に練り上げたのが『Yの悲劇』(1932年)のように感じた。

    エラリー・クイーンの『Yの悲劇』を読んで、ヴァン・ダインはどう思ったのか気になるところಠಿ⁠_⁠ಠ

    0
    2024年10月06日
  • バスカヴィル家の犬

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    やっぱりホームズは外から見張ってたんだなぁと思った。ワトソンを深く信用するようになってきているみたい。ムアの想像がつかないので、見てみたい。

    0
    2024年09月14日
  • 都市と都市

    Posted by ブクログ

    全体にハードボイルド警察モノだが、<見ない>のテーマはなんだか安部公房的でもあるように思う。大森さんの解説に都市自体が主人公というふうに書かれていてたしかにそうなんだけど、僕はそれよりも、先天的な能力とかではなく普通に訓練によって見てはいけないものを<見ない>でいることで、つまり住民の努力によって2つの都市が存在できているという、そのことがおもしろいと思う。我々はふだん、町でなにを<見ない>で暮らしているのか。
    3部ともバディが代るというのも楽しい。

    0
    2024年08月19日
  • 僧正殺人事件

    Posted by ブクログ

    非常にウィットに富んだ古典ミステリーの名作。 本作を読み終わった時、これと同じ犯罪手法を描いた作品がいくつも思い浮かんだ。名作とは、そういう作品のことを指すのだろう。

    0
    2024年07月30日
  • 僧正殺人事件

    Posted by ブクログ

    騙された。やや地理的な面やアリバイなどに関する時系列がややこしいので、解きにかかったわけではなかったが、まんまとトリックにかかった感じ。

    しかしヴァンスが探偵としてさほど有名でないのは、やはり異彩を放つ魅力のような点ではホームズやポワロたちに一歩劣るからかなと失礼ながら考えた。
    骨組みやトリックの完成度には文句のつけようもない素晴らしさがあるが、その肉付けの部分にもう少し味わいが欲しかったかも。
    しかしそれでも、本格ミステリのファンは満足できる1冊であると思う。

    0
    2024年06月30日
  • シャーロック・ホームズとサセックスの海魔

    Posted by ブクログ

    ついに第三巻で完結。シャーロキアンというよりは、どちらかというとラヴクラフティアン向けのシリーズだったのかなと。両方のファンなので、二乗で楽しめました。
    ルルイエでのクトゥルーとの対決や、ネクロノミコンに魔法の道具の数々、ラヴクラフトの十八番である日記形式…クトゥルー神話好きには堪らないネタを次々と投入しながらも、ホームズ小説の史実にも忠実なストーリー展開と気の利いた言い回しが職人技。

    論理思考の権化的アイコンのホームズが、邪神蠢く心霊オカルト世界に参入してしまうという意外性(でも、ヤク中だから体験的には慣れてそう)が楽しいコラボですが、好奇心と先見性が旺盛すぎるが故に、一線を越えてしまった結果のラストが辛い…。
    続編はなさそうなので残念ですが、短編が『ミステリマガジン2023年11月号』に掲載されているようなので、そちらも当たってみようかなと思います。

    0
    2024年06月19日
  • バスカヴィル家の犬

    Posted by ブクログ

    ホームズシリーズの長編3作目。最も有名で人気のある作品。「バスカヴィル家に伝わる魔犬によってサー・チャールズ・バスカヴィルが殺されたという話から物語が始まる。遺産相続人のサー・ヘンリーを守るべく、孤軍奮闘するワトスンに様々な奇怪な出来事が起こっていく」。
    ダートムアの不気味さとホームズのいない不安感とでドキドキハラハラさせられ、物語の展開も面白くて、とても読み応えのある作品だった。序盤からホームズの推理が伏線として張られ、最後に一気に解決へと収束していくため、読み終えた時の快感はとても気持ちよかった。

    0
    2024年05月06日
  • スノウ・クラッシュ〔新版〕 下

    Posted by ブクログ

    上下巻読み終えました。
    メタヴァースという言葉を生み出したという、すごい
    影響力のある本という認識で興味が湧いて。

    まず、全体の疾走感はすごいです。
    ビュンビュン走る感じ。
    メタヴァースがほんとに今ほど認知されてなかったの?
    って思うくらい、今としてはリアリティありです
    逆に、SFの世界に現実が
    近づいていることに驚きます。

    次に、言葉、ウイルス
    その捉え方に
    メタヴァースより、それのほうが衝撃というか。
    そうかもな、いやきっとそうかもと思わせられる。

    ただし、、、
    その部分に関しては、結構理解しづらく、
    正直100%わかってません。
    が、だいたいの流れがわかる、
    (新訳で読み、旧訳は読んでませんが、)
    訳や、ところどころの注釈は
    まだ読みやすくしてもらいました。
    そして、つまり、っとまとめてくれる
    一文がところどころはいることで、
    なんとか最後まで手放すことなく
    乗り切れたところもあります。

    疾走感は、上下巻通しても充分味わえたので
    とりあえず、もはやSFなら読んでおきたい
    みたいな本を楽しんでよめてよかったー!

    0
    2024年04月21日
  • シャーロック・ホームズとサセックスの海魔

    Posted by ブクログ

    太古の神クトゥルーとの対決が始まってから30年。サセックスで隠遁生活を送るホームズは失踪した3人の女性の調査を行っていた。ドイツ人スパイが暗躍し、戦争に突き進むヨーロッパで、遂にホームズと、ルルロイグとなった宿敵モーリアティとクトゥルーと三つ巴の最後の対決が始まる!

    3作目になると、もう世界観も把握できてるので内容はスムースに頭に入る。映画を観てるようだ。もういにしえの神との対決なのだから、これが本当の最後の事件なのだ。ライヘンバッハの滝に落ちてる場合ではないのだ。開始早々にホームズの兄マイクロフトが殺された!ディオゲネスクラブのメンバー7人が同日に死ぬのだ。邪教の影、幽霊甲虫、ヘビ人間。マイクロフトを殺した犯人と失踪した女性たちを探してニューフォードへ。クトゥルーの名作「インスマンスの影」を彷彿とさせるシーデヴィルたち。囚われたホームズとワトソンはドイツ軍のUボートへ。船は悪夢の都市ルルイエに向かう。そこにはあのクトゥルーが眠るという!もうどんどんネタを注ぎ込んでのてんこ盛り、面白い展開だ。

    しかし話は少しもったいない。最終対決が主題だから結末をつけるためのストーリーは面白い。しかし、逆に言えばこれホームズでなくてもええやん、というところか。いうなれば、もっとホームズらしさにこだわるか、ホームズを無視してもっともっと話をどきどきわくわくに仕立て上げるか、だったのだが、作者のラヴグローヴはその中間に落としてしまった。

    いやそれでも十分楽しめましたよ。

    この話はそもそもの設定が難しいのだから。そして、あとがきにまで仕掛けがあって、そこまでがストーリーなのだ。コズミックホラーの本領は発揮される。

    0
    2024年03月15日
  • シャーロック・ホームズとサセックスの海魔

    Posted by ブクログ

    シリーズ最後が出てから、この本の存在を知り、3冊まとめて購入、まとめて読みました。1冊目は、正直かなり突拍子もない!のと、シャーロックホームズの作品を全て読んでないので、わかりにくいところもありましたが、2作め、3作目と読み進めるのが楽しかったです。
    私的には、2作目が一番面白かった!3作目は、かなり期待して読んだからか、ストレートな流れで、これはこれでオッケーだけど、もう少し入れて欲しかったなーという気分でした。でも、3作飽きずに読めたのでよかったです。

    0
    2024年02月14日
  • グリーン家殺人事件

    Posted by ブクログ

    犯人は当たった!嬉しい!
    さすがのヴァン・ダイン、古典かつ本格のミステリで私好み。警察なんとかできるでしょ、はさておき、構想が素晴らしかった。訳も読みやすい。
    引き込む力、謎を際立たせる構想、読んで満足間違いない。

    0
    2024年01月30日
  • シャーロック・ホームズとサセックスの海魔

    Posted by ブクログ

    読みました。三部作で出会いから引退までの年月が経ているのでラストのホームズ見守るワトソンが尊いの一言でございました。
    三部作通してクトゥルフ物としては比較的グロ味が少ないので読みやすかった&所々でのホームズの達観した台詞が個人的にとても良くて、合理主義者のホームズが科学とはまるで正反対のところにある異形の者たちとの世界で孤独に戦い続けているその覚悟が美しい話でもありました。
    ラスト、ほんと尊かった…。

    0
    2024年01月08日
  • シャーロック・ホームズとシャドウェルの影

    Posted by ブクログ

    シャーロック・ホームズの物語とクトゥルー神話を合体させたパスティーシュ。実はホームズは『緋色の研究』と『四つの署名』しか読んでないし(内容もだいぶん忘れてしまってる)、クトゥルーに関しては全くの未読。でも、ホームズとワトスンの(ありえない?)冒険物語として読んでみて、とても面白かった。
    ワトスンの怪我はアフガニスタンでの戦争ではなく、実はトカゲ人間の負わされた傷だったとか、公式ホームズの設定をうまく利用していてにんまりしてしまいます。
    本書は「クトゥルー・ケースブック」三部作の一作目とのこと。
    続編も読み始めました。

    0
    2024年01月06日
  • シャーロック・ホームズとサセックスの海魔

    Posted by ブクログ

    面白かったー。ホームズとワトスンの関係の描き方が絶妙だし、ホームズをホームズらしくクトゥルーに溶け込ませているので、この人はこんなことはしない!みたいな気持ちにならずに読めた。他にも長編があるみたいなんだけど、未訳なのでぜひ読みたいです。最後の演習もベタなんだけど、良かった。

    0
    2024年01月01日
  • シャーロック・ホームズとミスカトニックの怪

    Posted by ブクログ

    クトゥルー・ケースブック三部作の二作目。
    原作の二部構成の形式に近づけながらも、よりクトゥルー神話との結びつきが強まった巻だった。

    本編とは違いながらもその空気を感じさせるパスティーシュらしさ、予想していなかった形で登場する冒険譚、そこからラストに繋がる流れなど、引き続き面白く読めた。
    三部作の完結が楽しみ。

    0
    2023年11月18日
  • シャーロック・ホームズとシャドウェルの影

    Posted by ブクログ

    シャーロック✕クトゥルフ
    パスティーシュ ホームズ
    シャーロックの宿敵との邂逅は闇の怪事件だった!
    外なる神に挑むシャーロックとワトソン
    アナザーストーリー的で面白かった
    シャーロックの切れ味は健在です!

    0
    2023年11月14日
  • 僧正殺人事件

    Posted by ブクログ

     小学生の頃から知っていたのにようやく読んだ見立て殺人の元祖。登場人物を覚えるまで読みにくかったが、事件が次々と起こるうちにのめり込んでいった。結末のヴァンスの行動は、コナン君で育った私にとって度肝を抜く展開。それアリなの?当時のアメリカ人の感覚ってこんなもの?と疑問符がいっぱい飛び交う。動機が理解できなかったり、現代の感覚ではあり得ない展開だったり色々とツッコミ所はあるものの、全体的には面白かった。古典ミステリの名作を読めた達成感が大きい。

    0
    2023年09月07日
  • 四つの署名

    Posted by ブクログ

    朗読劇を見たので原作も拝読。小学生の頃シャーロックホームズをよく読んでいたが、やはり面白かった。娯楽小説ならではのテンポの良さ、読みやすさ。スモールの話をより詳しく原作で聞けてよかった。

    0
    2023年09月06日
  • スノウ・クラッシュ〔新版〕 下

    Posted by ブクログ

    古代シュメール人は、ミーと呼ばれる神経言語学的なプログラムによってパンを焼き家を建てていた。それは、脳のうち現在の言語を理解する部分のさらに深層の基盤に作用する人間の脳のためのプログラムであり、要するにそれがスノウクラッシュであった。
    古代に、エンキという初めて意識を持つ人間が現れ、ミーではなく自由意思と理性を実装させる新たな神経言語を開発し、人間達は共通のプログラムではなく意思を持った宗教をいただくようになった。
    しかし、人間の脳の構造が変わったわけではなく、古代のミーは密かに語り継がれ、そしてヒロの時代に、これを拡散させて人類を支配しようと考えた者が現れた。L•ボブ•ライフである。その一味にはアウレト人のレイヴンもいた。彼らはストリートとリアル世界の両方で、ミーを拡散しようとした。リアル世界では薬物に混ぜて、ストリートではバイナリ言語を理解するハッカー達に向けてバイナリ記号を読ませる形で、これを成し遂げようとするが、ヒロとY•Tとジャニータの連携によって、リアル世界ではミーに犯された者達にエンキの言語を聞かせることによって、ストリートではバイナリ言語の爆発寸前にバーチャル爆弾のコードを書き換えることによってこれを阻止する。

    インターネットの本格普及前にここまでメタヴァースの概念とモデルをリアルに描けたことに素直に驚いた。
    もっというと、メタヴァースは2023年の人間は実現イメージができているが、この物語のもう一つの(メタヴァースよりもメインの)テーマであるウイルスについて、脳の基盤に影響する神経言語学的ウイルスという発想は、まさにSFならではの発想で、これまで考えたこともなかった発想であった。エンキ以前の社会を共通言語による人格のない社会として描き、ここから多様な言語と自由意思を持つ社会へと移行した様を、バベルの物語として描くあたり、秀逸であった。

    0
    2023年08月30日