日暮雅通のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
す、すごいお話だった…!
上巻とはうってかわって凄まじいスピードで物語が展開していきます。
夢蛾(スレイク・モス)のなんとおぞましい事か。
否応なく食物連鎖に組み込まれた生き物は、「捕食」は避けては通れない。
でも、この蛾の捕食シーンは思わず嫌悪感をもよおすほど><
大蜘蛛のウィーヴァーが良い味出してます。
信用のならない気まぐれな協力者。何故か惹き付けられる。
ヒーローと呼ぶには、あまりにも冴えないアイザックと、
ヒロインと呼ぶには、あまりにも異質なリン。(何しろ昆虫…)
そして、特別な立ち位置にある鳥人ヤガレク。
このままでは終わって欲しくない!続編に期待です。 -
Posted by ブクログ
なんだか「凄い」ものを読んでいる!!
こんなに節操のない(褒めてます。笑)作品、読んだ事がない。
人間、翼の生えた鳥人、昆虫人間、、、挙句の果てには、
身体の大部分を改造された、もはや人間とは言えない生き物。
猥雑で、グロテスクで、何もかもが混沌とした世界がとても魅力。
「ブレードランナー」を彷彿とさせますが、それよりも遥かに歪な世界。
次々と溢れ出るアイデアの奔流に、時折呑みこまれそうになります^^;
最初はかろうじて付いていく感じだったのですが、
アイザックの謎の芋虫が目覚めてからは、一気に引き込まれました。
下巻を読むのが楽しみです。 -
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Posted by ブクログ
魅力的なあらすじ紹介。
オーソドックスなミステリの導入。
ほどよい期待感から読み始めるやいなや次々出てくる作品独自の用語、概念。
そして作中でその説明がほぼないまま2、300ページひたすら進んでいくものだから挫折しそうになった(というか1度挫折した)。
説明されない言葉も異なる文脈で何度も何度も登場するからそのうちなんとなく意味やイメージがわかってくる。
なんだか外国語の学習みたいだなぁ、と思って楽しみ始めたあたりから怒涛のごとくストーリーが終結に向けて突き進んでいく。
最後は正直尻切れトンボで、中盤まで高まっていった期待感に対しては物足りない印象があったものの、前述のような普段あまり本を -
Posted by ブクログ
ネタバレ正直舐め腐っていた。所詮1928年の作品だろうと。そんな遠隔系トリックなんてまだ考案されていない時代だろうと。だからこそ2025年に読んでも「意外な犯人」になってしまった。俺は馬鹿だった。『ビッグ・ボウの殺人(1894年)』でつい最近感銘を受けたばかり(※巻き込みネタバレではない)だし、ホームズだってもっと前からいたんだった。古典侮るなかれという教訓を得たが、侮りながら読んだ方が10倍楽しめることが判明した。
矢吹駆ってこのファイロ・ヴァンスが元ネタか?あと解決編の前に重要な手がかり100個くらい列挙するやつ、日本の本格ミステリにも継承されれば良かったのに。