日暮雅通のレビュー一覧

  • シャーロック・ホームズ大図鑑

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    シャーロック・ホームズの全エピソードを解説。台詞、その当時の社会情勢なども掲載。ファンにも嬉しい挿絵、TV版のホームズものっている。ベネディクト・カンバーバッチも好きだけど、ジェレミー・ブレットが良かったなあ。。。

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    2018年06月16日
  • シャーロック・ホームズの思考術

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    すばらしい。ワトスン思考からホームズ思考へ切り替えることができるよう努めたいなと思った。著者の次作The Confidence Gameも早く邦訳されないかな。

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    2018年03月22日
  • 都市と都市

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    数々の賞を受賞しカズオ・イシグロも絶賛したという小説。

    十何年ぶりに再読した。
    ベジェルとウルコーマという壁のない東西ベルリンみたいな話て2つの都市は異なる発展、言語で相互の国民が見ないことによって分断されていて、その境界を乱すものを監視するブリーチという超法規的謎の権力組織がその入り組んで隣接する境界を管理徹底している。
    そこに一人の女性の遺体が発見され……
    クロスハッチやブリーチなんていう特殊な言葉が普通に使われる。前後の文脈である程度わかるが、この世界の人達にとっては普通なので不都合についての感想は述べるけどその用語の説明はしない。
    隣接都市を盲点に追いやり共存するというユニークな設定

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    2017年12月18日
  • シャーロック・ホームズの思考術

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    心理学や脳科学などの科学的な成果からどういう心構えでいればいいか。マインドセットの話。理想の賢人ホームズと凡人ワトソンというのを使って述べている。ただ、ホームズの凄さは事件の全貌をコナン・ドイルは知っていてホームズとワトソンを書き分けている。杉下右京などもそう。この作者にしてもあくまでも架空の人物の活躍なので後付ととるかそれに託したと思うかで印象は違うかも。多少専門的な概念が出てくるけど大体、参照している論文などは同じなのでなんとなく知っている感じではあるかな。『パスカヴィル家の犬』読んでから読んだので関係性や雰囲気を理解しつつ読めた。ホームズに託すことがどこまで具体的なことかどうかはわからな

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    2017年12月18日
  • クラーケン(下)

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    ネタバレ

    いくつもの筋が絡み合うため、読むのに体力は使うけれど、展開に緊張感があって楽しく読めた。特に最後の戦いは、銃撃戦、魔術戦、言語による戦い、巨大生物の参戦と転換がバラエティに富んでいて息つく間もない。
    読後には苦味もあるものの、長い戦いを観戦し終えた開放感が残る良質なエンターテイメント小説。

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    2017年12月12日
  • クラーケン(上)

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    ネタバレ

    魔術都市・ロンドンに蠢く、数々の魔術師、預言者、占い師、使い魔、暗殺者、そしてカルト宗教家たちが入り乱れ、「聖なる遺骸」を奪い合う、というファンタジー小説。
    消えた「遺骸」(=博物館に展示されていたダイオウイカの死体)を巡る陰謀は、伝奇ロマンやSF、サスペンス、ミステリー等々の要素を混ぜ合わせ豪奢に描かれていて、「遺体」の突飛さにも関わらず説得力がある。特にダイオウイカを崇めるクラーケン神教会の教義は面白い。たとえば序文には、その神秘性が端的に表れていて、本編に入る前から期待感が高められる。

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    2017年12月07日
  • 爆発の三つの欠片

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    著者名だけで無条件に読もうと思う作家の一人。
    28 の作品からなる短篇集。
    こんなに多くの奇想はいったいどこからやって来るのか。
    ただただ読むだけ。楽しむだけ。

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    2017年07月10日
  • 都市と都市

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    ネタバレ

    物語の舞台となるのは、ふたつの都市国家。両国の領土は隣り合っているというより、飛び地のように入り混じっている。区画ごとに国が入れ替わるような地域もあれば、公園の真ん中や木立の途中で国境が引かれた地域もある。網目状に入り乱れた国境線には壁はない。しかし両国の住人たちは幼い頃から訓練を受け、たとえそれが目の前にあっても、隣国の情景は意識から追い出すよう求められる。そしてその規則を破ったとき〈ブリーチ〉と呼ばれる組織がどこからともなくやってくる…。
    奇抜な着想を、綿密なディテールによって読ませる、ハードボイルド・ミステリーでありSF小説。奇妙な都市と都市との間に、さらにもうひとつの都市が隠されている

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    2017年07月04日
  • エニアック 世界最初のコンピュータ開発秘話

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    開発者たちの人間模様がメイン。
    軍事用に作られたがその前に戦争が終わってしまった。
    最初は女性プログラマーが多かったのは意外。
    技術オタクの夢が金と名誉に穢された感じを受けた。
    実はエニアックの前にそれっぽいものもあった。
    世界最初かどうかはコンピュータをどう定義するかによって異なる。
    現代の感覚から見ればやはりモークリーとエッカートが最初のコンピュータを作ったと言えるだろう。
    けっこう感情を揺さぶられる話。

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    2017年04月17日
  • シャーロック・ホームズ大図鑑

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    全話のストーリーや推理のチャート、当時の挿絵、見どころ、科学・社会学的視点。当時の歴史トピックなど、図版も綺麗。シャーロキアンの方々にとって本書がどれくらいの深度と意義があるのか判断しかねるが、私の目には実にゴージャスで網羅的、決定版的なファンブックと映った。

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    2018年09月03日
  • 四つの署名

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    ネタバレ

    ワトスンが書いた(と、いう設定の)前作「緋色の研究」は、ホームズに言わせると
    「ロマンチックが過ぎる」
    ちゅうことやったけど、今回はロマンチックの極みやったな!

    エッ!? いきなり恋に落ちちゃう感じ!?

    ちゅうお約束のツッこみを、まさかホームズシリーズでやることになるとは・・・(笑)。
    ワトスンくん、若い恋人をゲットしましたネ・・・。

    細かい注釈を並行して読むほうが面白かった(前回は注釈をまとめてドカッと読んだ)。
    「〇〇か▽▽かは、シャーロッキアンでの論争テーマの一つ」
    とか注釈をうたれると、なんかニヤニヤしちゃうよね!

    シャーロッキアンって社会的に認められているホームズおたくやもん

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    2017年01月13日
  • 都市と都市

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    ヨーロッパあたりにある重なって存在する二つの都市国家.越境行為をすればブリーチという超法規的なパトロールがやってきて何処かへ連れ去られてしまう.そんな世界で起きた殺人事件.ボルル警部補は片方の都市では解決不能と見て他国に乗り込む.ディック風のハードボイルドSF.書評によれば訳がひどくてほぼ無茶苦茶らしい.ちゃんとした訳で読んで見たい.山形浩生あたりで.

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    2017年01月10日
  • シャーロック・ホームズの事件録 芸術家の血

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    面白かったーー!!!
    仄かにドラマ版や映画版シャーロックのキャラの雰囲気を感じるのも楽しかったです!

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    2016年11月11日
  • シャーロック・ホームズの思考術

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    面白かった。聖典の記述に基づいてホームズとワトソンの洞察力や思考方法の差異を分析した認知心理学系の本。ホームズ的になろうとする人にはその努力の方向も示唆している。
    聖典をかなり読んでいないとピンと来ないかも。

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    2016年03月03日
  • クラーケン(下)

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     多彩な作風を示すミエヴィル、この『クラーケン』は『アンランダン』に似ている。シュールというよりアブサード。正直、あんまり好きじゃない作風。クラーケン、すなわちダイオウイカの標本が神? アホくさいことを言う。アホくさいことを承知の上で、アホくさいことをアホくさく言うのが、しらけてしまうのだ。アホくさいことに気づかず、アホくさいことをアホくさく言ったり、アホくさいことを承知の上で、アホくさいことを真面目くさって言うのはいいのだが、アホくさいことを承知の上で、アホくさいことをアホくさく言うのは、その内容のアホくささに語りのアホくささが加わって、しらけてしまうしかないではないか。
     ミエヴィルはこの

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    2016年02月05日
  • クラーケン(上)

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     「クラーケン」ですよ、海洋冒険SFでしょ、ふつう。オールド・ファンならジョン・ウィンダムを思い浮かべるかもしれません。
     ウィンダムのを星新一は「海竜」と訳したけど、クラーケンは本書の場合、ダイオウイカです。NHKが撮影に成功する前にも、ダイオウイカは存在し、その標本はあったわけで、本書はNHKのダイオウイカ・ブームとも関係ありません。
     ダイオウイカの標本はとあるロンドンの自然史博物館の呼び物です。ダイオウイカの標本作製を担当した学芸員のビリー・ハロウが主人公です。ある日、ビリーが見学者たちを案内していると、あの巨大なダイオウイカの標本が消えていた。というのが発端。
     奇妙な警察官がやって

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    2016年02月05日
  • ジェイクをさがして

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     『ペルディード・ストリート・ステーション』を読み終えて、私はミエヴィル中毒になった。これはミエヴィルの短編集。『ペルディード』ふたたび、と思っていると、やはりちょっと違う。彼はホラーとかウィアードの作家ということになっており、そういう掌編が並ぶ。マンガも。

     何だかダメになったロンドンでジェイクと別れた話。建物の基礎の声を聴く男。デパートのボールルームの怪異。魔法使いの使ったスプラッタな使い魔の行状。ある言葉を聞くと脳の一部が蠕虫状になって脳を食い荒らしてしまう病気についての医学事典の記載。クリスマスのあらゆる細部が商標登録されてしまったロンドンのお祭り騒ぎ。外界の線が相貌になって迫ってく

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    2016年02月05日
  • シャーロック・ホームズの思考術

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     心理学と脳科学をシャーロック・ホームズを題材に解説し、さらにホームズの思考術を身につけてしまおうと提案している。ワトスンのような過去の出来事やその場の印象に引きずられるような推理を何故してしまうのか、逆にホームズのような的確な推理はなぜできるのかを、記憶の仕方、記憶の引き出し方、そして注意力、観察力、分析力、想像力などの鍛えられ方の違いから明らかにしている。脳科学から見た”思考の癖”がまさにワトスンの推理そのものであるというのが面白い。そしてホームズになるためにはワトスンの思考法から脱却しなければならないのだが、一方でワトスンが欠かせないというのも興味深い。小説において、ワトスンが思いつきを

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    2016年02月04日
  • マッキンゼー

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    なかなかの大作だったが完読。訳者もいっている様に、マッキンゼーを通じてアメリカの資本主義の成り立ちが透けて見える。
    最終で筆者が指摘している様に、2010年以降の先進国ビジネスの展開の速さにはコンサルティングが寧ろそぐわない気がする。中国などの新興市場で企業が成長する際の問題解決にはマッキンゼーが暗躍しそうだが。

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    2016年01月15日
  • 恐怖の谷

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    事件の推理は全編で終わり、後半は事件の背景が紹介される。しかし、この後半にも大きな推理要素があるところがさすがといったところ。

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    2016年01月02日